身辺雑記 

by totoropen (OOKA Minami)


1999年1月1日〜1月31日

●初出社●年賀状、やっと投函!●ドラマ「彼女との時代」を見る●iMacに新たに5色…●笑われている新聞社●宅配毒物事件、伝言ダイヤル事件の暴走報道●「セブン・イヤーズ・イン・チベット」を見る●安田弁護士の逮捕はなぜ不当か(安田弁護士/4)●非常識な親子●「ブラック・ジャック」画集を買う●座り読みする中・高生●安心できる病院とは●無駄遣いか中毒か(両方だ)●旧友カメラマン2人と飲む●コミュニケーションの道具●「カレカノ」原作単行本を読む●ケツの穴の小さい人たち●MOを買うことに決定●風邪でダウン●また名画座が消えた●●●ほか


1月1日(金曜日) 元旦

 あけましておめでとうごいざいます。今年もよろしくお願いします。とゆーわけで、今年も新年を迎えて最初にMacintoshを立ち上げると、Appleコンピュータから「おめでとう」のメッセージが画面表示される。なんて、かわいい奴なんだ〜(^^)。全国のMacintoshユーザーの皆さんも、たぶん同じ思いをしていらっしゃるに違いない。気持ちが和みます〜。

 配達された年賀状の束を見て青くなる。ああ、僕もちゃんと旧年中に書いて投函しておけばよかった…。まあ、毎年元旦にはそんなふうに思うんだけどね(汗)。これから怒涛の印刷作業開始じゃあ〜。それに先立って、インターネットで知り合った方々やお世話になった方々には、きょうの未明に取りあえず簡単な年賀メールを送信した。本当にコンパクトな内容で申し訳ないのだが許してくだされ…。へこへことアドレスを拾っていくと約40通になる。ぼんやりとした頭で作業していたので、ひょっとしたら送信漏れがあるかもしれない。「どーして自分のところには寄越さないんだ」とお思いの方はぜひご一報ください(笑)。誠意を持って対応させていただきます。そういえば、今年は電子メールでの新年あいさつを昨年よりもたくさんいただいた。ありがとうございました。今年の特徴はグリーティングカード方式の年賀メールが何通かあったことだ。委託先のカード会社のHPにアクセスして固有のパスワードを入力すると、僕あての年賀状やメッセージが表示されるのである。取り扱っている会社によって、見やすいのや手続きが面倒なものなどいろいろあって、それがまた興味深かったりする。

 それにしてもだ。元旦の新聞ってどうしてこうも面白くないんだろう。新聞記者がこんなことを言うのもなんだけど、ページ数がやたらと分厚いだけで肝心の記事の中身の薄っぺらいことと言ったら…。「おもちゃの缶詰」はもらってうれしいものだけど、「ニュースの缶詰」なんてだれも喜ばないって。しかも大半の記事がつまらない。あれでは仮に本当に大切な記事が載っていても、ごみのような記事に圧倒されちゃって読む気がなくなってしまうよ。本紙におまけで付いている「別刷り」も、あんなものだれが読むんだ。必要ないと思うんだけどな。まあね、広告を集めるためには仕方ないのかな。それで新聞社の経営が成り立っている側面も確かにあるからな(爆)。でもなあ、やっぱり資源の無駄遣いだとしか思えないのだが…。


1月2日(土曜日) 面倒な作業…

 そんなわけで、年賀状を書いている。異動で転居している人の住所を訂正したり、昨年お世話になった人を新しくリストに追加したりで、住所録の整理に結構時間がかかってしまう。そんなこんなで何とか100枚に絞り込む。さらに、昨年中に作っておいた版下も少し修正。そんでもって試し刷り。ああ、ホントに面倒くさいな…。まったく…。きちんと、旧年中に書き終えて投函できる人って尊敬しちゃうね。


1月3日(日曜日) 初出社

 えっと、まだ年賀状は書き終えていませ〜ん。ああ…。それなのに、またまた自宅に第2弾の年賀状の小さな束が配達されて…(泣)。それはともかく、きょうは今年初めての出社である。新年3日の編集局は人が少なくて寂しい。やっぱり新聞社は雑然としたフロアにやたらと人が大勢いて、ざわざわ、がやがやとうるさいくらいでないと雰囲気が出ないな。デスクや同僚らに新年の挨拶。ややっ、会社の方にも年賀状が届いていた…。がちょ〜ん。


1月4日(月曜日) リーチ!(爆)

 年賀状の作業報告。朝までかかって、とりあえず宛名は自筆で全部書き終える。この後は一言コメントを書き添えればおしまいだ。あす出社する前には投函できるだろう、というところまでようやくこぎ着けた。リ〜チじゃ。眠いのを我慢して出社。昼間はそうでもなかったのだが、夕方から実を切るような寒さになってきた。風が強いから余計に寒く感じるのだろう。仕事が早く終わったので速攻帰り。愛車で会社に来てよかった。暖かい〜(^^)。帰宅してから年賀状の一言コメント書き。眠い…。


1月5日(火曜日) やっと投函!

