身辺雑記 

by totoropen (OOKA Minami)


2002年7月1日〜7月31日

●接客業●「猫の恩返し」の原作本●「スクープ」って何?●教え子はもう戦場に…?●気が進まなかった原稿●不自然さへの防御●久々の新聞作り●冷たいお茶●アポなし取材●ぶら下がり●杏仁豆腐●無事出稿●目の手術●ゲラだけ心配●しばらく更新休みます●シャンプー&ブロー●社会常識●●●ほか


7月1日(月曜日) 接客業

 先月、千葉の柏駅西口のラーメン屋に入った時の話。注文してからすぐに、ワンマンオーナーらしき男性店長が、アルバイトの女性店員と揉め始めた。先客の注文伝票を確認したかしないかで、店長がアルバイトを叱り飛ばすのに対して、アルバイトは「さっき声を出して伝えましたよぉ」と反論。まあどーでもいいような内容なのだが、そのあとも店長はぶっきらぼうな調子でアルバイトやほかの店員をかまうのだった。「コワモテで笑顔を見せない店長」というのがたぶんウリなんだろうけど、カウンター席に座っている客にしたら、目の前で店員が大声で口論している(ように見える)っていうのは、とても気まずいし不愉快だし正視に耐えない。楽屋ネタを舞台の上で延々と見せているようなものである。ほかの客も嫌な顔をしながら大急ぎで食べて、そそくさと逃げるように立ち去った。味もそんなに大したことはなかったし、もう二度と再び立ち寄ることはないだろうな。この店に限らず、客の目に止まるところで店員同士がふざけたり談笑したりするのをよく見かけるが、これって接客業として低レベルの証明だ。こういう店には二度と行かない。

 接客業と言えば、記者や編集者も実は立派な接客業である。記者は取材対象者や協力者と対話しなければならないし、編集者は著者や執筆者とコミュニケーションを図らなければならない。相手の話そうとする気持ちや書きたいと思う意欲を引き出して、不足するものを補いながら整理するのは大切な仕事である。どうもそこのところを、十分理解していない記者や編集者もいるみたいだけど。


7月2日(火曜日) だらだら…

 肌寒かった先週とは打って変わって、急に蒸し暑くなってきた。何だかやたらと湿度が高い。先週はちょっとばかり暖房を入れた日もあったというのに、きょうは暑さに耐え切れずエアコンを冷房運転にしてしまう。あ〜、やっぱり冷房は気持ちいい。文明の利器だよな(なんと軟弱な…)。そんなわけで雑用三昧の一日。ほとんど労働意欲がわいてこないんだけど(おいおい)。

 そう言えば、きのうの話に関連するみたいだが、港南台の本屋で文庫本とコミックスを買ったら、サイアクの店員がレジを打っているのに当たってしまった。めちゃめちゃ愛想の悪いその女店員は、文庫本のバーコードを2回もレジに読み込ませた。シロートでもすぐに分かる間違いで、しかも会計はとんでもない金額になっているのに、平然とその馬鹿高い金額を請求する。「そんなに高くならないと思うんですが…」とものすごく控え目に指摘したんだけど、店員はむっとした顔をしただけで、最後まで「すみません」の一言もなかった。終始無言。何だか僕が悪いみたいじゃんか。だれにでもミスはあると思うけどさ、お客相手にそういう態度はないんじゃないの。あきれて何も言う気が起きなかったが、帰宅してその対応を思い出したら猛烈にむかついてきた。やっぱり最近の接客業はどうかしていると思う。もちろんちゃんとした人も大勢いるけどね。


