身辺雑記 

by totoropen (OOKA Minami)


2001年3月1日〜3月31日

●「国辱もの」の教科書●韓国テレビの取材に協力●花粉症に風邪に寝不足●高校生の熱いパワー●森内閣が信任●新刊の書店情報●過密日程…●徹夜状態…●荷造りモードに入る●まるでパズル●原稿執筆モード●「ロボット役人」●確定申告終了●睡眠不足と疲れと花粉症に風邪?●引っ越しは終わったけど●ケーブル無事回収●駐車場に敷金!●ホームセンター●表と裏、縦横斜め●おたっくす●片付けに専念●手続きと書類●収納ラック●居眠り●10日ぶりのテレビ●花粉症が最悪●つながらない電話●千葉であれこれ取材●「死神博士」に無罪判決●水漏れに動揺●欠陥工事?●銭湯●真冬に逆戻り●●●ほか


3月1日(木曜日) 「国辱もの」の教科書

 夕方から横浜で開かれた「教科書問題」を考えるシンポジウムを取材。右派マスコミ警戒の影響で、入場にえらく時間を要する。琉球大の高嶋伸欣教授は、タカ派が検定申請している復古的教科書について講演の中で「天皇中心の歴史を教え込もうとしている。日本の歴史がいかに立派で近隣諸国より優れていたかを、無理に無理を重ねて書いている」と厳しく批判した。事実をねじ曲げた「歴史」とイデオロギーを一方的に展開するこの教科書は、「自分の頭で考えて健全な批判力を身につける」ものとは明らかに対極にある。

 右派が作ったこの復古的な教科書は、太平洋戦争(彼らに言わせると大東亜戦争)はアジア諸国を解放するための戦争だとし、韓国併合を正当化し、さらには天照大神や日本書記などを持ち出して、神話と史実を混同した記述を延々と続ける。しかし、太平洋戦争で日本がアジアの国々を侵略し、韓国を植民地支配したのは「歴史的事実」である。ところがそれを「歴史的『事実』などと決めつけるな」と言う人がいる。あきれてものが言えないとは、まさにこういうことを言うのだろう。このような物言いを世間一般では「噴飯もの」と表現する。頭の中に「おがくず」でも入っているとしか思えない。反論するならそれなりの「根拠」を示してほしいものだが、侵略がないという根拠をどう示すのだろう。

 反省すべき過去があれば率直に反省してこそ、世界で尊敬される存在になれる。これは個人でも国家でも民族でも同じだ。それができずに世界の笑い者になり、そればかりか憎しみや軽蔑の対象とされるのは、それこそ「国辱もの」だろう。あったことをなかったと言い、ありもしない神話を持ち出して史実とごっちゃにする。しかも他人の家に土足で踏み込んで乱暴狼藉と略奪の限りを尽くしておいて、それを正当化しようとする。このような動きを「時代錯誤でファシズム的な潮流」と称するのである。国民みんなを再び非科学的で非民主的で、思考停止状態の国家主義的な社会へ導こうとする道筋には断固として異議を唱える。

 米原潜に衝突されて沈没したえひめ丸の事故で、米有力紙に「いつまで謝れば日本人は気が済むのだ」との論評が掲載された。だけどこれは日本の右派やタカ派の政治家が、中国や韓国から日本の侵略や慰安婦などの問題で謝罪要求に対して、これまで散々言ってきたことのまさに裏返しの主張だろう。表面だけ謝っても相手に伝わらなければ、そんなものは謝ったことにはならない。これも、個人でも国家でも民族でも同じである。もちろん、日本の右派やタカ派の人たちの中では「侵略はしていないし慰安婦も存在しない」ことになっているのだろうから、そもそも謝る必要などないと考えているのだろうが、そんな態度をいつまでも続けているから、近隣諸国との真の友好や理解は深まらないし、いい加減な米海軍の対応に対して怒りや不信感に満ちた声が起きているというのに、謝罪されるべき相手から「いつまで謝れば日本人は気が済むのだ」などと言われてしまうのだ。まったく何を根拠に「愛国心」などという概念を好んで持ち出すのか…。そもそもの感覚を疑ってしまう。


3月2日(金曜日) 韓国テレビの取材に協力

 というわけで、内外で日本の復古的教科書や「皇国史観」的な動きに対して、内外からさまざまな反応が出ているきょうこのごろである。午後から東京・新宿へ。教科書問題や右傾化の問題をテーマに、ドキュメンタリー番組を作っている韓国のテレビクルーの取材を受ける。ホテルの一室に暗幕を張って設営した急ごしらえのスタジオで、インタビュー収録は行われた。僕が書いた「相次ぐ自宅や職場への脅迫」の取材を通しての感想や、嫌がらせの実態と背景などについて質問される。実際に脅迫を受けた人たちを表に出して危険にさらすわけにはいかないし、取材源は記者が責任を持って守らなければならないので、彼らの分まで僕が答える形になる。

 ジャケットの襟にピンマイクを付ける。テレビカメラが回る前で話をするのは慣れていないから、とても緊張する。顔は出さないようにお願いしたため、ライトを逆光気味に当てて撮影されるのがなかなかまぶしい。締め切った狭い部屋にカメラマンのほか、ディレクターや通訳らがひしめいている。しかも、たばこの煙がもうもうと室内に立ちこめているものだから息が詰まってしまう。ただでさえ緊張して口の中はカラカラである。こんなに空気が悪いところで撮影して、映像への悪影響はないのだろうかなどと余計な心配をしてしまったが、ともあれ三十分ほどの収録は無事に終わった。学者や市民団体など、日本で多角的な取材をしているという。国は違っても同じジャーナリズムの仲間だと思うので、できる限り協力させていただいた。深みのある番組に仕上がればと願う。