 や、やったあ〜。やっと年賀状を投函し終えた…。「一言コメント」をすべてのはがきに書き込んだらすっかり朝になっていて、4時間ほど仮眠してからシャワーを浴びて出社。その途中でポストに投函。これで作業完了である。ああ、疲れたよ〜眠いよ〜。だがしか〜し。何とも言えない達成感があるな。重大な懸案事項が片付いたからである(そんなもん、旧年中に済ませておけという突っ込みは、ここでは自動的に却下される=爆)。早朝の「やじうまワイド」の星占いによると、きょうの射手座はパーフェクト。絶好調の運勢だそうだ。ふふふ。そうだろう、そうだろう。楽勝で仕事が片付いたために速攻で帰宅する。きょうまた年賀状の配達があったので追加分を書かなくては。しかしもう、年賀はがきの残りが数枚しかない…。

 ドラマ「彼女との時代」 新年2日の深夜のことだが、テレビ朝日で「彼女との時代」というドラマの再放送がたまたま目に入った。ついついストーリーに引き込まれて、年賀状も書かずに最後まで見てしまったのだが、これが何とも言えず切ない気持ちにさせる佳作だったのだ。未来から現代に突然飛ばされた女の子・アキと大学生・光一の出会いと別れを描いたSFラブストーリーだ。特に、光一が少年時代に撮影した8ミリフィルムにアキの姿が残されていて、それを発見した光一が泣きながら見つめるシーンは、ジーンとくるものがあった。切なさがあふれてくるシナリオと、アキ役の水野美紀の素晴らしい演技と表情が、しばらく頭から離れなくなってしまうほど…。で、エンディングのスタッフロールに、このドラマの脚本・監督が「内村光良」と出ているのだ。な、な〜んと、ウッチャンナンチャンのウッチャンである。う〜ん。ウッチャンって監督もするのかと驚いてしまう。「内村監督のページ」というHPによると、これまでにもう何作もドラマを監督しているのだそうで、またまたびっくり。とにかく感動的な作品である。それにしても、テレ朝の正月深夜枠は隠れた名作の宝庫だな。

 うれしいリンク 「身辺雑記」を読んでくださっている「VIDEO PRESS」の松原明さんから「リンクを張りました」というメールをいただいた。ありがとうございます。で、早速訪問させていただくと、社会派ドキュメンタリーを作っているビデオプロダクションのHPだった。この手の映像メディアって実は好きなんです。「お薦めLinks」に掲載しようかな。


1月6日(水曜日) iMacに新たに5色…

 あの「iMac」に近く、5色のボディーカラーの新型製品が登場するそうだ。現行機種の半透明ブルーのほかに発売されるのは、イチゴ、オレンジ、ブルーベリー、グレープ、ライムの5色で、価格は格安の13万2000円(米国)。日本国内は15万8000円で今月下旬に発売。しかも、現行機種はあすから5万円も値下げして12万8000円で販売するんだってさ。う〜ん、Appleコンピュータも前向きに商売をする気になったんだ。で、この機種は別に欲しいと思わないけれど、ノートパソコンにも半透明のボディーカラーの機種が出るという話で、それはものすごく欲しい。もちろん性能と重量と値段にもよるが。パワーブックのスケルトンタイプか。カッコイイだろうな〜。


1月7日(木曜日) 笑われている新聞社

 東京・千代田区のJCJ(日本ジャーナリスト会議)本部に「うちの会社」の編集幹部の一人であるO部長(実名にしないのは武士の情け=笑)がやって来て、「◯◯(僕の本名)という記者がJCJで講演をしたと聞いたが、講演メモみたいなものがあったら欲しい」と要求したそうだ。応対した職員に対して「会社の上層部(?)の指示で来た」と話したという。僕がJCJで講演したのは昨年10月。「書くべきことを書くということ」と題して、新聞社には「伝えるべきことを伝えようとしない」記者や編集幹部がいかに多いかという実態を、具体的な例を挙げながら紹介した。講演内容の要旨全文はJCJ神奈川支部の機関誌に掲載されているから、公開されているものと考えて構わない。だから、JCJ本部はO部長に「講演記録」を渡したそうだが、JCJでは「あそこの新聞社はこんな素行調査みたいなことをするのか」と驚きあきれているという。笑いものになっているのだ。そりゃそうだ、編集幹部が堂々と記者の言論をチェックして圧力かけに来たわけだもんな。あ〜あ、みっともない。なんと恥ずかしくて情けないことをする人たちだろう。面と向かっては何も言えないくせに、陰でこそこそと、こんなセコイことをしているなんて…。それに、わざわざJCJ本部に出向いたりしなくても、同じ会社にいるんだから直接僕に言ってくれれば、いくらでも必要な部数だけ「講演記録」をコピーして差し上げるのになあ(爆笑)。

 断わっておくが、僕は新聞記者として書くべきことは書くし、発言すべきことは発言することを信条としている。だから「新聞社や新聞記者の在り方としておかしい」と思う事実があれば、相手が会社であっても堂々と問題提起するし批判もする。それは結果として会社や読者の利益になると僕は考えている。そもそも、事実に基づいて、自由な発言をするために新聞記者になったのだ。それができないのなら新聞記者をやっている意味がないではないか。アホな編集幹部がどんな圧力をかけてこようが、沈黙するつもりはない。処分したいのならどうぞご自由に。お待ち申し上げています(大笑)。恥をかくのはあなたたちの方だと思いますが。


1月8日(金曜日) 歓迎されない雪

 午後から雪。ドアを開けると結構大きなボタン雪が降っている。とっても寒いので愛車で出かけようと思っていたんだけどな…と少し考えてから、やっぱり愛車で出社。天気予報では積もらないと言っていたのを信じたのだ〜。さすがに雪道の運転は怖いし、積もったりしたら車で帰って来られなくなるし、泥で汚れて後始末も大変だし…。子どものころと違って、雪が積もっていいことは一つもないのである。車を走らせていると、フロントガラスに白い固まりが吹き付けてきて視界が悪い。いつもより慎重に運転する。だがしか〜し。案の定、1時間ほどで空が明るくなってきて雪は止んだ。仕事が早く終わったので速攻帰り。しめしめ。愛車に乗って来て正解だったな(^^)。睡眠不足なので眠い…。でも、これから「カレカノ」の録画ビデオを見るのだった。週に1回のお楽しみ。今年初めての「カレカノ」なのである(^^)。


1月9日(土曜日) 宅配毒物事件、伝言ダイヤル事件の暴走報道

 インターネットの掲示板を経由して自殺者が出たとされる「宅配毒物事件」と、睡眠導入剤などを飲まされて若い女性が変死した「伝言ダイヤル事件」について触れておきたい。これまで、この事件についてあえて書かなかったのは、制御装置とブレーキが完全に壊れてしまったマスコミの暴走ぶりに、何からどう指摘していいか絶句する状態が続いていたからだ。しかしそうも言っていられないのでいくつか問題提起しておく。