7月3日(水曜日) 「猫の恩返し」の原作本

 今夏公開されるスタジオジブリの映画「猫の恩返し」の原作本を読んだ。「バロン・猫の男爵」(柊あおい)。「耳をすませば」の続編かと思いきや、トラックにひかれそうになった猫(猫の国の王子)を助けた女子高生(ハル)が、とても迷惑な恩返しを猫の王様からされてしまうというお話で、内容は「耳すま」とはまるで関係ない。困ったハルが猫男爵(バロン)の事務所に助けを求めに行くところまでは、話がポンポンとリズミカルに進展するんだけど、猫の国に着いてからがちょっと退屈な感じ。ハルの飼い猫だったユキとのエピソードは味があるが、猫の国からの脱出する際のドタバタや王様とのやりとりは、あまり感情移入できないなあ…。まあ、動画となって音楽や音声が付くとまた違ってくるから、どういう仕上がりになっているか期待したい。ちなみに、同時上映の「ギブリーズ2」とやらのフィルムコミックもちらっと見たが、なんだかなあという感じだった。絵が下手なのは残念ながら生理的に受け付けないので。架空のアニメーション制作会社の日常を描いたそうだけど…。う〜ん、劇場に足を運ぼうという意欲が萎えてきた。


7月4日(木曜日) 「スクープ」って何?

 テレビ東京が「スクープ」として、中国人窃盗グループの犯行現場と逮捕の様子の映像をニュースで放送したが、実はテレビ局が窃盗グループの中の日本人から情報提供されていて、しかも犯人側にお金まで払っていたという。捜査当局には通報したものの、被害者側には連絡していなかったとのことだ。取材手法や報道倫理の観点からいろいろと批判されているが、しかしそもそもこんなのを「スクープ」と称するなんて、それがチャンチャラおかしいと思うんだけど。「窃盗団の実態と手口を明らかにして警鐘を鳴らす」と言うのかもしれないが、よくある「警察24時!」とかの同時進行の密着番組じゃないんだから、そんなのは捜査当局の逮捕を待って提示すればいいだろう。さらに言えば、ことさら外国人の犯行を強調するところもひっかかる。ジャーナリズムは取り締まる側や治安当局の広報ではない。もっとほかに隠された巨悪とか、地道な取材を積み重ねて掘り下げないと出てこない現実とか、社会の在り方を問いかけるドキュメントとか、ジャーナリズムがやるべきことはたくさんあるだろう。取材手法や報道倫理ももちろん問題だが、だれのために何のために何を「スクープ」として伝えようとするのか、そうした伝える側の基本理念こそが最も問われるべき問題だ。


7月5日(金曜日) 教え子はもう戦場に…?

 早起きして、横浜で教職員組合の定期大会を傍聴する。組合執行部の総括や運動方針などの原案に対して、分会の代議員が修正案を出して討論する様子を見ていれば、組合がどれくらい活発に運営されているか、一つの目安として判断できるのだが、修正案や発言の数が年々少なくなっているのが現実だ。人事評価、服務、研修、管理強化、多忙、少子化、高齢化、「日の丸・君が代」、教科書、有事法制…などなど、重要な問題や課題はたくさんあるのに質疑はてんで元気がない。今年も予定時刻よりはるか前に早々と閉会してしまった。何年か前に初めて取材した時なんか、もっと白熱した議論が展開されていたんだけど…。

 「危機感が薄い」と言うよりは、あれもこれもと問題が表面化したことで、先生たちに無力感が漂っているという声を聞いた。そうかもしれないが、果たしてそれでいいのだろうか。女性の代議員が質疑でこんな発言をしたのが印象深かった。「米国のテロ戦争に日本も参戦したことで、私たちは既に戦場に教え子を送ってしまいました」。教職員組合が戦後ずっと一貫して掲げている「教え子を再び戦場に送るな」のスローガンが、もちろんこの大会でも高だかと正面に掲げられている。ずっしり重い言葉だと思った。


