身辺雑記 

by totoropen (OOKA Minami)


2011年12月1日〜12月31日

●「DOCTORS」が最終回って?●100人分のレポート●蓮池透氏「原発と拉致」語る●デザインにひと目惚れ●髪の毛カット●「健康に影響ない」まだ言うか●紙切れ1枚で●本質を見ない浅はかさ●皆既月食●今年の漢字は「嘘」がぴったり●綱渡り●店員がうるさいラーメン屋●大団円の最終回に拍手●原発事故「収束宣言」!?●薄汚れた印篭こそ水戸黄門●健在だった北朝鮮看板アナ●「深夜食堂」最終回●森田芳光監督死去●評判通りの法曹だった●ようやく出稿●牛肉たっぷりのすき焼き●まだ仕事納めじゃない●きりたんぽ鍋●来年度のシラバス仮登録●年賀状投函は3日ごろか●●●ほか


12月1日(木曜日) 「DOCTORS」が最終回って?

 師走。きのうとは打って変わって震え上がるほどの寒さだ。冷たい雨まで降っていて、気温は前日より10度以上も低い。あすはさらに下がるらしい。まあこれまでが暖か過ぎたとも言えるけど。

◇◇

 今シーズンで一番楽しみにしているドラマ「DOCTORS 最強の名医」(テレ朝系で木曜夜9時放送=11月25日付「身辺雑記」参照)なんだけど、今夜の番組最後の次回予告に「最終章」の文字が出た。えっ…。つまり来週放送の第7話が最終回ということなのか。こんなに面白いドラマなのに、もう最終回だなんてどういうことなんだ。いくらなんでも早すぎるだろう。

 沢村一樹が主演する外科医・相楽先生の仕掛けが効いてきて、病院改革の成果は着々と目に見える形になってきている。まさにいよいよこれから、というところだと思うんだけど。きょうの話も説得力があって面白かったぞ。前回は視聴率も14%を記録したらしいし、確かに飛び抜けて高視聴率というわけではないけど、業界的にはやはり20%を超えないとダメなのだろうか。

 それほど苦戦していたのかな。つまらないドラマや、視聴率が高くてもしょうもないドラマは、テレ朝だけでなくほかの局にも山のようにあると思うけどなあ。番組への評価はけっして悪くないと思うのだが、本当に終わってしまうとすれば実にもったいない。視聴率とは関係なく既定路線だったとしても、これで最終回というのはあまりにもったいなさ過ぎる。関係者にはぜひ考え直してもらいたいと切望する。


12月2日(金曜日) 100人分のレポート

 学生のレポート100人分が宅配便で届いた。ずっしり重い。5キロくらいはあるだろうな。大学から自宅まで持って帰ったら大変だった。教務課の担当者にいろいろと配慮していただいた。整理もして下さって。ありがとうございます。助かりました。これ全部に目を通して採点するのがまたひと苦労だ。


12月3日(土曜日) 蓮池透氏「原発と拉致」語る

 東京湾アクアライン高速バスで、横浜駅東口バスターミナルから千葉県市原市の五井駅前へ。地元の市民グループ「9条の会」主催の講演会に参加。東京電力福島第一原発の元管理担当者で、拉致被害者家族会の元事務局長の蓮池透さんが「原発と拉致」をテーマに語った。原発と拉致問題の両方に深くかかわってきた蓮池さんは、この2つの問題に共通するのは、マスコミの過熱報道、政府の対応にスピード感がないこと、加害者(北朝鮮も東京電力も)に当事者意識がないこと、被害者に対するケアが手薄いことだと指摘し、どちらも国の危機管理能力のなさが問われていると述べた。

 <拉致> 北朝鮮への経済制裁を強硬に求める拉致被害者家族会の主張に対して、蓮池さんは一線を引いた発言をして注目された。その結果、家族会から「北朝鮮の代弁者」「変節者」「裏切り者」などと罵倒され、会を追われることになった。経済制裁は武力行使に近い最終手段だと指摘し、経済制裁で拉致被害者は帰ってくるだろうかと蓮池さんは疑問を呈する。「被害者が帰ってくる方法を取らなければならない。必要なのは対話と交渉で平和的解決だ。家族会は政党ではないのだから、いろんな意見があっていい」