 まず、新聞もテレビも容疑者(とされる男性)をことさら極悪非道な殺人鬼のように書き立て、中学・高校時代の写真や作文から生い立ちまで執拗に暴き立てているのが、今回の2つの事件の特徴だ。それらが何のために必要な情報なのか、僕にはちっとも分からないけど、マスコミは何でもありの姿勢で報道した。本物の毒物を宅配してしまった容疑者は確かに配慮が足らなかったし、ネットオタク的な側面はあったかもしれないが、別に毒物で大儲けしようとたくらんだとか大量殺人を計画したというわけではない。一方、伝言ダイヤルの男の行為はもちろん許されない犯罪だが、昔からある単純な昏睡強盗の現代版に過ぎない。にもかかわらず、とにかく無理やりにでもいいから「とんでもない極悪人」「言語道断の大犯罪者」を仕立て上げようとするかのような報道の仕方である。寄ってたかってみんなで袋叩きにするための対象を、どうやら必死になって作ろうとしているのではないかとしか思えないのだ。これって要するにいじめの一種、欲求不満による集団ヒステリー状態ではないか。

 しかも、新聞はどちらの事件も1面トップで「世紀の大事件」のように大々的に扱っているのだが、これはそんなに大層な話なのか。インターネット、宅配便、伝言ダイヤル、携帯電話…などのキーワードは今風だけど、事件そのものは実に単純な話である。それなのに、現代的なキーワードだけに安易に飛びついて「道具の使い方が悪いから道具そのものも悪い」「だから道具そのものを規制せよ」というキャンペーンを無批判に繰り広げる安直さにはあきれてしまうばかりだ。ついでに言っておくと「宅配毒物事件」の報道は、実にでたらめな取材による事実に反する内容があふれかえっていた。仮説を立ててから検証するのは取材の手法としてあり得るが、最初から確固たる結論を決めていて、それにうまく合わせて材料を集めるのは取材とは言わない。そういうのは「でっち上げ」と言うのだ。そんな記事を平気で書き散らす記者こそ正真正銘の犯罪者である。少しは恥を知りなさい。

 問題の本質は「どこからどうやって青酸や睡眠導入剤などの毒物を入手したのか」「どうしてそんなに簡単に毒物が手に入る状態にあるのか」という点だろう。そういった問題こそマスコミはきちんと検証すべきなのだ。そして副次的な企画として「心の病気に悩む若者の多い現代社会の背景と実態」「よく知らない人からもらったものを簡単に口に入れてしまうのはなぜなのか」(注:被害者の女性を非難しているわけではない)などといった問題を検証すればいいのだ。「インターネットで大量の毒物を販売する男の正体」だとか、「伝言ダイヤルを利用した女性の敵の生活」だとか、そんな情報をこれでもかとばかりに大量発信するマスコミは、完全にピント外しまくりとしか言いようがない。そもそも、もっと伝えるべき大事な問題がほかにあるだろう。伝えるべき問題が理解できないから、仕方なく単純な取材に精を出しているのか。それとも特別な理由があって、意図的に意味のない取材をやっているのか。こんなことをいつまでも続けていると、本当に大事なことを伝えなければならない肝心な時に、市民の支持を得られなくなってしまうよ。


1月10日(日曜日) 「セブン・イヤーズ・イン・チベット」を見る

 勤務なし。このところ睡眠不足が続いていたのでひたすら眠りこけてしまい、起きたら外は真っ暗だった。ああ、よく寝た。WOWOWで映画「セブン・イヤーズ・イン・チベット」を見る。主演のブラッド・ピットって、ロバート・レッドフォードに似ている。外見も雰囲気も。それはともかく、あんなに自分勝手で嫌な奴と一緒に山登りしたら、いくつ命があっても足らないぞ。しかし心に深い傷を持っている主人公は、ダライ・ラマに出会って少しずつ心優しい人間に変化していくのだった。映画の前半は少し退屈。後半はドラマチック。チベット問題(中国によるチベット侵略)の背景がよく分かった。ただし、映画はあくまでもチベット指導者側からの視点で描かれているので、チベット民衆の側から見た実態がどうなのかは不明。


1月11日(月曜日) 安田弁護士の逮捕はなぜ不当か

 夕方から東京・お茶の水で「人権と報道・連絡会」の例会に参加する。同僚H記者も出たいと言うので横浜駅で待ち合わせて一緒に行く。きょうのテーマは「安田好弘弁護士の不当逮捕問題を考える」。オウム裁判(松本智津夫=麻原彰晃=被告)の弁護団長・渡辺脩弁護士、同弁護団の上出勝弁護士らが、安田弁護士逮捕の不当性を報告。渡辺弁護団長らの主張の骨子は次の3点である。1)安田弁護士が不動産会社に対して行った指導は経営再建のための指導であり、犯罪の構成要件には当たらない。2)安田弁護士のこれまでの生き方・活動から考えてあり得ない行為である。3)賃料債権の仮想譲渡を指導したという事実はなく、警察・検察の筋書きによる証拠捏造(ねつぞう)事件である。この3つを基本として、捜査側がいかに意図的に証拠をでっち上げて、さらに裁判所やマスコミが無批判に「安田弁護士=悪徳弁護士」というイメージを作っていったかを、弁護団は具体的に説明していった。実に説得力のある訴えだった。でたらめな逮捕令状発行、でたらめな逮捕、でたらめな起訴、でたらめな拘置、でたらめな裁判…。こんなものがまかり通るのならば、民主主義も基本的人権も成り立たなくなってしまうではないか。

