身辺雑記 

by totoropen (OOKAMinami)


2003年4月1日〜4月30日

●イラクにディズニーランド建設(特報)●東京地裁の試み●花粉症あれこれ●花見と称して…●「アトム誕生」だけど●裁判官は丸飲みするな●「ヒカルの碁」第21巻●連呼は逆効果●iTunes●「ブラックジャックによろしく」●「セカンド」にルポ掲載●愛読している漫画雑誌●打ち合わせ●「いまから出直し英語塾」●法廷管理●言い訳的アナウンス●ディズニー流の結婚披露宴●プリンター稼働●傍聴権の侵害●接客態度●模様替え敢行●署名原稿なのに…!●●●ほか


4月1日(火曜日) イラクにディズニーランド建設(特報)

 【某所=大岡みなみ】信頼できる米国高官筋の情報によると、米政府はウォルト・ディズニー社と共同で、イラク中央部の都市カルバラに「イラク・ディズニーランド」を建設する方針を固めたことが一日、明らかになった。イラク戦が当初の見通しよりも長期化することが避けられないとの情勢判断を受け、アラブやイスラム諸国の反米感情の高まりに配慮した結果、イラク市民に対する懐柔策としてディズニーランド建設計画が浮上したらしい。実現すれば、米国内以外では日本とフランスに次いで三番目、中東地域では初めてのディズニーランドの誕生となる。

 米商務省などがまとめた総合基本計画によると、ディズニーランドの建設候補地には、バグダッドから約八十キロ南のカルバラ郊外が挙がっている。テーマパークエリアの広さは、東京ディズニーランドの約1.5倍の75ヘクタール。建設費用は2600億円を投じるとしている。来園者数は中東地域を中心に、年間1700万人以上を見込む。また開園初年度に限って、イラク国民には通常料金の半額で入場できるフリーパスを配るとしている。

 イラク戦の長期化に伴って、イラク国内ばかりかアラブ・イスラム諸国の反米感情も日増しに高まるばかりだ。その一方でイラク国民は小さい時から英語を学び、ハリウッド映画に親しむなど、アメリカ文化自体は大好きだという国民性が背景にある。そのため今回のディズニーランド建設計画は、市民から「ディズニーがくるのなら米軍を受け入れてもいい」といった声が挙がるなど、イラク国民や軍関係者の間に激しい動揺が広がっている。


4月1日(火曜日) 東京地裁の試み

 午後から東京地裁へ。裁判所が医療過誤訴訟を、いかに分かりやすく、当事者全員が納得できるように、そして迅速に進めようとしているかについて聞く。所長代行が対応してくれたのだが、理路整然と順序立てられた説明はとても分かりやすい。さすがはエリート裁判官だなと妙なところで感心してしまう。複数の医療専門家が円卓を囲んで議論し合うという新しい審理の試みは、確かに斬新で納得できるし説得力もあるようだ。ただしメリットばかりではなくデメリットもあるといい、しかもこうした手法に疑問を投げ掛ける声もあるという。そこのところを検証取材してみないと…。

 【お知らせ】きょうの「身辺雑記」は時間差アップによる2本立てです。本欄を読まれている皆さんは、たぶんもうお分かりだろうと思いますが、念のために申し上げておきますと「イラクにディズニーランド建設」はエイプリルフール用の冗談記事です。きちんとした新聞記事の形を装って特報みたいに掲載していますが、いわゆる「真っ赤なうそ」ってやつですので悪しからず。書き方がなかなかマジっぽいでしょ。ちなみに「イラク」は1日午後11時ごろにアップ。本編の「東京地裁」は2日午前2時半ごろアップしました。「イラク」はもっと早い時間にアップしてもよかったかな。


4月2日(水曜日) 花粉症あれこれ

 今週初めあたりから花粉症が悪化してきた。暖かくなってきて、しかもかなり強い風が吹いているから、大量の花粉が飛び散っているのかもしれない。今年はあまり花粉症に悩まされなくて済みそうだ、などと安心し切っていたのだけど、昨日と一昨日なんてもう一日中ずっと鼻がぐずぐずで、外出先でもティッシュが手放せない。くしゃみも連発だし、おまけに目薬をさしているのに目もかゆくてたまらない。ほとんどギブアップ状態だった。