 拉致問題がこじれてこれほど解決が長引いているのは、北朝鮮だけでなく日本側にも責任がある、と蓮池さんは語る。国交正常化さを実現せるための小泉訪朝だったが、拉致問題をめぐってボタンをかけ間違えた。お互いが正当性を主張し合うことで、問題が泥沼化して八方ふさがりになっていると解説。「悪口だけ言って経済制裁をしても感情を悪化させるだけだ。強硬論だけでは身動きが取れなくなる。日朝をつなぐチャンネルがないし、全体を見た戦略がない今のような状態では埒があかない。原点に戻ってお互いに反省して譲歩する必要がある」

 東日本大震災に際し、北朝鮮は日本の被災者に800万円、在日朝鮮人に1300万円の義援金を送ってきたという。「北朝鮮の価値で言うと100倍の価値がある金額だろう。そのお返しが経済制裁というのは非常に残念だ。この義援金をきっかけに、お礼のための会議を開催しようと提案するチャンスだったのに。北朝鮮はこういうことをしてくる国なんだと理解して対応すべきだ」

 蓮池さんは、野田首相が胸にブルーリボン・バッジを付けているのがとても気になるという。一般の人が付けるのは問題ないが、一国の総理がそういうバッジを付けるのは逆に軽く見られるのではないかと異議を唱える。「いろいろなメッセージがあって、いろんなシンボルマークがある。そういうものをすべて前進させるのが総理大臣で、そうであればすべてのバッジやマークを胸に付けなければならないことになる。政治家がエクスキューズや免罪符のように、ブルーリボン・バッジを付けるのはすごく嫌だ」

 <原発> 東電に入社して32年間ずっと原発の仕事を続けてきた蓮池さんは、原発推進論の立場から「原発は安全だ」と言い続けてきた。福島第一原発で重大事故が起きて、自分の人生は何だったんだろうと考え込んだという。「皆さんに心配とご迷惑をおかけしたことを、東電OBとしておわびしたい」と深々と頭を下げた。

 だからこそ蓮池さんは、東電が公表した福島第一原発事故「中間報告」の人間味のなさに対して、「本当に腹が立つ」と怒りをあらわにした。原子炉の中はだれも見ることができず、解析や推測した結果でしかない。核分裂反応や再臨海が起こりかねない状態であることを含めて、あらゆる可能性について国民に公表してもらいたいが、公表しようとしない東電の姿勢を疑問視する。「冷温停止というのは、ちゃんとした普通の状態の原発に対していう言葉だ。収束に近付いたと言いたいのだろうが前のめリ過ぎる。原子炉の底の温度計だけしか見ていない、原子炉の中はだれも見ていないということをよく考えて、東電や政府の発表にダマされないでほしい。溶けた燃料が実際にどうなっているか分からないのだから」

 また、原発を海外輸出しようとする政府の姿勢についても、「自分の尻も拭けないのに、ほかにちょっかいを出すのか。恥ずかしいし理解できない」と言及。「原発利権はものすごいものがある。原子力は欲得とお金で動いている産業だ。お金が動けば被害者のことなんかどうでもいいというのが政治家だ」と批判した。「放射性廃棄物の処分場を受け入れる自治体はどこにもない。ごみ捨て場がないまま、原発はもう造れないと自覚すべきだ。当面は原子力の力を借りるのは仕方ないにしても、原子力に未来はない」

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 終了後、懇親会に参加。主催者の市民グループには、以前に講師として学習会に招かれ話をさせていただいたことがあって、今回は僕も客人扱いしてくださった。恐縮です。個人的に関心があってプライベートで参加するとともに取材も兼ねて参加する、といったあいまいな立場だったんだけど。まあいっか。アクアラインバスの運行時刻が中途半端だったので、帰路はJRを使うことに。東京駅まで蓮池さんと2人でずっと雑談しながら帰った。


12月4日(日曜日) デザインにひと目惚れ

 ちょっと前にデパートの文房具売り場で買ったドイツ製のボールペン。5000円以上もするのだが、軸のデザインにひと目惚れして思わず衝動買いしてしまった。もちろん書き心地もいいけど、眺めているだけで気分が和む。実はもう1本まったく別のデザインのものも欲しかったけど、いくらなんでもそこまでの散財は許されないのでぐっと我慢した(笑)。ちなみにペンの奥にあるのは、ガラスの地球儀のペーパーウエイト。こちらもお気に入りだ=写真。