7月6日(土曜日) 気が進まなかった原稿

 この「身辺雑記」でも何回か取り上げた横浜市議の懲罰(除名処分)問題について僕は、自分のホームページで見解などを整理してみるのはいいけど、ちゃんとした記事としてはあまり書きたくないなと思っていた。少数会派の議員に手放しで共感できないし、そんなに問題は単純ではないと考えるからだ。編集者から頼まれて、除名処分の事実関係だけを速報のストレートニュースとして週刊誌に書いたが、それもこれまでの簡単な経過と処分事実だけの記述だ。このわずか五十行の短い記事に対して、読者から「筆者はこの問題をどう考えているのかが見えない」という質問をいただいたが、そんなわけで僕はあえて自分の考えは入れずに事実だけを淡々と書いたのである。で、その後、月刊総合誌の編集者と意見交換を重ねてみて、それじゃあそういういう多様な意見があるといった温度差みたいなものも含めて、経過や背景をルポとして書こうということになった。最初はあまり気は進まなかったのだけど、せっかく発表の機会を与えてくださるわけだし、それなりのページ数をくれるということなので、まとめてみる気になったのだ。決して単純ではない(と僕は考える)この問題をきかっけに、民主主義の在り方を考えるような内容の記事が書けたらと思う。

 民主主義というのは実にやっかいなシステムだ。とても手間暇がかかって面倒な議論や手続きを繰り返し、立場や考えの違う相手を少しずつ説得していくことで、ようやく一つの合意に到達する。そういう面倒くさい作業の積み重ねが民主主義であることを、多数派にも少数派にも、今一度きちんと理解して考えてほしいというのが僕の思いだ。どこまで表現できるか分からないけど。


7月7日(日曜日) 不自然さへの防御

 テレビの情報バラエティー番組で、正しいダイエットについて放送していた。1カ月で十キロやせるとか、エアロビクスでやせるなんていうのは一時的なもので、大間違いのまやかしだという。要するに不自然なことをすると、体はその不自然さに対して必ず防御ししようと反応する。それがいわゆる「リバウンド」であったり、通常とは異なったエネルギー消費の仕方になったりするのだそうだ。まさに人間の体の不思議さであり偉大さである。でもって番組の結論としては、正しい運動と正しい食事という当たり前の生活習慣を心がけることが、無理のない最大のダイエットなのであって、そうすれば自然と1年に十キロくらいは減量できるのだと締めくくっていた。なるほど、当たり前のことだけど実に説得力がある。つまるところ、ものごとにはどんなことでも意味があって、不健康になるのも、太るのも、リバウンドするのも、それなりの意味があって体が反応した結果であるということなんだろう。これは健康だとかダイエットだけの問題ではない。最初に何らかの出来事や行為があるからこそ、それが一つの結果につながっていくのだ。なかなか含蓄のある番組だったな。そんなわけで、なるべく正しい生活習慣を心がけたい(といつも思っているんだけど…)。


7月8日(月曜日) 久々の新聞作り

 県内の教職員組合へ。機関紙の編集(割り付けや見出し付け)を手伝う。割り付け用紙に向かって行数計算をしながらレイアウトするなんて、新聞社を辞めて以来の久々の作業だ。面倒くさいというのは変わらないのだが、ちょっと懐かしかったりもする。見出しの大きさを決めて写真を適当に配置して、一つの紙面を着々と作っていく作業は、実は達成感があるしパズルみたいで楽しい。やっぱり新聞を作るのは嫌いじゃないからかもしれない。もちろん、取材して記事を書く方がずっと好きなんだけど。なんとか作業を終えてから、書記局に残っていた元役員の先生としばし雑談など。


7月9日(火曜日) 情報収集

 あっちこっちに電話をかけまくって情報収集。「取材する」という段階にまで行き着くよりも、まだまだずっとはるか前の状態だ。こーゆーのは取材などとは言わない。でもここからすべての端緒が得られて、取材すべき対象がずるずると芋づる式に広がっていくのだから、決しておろそかにできない大事な作業でもある。しかし、なかなか相手がつかまらず、ちょっと焦り気味だったりする。