 ところがきょうの横浜は朝から雨が降り続いていて、少し気温も低めになった影響からか、花粉症の方はそんなにひどい症状ではなくなった。やや落ち着いている。これなら今まで通り、鼻炎薬も一日一回飲むだけで何とか乗り切れるかも。頭がぼーっとして眠くなるから、できればあんまり薬は飲みたくないんだよな。

 ちなみに目薬は眼科医の処方によるもので、鼻炎薬は市販のものを飲んでいる。この鼻炎薬がやたらに高くて、まともに買うと1箱1600円くらいするのだが、値段の変動がものすごく激しい。日替わりで二転三転するのである。先週末のマツモ○キヨシの特売では1箱780円だったのでとりあえず1箱買ったら、翌日には正価で売られていた。2倍だよ。「もう1箱買っておけばよかった」と悔しがっていると、昨日は1箱950円での販売。それでも正価よりはるかに安いし、あと1箱くらいは必要だと思って即購入した。たぶん780円が底値だったのだ。その時にあとどのくらいの分量が必要かを計算して、まとめ買いするべきだったのだろうが、薬の値段ってこんなにいい加減なんだと、ちょっと驚いている。

 【おことわり】きのう付の「身辺雑記」は2本立てです。「イラク」の記事しか読んでいない方は、お手数ですがその後の項目もご覧ください。


4月3日(木曜日) 桜満開

 東京・永田町の最高裁判所へ。事務総局で、最高裁が有識者らを集めて始めた「医事関係訴訟委員会」について話を聞く。医療過誤訴訟でなかなか引き受け手が見つからない鑑定人を、スムーズに推薦・選任するために設けられた機関だ。試みとしては今のところ、有効に機能しているらしい。

 まだちょっと肌寒いけど、永田町も霞が関も横浜も桜が満開で、すっかり春めいた景色になってきた。やっぱり日本の国花と言えば桜だよなと、その美しさにしみじみしてしまう。淡いピンクの小さな花びらが地面に散らばっていく姿は、切なさやはかなさをどうしても感じてしまうのだが、実はそうした寂寥感や余韻こそが桜の真骨頂なのだろう。花火の盛り上がりと終わった後に似ている。日本人は本当にそういう風景が好きなんだよなあ。横浜ではもうちらほら散り始めたところもあるが、来週の中ごろまでは何とかもつらしい。あすは友達と都内で花見の予定。雨にはならないようだ。


4月4日(金曜日) 花見と称して…

 睡眠時間わずか3時間。朝早く家を出て2時間かけて千葉大医学部へ。医療過誤訴訟と鑑定の問題について、教授から話を聞く。さすがは国立大学医学部の教授だ。「医療過誤の訴えが必ずしも事実でないこともあるだろうがそれは仕方ない。訴訟や医療記録の開示請求が医療側の認識を高めるきっかけになり、より安全な医療を提供する努力をすればいいのだから」という言葉には、誠実な医師の姿勢が強く感じられて共感した。医療過誤訴訟をポジティブにとらえようとするスタンスがいい。医師側のこういう発言を耳にできると、取材していてほっと安心させられる。

 午後は都内に戻って弁護士事務所へ。医療過誤訴訟に対する医療側代理人としての意見を聞く。鑑定の引き受け手が少なく、鑑定システムが機能不全に陥っている理由の一つは、裁判所から「何が争点で何を鑑定すればいいのか」が整理されないまま丸投げされてくるからだ、という主張はその通りだと思う。裁判官が自分で判断しようとしないで、思考停止しているという声はよく聞くもんな。