12月5日(月曜日) 髪の毛カット

 4カ月ぶりに髪の毛をカットする。鬱陶しかった前髪を短くしてもらって、かなりすっきりした。4カ月という周期が定着しつつある感じだが、さすがに間隔が開き過ぎだろうと思う。


12月6日(火曜日) 今夜の「深夜食堂」

 寒くなってくると鍋焼きうどんもいいけど、季節に関係なく暑くなくても、なぜか冷やし中華が食べたくなる時ってあるよなあ。そんなことを考えながら見た今夜の「深夜食堂」だった。今回は話も面白かった。


12月7日(水曜日) 「健康に影響ない」まだ言うか

 明治の粉ミルクから放射性セシウム検出。これに対する専門家や官僚の説明に絶句する。「粉ミルクはお湯で薄まるから影響はほとんどない」「毎日飲んでも健康に影響ない」だと。懲りずにまだこういう解説を繰り返すのか。唖然呆然。「お湯で薄まるから」「毎日飲んでも影響ない」といった能天気な説明に言葉を失う。原発事故以来、大気や海水へ大量の放射性物質が流出されるたびに繰り返されるこの手の発言には呆れるばかりだ。乳児はミルクしか飲めないのに…。この国の未来は乳児(子どもたち)にかかっているのに…。本当にこの国は大丈夫なんだろうかと思わざるを得ない。

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 午後から授業。「最初に結論ありき」でストーリーを作る週刊誌やワイドショーの手法について、具体的な事例を元に実態を解説する。反応は上々。講義終了後に感想をぎっしり書いてくる学生が、このところ本当に多くなった。質問も増えたしいい傾向だ。全学一斉の授業評価アンケートを実施。余計な時間を取られるだけで、あまり意味があるとは思えないんだけどなあ。

 2回目のレポートを提出させた前回あたりから、出席率が下がってきたのが気になる。レポートを書いていない学生は、単位が取れそうにないとあきらめて授業に出てこなくなったのかな。


12月8日(木曜日) 紙切れ1枚で

 70年前のこの日に日本軍が真珠湾攻撃。そんな日のNHKの朝ドラ。とうとう来てしもうた赤紙。「おめでとうございます」だとか「万歳」だなんて、ほんまにあり得へんわ。あんな紙切れ1枚で引っ張られるような世の中にだけは、絶対にしたらあかんなあ、と思わずつぶやく「カーネーション」だった。と思って見ていたら最後に大どんでん返しの1枚の写真! ええええーーーっ。

 旦那の持ち物をよく見てみろなんて、糸子の父の善作が余計なことを言うからバレちゃって(笑)。「男の甲斐性や許したれ」みたいなことを言うのかなあ。夜釣りとか歌舞伎見物での挨拶とか、女性は勘が鋭いので気付きそうなものだけど、そういうのに無頓着なところがさすが糸子らしい。

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 テレ朝系のドラマ「DOCTORS 最強の名医」は今夜も面白かったが、次回が拡大版で最終回か。ハラハラドキドキの展開で来週に続くときた。しつこく何回も繰り返してしまうが、全8話ではあまりにも短すぎて残念だよなあ。しかしまあ仕方ない。全くハズレの話もなくここまで引っ張ってきたのは、脚本と演出と俳優陣の力だろう。あっぱれ。寂しいけど最終回が楽しみだ。


12月9日(金曜日) 本質を見ない浅はかさ

 セシウムまみれの水田での稲作を批判した大学教授を、必死に叩いている連中を眺めていると、アエラの「放射能がくる」という表紙を「人権意識が低い」と非難した輩と重なって見える。上っ面だけの薄っぺらな正義や道徳を振りかざし、本質をまるで見ない浅はかさに呆れるばかりだ。

 群馬大学教育学部の早川由紀夫教授はツイッターで、「福島県がやったコメのセシウム検査はすべて信用できない。第三者が検査しない限り福島県のコメは全部たべられない」「セシウムまみれの干し草を牛に与えて毒牛をつくる行為も、セシウムまみれの水田で稲を育てて毒米つくる行為も、サリンつくったオウム信者がしたことと同じだ」などと発言。これが不適切だとされ、早川教授は大学から訓告処分された。