 新宿・紀伊国屋書店に寄ったついでに、地下のカレー屋へ。紀伊国屋に行ったらここでカレーを食べることにしているのだ。それくらいうまい。と言うか、忘れられない不思議な味なのだ。スープのようなさらさらのカレーが特徴である。特にオススメなのはスタミナカレー。よ〜く煮込まれた野菜がたっぷりで、チキンも入っていて、卵も付いてくる。紀伊国屋書店の地下にはカレー屋が2軒あるので、もし食べに行く機会がある方は間違えないようにね。

 天気がよいから花粉症でぐちゃぐちゃ。インタビュー収録前に鼻炎の薬を飲んだら、夕方くらいから頭がぼ〜っとしてくる。それでも神保町の書店を徘徊して漫画や雑誌をいくつか購入。睡眠不足も重なってぐったりして帰宅すると、取材協力者から電話やファクスのラッシュ。深夜零時近くまで電話が続いた。


3月3日(土曜日) 花粉症に風邪に寝不足

 花粉症の影響で、ティッシュペーパーの消耗が激しい。どんどん空箱になってしまうのだ。う〜、資源の無駄使いをひしひしと感じるが、背に腹は代えられない。きょうは神奈川県内の多くの高校で卒業式があった。保護者の方から誘われたこともあって、気になる学校に取材に行こうかなあと思っていたのだが、花粉症に風邪と寝不足も重なって体調がいまいちなので、パスさせてもらった。神奈川の場合は、わざわざ無理してウオッチングに行くほどの状況でもないから、まあいっか。ちょっと気になっていた学校については、電話で簡単に情報収集をした。ここ最近は、生徒の動きが活発な他県の高校を集中的に取材している。きょうは電話であれこれと事前取材(リサーチ)。あすは何が何でも取材に出なければならない。花粉の飛散具合が心配だなあ。


3月4日(日曜日) 高校生の熱いパワー

 上野から常磐線に乗って千葉県柏市へ。元気な高校生たちを取材する。「自分たちの卒業式をつくりあげたい」と考える千葉県立高校の3校の生徒有志がスクラムを組んで、県教委や校長ら管理職と対等に渡り合っている姿はなかなかのものだ。しかも、大人たちの思惑や政治的イデオロギーに踊らされて行動しているのでは決してないんだよなあ。何が問題なのかを自分たちで考えて、疑問に思うことに対して自分たちの言葉できちんと表現したいという、そんな姿勢を貫徹しているのだ。話を聞いていてうれしくなってくる。十数人の高校生たちがファミレスで情報交換しながら、今後の展望について熱く議論している姿を見せてもらって、とっても楽しそうなのでうらやましく感じた。あ〜、高校時代に戻りたいなあ…そんな気持ちである。確かにあのころが最も自由に好き勝手をしていたかもしれない(「今だって好き勝手してるだろう」などという余計な突っ込みは一切受け付けません=爆)。それにしても、主体的に物事を考えた生徒の思いを真摯に受け止められない教育行政や管理職の情けなさが、悲しいまでに浮き彫りにされてくる。どちらに理と正義があるかは明らかだろう。結果がどうなるのかは予断を許さない状況のようだが、学校の枠を超えて熱く話し合ってきた過程は、彼や彼女たちにとって大きな財産になるはずだ。まさにこれこそが本当の教育だと思う。お先真っ暗な話ばかり取材して少し落ち込んでいたのだが、日本もまだまだ捨てたもんじゃない。高校生から元気なパワーを分けてもらった。健闘を祈る。午前零時帰宅。


3月5日(月曜日) 森内閣が信任

 森内閣の不信任決議案が、連立与党3党の反対多数で当然のように否決されるのをテレビで見ながら、「そうやって与党はそろって内閣を信任したのだから、ぜひともこのまま森首相を夏の参院選まで続投させてほしいもんだ」と痛切に思う。笑っちゃうけど、その方が筋が通っているし分かりやすい。それに森サンが首相のまま選挙に臨んだ方が、有権者の怒りも大きく爆発できるというもんだ。だけど対抗して投票すべき政党や候補者が、残念ながらほとんどいないんだよなあ。情けないんだけど。う〜ん、困ったもんだ。

 必要な情報を仕入れるために事前リサーチの電話取材。続いてさまざまな雑用をこなして回る。まずは近くの郵便局で、保険料や電話料金、市民団体の年会費の支払い。ガソリンスタンドに立ち寄って、愛車のための「一日車検」の料金や手順などの問い合わせ。ドラッグストアで花粉症の鼻炎薬を購入。きょうは天気がよくて風が強いのでかなり辛い。くしゃみは連発するし鼻もぐずぐずである。というわけで、これまで使っていたカプセル薬のほかに、スプレー式の鼻腔噴霧剤を新しく買ってみた。さらにデザイン工房で、住所と電話番号を変更した新しい名刺を発注。とまあ、スケジュールが詰まっているというのに、ごちゃごちゃと雑用が結構たくさんあるのだ。ふう〜疲れる。夕方から、東京・四谷で「月刊司法改革」の編集会議。ちょうど鼻炎の薬が効き始めて、とてつもない睡魔に襲われる。会議が終わったらとっとと退散。午前零時に帰宅。