7月10日(水曜日) 台風

 台風6号が接近。取材を終えてちょうど帰宅する夕方ころ、関東にも上陸するかもしれないなどと予想されていたので、本当は出かけたくなかったがそうも言ってられない。役所のホールに入ると、何とか注意報が発令されて警戒しているとか何とか、アナウンスが流されていて結構不安を煽ってくれる。僕が心配しているのは、暴風雨でびしょ濡れになるのが嫌なだけなんだけど、結果的に午後8時ごろ自宅の最寄りの駅で下車した時には、外は全く穏やかで雨脚もそんなに強くなかった。ただ、台風につきものの蒸し暑さは強烈で、こればっかりはまじで勘弁してほしいなあ〜って感じだ。関東地方はそんなに被害はなさそう。夜中の間に通過するかな。


7月11日(木曜日) 苦戦

 横浜は台風一過で雲一つない青空が広がる。しかしそんなことにはまるで関係なく、ひたすら電話をかけまくって取材のアポ取り。相手が不在でなかなかつかまらなかったり、スケジュールが立て込んでいて時間を取ってもらえなかったりして、かなり四苦八苦するというか苦戦。一日中、朝から深夜までそんなのばっかりっていうのは、精神衛生的にきついものがあるよな。


7月12日(金曜日) 冷たいお茶

 蒸し暑くてたまらない。そんな時に、取材先で出される飲み物が熱いか冷たいかは、ひそかに切実な問題だ。しかし外の気温とは関係なく、なぜか熱いお茶とかホットコーヒーが出てくることが多いんだよなー。だから飲み物が冷えているともう大感激で、思わずおかわりしたくなってしまう(しないけど)。応接室などに通されて底の浅い瀬戸物の茶碗が出されてくると、大体は「熱い日本茶」と相場は決まっているものだが、きょうもそういう茶器だったので、あ〜、熱い日本茶かあ…とげんなりした。ところが、手に持つとひんやりしている。よく見ると氷まで浮かんでいるではないか。キーンと冷えていてとってもおいしい。グラスの器じゃないのがフェイントだった。熱いのが冷めるまで待とうなんて、勘違いしなくて本当によかった。2軒目も同じパターン。そう言えば、牛丼屋なんかも夏場は冷えたお茶を出すが、やっぱりグラスではなくて瀬戸物の湯飲みだ。グラスの方が見た目も涼しい感じがするんだけどね。


7月13日(土曜日) エアコン

 エアコンを付けっ放しにして寝たからだと思うけど、ちょっと風邪気味で頭が痛い。下着だけで寝ていたので、なんだか寒いくらいの時もあったような気がする。でも、エアコンを付けてないと暑くて眠れないしな…。あ、そうか、エアコンの設定温度を少し上げればいいんだ(←馬鹿?)。しかしそれでも、のどがカラカラになるだろうし、本当はエアコンって体にあんまりよくないんだよな。


7月14日(日曜日) 残念無念

 朝から深夜まで電話をかけまくって取材のアポ取り。実は夕方から、何かとお世話になっている先生宅で、恒例の野菜パーティーがあって僕も誘われていたのだが、原稿の締め切りと取材の進行状況を考えると、どうしても時間的に都合がつかず参加を断念した。先生のところの家庭菜園で収穫したいろいろな野菜を、気心のしれた教員仲間で食べようという会で、いつもとっても楽しみにしているんだけどなー。今年の夏は、キュウリ、ナス、シシトウ、小松菜、インゲン、トマト、タマネギ、ジャガイモなどが、食べごろだとのことだった。太陽の光をたっぷり浴びて、元気いっぱいに育ったみずみずしい緑や赤の野菜たちが、目の前にたくさん並んで待っているといった感じだったんだろうけど。残念ながら仕方ない。おいしい野菜料理の数々を、お腹いっぱい食べたかったです…。