 確かに表現はずいぶんと乱暴だし、僕ならこういう言い方はしないけれども、しかし発言の趣旨そのものがまるっきり見当はずれだとは思えない。無自覚に米や野菜をつくって流通させることで、最もダメージを受けるのは消費者だ。食の安全性を破壊するものに対し、不安や怒りの声を発するのは当然だろう。

 一見すると過激で乱暴な印象を与える言葉遣いや表現だけをとらえて非難罵倒し、その向こう側に鎮座している本当に批判すべき対象をスルーするのは、本末転倒だとしか言いようがない。闘うべき相手は我々の大切な国土を汚染した東電であり、いい加減な検査しかしない福島県や国、そして無責任な安全神話をいまだに振りまいている御用学者だろう。もっともらしく「人権意識」といった言葉を持ち出して、汚染や健康不安を訴える人々を罵倒する彼らこそ、人権意識が欠如した「無知な民」だ。


12月10日(土曜日) 皆既月食

 横浜の自宅近くで皆既月食を見る。外に出て道端で空を見上げている人、マンションのベランダから家族で眺めている人など多数。満月だと光が強くて撮影しやすいが、新月状態になると三脚なしの撮影はかなり難しい。ニコンの一眼レフ105ミリで撮影。これは欠け始めのころ=写真a。

 皆既月食になった状態。どんどん欠けていくさまは神秘的。赤銅色で周りに光の輪ができている。まるで金環食の月版といった感じだ。三脚なしなのでこれが限界かなあ。ケータイやスマホでの撮影は無理だと思う。横浜の自宅近くの高台から=写真b。

 皆既月食はほぼ真上の位置にいるので首が痛い。ずっと見続けるのは無理だよなあ。しかも寒いし。ちなみに月食の位置からちょうど90度左には、みなとみらい地区の横浜ランドマークタワーが見える。この景色と月食が重なったツーショットが撮れたら、見事な一枚になっただろうなあ=写真c。

 月食が始まった最初のうちは薄い雲がかかっていて、どうなることかと思ったけど、半分以上欠けて新月の状態になったとたん、雲がなくなってすっきりした夜空になった。しかも皆既月食になって10分ほどしたら分厚い雲に覆われてしまって…。奇跡といっていいような自然の采配だった。あっぱれ。

◇◇

 糸子の父の善作はんが無事そうなのが、次週予告で分かって少しほっとしたNHKの朝ドラ「カーネーション」。それにしてもムカつくのは国防婦人会のおばはん連中の居丈高な言動だよなあ。出征兵士は骨になって帰るのが当然だと本気で思い込み、それを他人に強要するのが恐ろしい。気持ち悪いし無気味だし哀れとしか言いようがない。いいようにだまされて洗脳された「無知な民」の見本やで。こういう人たちって今の時代も変わらず存在するけどね。


12月11日(日曜日) どうしようもない

 お気に入りの会社が、好ましく思っていない会社に買収されたら対応に困るよなあ。愛用している製品の使用を止めたり、これまでの契約を打ち切ったりしたいと思っても、諸般の事情からなかなかすぐにはできないし。不安や不快感を覚えつつ、とりあえずは現状維持で様子を見るしかない。どうしようもないもんな。


12月12日(月曜日) 今年の漢字は「嘘」がぴったり

 「今年の漢字」が「絆」に決まったというニュース。ありきたり過ぎるというよりも、ウソ臭い。あまりにも現実から乖離しているようにしか思えないな。今年を漢字一文字で表すならむしろ「嘘」がぴったりだろう。あれもこれも嘘だらけ。まさに嘘八百が噴出し露呈された一年だからこそ「嘘」がふさわしい。

 「原発は事故を起こさない」「絶対に安全」「ただちに健康に影響はない」「大丈夫」「心配するな」「問題ない」…。平然とデタラメを並べ立てる東電や九電、政府、原子力安全・保安院、原子力安全委員会、官僚、御用学者、メディアの嘘が、今年は一気に吹き出した。大王製紙やオリンパスといった企業経営者の嘘や隠蔽も、明るみになった。欺かれ騙されていたことに、ようやく気付かされた一年でもあったと言える。