 そもそも、安田弁護士は「悪徳弁護士」からは対極の位置にある弁護士だ。弁護士のあるべき姿を身を持って実践していたことは、司法担当記者や弁護士仲間はもちろん、検察幹部さえもよく知っている。金のために違法行為に加担するなどということが、安田弁護士の信条に最も反するというのは衆目の一致するところなのだ。安田弁護士はいったい何のために違法行為をする必要があったと言うのだろう。安田弁護士逮捕の背景には、明らかに意図的なものがある。弁護士本来の活動としての刑事弁護を真剣に取り組んでいる弁護士が、ここにきて感情的にバッシングされ始めたのは決して偶然ではない。弁護士が被告の利益(基本的人権)を守るために活動するのは民主主義社会を守るためには当たり前のことなのだが、あえてそれを平然と否定する主張がまかり通っている。それを支えているのは社会の空気である。社会の空気を誘導しているのがマスコミだ。そのマスコミを情報操作しているのが警察や検察だ。捜査情報をうのみにした記者たちに「安田弁護士=悪徳弁護士」というイメージを宣伝させて、見事に「悪い奴を弁護する弁護士=悪い奴」というイメージが広まりつつある。

 安田弁護士の逮捕報道を見た一般の人たちは「また弁護士が悪いことをして捕まった」という印象を持っただろう。一連のマスコミ報道を見ればそう思うのも無理はない。しかし「悪いことをしたんだから捕まって当然だ」と、無批判に書いたりしゃべったりしている馬鹿が新聞記者の中にも大勢いるのだ。何という問題意識のなさ、何という想像力のなさ、何という無責任さ、何という腐り切った感性…。ちょっと考えれば「何かおかしい」ということが分かるはずではないか。ほんの何年か記者をやっていればピンとくるのが普通だろう。念のために言っておくが、「弁護士だから逮捕するのはおかしい」などという無意味なことを言っているのではない。安田弁護士の容疑は破廉恥罪でもなければ、横領でもなくて、強制執行妨害という不思議な罪名なのだ。そこがポイントなのである。「逮捕事実は本当なのか」「それは逮捕に値する行為なのか」「なぜこの人が逮捕されるのか」「逮捕する意味・背景がどこにあるのか」といったことを考えれば、安田弁護士の逮捕のおかしさはすぐに分かるはずである。

 少しは頭を働かせてほしい。逮捕事実はまともではなく、逮捕の方法も異常で、証拠隠滅の恐れもなく、任意出頭で十分なのに逮捕し、接見も禁止したまま保釈請求は却下して拘置延長する…。どれをとっても明らかに異様ではないか。一般の人たちが、マスコミ報道にだまされて警察発表をうのみにするのは仕方がないかもしれない。情報収集の機会や手段が限られているのだから。でも、あなたたちは記者なんでしょう。きちんと事実に基づいて判断して、少なくとも記者としての自分の言動には責任を持ちなさい。よく知らないのなら、せめて「判断できない」と言いなさい。不用意に「悪いことをしたんだから捕まって当然だ」などという無責任極まりない言動をするのは慎みなさい。そういうのは記者として最低というより人間として最低なんだよ。最も軽蔑に値する行為の一つだ。甲山(かぶとやま)事件の被告の山田悦子さんに無罪判決が出た時に、取材したこともないくせに「どうせ犯人に決まっているんだ」と暴言を吐いた馬鹿な記者連中と一緒だよ。

 「人権と報道・連絡会」の2次会で居酒屋へ。ご無沙汰している人たちと駆け足で歓談。今回初めて参加した大学生が2人いた。今春から、それぞれ別々の新聞社で記者として働くのだという。「大岡みなみさんですか。いつもHP見ています。ここに来れば会えると思っていたんです」とうれしいことを言ってくれる。あはは、本名ばれちゃったな〜。問題意識と意欲のある記者仲間が増えるわけだ。心からうれしいと思う。おめでとう。一緒に頑張ろう。


1月12日(火曜日) 非常識な親子

 きのうの「身辺雑記」はカタイ話を長々と書いてしまった。こういうカタイ話はもっと簡潔にまとめなければと少し反省。選挙会議のためにいつもより早い時間に出社。あんまり寝ていないのでものすご〜く眠い。「AERA」の今週号(1/18号)の特集「身勝手な子、非常識な親/家庭のしつけが消えた」が、納得できる内容で面白かった。子どもは「ごめんなさい」が言えないし、親もかばって注意しない。あまりに傍若無人な生徒の振る舞いを教師が注意すると、後から親が食ってかかってくる。あきれるばかりの非常識な親子の姿が、いくつも描かれていた。ちょうど先週、「伝言ダイヤル事件」に絡んで、同僚の女性記者と「いったい家庭のしつけはどうなっているのだろう」といった話をしたばかりだった。「知らない人には付いて行かない」「知らない人からもらったものは口に入れない」「悪いことをしたら謝る」などといったことは、小さい時から耳にタコができるくらい厳しく親に言い聞かされたけどね…。とまあ、そんなことを「AERA」に書かれているようなことも含めて話題にしていたので、余計に興味深かった。いや、ホントに信じ難いような行動を取る親子っているもんなあ。街中にも電車の中にも。家庭が本質的に崩壊しているのかな。


1月13日(水曜日) 「ブラック・ジャック画集」を買う

 会社の帰りに「ブラック・ジャック画集」(B・J 生誕25周年記念出版、秋田書店発行)を買う。週刊少年チャンピオン連載時の表紙や扉絵、カット類、単行本描き下ろしの表紙など、貴重な原画が満載の1冊である。僕はブラック・ジャックが大好きで、雑誌連載時から毎週楽しみに読んでいた。生き方も風貌もカッコイイし、権威や偽善や傲慢さを徹底的に蹴り飛ばすブラック・ジャックの言動やストーリーも痛快。助手のピノコもかわいい(^^)。そして、悲しい生い立ちと優しいまなざしがブラック・ジャックの魅力でもあった。東京の実家の僕の部屋には今も、単行本全巻や関連記事の切り抜きスクラップなどが本棚に並んでいる。う〜ん、手塚治虫の数多くの名作の中でも、ブラック・ジャックは最高傑作だと思うな。この作品を読んだのがきっかけで医者になった人も大勢いるに違いない。あいにく僕は理数系はまるでダメだし、血を見るのも苦手なので医者になろうとは考えなかったけど(笑)。画集のページをぱらぱらとめくりながら、とても懐かしい思いに浸ってしまった。ちなみに、ブラック・ジャックはカラーよりも白黒の絵の方が好きだ。白と黒の世界が作品的には合っていると思う。