7月15日(月曜日) アポなし取材

 政治家から話を聞くのは、やっぱり強引に押しかけて突撃取材しちゃうのが一番だ。つーか、アポを取ろうにも、そのための電話さえなかなかつかまらないんだから、もういきなりアポなしで話を聞くしかない。相手が忙しければこちらも忙しいわけで、らちがあかないことをぐだぐだやってたら、いつまでたっても原稿を書くだけの材料が集まらないもんな。で、きょうはそんな感じでアポなしで急襲して3人の議員から話を聞いた。何だかんだ言いいつつどの議員もていねいに応じてくれた。なかでも先約があるのに、そっちを待たせて半時間以上も付き合ってくれた議員には、感謝するばかりだ。政治的な考え方という面では僕と世界が違うけれども、人間的にはみんなそれなりに面白い人たちで、さすがは人気商売だけのことはあるよなあと、妙なところで感心させられたりする。


7月16日(火曜日) 台風7号

 午後11時から県庁で記者会見。クラブ員ではないのでオブザーバー参加させてもらう。ちょうど台風7号が関東地方を通過する時間帯である。本当はこんな日は外に出たくないんだけど、取材なんだから仕方がない。外は暴風雨。駅まで歩いたらとんでもない目に遭いそうなので、車で県庁まで行くことにしたが、自宅から駐車場までわずか1分ほどの距離を歩くだけで、横殴りの雨がすごくてびしょ濡れになってしまう。アスファルトの道路は水が瀧のように流れていて、ところどころで下水が噴き出している。運転していても叩き付けるような雨のために、ワイパーが役に立たないほど。前が見にくくてものすごく危ないから、とにかく安全運転を心がけるばかりだ。で、県庁内での取材が午後1時ごろ終わると、雨はすっかり上がって外は明るくなっている。横浜港が一望できる県庁12階の食堂でちょっと遅い昼食。さわやかな港の風景を目にしたら、午前中の台風の猛威は何だったんだろって感じで気が抜けた。太陽がカンカン照り。気温は急上昇である。暑い〜。


7月17日(水曜日) ぶら下がり

 横浜市役所で市長の定例会見にオブザーバー参加をさせてもらってから、終了直後にいわゆる「ぶら下がり取材」をする。市長サイドが「個別取材に応じる時間が取れない」と言うから、仕方なくこういう方法を選ばざるをえなかったのだが、なんとたった2つの質問でわずか2分ほど…。突っ込んだ質問も再質問も一切できない。こんな細切れのようなひどい取材は、まったく本意ではないし不十分きわまりないと思うけど、まあ言ってみれば、相手に対して「とりあえず聞く努力はしましたからね」というアリバイ作りをしたようなものか。なんだかすっきりしないものがあって、ものすごく消化不良だ。あとは議会で取材。さらに帰宅してから夜遅くまで電話で確認取材など。しかしこれでなんとか、それなりに原稿が書けるだけの材料がほぼ集まった。と言うよりも、自分自身が納得できる取材ができたといった感じかも。滑り込みセーフである。


7月18日(木曜日) 杏仁豆腐

 横浜市議会に寄ってから、東京・新橋の救援連絡センターへ顔を出す。僕よりもはるかに年上の女性の事務職員が、高校生の時に新聞部員だったとのことで、高校新聞談義で大いに盛り上がった。最近ではもうほとんどの高校から、新聞部や社研なんていう生徒自治のサークルは姿を消してしまったみたいだけど、「取材したり印刷所で紙面組みに立ち合ったりするのって面白いのにね」などと、年代は違うのにお互いに高校時代を懐かしく振り返る。ちょっと顔を出すだけのつもりが、かなり長居してしまった。その後、銀座の法律事務所で会議。「裁判官Who's Who」の単行本が好評なので、これをきっかけに、裁判官の在り方をきちんとチェックするための基盤づくりが必要だろうと、弁護士会の中から提案が出る。さらに続編(改訂版)についても話が及んだ。同席した編集長は「二匹目のドジョウ」にかなり乗り気なようだけど…。新橋の中国料理屋で編集長のおごりで夕食。デザートの杏仁豆腐が絶品だった。適度な甘さでとろっとしていて文句なし。午前零時帰宅。眠い。