 あえて付け加えるならば、大震災・原発事故によって大切な国土が破壊されて汚染された現実が、「嘘であってほしい」と願う意味も込めて、「今年の漢字」は「嘘」がぴったりだったのではないかと思う。

 個人が「絆」という言葉に何かしらの感慨を抱くのは、人それぞれに思いがあるだろうから構わない。けれども、みんなが「絆」を感じた(感じるべきだ)などと束縛するように言われると、気持ち悪さや押し付けがましさを覚えてしまう。ずっと騙され続けてきた結果、取り返しの付かない悲惨な現実に直面させられているのに、「やはり絆が大切」などとまるで道徳の教科書のようにしたリ顔で大層に語られても、違和感と胡散臭さしか残らない。

 【追記】そりゃあ、大学の講義で「絆」をテーマに学生に文章を書かせたことはあった。だけど押し付けがましく「絆」が大切だなんて大層に言われると、胡散臭さしか感じないよなあ。「絆」の文字が大書された自民党のポスターじゃあるまいし。


12月13日(火曜日) 綱渡り

 何とか原稿になるだけの材料が集まりつつあると、実感できるようになってきた(気がする)。年末進行の締め切りがどうなるか、綱渡り状態なのは変わらないけど。そんなわけでかなり厳しい状況なんだけど、忘年会のお誘いが次々に。できる限り参加の方向で調整する。だって参加したいんだもん(汗)。

 NHKの朝ドラ「カーネーション」の来週のあらすじを読んで、ひどいネタバレを目にしてしまった。ええっ…。そんな…。まさかの展開に絶句。読まなきゃよかったとは思うが、目の前にあるとついつい目を通してしまうんだよなあ。あーあ。


12月14日(水曜日) 店員がうるさいラーメン屋

 午後から授業。今朝はどういうわけか、知らない間に目覚まし時計を止めてしまっていて、起きたら昼前だった。シャワーを浴びる暇もなく、それでも新聞だけはしっかり読んでから慌てて授業に出かけた。やっべ。危うく休講になってしまうところだったぜ。未明にETV特集「海のホットスポットを追う」の再放送を見たせいかも。まあ間に合ってよかった。絶妙なタイミングで目が覚めた自分自身を、褒めてあげたい(おい)。

 夕方、勤務する大学近くの横◯家というラーメン屋に入ったら、店員がやかましいのなんの。5人もいる店員がことあるごとに大声で、やたらと無駄にかけ声をかけ続けて、ものすごく不快だった。落ち着いて食べられやしない。ものには程度というものがあるだろうに。軍隊かよって感じ。味もくどくて大したことないし、たぶんもう二度と入らないと思う。

◇◇

 肉じゃがを作る時に使う砂糖は粗目がいいのか。へええ。メモメモ…。昨晩の「深夜食堂」はまさかのコメディー回だった。随所でくすっと笑わせてくれる演出が粋で楽しい。面白かった。


12月15日(木曜日) 大団円の最終回に拍手

 テレ朝系のドラマ「DOCTORS 最強の名医」最終回。実によくできた構成と演出だった。出演陣の熱演にも拍手。大手術も無事成功し、病院スタッフ全員の医療への姿勢と技量は格段に向上。笑顔のこぼれる大団円が気持ちいい。しつこいようだが全8回で終わってしまうのは本当にもったいない。

 地下鉄銀座線の新型車両(2012年導入)カッコいいなあ。レトロ調でもあるし上品な車体が素晴らしい。早く乗ってみたいぞ。NHK総合「ブラタモリ」の特報に拍手。「DOCTORS 最強の名医」が最終回の拡大版だったので途中から見たけど、来週の再放送で最初からじっくり堪能しよう。

◇◇

 公式サイトで紹介されている手塚治虫先生の年賀状の数々。さすがだよなあ。このうち何枚かをいただいたことがある。もちろん印刷なんだけど、サインは直筆だった。自慢というか宝物だ。手塚先生はファンを本当に大切にされる方だった。

 → http://tezukaosamu.net/jp/iroiro/67.html


12月16日(金曜日) 原発事故「収束宣言」!?