 中途半端に時間が余ったのと、眠くて眠くて仕方ないのとで、東京駅前のサウナで仮眠してシャワーを浴びる。ああ、無駄な出費だなあと思うけど、背に腹は代えられない。ぼーっとした頭がすっきりしたからいいか。中学時代の友達と、お花見と称して中目黒で飲み会。男女十人ほどが集まった。でもさあ、金曜日はなんとか天気がもって、雨が降るのは土曜日になるだろうというのが昨晩の予報だったのに、夜になってから都内はすっかり雨模様になっちゃったよ。そんなわけで午前零時近くまで和風居酒屋で飲み、目黒川沿いの桜並木見物はすっ飛ばして近くのカラオケ店へ。歌って騒いでを繰り返していると朝6時。外は冷たい雨が激しく降っている。まったくとほほの天気だ。午前7時半すぎ帰宅。めちゃ眠い。


4月5日(土曜日) 爆睡

 夕方まで爆睡してしまった…。外は冬に戻ったように寒くて、冷たい雨がずっと降り続いているから、まあいいか。たまっていた録画ビデオを全部見たのはいいけど、返事を書いていないままになっているメールがかなりたまっている。そろそろ取材のまとめもしなければならないし、やっぱり昨日は終電で帰るべきだったかも。


4月6日(日曜日) 「アトム誕生」だけど

 あす2003年4月7日は鉄腕アトムの誕生日だ。アトムの最大の魅力は、あの中性的(あるいは女性的)なキャラクターとアニメの中で奏でられるテーマ音楽(または効果音)にあると思う。尊敬する手塚治虫先生の生み出した作品の中でも特筆される名作の一つだと思うし、僕も高校まではアトムが一番好きな手塚作品だったけど、高校以降はどちらかと言うと「ブラック・ジャック」の方に魅力を感じるようになった。もちろんアトムも好きであるのは変わらないが、ヒューマニズム(こういう表現はきっと手塚先生は好まないだろうな)や哀愁だけでなく、独特に味付けされたアイロニーが前面に押し出されている点で、個人的な好みで言うとブラック・ジャックにより多くの刺激を受けたのかもしれない。

 実際に「アトム誕生」と手塚先生が設定した日がやってきて、やたらにメディアが「アトム、アトム」と騒いでいるのを目の当たりにすると、へそ曲がりの僕としてはちょっと引いてしまう。さらにそういう感情に拍車をかけるのが、リニューアルされた新作アニメのアトムのキャラクターだ。原作漫画を忠実に再現した絵柄なのだろうが、旧作アニメのアトムの方がはるかにかわいくて感情移入できるように思うのだ。まあ、これも個人的な好みの問題だから、どうでもいいと言えばどうでもいいんだけど。そんなわけで、アトム誕生のメモリアルデーそのものはめでたいことながら、記念グッズを買ってみたり、アトム関連の資料を集めてみたりといった衝動には、まったくと言っていいほど駆られることがないのだった。


4月7日(月曜日) 裁判官は丸飲みするな

 都内の弁護士事務所へ。医療過誤訴訟について、患者・家族側の原告代理人の立場からの意見を聞く。裁判所としていろいろと改革の姿勢を見せているのは評価できるが、要するに「医療側の出してくる権威筋の鑑定や意見を鵜呑みにしないで、裁判官がきちんと評価して判断しろ」ということに尽きるのだろう。専門家の見解を丸飲みするだけの判決は、裁判官が思考停止しているということであり、それは司法の役割を放棄したに等しいのだから。

 夕方の新宿駅東口を通りかかったら、都知事選候補者のドクター中松氏が選挙カーを止めて「一緒に記念撮影をどうぞ」と、道行く人たちに呼び掛けていた。さすが中松氏らしいパフォーマンスだなあと思って見ていると、あっという間に20人ほどの若者の人だかりが…。中松氏と並んでにっこり写真を撮るOLがいれば、周囲で撮影しようと焦っている大学生風もいるのだが、その場にいたみんながみんな一人残らず、揃って突き出しているのはカメラ付きケータイだった。普通のカメラを構える人なんてだれもいない。ちょっと異様で無気味な光景だった。つーか、カッコわる。