7月19日(金曜日) 仮眠

 終日、雑用や取材のまとめなど。夕方、ちょっとだけ仮眠しようと思って横になったら、4時間も寝てしまう。「耳をすませば」の放送が途中からしか見られなかった…。ま、ビデオもDVDもあるから、いつでも見られるんだけど。


7月20日(土曜日) 梅雨明け

 原稿執筆。うーん、なかなかうまくまとまらない…。関東地方で梅雨明け。いよいよ全国的に夏ですね。


7月21日(日曜日) アブラゼミ

 原稿執筆。午後になって裏山で、アブラゼミが鳴き出した。まさに夏も本番って感じだけど、なんとも暑苦しい。


7月22-23日(月-火曜日) 四苦八苦

 引き続き原稿執筆。うーん、困った。文章がうまく流れてくれない。全体のラフ構想は問題ないと思うんだけど…。でもって、取材ノートや議会議事録やいろんな資料を、改めて読み直して整理なんかしていると、時間がどんどん過ぎていく。こんなにだらだら時間かけてたらダメじゃんって感じだけど仕方ない。だけど四苦八苦して、何とかそれなりの形になった…かな。それにしても議会の中の話を、こんなに細かくたくさん書いたのは初めてだよ。


7月24日(水曜日) 無事出稿

 ほぼ完成した原稿だけど、行数がかなりあふれているので、あっちをばっさり削ったりこっちを少し短くしたりしながら、最終調整する。最後にもう一度ざっと読み直して、おかしな表現や文章の流れなどを修正したうえで、午前中に編集部に送信した。んー、締め切りを半日ほど過ぎてしまった…。午後、編集者から適切な助言が2カ所ほど入ったので、同意して出稿は完了。あとは明後日に出てくるというゲラを待つだけだ。あ〜、解放感でいっぱい!


7月25日(木曜日) 目の手術

 都内の病院で右目の手術。水晶体の濁りを取り除く処置だ。他人に目をいじられるなんてこと自体が嫌なのに、そこにメスを入れられるなんて耐えられない。しかしこの処置をしなければ、目が霞んで見える状態は解消されないのだから仕方がない。手術そのものは点眼麻酔をかけ、ダイヤモンドで3ミリほどの傷をつけて目の内部を処置するといった内容で、早ければ5〜10分ほどで終わる簡単なものだそうだが、意識は鮮明で医師や看護婦の声が聞こえる状態だけに、とにかくものすごく緊張する。しかもやけに手間取って実際は30分以上かかった。麻酔点眼のお陰でもちろん痛くはないが、目に異様な圧迫感と光の洪水のようなものを感じ続け、精神的疲労と言ったら尋常ではない。精魂疲れ果てるとはこのことだ。担当主治医によると、手術はうまくいったとのことだった。

 ところが夕方、都内の実家に帰ってしばらくすると、目の奥と後頭部に、押さえ付けられるような痛みと圧迫感が襲ってきた。薬を飲んでベッドに横になっても治まらない。これまでにちょっと経験したことのない痛さである。とても耐えられないので、深夜救急外来へ駆け込む。手術後に眼圧が上がったりするとこういう症状が出ることがあるそうだが、もう勘弁してくれ〜って感じだ。1時間ほど眼圧を下げる点滴と投薬を受けたらとっても楽になった。あー、全然簡単な手術じゃねーじゃん…。もう泣きそう…。夜中に面倒をかけて、付き添ってもらった父親には悪いことしたな。あんまり記憶にないけどたぶん午前1時半ごろ、タクシーで実家に帰宅。