 東京・渋谷スペイン坂のフレンチビストロで「2011年を忘れない会」。メディア関係者ら30人が集まった。初対面の人も多く約半数と名刺交換。三ツ星レストラン出身というシェフの料理を楽しみながら歓談。始まったのが遅かったこともあって閉会の時間も遅く、終電ギリギリに駆け込んで帰宅。忘年会シーズン最盛期で、しかも週末のために車内は大混雑だった。

 それはさておき、福島第一原発事故の収束宣言(野田首相)ってどういうことやねん。冷温停止状態というのは、原子炉が通常の状態で安定していて初めて成立する話だろう。まともじゃない状態で冷温停止状態を達成したからといって、事故収束したことにはならないだろう。だいたい原子炉内部の状態も不明で、核燃料がどこにあるかも分からず、放射性物質の放出が今なお続いているのに、どこが収束宣言なのか。戯言にもほどがある。

 おまけに「復興支援のため被災地の食材を食べて下さい」(野田首相)だと。そもそも政府の安全検査自体が信用できない上に、現実にデタラメな検査体制によって汚染食材が出回っている状態で、よくそんなことが言えたものだ。「偽りの安全」を拙速宣言して原発輸出したいのが見え見え。最悪の政権だ。


12月17日(土曜日) 忘年会で活況

 県立高校の先生たちの研究会「教法研」に参加。今回は思想・良心の自由に関する最高裁判例を検討する。終了後、近くの居酒屋でビールや焼酎を飲んで鍋を囲んだ。めっちゃ楽しい。2次会の飲み屋を探すが、どこもかしこも軒並み満員御礼。横浜駅前は人がごみのようにあふれ返っている。5軒目にしてようやく入れた。意外と景気は悪くないのだろうか…と思えてしまう活況ぶり。飲んで憂さを晴らすしかないとも言えるけど。

◇◇

 公式ネタバレを読んで展開は分かっていたが、善作はんと糸子との別れに涙する「カーネーション」。気の置けない仲間たちと最期に温泉旅行に行けて満足できただろうけど、もしかすると旅行に行かなければもう少し寿命が延びたかも…。何とも切ない。次週のサブタイ「薄れゆく希望」も暗い時代を予感させる。


12月18日(日曜日) 薄汚れた印篭こそ水戸黄門

 「水戸黄門」は子どものころから結構好きだったが、石坂浩二が黄門を演じて以降は全く見ていない。黄門のたたずまいや画面がきれい過ぎるし、やけに上品過ぎるところに違和感があって見る気がしなかった。OPタイトルやアイキャッチに登場する印籠が新品なのが、そもそも腑に落ちない。古びて薄汚れた三葉葵の印篭こそ、好々爺の隠居した黄門様の象徴だったのに。やっぱり東野英治郎の水戸黄門は味わい深くて絶品だったな。あすテレビ最終回。


12月19日(月曜日) 健在だった北朝鮮看板アナ

 北朝鮮の金正日総書記死亡のニュースについて、驚きだとか衝撃などと伝えられているけど、そんなに意外な話だろうか。ものすごく違和感がある。もちろん今後の影響や情勢などの分析は必要だと思うし、北朝鮮や韓国や在日社会に緊張が走るのは分かるが、日本国内で今さら驚くようなニュースかな。朝鮮中央テレビが伝えているように病気(健康上の問題)で急死したのが本当だとすれば、遅かれ早かれこうなるのは想定内の事態だったと思うのだが。

 今すぐにあの国で大きな変化はないだろうし、独裁体制が瓦解するとも考えられない。むしろ、このところ姿を見せず、動向が注目されていた朝鮮中央テレビの看板女性アナが、芝居がかった大袈裟ないつもの調子で、「偉大なる領導者・金正日同志が急病で逝去されたことを沈痛な気持ちで…」と原稿を読み始めたことの方に、思わず注目してしまったけどなあ。


12月20日(火曜日) 「深夜食堂」最終回

 「深夜食堂」第2部の最終回。無性に餃子が食べたくなった。ものすごく美味しそうだった。ラストで過去回の出演メンバーも登場し、焼きガニや雑炊などをうまそうに食べる場面が、これまた食欲をかき立てる。小林薫が豚汁を作るいつものOPがなくて寂しかったけど、切ない話のいい最終回だった。第3部もぜひ。