3月6日(火曜日) 新刊の書店情報

 新刊「日の丸がある風景」の書店での取り扱い状況は、以下の通りである。こういうのは著者としてとても気になる話なのだ。横浜駅ビル・ルミネの有隣堂は「政治・社会」コーナーに平積み。同じく横浜・関内の有隣堂本店では「社会問題」フロアの一番目立つところに平積みされていた。同じく横浜・上大岡の八重洲ブックセンターでは「社会問題」コーナーに3冊あった。東京・神保町の三省堂本店と書泉グランデ、東京堂ではそれぞれ「教育」のコーナーに平積み。新宿の紀伊国屋書店本店では「社会・日本論」のコーナーに平積みされていた。…とまあ、ここまでは書店に立ち寄った際に自分の目で確認したのだが、このほか、友人やネットを通じて知り合った皆さんから寄せられた情報によると、新しくオープンした池袋のジュンク堂では「社会」コーナーに平積み、川崎・新百合ケ丘のあゆみ書店には2冊、東京駅前の八重洲ブックセンターでは2階の「社会・新刊書」のコーナーに平積み、さらに東京・自由が丘の青山ブックセンターでも購入してくださったというメールをいただいた。ありがとうございます。大量部数が印刷されている大ベストセラーはどこでも目立つ場所に置かれているが、普通の一般書籍は各書店で取り扱いもまちまちだ。お目当ての本がすぐに見つからないのはよくある話だろう。そんなわけでPRを兼ねての書店情報である。ご参考まで。ご意見・ご感想もお待ちしています。

 きのう5日付の「ふぇみん」(婦人民主クラブの新聞、月3回発行)の書評欄で「日の丸がある風景」が紹介された。感謝。


3月7日(水曜日) 過密日程…

 終日、原稿執筆。このほかにも取材と原稿書きがあって、さらに確定申告と荷造りもしなければならないんだけど、果たして無事に引っ越しできるのだろうか。どれも予定の日が動かしようのないものばかりだ。あまりにもスケジュールが詰まっているので、かなり不安になってきた。そんなわけで、よほどのことがない限りしばらくの間はメールの返事などは書けないと思う。ピ〜ンチである。


3月8日(木曜日) 徹夜状態…

 ほぼ徹夜状態で、ロングインタビュー原稿を書き上げる。その勢いのまま、休む間もなく確定申告の書類作成のための計算を延々と続けた結果、何とか税務署に持参できるような形にまでたどり着くことができた。よく分からない部分もあるんだけど、そういうところは昨年のように相談窓口で聞きながら埋めていけばいいだろう。それにしても収支のアンバランスなことと言ったら…。もっと効率よく、高品質の仕事をたくさんこなさなければ。確定申告は、労働者にそんな自覚を促す側面もあるのかもしれないな。2時間ほど仮眠。インタビュー相手にいくつか確認をしてから、編集部に原稿を送信する。う〜む、まだもう一つのルポの取材が残っている。大急ぎで片付けなければならない。荷造りも…。

 きのうの「身辺雑記」で、メールの返事がしばらく書けないと愚痴をこぼしたら、なんだか皆さんにかえって気を使わせてしまったみたいだ。花粉症の心配をしてくれている方、勉強会のお誘いをしてくれている方、新刊「日の丸がある風景」の感想を送ってきてくれた方…などなど、幸いなことに皆さん「身辺雑記」を見てくれているようなので、この場をお借りして深謝します。メールが書けなくてごめんなさい。落ち着いたら必ずきちんと返事を書きます(ぺこり)。ずっと部屋にこもって仕事や雑用をしているせいか、花粉症は症候状態だ。たぶん花粉が大量に飛散しているはずなので、外に出て歩き回ったりしたら収拾がつかなくなるんだろうなあ。


3月9日(金曜日) 荷造りモードに入る

 前日に引き続きほぼ徹夜状態で、きょうは荷造り作業専念モードである。…とはいうものの、編集部からファクスで送られてきたゲラをチェックしたり、取材相手と電話でやり取りしたりということも同時並行で進めながら、段ボール箱を組み立てて作業に突入。段ボール箱の底辺部分を組み合わせてからガムテープで固定しているうちに、これでは安定感がよくないことを疑問に感じたので問い合わせたら、業者に「強度はあるから底辺は組み合わせないで」と言われてしまう。やっぱり…。十数個ほどの段ボール箱のガムテープをすべて張り直してしまった。う〜む、時間がないとゆーのに、何という無駄な作業をしているのだっ。それにしても取材資料だけで段ボール箱は十個以上になったぞ。小さめの段ボール箱だけど、紙がぎっしり詰まっているからものすごく重い。後で資料を探す時に見当がつくように分類整理しながら詰めていったので、えらく時間がかかった。まだ書籍の箱詰めが大量に残っている。ふう。

 このところゲラやら資料やらが山のように送信されてくるので、ファクス用紙の消費量が激しい。きょうも受信途中で用紙が切れてしまって、買い置きが底をついたので慌てて買いに行くはめになった。忙しい時に限って余計な手間がかかるんだよなー。しかし時間がないと言いながら、こんなことを「身辺雑記」に書いているのだから、まだ少しは精神的余裕があるのだろうか。


3月10日(土曜日) まるでパズル

 終日、荷造りをしながら電話取材。段ボール箱に書籍やビデオを詰めるのは意外と難しい。後でどこに何が入っているかが分かるように考えなければならないし、大きさが同じではないのでぴったり収まるものでもない。まるでパズルのようだ。あ〜、時間がどんどん過ぎていく。きのうのうちに税務署に出かけて、確定申告を済ませてしまわなかったのが悔やまれる。大きな判断ミスだったな。取材と原稿執筆と引っ越し準備など、限られた時間の中でやらなければならないことは山積しているので日程のやり繰りに悩む。こっちもパズルみたいだ…。


3月11日(日曜日) 原稿執筆モード

 きのうと同様に荷造りをしながら電話取材。いや、電話取材をしながら荷造りかな。取材がほぼ終わりに近付いているので、頭の中は原稿の構成と流れをどうしようかということでいっぱいだ。原稿執筆モードに入りつつあるのだろう。それとともに、段ボール箱のどこに何を詰めればいいかということが、頭の隅っこには常にちらついていたりする。ちょっと仮眠しようと思ったら6時間も寝てしまった。連日徹夜状態だからか。


