「新世紀エヴァンゲリオン」

エヴァの世界観 2000/4/30

「エヴァ」にひかれた理由のようなもの


 ■最近(2000年4月)このホームページをご訪問くださった大学生から、「エヴァ」のどのようなところが好きになったのですか、という質問をいただきました。僕が「新世紀エヴァンゲリオン」にハマったのは1997年2月の深夜のテレビ再放送を見てからですが、あれから3年の年月が経っても、いまだに「エヴァ」への熱い思いのようなものは僕の心の奥に少なからずくすぶっています。

 ■なぜそこまで「エヴァ」にひかれるのだろう。自分でも不思議に思いながら、質問に答えるメールを書きました。「エヴァ」に出会ってから3年後という時点で、改めて「エヴァ」のどこにひかれるのか少し考えてみました。


 メール、ありがとうございました。僕が「エヴァ」にハマったのはまず、あの「閉じられた世界」の中で生きる人たちの、不思議な世界観にひかれたからですね。「閉じられた世界」というのは、隔離されているのも同然の第3新東京市であり、地下都市のジオ・フロントであり、「ネルフ」という秘密組織のことです。とにかくその世界観にドキドキさせられました。

 そして、さらにそこで繰り広げられる「不思議な人間関係」にも興味を覚えました。深くなさそうでいて、同時に濃密な関係でもある、そんな張り詰めた緊張感ですね。ピーンと張り切った空気というのが、あの作品には、人間関係にもドラマ展開にもあるでしょう? ところどころで、それがふっと緩むのですが。そういうのが見ていて何だかとても切ない気持ちにさせられます。そういう感情というものは綾波レイに対してはもちろんですが、彼女だけでなく、どの登場人物にも感じられました。

 あとは、あの絵のタッチと、切なさをかきたてるに十分な音楽でしょうか。「FLY ME TO THE MOON」のさまざまなバリエーションに、その辺は象徴されているような気がします。

 最近は周囲の人たちと「エヴァ」について話すことは、ほとんどなくなってしまいましたが、自分の中ではまだ「エヴァ」への熱い思いは消えずに、かなり強く残っています。以上、ジャーナリストとしての感想というのではなくて、個人的な「エヴァ」への思いは、こんなところです。

 追伸:碇シンジの姿に自分自身を重ね合せて見ている人は、結構いるみたいですね。そこから視聴者が自分なりの生き方の答えを見つけ出そうとするというのでしょう。このような形でのアニメーションの見られ方というものは、これまではそれほどなかったのではないでしょうか。そういう意味で言えば、やはり「エヴァ」は特別なアニメーション作品なのかもしれません。

(2000/4/15、実際の返信メールに加筆修正)


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