4月8日(火曜日) 「ヒカルの碁」第21巻

 「ヒカルの碁」第21巻を読む。自身の打つ碁の中に確実に息づいている佐為(ヒカルの背後霊)とともに、初めての国際棋戦に日本代表の一人として挑むヒカル。今回はこれと言って大いに盛り上がるような場面はないが、ヒカルの成長ぶりが随所に描かれていて頼もしい。印象深い個所を一つ挙げるとすれば、家族の理解と応援といった面で恵まれているヒカルが、そのありがたさにふっと気付くところだろう。棋士になるのを反対されている友人と、弁当まで作って応援してくれる自分の母親との差。「おじいちゃんと一緒に対局を見に行こうかしら」と声をかける母親に、最初はぶっきらぼうに「碁わかんないくせに、来たってしょうがないだろ!」と言い放つヒカルだが、「来るんなら対局日程を問い合わせてから来た方がいい…っておじいちゃんに言っといて」と答えながら家を出るのだった。うーん、人間的にも少し成長したね、ヒカル! そんなふうに微笑んでしまう「ちょっといい場面」もちゃんとある。


4月9日(水曜日) 連呼は逆効果

 今度の日曜日は統一地方選の投票日だが、走り回っている選挙の宣伝カーがうるさくてかなわない。しかもここしばらくあまり耳にしなかった「名前の連呼」というやつを、延々と繰り返している候補者がいるのだ。今どきそんな古典的な選挙運動をするなんて、懐かしいと言えば懐かしいけど、実に迷惑している。同じように拡声器で絶叫するにしても、最近は街宣車を道端に止めて短い政策演説をぶつなどして、すぐに立ち去るパターンがほとんどだった。それなのに今回の選挙では自分の名前だけ連呼して、近所をずっと走り回っているから始末が悪い。候補者が何かしら政策を主張するのならまだ許せるし、耳を傾けてあげようという気にもなるが、名前の連呼はただやかましいだけだ。横浜市議選の某候補者なんだけど、よっぽど焦っているのかな。でも逆効果なだけなんだよね。


4月10日(木曜日) iTunes

 取材のまとめと原稿執筆。eMacの音楽ソフト「あいちゅーん」に、お気に入りのCDアルバムから音楽データを読み込んで、ずっと流しながら仕事をする(36曲で約2時間、150MB)。とても気分がいい。たぶんメモリやハードディスクの容量が大きいから、いろんなアプリケーションを同時に立ち上げても余裕で作業できるのだろう。だがしか〜し。原稿はまだ書き終わってなくて、これから徹夜で仕上げなくてはならないのだった(汗)。

 あ、そう言えば、eMacのインスタントメッセージ機能のiChatというのも2回ほどやってみたけど、会話速度がとても速いし面白くて便利だ。さすが最新機種のパソコンはすごい。と言いつつ、実はまだほとんど使いこなせていない。「猫に小判」状態かも。


4月11日(金曜日) 「ブラックジャックによろしく」

 TBS系のテレビドラマ「ブラックジャックのよろしく」の第1回の放送を見たが、どうも今一つ主人公に感情移入できないなあ。現実と理想とのギャップに悩む研修医の話で、同名タイトルの人気漫画(コミックモーニング連載)が原作なんだけど、同じように医者を主人公にした漫画なら「医龍」(ビッグコミック・スぺリオール連載)の方がずっと共感できる。むしろ、本質的に手塚治虫先生の「ブラック・ジャック」に近いのは「医龍」の方だろう。

 仮に金に汚くても保険点数で稼いでいたとしても、医者なんだから何はともあれ患者の命をきっちり救えばそれでいいと思う。医者はまず患者の命を救わなければ。と言うより救うべきだ。人の命を救うだけの医療技術も知識も経験もないのに、理想論だけを語っても何の意味もない。そんなことは、そのへんの酔っ払いでも評論家でもだれでも言える。理想や理念を語ってそれに向かって歩いていくのは、本来の職責をきっちり果たせる力を身につけてからだ。取りあえずは、本家本元のブラック・ジャックみたいな腕と経験を手にする努力をせんかいって感じだ。

 まあそれは、どんな仕事でも同じだろう。医者も記者も一緒だ。偉そうな評論や批評や解釈をするのはいいけど、だったらあんたはどんな取材をして、それで何を書いたんだよって言いたい人っているもんなあ。感心したり嫉妬したりするような記事を書いた記者の発言には説得力があるし、だからこそ納得もできるが、そうじゃない記者にはまず「あなたの職業は?」って聞きたくなるもの。