3月12日(月曜日) 「ロボット役人」

 卒業式関係の取材はほぼ終了。最後に千葉県教委に話を聞いたんだけど、どうやら「答弁マニュアル」のようなものに沿って受け答えをしているようで、話がそこから一歩足りとも出ない。つまり、どんなに別の質問をぶつけても同じ答えの繰り返しなのだ。「指導要領に従って」としか言わない「ロボット校長」の上には、それを上回る「ロボット役人」が控えていたわけである。まあ、半ば予想はしていたけど。それにしても、きょうは寒い一日だ。


3月13日(火曜日) 確定申告終了

 確定申告は無事に終了。税務署の受け付け会場で相談に応じている税理士に、記入済みの書類を見てもらう。書き方の分からないところを教えてもらって15分ほどで手続きは終わった。きょうはなぜか鼻炎の薬がものすごく効いているみたいだ。花粉症そのものはさほど苦しくないんだけど、頭がぼ〜っとして意識がもうろうとしてくる。疲れているからかな。これじゃあ、原稿が書けないよ…。


3月14日(水曜日) 睡眠不足と疲れと花粉症に風邪?

 3分の1ほど原稿を書いたところで、転居先のマンションに出かけて電話の配線延長工事に立ち合う。仕事部屋として使う予定の洋間に差し込み口がないので、電話配線を延長してもらった。それはさておき、現行よりも6千円も高い駐車場を、転居先では契約することになりそうだ。びた一文安くはしないのだという。この不景気なご時世にしかも空きスペースはたくさんあるんだから、少しくらい安くすればいいのに…。ほかのところと適正に競合していないから、殿様商売をしているのだろう。仲介してくれた不動産会社の担当者も「遊んでいるスペースがたくさんあるのに、どうしてあんなに強気なのかな」と不思議がる。う〜む、たぶん単なるドケチな守銭奴おやじなのだろう。そんなわけで睡眠不足と疲れから、どうやら風邪をひき始めたようだ。のどが痛くて頭が重い。花粉症との合併症状か…。しかし、やらなければならない仕事は公私ともに山積しているんだよな。あ〜、結構辛い。帰宅してから荷造りも最終段階に。さすがに「身辺雑記」を休みにしようかと思ったけど、いつもの習慣で結局書いてしまった。


3月15日(木曜日) 引っ越しは終わったけど

 ほとんど徹夜状態で最後の荷造りをしながら、頭では早く原稿を書き上げなければと焦りつつも、午後から始まった引っ越しは無事に終了する。指揮官役のあんちゃんと、中堅と新人のいかにもバイト君と思える3人組が引っ越し業者としてやってきてくれた。さすがに指揮官は手慣れたもので、てきぱきと搬出作業をしながら指示を出す。その一方で、指揮官にのべつ怒鳴られて、右往左往する中堅君と新人君。それにしても、本や書類がぎっしり詰まった段ボール箱が延々と続くのは、さぞ辛かっただろうと思う。いや本当に重いんだよね。しかしながら指揮官に「1個ずつ運んでんじゃねえ。まとめて2個一緒に運ぶんだよ」と責めたてられて、まじで死にそうな顔をしていたもんなあ。作業は順調だったが、最後にアクシデントが。いくつかある中で最も大きくて高価な本棚が、玄関から入らないことが判明したのだ。でもって応援部隊を2人ほど呼び寄せて、洋室の窓から搬入することになった。予想外に大がかりな作業になったけど、追加料金なしで大丈夫だった。なんて親切で良心的な業者さんなのだろう。いやはや、どうもご苦労様でした。

 大急ぎで原稿を書かなければならない。とりあえずパソコンと取材資料だけは整えて…と。だがしか〜し。パソコンのケーブルが見当たらない。ほかのセッティングが完璧でも、ケーブルがなければ起動させることすらできない。ノートパソコンやプリンターやMOといった機材のコード類はすべてあるというのに、どこをひっくり返しても、肝心要のデスクトップ本体のケーブルだけが見つからないのだ。3時間ほどかけた大捜索の結果で出された結論は、不要になったケーブルテレビのコードと一緒に、パソコンケーブルも前の家に置いてきたらしいというものだった…。がちょ〜ん。時は既に午後9時を回っているので、不動産屋に連絡してカギを借りて、取りに戻るというわけにもいかない。う〜む。仕方ないからノートパソコンで原稿を書き始めた。やはり少し書きにくい。しかもノートは設定変更を忘れていたから、原稿が完成しても送信はできないのだ。変更すべきデータは、すべてデスクトップのハードディスクに保存してあるのだった。連日の睡眠不足と疲労と花粉症と風邪で、意識は朦朧(もうろう)としてくる。


3月16日(金曜日) ケーブル無事回収

 そんなわけで、鼻水をすすりつつも最悪のコンディションながら奮闘して、昼過ぎには卒業式関係のルポ原稿が完成した。しかしこのままでは送信できない。銀行で諸手続きをしてから、不動産屋でカギを借りてきのうまで住んでいたアパートへ。するとやっぱり、ケーブルテレビのコードと一緒にパソコンケーブルが押し入れの中に突っ込んであった。回収作業は無事に完了。ああ、捨てられていなくてよかった〜。駐車場契約のために別の不動産屋に寄ってから帰宅。配線を済ませたら無事にデスクトップが立ち上がった。ノートからフロッピー経由で原稿データを移し、速攻で編集部に送信した。ふう、疲れた。仮眠している間に、何本か電話のコールが聞こえたけど無視させてもらう。それにしても、リビングに積み上げられた段ボール箱の山には絶句するばかりだな。へろへろだよ。


3月17日(土曜日) 駐車場に敷金!