1月14日(木曜日) 座り読みする中・高生

 会社の帰りにタクシーから降りて自宅近くのコンビニに寄る。きょう発売の漫画週刊誌を買おうと雑誌コーナーに向かうと、な〜んと中学・高校生くらいの連中が10数人も、立ち読みならぬ座り読みをしている。何人かは立ち読みしているが、ほとんどがコーナーの前に座り込んでいるのだ。すっげえ邪魔。欲しい雑誌を取ろうと手を伸ばすと、逆ににらまれてしまった。おいおい、だいたい何時だと思っているんだよ。夜中の零時前だぜ〜。家の人は何も言わないのか。…ってそういう問題ではないか。えっと、せめて立ち読みにしてくれよ。いや、そういう問題でもないな(笑)。要するにほかの客の存在なんか、眼中にはないのだね。店員もなぜか注意せずに放任。ひょっとしてオーナーの息子とその学友ご一行様なのかな(爆)。多勢に無勢だし、同僚が乗ったタクシーも店の外に待たせているし、そんなわけで、そそくさと買い物をして黙って店を出た。タクシーに戻って話すと同僚もあきれていた。そりゃそうだ。ふう。天気予報などによると、あすの成人の日は大雪だとか。へっへっ休みだもんね〜。


1月15日(金曜日) 大雪じゃなかった

 成人の日。どこが大雪なんじゃ〜。とゆーわけで、大雪なら家から外に出るのはやめようと思っていたが、単なる曇り空なので夕方からちょっと買い物に出かける。あまり見かけない雑誌やコミックスを何冊か購入。旧友から電話があって、週明けに久しぶりに銀座で飲むことになる。めちゃくちゃ懐かしい。何年ぶりかなあ。再会がとても楽しみだ。ところで、リアルタイムの「彼氏彼女の事情」を自宅で初めて見た。しかし、きょうの「カレカノ」は何だかいつもと、ほんの少しだけど雰囲気が違っていたような気がする…。録画をもう一度見直してみよう。詳細な感想は「彼氏彼女の事情のページ」にアップする予定だけど…。同僚S記者から「親類が長野でやっている旅館がロケに使われたのでぜひ見て」と言われていたので、フジテレビのドラマ「白線流し/二十歳の風」(スペシャル版)を見る。酒井美紀と京野ことみの2人がかわいかった。…って、そんな感想だけなのか。いや、えっと、なかなかシブイ旅館でいいなあ、泊まってみたいなあとか、TBSドラマ「ふぞろいの林檎たち」(山田太一脚本)に似ているなあ、とかって思いました。友達って大事だよね。そーゆー内容のドラマだった。


1月16日(土曜日) 安心できる病院とは

 横浜市立大学付属病院で患者2人を取り違えて手術した事件があったが、今週は「◯◯ちゃん、市大病院に入院しなくてよかったね」と何人かの友人たちから声を掛けられた。いやいやホントだよ。実際のところ規模が大きい病院の方が安心できるかな、などと思ったりしたもんで、市大病院に行こうかどうしようかと迷ったのだ。結局は、市大病院が少し遠いこともあって、自宅から比較的近い病院に駆け込んだのだが。でも、どこの病院が安心できるか判断するのって難しい。どこの病院に名医が多いのか、医療水準が高いのはどこか、看護体制は万全か…。こういう情報ってなかなか分からないんだよね。患者としては大事な命を預けるわけだから、信頼できるスタッフに最善の治療をしてほしいと考えるのは当然のこと。それにしても、それをあろうことか取り違え手術だってさ(絶句)。こんないい加減な手術や看護をされちゃあ、冗談じゃ済まねえっつーの。愛車で出社。すっごく早く仕事が終わったので、速攻で会社から立ち去る(笑)。横浜駅前の本屋に寄ってコミックス2冊を購入。大型スーパーで安売りしていた冬物セーターを衝動買いする。もうほとんど物欲のおもむくままの生活だな。いやまあしかし、セーターは本当に安かったのだ。もうただ同然(んなわけ、ねーだろって)。


1月17日(日曜日) 無駄遣いか中毒か(両方だ)

 なぜか道が空いていて、会社までのドライブ(苦笑)が気持ちいい。太陽がまぶしくて青空が広がっていて…。あ、日曜日だからか…。ふう。会社の帰り道にまた深夜営業の書店に寄り道。なかなかまっすぐ帰れないな。これは一種の中毒かもしれない。「アニメージュ・スペシャル/画像 VOL.1」「東京人2月号」などを購入。「画像」は小特集「ガイナックスの現場密着全40日」、「東京人」は特集「中央線の魔力」「多摩モノレールの走る街」が面白そうなので買った。ちなみに僕は書店に立ち寄るといつも、コミックスや文庫本や単行本などを玉石混交(いかがわしいものも含む=爆)で適当に買うのだが、そういう書籍の名前は一応秘密である(笑)。読んで印象深かったり、お薦めだと思ったりしたものは紹介するけどね。コミックスの場合、全然知らない作家だけど表紙に引かれて買ってしまうことがあるのだが、大半は「失敗したなあ」ということが多い。で、そういうものは不愉快だし邪魔なので、しばらくすると捨ててしまうのだった。う、う〜む。考えて見るとかなり無駄遣いしているなあ。