 えっと、念のために断っておきますが、理想や理念を語ってそれに少しでも近付こうと努力することは、もちろん尊敬できる生き方です。ここで言いたかったのは「それ以前」の生き方についてなので、読者の皆様はどうか誤解されませんように。医療過誤の原稿を書いたところに、尊敬する手塚治虫先生の代表作をタイトルに冠したドラマを見たので、ついつい語ってしまった(汗)。


4月12日(土曜日) 「セカンド」にルポ掲載

 「セカンド」を2カ月半ぶりに更新しました(汗)。しかもアップしたのは、このサイトの大看板の一つ「ルポルタージュ」のページ。って言うか看板ページのはずなのに、この前に更新したのは1年3カ月も前じゃん…。本当にすみません、だらしない管理人なもんで。と言うわけで、時期も時期なので、教育基本法「見直し」シリーズの記事を掲載します。「がんじがらめの教師たち」と「ずらり並んだ改正支持〜中教審が東京公聴会」の2本。どちらも昨年末に雑誌掲載された短編ルポです。そんなに長文ではありません。憲法の次に重要な教基法が危うい状況になっているだけに、ぜひゆっくり読んでいろいろ考えてみてくださいませ。


4月13日(日曜日) 愛読している漫画雑誌

 ひと頃、漫画雑誌を4誌も買っていたことがあった。「ビッグコミック・スピリッツ」「ビッグコミック・オリジナル」「ビッグコミック・スペリオール」の3誌のほか、かなりマニアックなところで「ヤング・チャンピオン」。スピリッツは週刊でほかは月2回刊というペースの発行である。これだとかなりの頻度で次の号が回ってくる。実を言うと僕は漫画を読むのは速い方ではなくて、一つの雑誌やコミックスを読むのに1時間くらいかかってしまうので、時間もお金もかかって仕方がない。そんなわけだから、愛読作品の連載終了をきっかけにして、まずは「チャンピオン」をカット。次いで「スピリッツ」の購読を止めた。

 もちろん、そう簡単にすっぱりとこれまでの習慣から離れるのは難しく、しばらくは立ち読みという形に移行した。立ち読みだと家や電車の中で読むように、ゆっくりだらだらと楽しんで読むわけにはいかない。本当に面白くて興味のある作品だけを厳選し、さっさと手早く読まなければならない。そうするとどうでもよい作品はだんだんと興味が薄くなって、読まずに飛ばすようになり、そのうち雑誌自体の立ち読みも面倒になるという経過をたどるのだった。

 つい最近、同じような手法で「オリジナル」から離れることにした。掲載作品が今一つ面白くなくなってきたからだ。そうは言ってもまだ数本は秀作も載っているので立ち読みしているが、好きな作品の連載が終わってしまえば、きっと雑誌そのものに目を向けることはなくなるんだろうな。これって、漫画雑誌だけでなく、普通の週刊誌や総合月刊誌や専門月刊誌でも同だよな。面白い記事や企画が少なくなってくれば、読者はさーっと波を引くように去って行ってしまうに違いない。自分自身の行動を振り返って比較してみれば一目瞭然だもん。そんなわけで今、お金を出して毎号読んでいるのは「スペリオール」1誌だけなのであった。


4月14日(月曜日) 打ち合わせ

 東京・自由が丘で女性編集者と打ち合わせ。アップルティーを注文したら、とってもいい香りが漂うので少し期待したが、味は煮詰まったような濃厚さでイマイチだった。ケーキとクッキーが有名な喫茶店らしいんだけど…。で、打ち合わせの内容はというと、それはちょっとここに書くわけにはいかない。フリーランスになってこれまで、すべて自分の名前と責任において執筆してきたが、そういうのとはまるで違う種類の仕事である。まあ面白そうだからいいかなって感じだ。エイプリルフールの冗談記事や、仲間内の同人誌などに面白がって書くいたずらとか、あるいは習作の小説やシナリオみたいなものだと考えれば、気楽に楽しんで書けるかも。あ、そんなことを言うと、仕事なんだから真面目にやれよって怒られそうだな。もちろん、いい加減に片付けるという意味ではありません。