 引っ越しをすると、お金が次々に消えてなくなっていく。引っ越し業者の代金はもちろんだが、新しく借りる駐車場の敷金と仲介手数料などというものも、かなりの額になったりするのだ。う〜む、アパートでなくて、駐車場を借りるのに敷金とか仲介手数料を取られるなんて…。おまけに今月は、車検と車の任意保険の契約もあるんだよなあ。ほかにもヨド◯シカメラでエアコンを買ったら、取り付け工事費と消費税を合わせて十万円にもなったし…。部屋が変わると窓やサッシのサイズが違ってくるから、カーテンも新調しなければならない。これが馬鹿高いんだよな。あう〜、ただでさえ貧乏だというのに…。もっと仕事をしろってか。当面のところはとりあえず、新刊「日の丸がある風景」がたくさん売れることに期待しよう。つーか、なるべくたくさんの人に読んでもらいたいわけだし。などとさり気なく宣伝。そんなわけで、怒涛と綱渡りの2週間は無事に乗り切ったが、おかげで疲労困憊と体調不良と花粉症の三重苦である。お誘いいただいた某私塾の卒業記念パーティー&飲み会はパスさせてもらった。2〜3日くらいは部屋の片付けをしながら休養モードだ。ちなみにファクスと留守電のセッティングは完了。各方面にご迷惑をかけていたらしいけど、本日復旧した。


3月18日(日曜日) ホームセンター

 テレビのセッティングをまるでやっていないので、この3日間はテレビなしの生活だ。ステレオの配線もまだやっていないから、音がなくてちょっと寂しい感じもするが、それはそれで時間の浪費がない健全な環境かもしれないと思い始めた。外部情報は新聞や雑誌や電話(インターネットも含む)などのほかは、外に向けられた自分の目と耳だけである。朝の天気予報と占い(爆笑)、それに日曜日の朝のニュースワイドショーが見られないのは残念と言えば残念だけど。しかし、くだらない情報や一見すると無意味な雑談にも、考えさせられる重要なヒントはあるものなので、なるべく早くセッティングをして、再び「テレビ漬け」の生活に戻らなければと考えてみたりもするきょうこのごろだ。まあ、仕事部屋からテレビは追放されるはずだから、原稿執筆の邪魔にはならないだろう。

 郊外型の大規模ホームセンターに行ったら、驚くほどの安い値段でカーテンが売られていた。しかも種類が豊富なのだ。う〜む、下手にスーパーなんかで買うんじゃなかったなと後悔する。しかし幸いにも、値段の高いスーパーでは必要な枚数をすべて買ったわけではなかったので、ホームセンターで残りを安く調達した。で、ホームセンター内を歩いていたら、6歳くらいの女の子が突然(本当に唐突に)、大きな声で「君が代」を歌い出した。まるで「ドラえもん」や「どんぐりころころ」でも気軽に口ずさむというような感じなのだ。だけど、どう考えても「口ずさむ」という状況からは程遠い空間と時間なんだよなー。しかも6歳くらいの女の子の口をついて自然に出てきたわけで、いいとか悪いとかではなくて違和感のようなものを感じた。「ぎょっとするって感じ」とでも表現すればいいのだろうか。女の子の両親は別に何も考えていないように見えたけど、ひょっとしたら一家で毎朝斉唱しているのかもしれないし、きょうはたまたま「その手」の集会にでも出て、みんなで斉唱しての帰り道だったのかもしれない。あるいは、入学式の晴れ舞台に向けて家族で毎日練習に励んでいるのかもしれない。そこらへんは推測の域を出ないわけで、いくらなんでも見ず知らずの人に突然、そんなことを聞くこともできず(本当は聞きたかったけど)、ちらちらと遠目に親子を観察するしかなかった。う〜ん…。幼少からのいわゆる「刷り込み」の効果の行き着く先は…。思考停止して疑問も違和感も感じない人間が生産されていくのだとしたら怖い。

 きのうの「身辺雑記」で「ファクスと留守電のセッティングは完了」と書いたが、どうやらセッティングを間違えていたみたいで、一日中ずっと外部から通話不能になっていたようだ。ファクスと留守電の合体した本機に、普通の電話機とネット用の回線を接続するという複雑な配線関係にあるため、直列式でつながなければ動作がおかしくなる、とNTT職員が教えてくれた。そんなわけで、今度こそ本当に復旧した。


3月19日(月曜日) 表と裏、縦横斜め

 きょう付の朝日新聞の社会面トップに、日韓W杯の連載企画記事が掲載されていて、その1回目は俳優の故・松田優作を取り上げていた。「探偵物語」や「家族ゲーム」の人を食った演技で鮮烈な印象の残る松田優作は、僕の大好きな演技者の一人だが、彼が在日朝鮮人であることをうかつにもこの記事を読むまで知らなかった。韓国籍であることは、彼の心に深くて暗い影を落としていた。幼少のころからずっと、そうした出自によるコンプレックス(と言ってしまってもいいだろう)を引きずっていたことを抜きには、あの一連の演技や生き方みたいなものは語りえないだろうと思われる。例えば、俳優・松田優作を扱った連載コミックをいくつか読んだことがあって、そこには人間関係に不器用でストイックな生き方しかできない松田優作の姿が延々と描かれていたが、彼が在日であること、それによって彼が心の弱さを秘めていたことには、まるで触れていなかった。どうして松田優作はそこまで緊張感を漂わせなければならなかったのか。延々と続いた「松田優作物語」ではついぞ理解できなかったし、読んでいて釈然としないものが残ったのだが、彼が在日朝鮮人として重いものを心の中に抱え込んでいたということを知って、初めて少しだけ謎が解けたような気がする。物事にはどんなものにでも表と裏があるのだ。縦横斜めから観察することの重要性を、この記事によってあらためて確認させられた。

 このところずっと超多忙週間だったために、しばらく出せなかったメールの返事をぼちぼち書き始めた。いただいたものにはきちんとお返事を書いて出すとゆーのは、人としての当然の勤めである。なんちゃって。まあ、基本的にはそういうのをポリシーとしているもんで。あと、参加しているメーリングリストへのレスも、いくつかたまっていたような気がする。新刊「日の丸がある風景」について何人かの方がコメントしてくれていたので、それに対して反応のメールを書かなければ…。