1月18日(月曜日) 旧友カメラマン2人と飲む

 旧友2人と東京・銀座で飲む。近況報告や懐かしい昔話などで盛り上がる。気が付くと5時間以上も飲んでいた(笑)。2人は新聞社のカメラマンで、U記者はS紙、M記者はT紙の写真部員をしている。もともと僕たちは一緒の新聞社で働いていたのだが、今は3人とも別々の新聞社勤務。「伝言ダイヤル(サービス)事件」の取材先で偶然顔を合わせた2人が、僕も誘ってくれたのである。U記者は単に写真の技術がうまいだけではなくて視点とセンスが確かで、僕は前の会社にいた時から「自分が取材したルポルタージュ(連載企画)の写真はぜひとも彼に撮ってもらいたい」と切望していたのだった。機会に恵まれないうちに会社を移動。今は会社が違うから一緒に仕事はできないけど、でもいつか必ず何らかの形でその夢を実現したいなあと、実は今でもひそかに思っているのだ。M記者は後輩で、写真に対して熱い思いを抱く真摯なカメラマンだ。戦禍のベトナムを撮り続けた石川文洋氏の報道写真に魂を揺り動かされた彼は、カメラマンになってから個人的に何度もベトナムを訪れている。そんな彼が現代のベトナムの素顔を切り取った初の写真集「風吹いて越南」をもらう。1万カットから選んだカラー写真70枚には、ベトナムの人々の力強く生き生きした表情があふれていた。いい仕事をしているなあとうれしくなる。アンコウ鍋、フグのヒレ酒がうまかった。午前1時帰宅。


1月19日(火曜日) コミュニケーションの道具

 このところ「AERA」の記事が冴えている。宣伝するのは嫌だけど興味深い内容だったからまた紹介するかな。今週号(1/25号)の巻頭記事は「夜まで預ける働く母の葛藤/夜間保育の現状と理想の狭間で」。仕事で自己実現したい母親が抱える困難さをリポートする前半はよくある普通の記事だけど、子育てを犠牲にしてまでなぜ仕事が辞められないかについて働く母親が悩み、葛藤する後半部分は考えさせられる内容だった。「なぜ働くのか、何のために働くのか」がポイントだ。でも、それについての男性側のコメントも欲しかったな。特集は「メール恋愛の落とし穴」。メールのやり取りをする相手に対し、過剰な期待と一方的なイメージを膨らませて暴走する男性を描くリポート。う〜ん、「そういう奴もいるんだなあ」ということは分かるけど…。もう一つ「匿名の快楽に浸る若者たち」は、肩書きや所属などの殻を脱ぎ捨た匿名という形で「本来の自分」に戻り、伝言ダイヤルにメッセージを託す社会をリポート。匿名になることで自己が解放されるというのはよく分かる。必ずしも「匿名=悪」とは僕も思わない。大事なのは使い方だ。メールもチャットも電話も手紙もそういうのはみんな、あくまでもコミュニケーションの道具に過ぎないのだということはきちんと押さえておきたい。


1月20日(水曜日) HP作成の特別講義

 とっても暖かい。春先のような陽気だ。仕事が早く終わったので、パソコンの師匠であるH記者宅へ寄って、師匠自慢の新型パワーマックを見せてもらう。てっきり新型iMacを買ったのだとばかり思っていたら、師匠が大枚叩いて購入したのはタワー型の頭脳部分だったんだね〜。ブルー系スケルトンのパワーマックは「巨大な寒冷地仕様のバッテリー」というか「特大の飲料水ポリタンク」みたいな外観だった。35万円だってさ。う、う〜む。だがしか〜し。も、ものすごい処理スピードだ。ネスケ、クラリスホームページ、フォトショップなど各種ソフトの立ち上がりの早いこと早いこと。もう本当にあっという間に立ち上がってしまうのである。こいつはイライラすることがなくて精神衛生上いいなあと心から思う。それだけ見学させていただいたらすぐに帰ろうと思っていたら、ホームページ作成の特別講義(笑)を受講する流れになって新たな「技」をいくつか教わる。おおっそれそれ、それが知りたかったんですよ師匠〜。来月からこの技を随所に生かしてページ作成するつもりだ。もしかしたら「カレカノ」のページについては次回更新あたりで、一足早く新技を駆使するかも(^^)。結局、特別講義は2時間に渡って、終電の一つ前の地下鉄に乗る。午前零時半に帰宅。


1月21日(木曜日) 寒い一日

 寒すぎるぞ。きのうのぽかぽか陽気とは打って変わって…。この気温の差は何なんだ。寒いのは苦手である。寝坊したので銀行に寄る時間がなくなってしまう。財布を見ると「紙のお金」が1枚もないではないか〜。う、う〜む、懐も寒かったのか。と思いながらカバンをごそごそと探っていると、封筒に入った数千円を発見。これはラッキー。2〜3日間はなんとかなるな。出社すると今月の給料明細が渡される。まあ、わざわざ確認しなくても分かってはいるのだが、あまりの少なさにがっかりだ(爆)。ふう。きょうは本当に寒い一日である。とりあえず、あしたは銀行に行ってお金を引き出そう。


1月22日(金曜日) コラムの宣伝?