7月26日(金曜日) ゲラだけ心配

 朝一番で術後診察。「特に問題はありませんね」とのこと。きのうは夜中に大変だったんだっつーの。「若くて眼圧が高いから心配だったんだけど」。だったら、あらかじめそう言っておいてくれれば、不安や痛みも少しは解消されたかもしれないのに…。しかしまあ、何も問題がなくてよかった。それにしてもマジにヘロヘロで、本当はもうまるで労働する意欲も気力もないんだけど、実はきょう中に、ルポ原稿のゲラを点検しなければならないんだよなあ。きのうの深夜はゲラのことだけが頭から離れず、もう全部編集者に丸投げするしかないかなーなどと、覚悟していたのだった。そんなわけで大急ぎで横浜に戻って、とにかく送られてきたゲラをチェック。後はひたすら疲れ果てて爆睡した。


7月27日(土曜日) しばらく更新休みます

 健康上の理由で(目の疲れや負担を減らすため)、しばらく「身辺雑記」の更新をお休みします。簡単なお知らせなどはアップするかもしれません。ご了承ください。

 なお、7月24日に出稿した原稿は、ゲラのチェックなどの作業も無事に終わりました。この記事は、8月8日ごろ発売の「世界」9月号(岩波書店)に、「ルポ・横浜市議はなぜ除名させられたか/少数意見排除という底流」と題して掲載される予定です。ぜひ、お読みください。


 ◆7月27日付で「更新を休みます」とお知らせしましたが、7月25日付から8月8日付までの「身辺雑記」は、8月8日付で説明しているように、同日にまとめて更新しました。
7月29日(月曜日) シャンプー&ブロー

 手術後はしばらく(1〜2週間くらい)の間、洗顔と洗髪が禁止されている。目に雑菌が入るのを防ぐためだ。顔はふくだけ。ただし洗髪は目に水が入らないようにして、美容院などで仰向けに寝てシャンプーしてもらうのは構わない。そんなわけで、さすがに髪の毛をずっと洗わないでいるのは耐えられないので美容院へ。だがしかーし。これがものすごく高い。シャンプー&ブローで三千円もする。僕としてはシャンプーだけでいいんだけど、ブローもセットになっているからこういう料金になってしまうのだ。あー、気持ちいいけど高すぎるよ。でもまあ、仕方ないか…。


7月31日(水曜日) 社会常識

 読者からのあまりにも押し付けがましい手紙が、出版社から転送されてきた。そこには第三者の個人情報開示を求めることを含む質問などが書き連ねられていたのだが、さらに「絶対に返事をください。早急に」と書かれているのには絶句してしまった。見ず知らずの他人に対して、この一方的な要求は何だろう。思い込みだけで生きているんだなあと思うしかない。ちなみに僕はとってもへそ曲がりな性格なので、押し付けがましいことを言うような相手の要求には、意地でも「絶対に」応じないことにしている。

 読者と言えば、インターネット上にも失礼な人とか、礼儀を知らない人とか、人とのコミュニケーションが取れない人たちって、ものすごくたくさんいるんだなあということが、ホームページを公開していると実によく分かって勉強になる。思い込みだけで一方的な主張や質問をぶつけてくる人っていうのは、もう慣れっこになってしまったけど、しかしどうしても慣れることができないのは、質問に回答したメールに対して、うんともすんとも何の反応も示さないケースだ。相手も困っているんだろうと思って、忙しい時間を使って答えてあげたのに、せめて分かったか分からなかったかの返事くらい出せないかな。まあ、普通は簡単なお礼のメールを出すのが社会常識ってもんだと思うが、そういう当たり前のことができない非常識な人は、特に学校関係者と学生に多いんだよなー。困ったもんだ。自分が人から同じようなことをされたら、どんなふうに感じるんだろう。あ、もちろんメールをくれる大多数の方々は、社会常識のあるちゃんとした人です。念のため。


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