 メガネのつるの部分が折れてしまったので、横浜市内のメガネ店へ。メーカーに在庫が残っているから、部分交換だけで大丈夫だと言われる。よかった〜。新しいのを買ったら2万5千円の出費になるところだった。それでも4千円もかかるんだけど。


4月15日(火曜日) 「いまから出直し英語塾」

 NHK教育テレビの「いまから出直し英語塾」は、なかなかの掘り出し物の番組かもしれない。「英語学習のきっかけを作る番組。興味のあるもの(素材)から始めて、英語に向かう気持ちを駆り立てたい」と講師の大杉正明さんはテキストの中で語っている。初回の放送で「名スピーチで大人の英語を学ぼう」と題し、米大統領のリンカーンとケネディの演説を教材にしているのを偶然見て、名演説の英文に引き込まれてしまった。英語の構文の素晴らしさもさることながら、そこで訴えられている内容の崇高さと理念に、改めて感動させられるというオマケもついてくるからだ。現在の世界情勢やブッシュの発想の貧困さとの格差を思い浮かべてみると、たまたまかもしれないけれど、あまりにもタイムリーな教材に恐れ入ってしまう。このあと、映画の名台詞や大リーグ中継なども登場するという。楽しみながら英語学習の場に復帰したいと思う。


4月16日(水曜日) 法廷管理

 髪の毛をカットして、メガネを修理してもらって…と雑用をいろいろと片付けて、夕方から裁判関係者の話を聞く。「表現の自由」や「内心の自由」について争っている裁判でありながら、裁判官が傍聴者のそうした自由を規制するような法廷管理・訴訟指揮をしている、という事案だ。傍聴者らと裁判所職員との間で交されたというやり取りを聞いていると、裁判所の姿勢は一方的で支離滅裂としか思えないのだった。弁護士や裁判所にも取材して、しっかり原稿にまとめよう。


4月17日(木曜日) 言い訳的アナウンス

 うちのサイトに掲載しているアニメのページの記事に関して、感想や質問のメールをいくつもいただきます。取材や原稿執筆などで四苦八苦していて、時間に余裕がない場合はなかなか返事が書けません。タイミングがうまく合えばすぐに返信することもあるのですが、そうでなければ後でまとめて返事を書いたり、あるいは内容によっては返信を省略させてもらったりすることもあります。ジャーナリズム関係のページについても同様です。ただし多忙のために勘違いして返信を忘れている、ということも十分あり得ますので、お心当たりの方や連絡を強くご希望の方は、管理人まで催促メールをいただければと存じます。よろしくお願いいたします。

 あと、友人知人だけでなく見ず知らずの方も含めて、実にさまざまなサイトで、うちのページをリンク(紹介)していただいているのを見かけることがあります。管理人の記事や著書などを取り上げてくださっているサイトも、数多くあるようです。ありがとうございます。お礼のメールを出さなければならないところですが、なかなかそれもできず申し訳ありません。こちらからリンクすべきサイトもたくさんあるのですが、ちょっと数が多すぎて対応できていなくて大変失礼しています。ご理解のうえご了承ください。


4月18日(金曜日) のんべんだらり

 ゲラのチェックをしたり、取材のアポ取りをしたり、友達に電話をかけてみたり…など、だらだら雑用をして過ごす。初夏のような気候でとても過ごしやすい。薄手のジャケットを羽織るのも不要なくらいだ。風もないし。こういう季節が一番だなあと思う。そろそろ花粉症も落ち着いてきたかな。今年は比較的軽かったかも。


4月19日(土曜日) ディズニー流の結婚披露宴

 友達の結婚式に出席するため、午後から東京ディズニーシーにあるホテルミラコスタへ。今の今まで全然知らなかったんだけど、ここってヒルトンよりもランクが上で、しかもものすごく人気があるので、部屋も挙式も予約するのが大変なんだって。挙式はホテル2階のチャペルで。生の声楽コーラス隊が賛美歌を歌い上げる中、牧師さんが聖書を朗読して、新郎新婦が誓約書にサインを交わして…と絢爛豪華なセレモニーが続く。それだけでも十分に度胆を抜かれていると、披露宴はそんなものではなかった。