 「サードインパクト」には「彼氏彼女の事情のページ」という、とってもマニアックなアニメ評論のページがあるのだが(…今さら説明しなくても分かっているって=爆)、そこの中のコーナー「コラム☆カレカノ」を書くために、NHKとテレビ東京に電話取材する。今回で6回目のコラムのテーマは「テレビ画面の範囲」。テレビ放送の映像の映り方はどこの家庭でも同じというわけではなくて、各家庭のテレビ受像機によってかなりの差があるという話である。どちらの局もとても親切な応対で、分かりやすい説明をしてくださった。感謝。これに先立ち、何人かの「カレカノ」関連HPの主宰者の方々にテレビ画面の映り具合をうかがったのだが、こちらも貴重で参考になる回答をいただいた。ありがとうございました。放送局取材の部分を書き加えて、コラムは出社前にアップ。詳細は「コラム☆カレカノ」でどうぞ。


1月23日(土曜日) 盛りだくさんの一日

 「カレカノ」の定期更新である。前日放送分の作品解説などを午前3時ごろから書き始める。録画ビデオを3回くらい見たりして、更新作業が終わるとすっかり朝になっていた。特に意味はないメール(笑)を送信してから、JCJ(日本ジャーナリスト会議)に頼まれていた原稿を執筆。テーマは、映画「南京1937」上映妨害問題と報道について。朝刊を読み終えると午前11時だよ。3時間ほど仮眠。なんとか起き出してシャワーを浴びる。よく起きられたな、偉いぞ自分。JCJの例会と新年会に呼ばれていたが、どう考えても行けそうにないのでパスする。依頼原稿をファクス送信しておいたから、まあ許してもらえるだろう。

 夕方から、東京・赤坂で「安田弁護士の不当逮捕を考える集会」に参加。支援する会の主催。会場の赤坂区民センターにはざっと400人ほどの人たちが詰めかけていた。熱気のためかすごく暑くて、ホールに入るとドッと汗が出てくる。「私は無罪だ。やることがいっぱいあるのに、すべての活動の機会が奪われて悔しい」という主旨の安田弁護士からのメッセージが代読されたほか、支援弁護士による経過報告など。「言論そのものを理由に逮捕することはできないが、権力にとって都合の悪い活動や発言をする人間を抹殺して口を封じることは、やろうと思えばいくらでもできる」という主旨の報告を聞いていて、恐ろしい社会だなと改めて認識する。オウム裁判、毒物カレー事件、安田弁護士の逮捕をきっかけにして「悪い奴を弁護する弁護士は悪い奴だ」という世論が形成されつつある。そういう雰囲気づくりを、あろうことかマスコミが手助けしている。どんな事件の被告でもきちんと弁護するというのが、近代的な刑事裁判の基本なのに、そこのところがまるで分かっていない記者が多い。今まさに問われているのは「弁護士の役割、ジャーナリズムの役割とは何か」ということなのだと痛感する。会場でA紙のH記者と久し振りに会ったので、集会の2次会はパスすることにして、二人で新橋の焼き鳥屋で飲む。パソコン談義、会社にいるアホな上司の話などで盛り上がる。先輩であるH記者のおごり。ラッキー。ご馳走さまでした〜(^^)。午前1時前に帰宅。


1月24日(日曜日) 「カレカノ」原作単行本を読む

 ついにと言うか、やっとと言うか「彼氏彼女の事情」の原作単行本を読む。これまでに出ている6巻全部を一気に読んだ。昨年のうちに買って置いてあったのだが、テレビアニメからファンになったので、テレビ版が一段落つくまで我慢して読まずに寝かせておいたのである。まだ放送は一段落はしていないけれど、今週放送分がいよいよ山場(謎)らしいし、監督降板のうわさ(!)などもあって、ようやく読破に踏み切った。僕は小説も漫画も読むのが遅い。特にお気に入りの漫画は台詞の一つ一つに考え込んだり、絵柄もじっくり見てしまったりするので、ずいぶん時間がかかる。「カレカノ」もやっぱり読み終わるのに長時間かかった。いやいや、予想通りのなかなかの作品だった。この原作があればこそ、アニメ版もあれだけの出来具合になるのだなあということがよく分かった。作者の津田雅美さんの「ネーム」(台詞などの文章)がよく練られていて実に素晴らしい。詳しいことは近いうちに「カレカノのページ」の方に書こう。返事を書かなければならないメールがたまってしまった。しばしお待ちを。


1月25日(月曜日) ケツの穴の小さい人たち

 行政主催の「報道を考える」連続講座が来月あって、僕も講師として初回を担当するのだが、同僚のH記者が前触れ記事を書いてくれた。記事は地区版の目立つ場所に掲載。僕の名前は意識して外してあったものの、「人権と報道・連絡会」事務局長や新聞労連副委員長らの名前はしっかり入っていて、それを見た編集幹部が早速面白い反応を示したという。「何だこの記事は」とか「だれがこんな記事を書いたんだ」とか大騒ぎだったそうだ(苦笑)。ただのお知らせ記事なのに、本当にケツの穴の小さい人たちだなあ。しかも役所主催の行事だよ。でもまあ「何で役所がこんな講座を主催するんだ?」という驚きの声については、それなりに理解できる。僕だって「役所がよくぞ主催したもんだ」と今でも信じられないくらいだからな。しかしよく考えてみれば、本当はそれくらいニュース価値がある企画なのである。時代感覚が鋭い市民と市職員との連携プレーによる好企画なのだ。問題意識のある記者ならば、高く評価するはずのニュースなんだけどね。もっとも「あの人たち」にそんなことを望むのは無理だろうな(ため息)。笑えるのは、事前に情報をつかんでいたらしい幹部が「これがそうか(例の連続講座か)…」と騒いでいたことだ。何をしゃべるかなどについて、きっとJCJの時と同じように情報収集に走り回ってくださるのだろう。暇なんだな、新聞記者としてほかにやることはないのか。言ってくだされば「レジュメ」を差し上げますけど…(爆笑)。

 「セカンドインパクト」に「大岡みなみのコラム風速計」最新版を追加更新しました〜。今回は少しアングルを変えて「男女の関係は対等だ/『女は家庭』の発想はおかしい」。年末進行時の出稿分なので、安田弁護士の話ではありませんけど、読んでみてね。