 前々日から続いている「ファクスと留守電のセッティング」の話だが、配線方法に誤りがあったらしいのはその通りなんだけど、しかしどうやら機器そのものもイカレているようだ。電話の差し込み口(モジュラーコンセント)に直接つないでも正常に機能しないのである。編集部とゲラ確認のやり取りをしなければならないというのに、このままでは仕事に支障をきたして非常にまずい。う〜ん、新しいのに買い換えなければならないのかあ。そろそろ買い換えの時期ではあったとはいうものの、予想外のハプニングでまた余計な出費がかさんでしまう…。そんなわけで「復旧した」というのは誤りでした。留守電とファクスはまだ開通していません。


3月20日(火曜日) おたっくす

 とゆーわけで、留守番電話付きのファクスを新しく買った。今まで使っていた松下の「おたっくす」の最新バージョンだ。ちゃんと作動して、編集者とファクスのやり取りもできたぞ。留守番電話も正常に機能している。おまけにコードレスの子機まで付いていたりするのがうれしい。えーい、ついでに小型の3段棚とクッションも買ったぞ。棚は電話や雑誌などを置くために使う。クッションは昼寝する時に使う予定である。ん〜、余計な出費ばかり…。ほんの少しずつだけど、部屋が片付いて整理整頓されていくのは楽しい。


3月21日(水曜日) 片付けに専念

 エアコンの取り付け工事に立ち合う。プロの業者だからてきぱきと作業していたものの、それでも工事完了までに1時間弱ほど要した。しばらく横で見ていたが専門技術と要領のよさが必要で、素人にはとてもできない作業だ。午後からは、リビングに山のように積まれた段ボール箱の片付けをする。ほとんどが書籍である。エアコンも設置されたことだし、これで本棚の位置が確定したわけで、本や雑誌を段ボール箱から出して次々に並べていく。この配置がなかなか気に入るように決まらなくて、意外と難しかったりするのだ。ちょっとだけと思ってやり始めたら止まらずに、午後からの予定を取り止めて、部屋の片付け作業に専念。その甲斐あって本棚の整理はすべて完了した。それにしても押入は取材資料がいっぱいで、もう空いているスペースがないというのに、どこにも持って行き場のない段ボール箱がいくつか残ってしまった。う〜ん、困った。

 取材協力者から僕のメールアドレスに、デジカメで撮影した画像を添付ファイルで送ってもらい、それをさらに僕が添付ファイルにして編集部に送信する。実を言うと、添付ファイルで送信するのはこれが初めての経験なのである。「え〜っ、冗談でしょ?」と驚かれるかもしれないけど、まじで初体験なのだ。マニュアルに従って操作していくと、全然簡単に添付ファイルが送信できるじゃん。な〜んだ、楽勝だな(…って、おいおい)。そんなわけで、新たな送信技術を取得したのだった(そんな大層なものでないか)。


3月22日(木曜日) 手続きと書類

 区役所に行って転入届を出す。記入欄が元号(平成だとか昭和だとか)で書き込むようになっているのを、二重線で消して西暦に書き直してから提出した。別に何も言われずに、手続きは無事完了する。続いて警察署で運転免許証の住所変更届を出す。こちらは当然のように元号が前提とされているのだが、免許証の記載通りに書けという無言の圧力を感じてしまい、言われるがままに元号で記入する。要らないトラブルを避けようとする自己防衛本能が働いたのか、何となく日和(ひよ)ってしまった。いかんな〜。

 郵便局で官製はがきを新しいものと交換してもらう。引っ越しの準備をしていたら、未使用の年賀はがきや「かもめ〜る」が90枚近くも出てきたのだ。裏面には新年のあいさつや異動報告などが印刷されているが、どれもまだ投函していないものばかりだから、一枚について5円の手数料を払えば、新しいはがきと交換してくれるのだ。で、このほかにさらに百枚の官製はがきを購入する。早いところ引っ越しの案内状を出さなければならない。


3月23日(金曜日) 収納ラック

 午前中は電話取材をしながら、リビングの片付けの第2段階に突入する。ステレオとテレビの配置を決めて配線準備をした。これでビデオテープとCDの整理が済めば、リビングに積み上げられている段ボール箱の9割はとりあえず片付くことになる。でもってきのう、郵便局の帰りに立ち寄ったホームセンターで、ビデオテープやCDをきれいに収納できるプラスチック製のラックが、格安価格で特売されていたので買ってきたのだ。まじで安かった。VHSテープが15本入るケースが3個セットで千円以下である。駐車場代は無料だったし、まさに庶民の味方だよなー。午後からは、東京・水道橋の「週刊金曜日」編集部に掲載写真を持参して、そのまま1時間半ほど担当編集者2人と打ち合わせ。司法改革についての企画を提案したら「やりましょう」と内諾を得た。よしよし、これで本格的に取材体制に入れるぞ。その足で新聞労連の本部で会議。参加者は少なかったが、2時間ほど中身のある議論ができた。終わってから台湾料理店で夕食。午前零時半に帰宅。


3月24日(土曜日) 居眠り

 午後から東京・早稲田で、卒業式と「日の丸・君が代」に関する報告集会を取材する。職務命令や処分によって、全国で掲揚や斉唱が押し進められている実態が浮かび上がった。国旗・国歌法が成立した時に、政府は「強制はしない」とか「内心の自由は守る」などと約束しながら、実際には心の中に土足で踏み込んできて、着々と「もの言わぬ国民」を育てているわけだ。う〜む。しかしそれはともかく、途中で鼻炎の薬が効いてきたようで、猛烈な睡魔に襲われて居眠りしてしまう。目の前で知り合いの弁護士が熱弁をふるっていたんだけど、目が合っていながらつい…。ちょっと恥ずかしかった。このところしばらく暖かい日が続いているが、なぜか花粉症はさほど辛くない。その分、眠くて仕方がないのだが。集会が終わってから、高校の先生たちと近くの居酒屋へ。さらに「もう1軒」と誘われて、高田馬場駅の近くで軽く飲む。午後11時半帰宅。