 披露宴には弦楽四重奏による生演奏が付いて、大道芸人がトークとショーを繰り広げる。もちろんお約束のミッキーとミニーのアトラクションまで最後に登場し、新郎新婦をドラマの中に組み込んで宴を大いに盛り上げるのである。出席していた小さな子どもたちなんか、ミッキーに握手してもらってもう大喜びだ。ディズニーファンにはきっと、たまらない演出なんだろうな。とにかく細かいところまで、ディズニーならではのこだわりに貫かれている。うーん、すごすぎる。食事はイタリア料理のフルコース。前菜もスープもメインディッシュも、どのメニューもすごくおいしい。でも、途中でテーブルスピーチを頼まれたので、それが終わるまで料理の味どころではなくなってしまったぞ。苦手なんだからさあ…。

 新婦がご両親に感謝の言葉を述べるくだりでは、娘がいる友人HとTがもらい泣きしていた。どちらの娘もまだ小さいのに、新婦の姿に自分の娘がダブってしまったらしい。そうかそうか、そう言えばキミたちは、まな娘のお父さんだったんだね。よく聞くけどさ、娘を持つ父親ってみんなそういうものなのかなあ。

 2次会は、新郎新婦の泊まる5階テラスルームから、ディズニーシーの花火とライトのナイトショーを見物。こんな特等席から見物させてもらえるなんて…。なかなかできない体験をさせてもらったねと、参加者と思わずうなずき合うのだった。しかし、東京ディズニーは遠いよなあ。午前1時半帰宅。疲れました。眠い。


4月20日(日曜日) 爆睡

 爆睡。もう、ただひたすら爆睡。いろいろと、やらなくちゃならないことはたくさんあったんだけど、友達からかかってきた電話に出た以外は、ずーっと寝ていました(おいおい)。


4月21日(月曜日) 苦戦

 プリンターの設定がうまくいかなくて、ごちゃごちゃ触っているうちに、時間がどんどん過ぎていってしまう。そんな不毛な状態が延々と続いて、原稿のラフスケッチになかなか取りかかれない。どうやらインストーラーがOSに合っていないようだ。うーん、結局何も進まなかったじゃないか。空しい…。


4月22日(火曜日) プリンター稼働

 都内で弁護士に取材。夕方には早々と帰宅。きのう設定がうまくいかなかったプリンターのメーカーの相談窓口に電話して、対応策を教えてもらう。とても親切だ。同社のサイトからMacOSXに対応したドライバーをダウンロードして、それをインストールしたら無事に印刷できるようになった。印刷速度が超高速で、きれいで、しかも静かなのに驚く。ちゃんと使えるようになって一安心。


4月24日(木曜日) 傍聴権の侵害

 東京地裁八王子支部へ。遠いんだなこれが。JR横浜線で横浜から八王子まで普通電車に乗ると、ちょうどぴったり片道1時間かかるのだ。その間、久しぶりにしっかりたっぷり読書ができたけど、いつものように電車内で爆睡しなかったので、帰宅してから眠くて眠くてたまらなかった。

 さて、そんなわけで八王子支部での取材。傍聴人の着用しているTシャツを理由に、入廷を認めないという裁判所のお話である。この日は原告の本人尋問。宣誓の際に起立しなかった傍聴人3人に対して、裁判長はなーんと退廷を命じて追い出してしまうのだった。傍聴人が起立しない法廷なんていっぱいあるし、そもそも傍聴人が起立なんかしなくても宣誓の効力はちゃんと生じているのに。裁判の公開が原則なのは、公正な審理を市民が監視するためだ。だから傍聴は重要な権利として憲法で保障されている。その傍聴の幅を一方的な訴訟指揮でどんどん狭めていく。表現の自由や思想信条の自由をないがしろにして、しかも説明責任は果たさず、挙げ句の果ては法廷警察権を盾に傍聴人を退廷させてしまうとは…。やるな、さすが地の果て・八王子支部。「開かれた司法」なんて糞食らえってわけだ。裁判長に取材を申し入れたが、たぶんノーコメントっていう回答が返ってくるのだろう。しっかり実名入りで記事にしちゃうので、楽しみに待っていてくださいね。