1月26日(火曜日) MOを買うことに決定

 それはそうと、MOを買うことに決めた。来月中には必ずや買う。絶対に買う。これは決定事項である。A紙のH記者に先日、たっぷりと脅されて説教(?)されたからである。

 説教の内容はと言うと、1)パソコンに蓄積された膨大なデータや原稿などは自分の財産なんだから、きちんと保存しておくように。2)フロッピーディスクでの保存は、磁気劣化のために読み込み不能になってしまうことがある。自分はそれで過去に書いた原稿の相当量がダメになった。3)雷が落ちたらハードディスク内のデータはすべてアウトになってしまう。自分は何回もそれで痛い目に遭っている。……という実に恐ろしい事例の数々が語られたのであった。MOは光磁気ディスクだから劣化しにくくて、データがダメになることはまずないのだという。

 こんなことを聞かされてしまえば、これはもう買わざるを得ないのである(爆)。ちなみにA紙のH記者は、電子メールの送受信データはすべて保存しているのだという。う〜む、そうかあ、実を言うと僕もなかなか捨てられなくて、大半のメールは取ってあるのだ。ごみのようなメールや事務的なメールから、嫌がらせ(?)や意味のないメールまでほとんど(笑)。どこでどう役に立つか分からないからなあ…。うん、やっぱりMOが必要だな。


1月27日(水曜日) もしや風邪か?

 同僚記者数人といつものように夕食を食べて会社に戻って来たあたりから、なんとなく頭がボ〜ッとしてきて、体がだるくて、寒気がしてきた。こっ、これはもしや典型的な風邪の症状では…。頭痛もしてきたぞ…。原因は分かっている。このところ睡眠不足が続いていて、しかもきょうなんかそれに加えて、シャワーを浴びてすぐに外に飛び出したりしたのだった。これでは風邪のウイルスを自分で呼び寄せているようなもんだ(自爆)。インターネットなんかやめて、とっとと薬を飲んで温かい布団でおとなしく寝よう。


1月28日(木曜日) 風邪でダウン

 そんなわけで、とうとうダウン。会社を休んでしまった。頭は痛いし、寒気はするし、腹の調子も良くないし…。もうサイテーである。一日中、寝て過ごす。なんか食べないと体が持たないだろうと考えて午後8時ごろに出前を取る。一つだけ出前してもらうのでは申し訳ないので、味噌煮込みうどんと釜飯を頼んだのだが、これがまずいんだなあ…。体調が悪いから味覚がおかしくなっていて、おいしく感じられないのかな。いや、それだけではないと思うのだけど。まじでまずかった(泣)。


1月29日(金曜日) 引き続きダウン

 引き続き会社を休んで寝て過ごす。きのうよりはかなり楽になった。僕がいつもかかる風邪と違うのは、のどに症状が現れないことだ。頭とか腹にきているのである。う〜ん、世間に蔓延しているインフルエンザでは気管支などがやられて、それが原因で何人も死者が出ているという話なんだけど…。違う種類なのかな。

 きのうもそうだったけど、寝ていると電話が鳴っている音に続いて、僕の声で応答メッセージが遠くから聞こえてくる。起こされるのが嫌なので、家にいる時も僕はだいたい留守電機能にしてあるのだ。でも、録音しないで切ってしまう人の方が多い。だれからの電話だったんだろう。会社の人からだったら「なんだ、あいつは風邪とか言いながら実は遊びに出かけているのか」なんて思われるなあ。などとぼんやり考えて再び眠りに落ちるのであった。きのうとは別の店からお弁当を出前してもらう。値段はちょっと高いけど、やっぱりこっちの方がうまいよ〜。きのうの店は初めて頼んだのだが、もうあそこには二度と注文しないのだ。

 でもって、夕方からリアルタイムで「カレカノ」を見る。なかなかシビアな内容でした…。調子に乗って更新作業なんかをしてしまった…(おとなしく寝ていろって=自爆)。


1月30日(土曜日) かなり回復

 頭痛と寒気はなくなった。お腹の方はまだ少し調子が悪いけど、体調はかなり回復した。やっぱり、風邪に対抗するにはたっぷり睡眠を取るに限るんだなあ。それから、梅干しをいっぱい食べたのも良かったのかもしれない。そんなわけで、ホームページをマイナーチェンジするための準備作業と、追加更新するための準備作業を少々する。おいおい、そんなことばっかりやってないで、原稿も書けってか。あ、レジュメも作らなければ…。これから書きます。


1月31日(日曜日) また名画座が消えた

 腹の調子もようやく落ち着いてきた。ふう。結局、会社は2日間休んで、おまけにせっかくの土曜・日曜の連休も自宅休養でつぶれてしまったよ…(涙)。しかし、世界的に流行しているインフルエンザとは症状が違うみたいだから、今度はそちらにかからないように注意しなければ。みなさんも、風邪・インフルエンザには気を付けてくだされ〜。

 東京の名画座・大井武蔵野館が閉館だそうだ。次々に名画座がつぶれていくのはとっても寂しい。古今東西の映画を600円とか700円の信じられない安さで、しかも2〜3本立てで見せてくれる名画座には学生時代に大変お世話になった。勝手に自主休講を決め込んで、大塚名画座や高田馬場パール座、飯田橋ギンレイホール、佳作座などにしよっちゅう出かけていたのである(苦笑)。社会人になるまで東京の実家に住んでいたので、都内に点在していた名画座はどこも電車ですぐだったのだ。付き合っていた女の子と「ラ・ブーム」を見に行ったのも、そう言えば名画座だったな(爆)。大井武蔵野館といえば、暗闇でおにぎりを食べながらニキータ・ミハルコフの小特集を見たのが懐かしい。いや、あの時の映画は黒沢明だったかな。しかし、そんな名画座は大半がなくなってしまった。今はレンタルビデオ店が名画座に代わる存在になっていて、それはそれで確かにとても便利だと思うけど、でもやっぱり真っ暗な空間の中でスクリーンに映し出される光と影を見つめる、あの時間や感覚が捨て難いんだよなあ。ロードショーだけでなくて古い映画も、小さくていいから、できればスクリーンで見たいと僕は思うのだ。


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