3月25日(日曜日) 10日ぶりのテレビ

 3日前に買ったビデオテープとCDの収納ラックが、早々と満杯になった。それぞれワンセットずつが必要なので、追加を買いに行く。だがしか〜し。CDラックの方は問題なかったのだが、帰宅してから、ビデオラックと文庫本ラックを間違えて買ってきたことに気が付いた。あ〜、取り替えに行かなくては…。また無駄な時間を費やすはめになってしまったぜ。確かに色も形もそっくりで、すぐ隣に陳列してあるからって、ちゃんと確認しろよな。しょーがない奴だな、俺って。愛車を車検に出す時間が迫っていたために、慌てていたとゆーのもあるんだけど。そんなわけで、愛車を1日車検に出したのだった。あすの夕方には戻ってくる予定だ。

 テレビ配線の延長ケーブルを購入。引っ越してから約10日ぶりにテレビ映像を見る。スイッチを入れたら、千葉県知事選の開票速報が飛び込んで来た。前参院議員で無党派の堂本暁子氏の当確が流される。半ば予想はしていたが、あの「保守王国の千葉」で堂本氏が知事に選ばれたことは、社会や政治に対する有権者の不満・苛立ちの反映だろう。参院選への影響大なのは間違いない。千葉もこれから少し変わるだろうか。厳しい議会運営を強いられると思うが、役人に振り回されたり腰くだけになったりしないことを望む。


3月26日(月曜日) 花粉症が最悪

 このところ花粉症の薬の副作用が出るサイクルがそうなっているのか、深夜零時を回ると猛烈に眠くなってくる。「身辺雑記」を適当に書くだけで精いっぱいだ。でもまあ、花粉症が落ち着いているのだから、まっいっか。などと思っていたら、その花粉症が…。

 天気がよくて気温も高くて、そして風も強いときたら、花粉症は最悪の事態を迎えるのであった…(涙)。くしゃみが出て鼻をかむ頻度がぐんぐん上がるといった感じで、ティッシュペーパーの消費量がものすごい。ごみ袋の中はティッシュでいっぱいだ。でもって袋は半透明だから丸見えじゃん。こんなのを収集所に出すのは何だか恥ずかしいよなあ…。でも、そんなことを言っていられる余裕もないほど事態は深刻なのだ。薬が効かないっつーの。何とかしてくれ〜。とりあえず5パック1セットのティッシュを2セット購入。これも、あっという間になくなるのだろう。ふう。

 それにしても、黒煙をもくもくと吐き出して走るトラックの迷惑運転手と、禁煙の表示があるすぐ前でたばこを吸う非常識クソオヤジには、怒りと殺意を感じる。花粉症はあんたらの出す排ガスや紫煙だけのせいではないが、少なくともあんたらの吐き出している煙と臭いには目の前でとても迷惑しているし、傍若無人な態度は容認できない。しかし花粉症が最悪の時は、鼻をかむだけで体力を使い果たしたような感じがして、おまけに頭も重くて怒る気力もない。そそくさとその場から遠ざかるのであった。あ〜、情けない…。


3月27日(火曜日) つながらない電話

 KDDIのカスタマーサービスセンターとやらに住所変更の電話をかけてみると、いつかけてもつながらない。音声案内に従って担当に回されるところまではいいのだが、そこから先は延々と呼び出し音が鳴り続けるだけなのだ。3分以上待っても応答がないとなると、普通の人間は馬鹿馬鹿しくなって電話を切るだろう。少なくとも2〜3分は待たされては切るということを、ここ2〜3日の間に10回ほど経験した。まあ、回線契約をしているNTTとは違うのだから、別にここまでして住所変更の連絡をしてやる必要もないかと思っていたら、きょうやっと電話がつながった。それでオペレーターの女性と話をしていて、どうしてこれほどまでにKDDIのカスタマーサービスセンターに電話がつながらないのか、その訳がようやく分かった。請求書に「ご移転の際は必ず連絡をください」と書いてあるからわざわざ連絡をしているというのに、本来の住所変更の報告に入る前にそして報告してからも、余計な話が延々と続くのである。弊社のサービスがどうなっていて、割引率はどうであるとか、マイラインの契約はどうしたなどと、長々と20分近くも無駄話に付き合わされたのだ。う〜む、これじゃあいくらかけても電話がつながらないわけだよなあ。ただでさえ引っ越しシーズンだから住所変更の連絡は多いはずなのに、そればかりか電話料金の問い合わせにもこれでは応じられるはずがない。ちなみにNTTのオペレーターにはすぐにつながった。通話料金はべらぼうに高いが、もともと殿様商売だから他社ほど必死にセールス活動をしなくていいからかもしれないけれど、NTTやドコモは要領を得た適切な応対だった。長距離通話料金の安さとテレビCMの面白さは、どう転んでも間違いなく絶対にKDDIに軍配が上がるんだけどなあ。


3月28日(水曜日) 千葉であれこれ取材

 早起きして千葉まで出かける。県の教育施設への潜入取材(笑)に成功した後、午後からはモノレールに乗って千葉県庁へ。県教委でいろいろと参考になる話をうかがって、夕方からは某市教委でこれまたさらに、ためになるお話を延々と2時間半近くもうかがったので、かなりへろへろになった。それで終わらず、夜は広島風お好み焼きを食べながら、子どもたちから中学時代のお話を聞く。花粉症の辛さはきのうほどではないにせよ、鼻は始終むずむず状態で頭は重いのだが、そこは気合いで何とか乗り切って、取材は一気に半分近くまで終了した(かなあ)。午前零時に帰宅。