4月25日(金曜日) 原稿執筆

 電話で確認・追加取材などをしながら原稿執筆。予想通りと言うか期待通りと言うか、裁判所からは「ノーコメント」とのご連絡を頂戴する。ありがたくも、もったいないお電話である。たぶん「オレがルールブックだ」という思いの強い裁判官は、訴訟指揮についていちいち説明する必要なんか最初から認めてないのだろう。


4月26日(土曜日) 接客態度

 撮影済みのフィルムをスピード現像に出しに行ったのだが、時間を間違えて今日中の現像は無理だとか。営業時間が短縮になったらしい。それはいいんだけど、受付の女性店員の態度の悪いこと…。「フィルムの先がカートリッジから出ていますが、これを現像していいのですね?」としつこく聞いてくる。だからそれでいいんだって何回も言ってるじゃん。報道用カメラは、記者が撮影済みフィルムを自分でも現像できるように、フィルムを全部巻き込まないように調整してあるのだ。そんな個人的な事情を説明するのも面倒だから黙っていたが、不審そうに何回も聞き返さなくてもいいと思うんだけど。いつもの店員と違って愛想も要領も悪いし。ふて腐れたような接客をされるのって感じよくないよなあ。


4月27日(日曜日) 模様替え計画

 久しぶりに徹底的に掃除をしてみたら、かなりほこりがたまっていた。部屋の真ん中に放置してあった段ボール箱を片付けて、古新聞もまとめて処分したところで、大型本箱の位置を少しずらそうと思い付いたのだが、中には本がぎっしり詰まっているので、そんなに簡単には動かせない。いったん本箱から本をすべて取り出さなければ無理だ。しかし、今のままではどうにも落ち着きが悪いので、動かさざるを得ないだろう。「プチ・部屋の模様替え」ってところだな。時間があればあしたにでも挑戦してみよう。写真を編集部に宅配便で送る。あすの午前中には届くそうだ。よかった。


4月28日(月曜日) 模様替え敢行

 午前中から思いきって、本箱を動かす作業に突入した。移動させるのがほんの数十センチではあっても、本棚から本を出さなければ絶対にピクリとも動かない。文庫本やら単行本やら、ほかにも専門雑誌とか映画のパンフレットなど、ぎっしり詰まった本を移し換えるのは結構大変だ。しかも本箱は2つ。やってて不毛な気分に陥るけど、そうしないと本箱が動かせないのだから仕方ない。ついでに棚の掃除や本の並べ替えもやっていたら、すべての作業を終えるのに4時間もかかってしまう。ああ、やっぱり…。でもその甲斐あって、部屋がすっきりして広く感じるようになった。


4月30日(水曜日) 署名原稿なのに…!

 ルポの原稿を書いた医療雑誌が送られてきて、唖然としてしまった。ゲラをチェックしてOKした記事が、あっちこっち勝手に書き換えられていたからだ。大幅変更されたというのではなくて、微妙にちまちまと手が加えられているのだが、どーでもいいような直しだとか、しょーもない文章の改変だけでなく、カギカッコの中の発言のニュアンスとかも勝手にいじっているのには絶句する。手直しして文章がよくなっているのならいいけど、まるっきり改悪してるだけじゃん。同じ動詞を繰り返したり、おまけに文章そのものがつながらなくなっていたりもする…。署名入り原稿なのに。こんな変な文章を書くなんて思われるのはひどく心外だ。編集部に問い合わせたら、編集長より上の人が後からゲラに手を入れたのだそうだ。それにしたって署名原稿なんだから、普通は筆者に断りを入れるものじゃないの。身の程知らずの無能に限って、他人の原稿に余計な手を入れたがるんだよなあ。よっぽどの自信家なんだろうが、思い込みが強く自意識過剰な人物だろうってことは、直し方を見ればすぐにわかる。頭に来るというより、すっかり脱力してしまった。ああ、こんなのが印刷されて出回るのってまじで嫌だなあ。


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