 JR千葉駅のホームで、禁煙にもかかわらず堂々とたばこを吸い始めたクソオヤジを、うざったいなあという目つきでにらんでいたら、すかさず「お客さま、おたばこは喫煙所でお願いいたします」と注意してくれた駅員さん、どうもありがとう。あなたは鉄道員の鑑です。そこであらためて思ったのだけど、やっぱり鉄道会社は駅のホームから駅員を排除してはだめだ。乗客サービスと安全確保に目を光らせるために、ホームには常時、複数の駅員を配置しておくべきだと痛感した。こういうところで合理化してはいけない。

 「死神博士」に無罪判決 薬害エイズ事件の「帝京大ルート」裁判で、HIV(エイズウイルス)が混入する輸入非加熱血液製剤を投与したとして、業務上過失致死罪に問われた帝京大元副学長の安部英被告に、東京地裁は無罪判決を言い渡した。絶句するしかない許し難い判決である。安部医師はウイルスの危険性は十分承知していながら、かつての部下たちから安全な国内産のクリオ製剤に切り替えるように進言されたにもかかわらず、それでも輸入非加熱製剤の投与を続けた。そして患者と家族に真実を告げることも一切なく、ずっとだまし通したことで多数の血友病患者の命を奪った。その行為は「まるで人体実験ではないか」とか「死神博士のようだ」と関係者から厳しく批判されているし、業務上過失致死なんてとんでもない、未必の故意による明確な殺人ではないか、との声さえある。そもそも薬害エイズの元凶の製薬会社「ミドリ十字」は731部隊の流れを汲んでいて、戦争中に大陸で捕虜の体を使って生体実験を繰り返していたのだから、関係者の「これではまるで人体実験ではないか」という怒りの声は、実は本質を鋭く突いた指摘だと言えるだろう。患者の命を実験研究材料としか見ず、患者の命よりも製薬会社の利益を優先させる医師は、まさに「死神博士」の名前に恥じない存在だったが、しかし少なくとも今回は司法の場で「医の犯罪」は断罪されなかった。どう考えても納得し難い判決だ。


3月29日(木曜日) 水漏れに動揺

 トイレの上水道から水漏れしているのを発見する。十秒に1滴くらい、ぽたぽたと水滴が落ちている。これはやばいかも。まだ水滴の段階だからいいけど、事態が進めば大変なことになって下の部屋に影響が出るかもしれない。そんな大惨事だけは絶対に避けなければならない。動揺しつつ大慌てで不動産屋に電話して、出入りの上下水道の工事業者に来てもらった。どうやら便器本体の固定部分が老朽化したことによって、タンクにつながる上水道の配管にずれが生じたのが原因らしい。それにしても早く気付いてよかった。それに、現段階では上水道の漏れだけだったのも助かった。下水道が漏れていたなんてことになったら、しゃれにならないもんなあ。きょうはとりあえず応急処置だけをして、あすには根本的な改修工事をしてくれることになった。しかしおかげで、きょうあす2日間の予定はすべてキャンセルである。まあ、そのうち1件は幸いにも先方から取材延期の申し入れがあったので、渡りに船だったけど。


3月30日(金曜日) 欠陥工事?

 トイレの水漏れの件は、便器本体の固定部分が老朽化したというよりは、固定作業そのものが欠陥工事だったらしい。トイレの床を剥がして、床下のブロック部分そのものを補修することになった。来週早々に丸1日かける。大ごとになったけど、そうしないと同じことの繰り返しになるからである。ええ〜っ。工事に立ち合わなければならないので、それじゃあまた1日仕事にならないじゃん。後で掃除するのも大変なのに…。僕の費用負担はゼロだが、そんなの当たり前だっつーの。取材して原稿を書くという作業はこれで結構神経を張り詰めてやっているわけで、こんなふうに緊張感の糸がぶちぶち切られると集中できないよ。そもそも欠陥部分があるというのは事前に分かっていたはずなんだから、荷物を運び込む前にちゃんと申告しろよな。損害賠償請求ものだぞ。

 銭湯 ふと思い立って近くの銭湯に行った。桜が満開だから花冷えというわけでもないだろうけど、昨日と今日と急に冷え込んできて、あと2日したら4月になるとはとても思えないほどの寒さだが、広い湯船に首までつかって手足を伸ばすと、体の芯からぽかぽか温まってくる。いやあ、気持ちがいいなあ。時々、こうして銭湯に入りに来るのもいいかもしれない。そうだ温泉もいいよなあ。取材と原稿が一段落したら、温泉にでも出かけようかな。でも「一段落」なんかしないんだよね。だらだらとなかなか区切りがつかないまま、いつの間にか自転車操業のように次の取材に突入…(涙)。


3月31日(土曜日) 真冬に逆戻り

 いやはや、寒いのなんのって…。真冬のような寒さだ。都心では雪が降ったそうだが、僕は日中はずっと自宅から外に出なかったから、横浜でも雪が降ったかどうかは不明である。でも、とにかく真冬に逆戻りしたみたいな寒さであることは間違いない。買って間もないエアコンの暖房機能を早速稼働させたら、室内温度がぐんぐん上昇するのには感激した。やるな、エアコン君っ。夜になって食事に行こうと思って外に出ると、愛車のフロントガラスが凍り付いている。駐車場のほかの車も軒並み、ガラスが分厚い氷に覆われていた。冷蔵庫みたいな車内で寒いのを我慢しながら、エンジンを吹かしてエアコンの温度設定と風量を最大にする。とにかくガラスの氷を溶かさないと前が見えないから、車を出すわけにもいかない。それにしても、もう4月だというのになんちゅー寒さやねん。


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