12月21日(水曜日) 森田芳光監督死去

 けったくそ悪い大日本婦人会のおばはん連中を、機転を利かせて追い払った「カーネーション」の糸子にすかっとした。溜飲を下げたとはまさにこのことや。死して善作はんが知恵を授けた演出もナイス。とまあ気分のいいところで大学に出かける。

 午後から授業。きょうの授業はいい出来だった。NHKへの命令放送、盗聴法、住基ネット、個人情報保護法を理由にした取材の制約、秘密保全法案などに触れながら、報道の自由の危うい現状と課題について講義する。学生は自分にも影響を及ぼす問題だと自覚してくれた。敏感に反応している様子が実感できてうれしい。調査報道の大変さと大切さ、北朝鮮の金正日総書記死亡のニュースについても少し説明。こちらの話題も食い付きがいい。

 夕方から、同僚の先生と横浜市内の居酒屋へ。石狩鍋や揚げ物などを肴に飲んで語らう。

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 映画監督の森田芳光さんが死去。61歳。まだまだいい作品をたくさん見せてほしかったのに、ものすごく残念だ。「の・ようなもの」「家族ゲーム」はとりわけ大好きな作品だった。学生時代に都内の劇場で見て、大いに笑って楽しんで感動させてもらったのを今でもしっかり覚えている。「(ハル)」も印象深くて忘れられない作品の一つだ。ご冥福をお祈りします。

◇◇

 橋下徹・大阪市長が「ワタミ」の渡辺美樹会長に教育助言役を要請だってさ(読売)。悪い冗談だとしか思えないがどうやら本気らしい。見事なまでに「類は友を呼ぶ」を着々と実践してるなあ。その意味では橋下氏はブレていない。中田宏・前横浜市長も引っ張ってくるらしいし、大阪をその手の人たちの「一大拠点」とするつもりみたいだ(苦笑)。大阪の人たちには心から同情する(自ら選んだ結果だろうけれども)。


12月22日(木曜日) 評判通りの法曹だった

 午後から都内。東京高裁の裁判長だった原田國男さんと、差しで親しくお話をうかがう機会があった。僕が書いた記事も読んでいただいているという。信頼してくれてざっくばらんに話をして下さった。ものすごく勉強になったけど、オフレコなので詳細を紹介できないのが残念。評判通りの法曹だった。来年5月に発行予定だというご著書に大いに期待している。

◇◇

 群馬県の八ッ場ダムの工事経費を予算案に計上し、建設を再開するって正気なのか。まるで必要ない事業だろう。計画から60年も放置され、ダムがなくても問題ないことは実証されているじゃないか。だいたいどこにそんな財政の余裕があるんだ。原発の廃炉・収束・補償、震災復興に、これから長期間にわたって莫大な金が必要だというのに。全く理解できない。


12月23日(金曜日)〜25日(日曜日) 原稿執筆

 ひたすら原稿執筆に集中する(たぶん)。


12月26日(月曜日) ようやく出稿

 連載原稿(30枚=12000字)をようやく書き上げて編集部に送信。執筆途中でどういうわけか原稿がうまく保存できず、1回目は20行ほど、2回目は60行ほどが消えてしまうトラブルが発生して真っ青になる。まるごと消えなかったので助かったけど、泣きながら復旧した。もしもせっかく書いた原稿が全部消滅なんかしたら、しばらく立ち直れないだろうな。考えただけでゾッとする。どうやらパソコンとワープロソフトの両方に問題があるようだ。そろそろ買い替えた方がいいのかなあ。

 夕方から東京・新宿。大学時代の友達5人で飲み会。出稿がギリギリになってしまったので、とにかく大急ぎですっ飛んでいく。約束の時間に1時間ほど遅れて到着した。大学生の時から飲んでいるいつもの居酒屋だ。安くて、そこそこうまい。気の置けない仲間たちなので気楽で楽しい。

 みんなマスコミ関係者なんだけど、そのうちのデスク2人が「最近の若手記者はまともな文章が書けない」とこぼしていた。何を書いているのかさっぱり分からない原稿ばかりで、どれも全面的に書き直さなければならないので疲れ果てる、というのだ。これには驚かされた。文章を書くのが仕事で、しかも作文や論文を含めた筆記試験に合格して入社しているはずなのに、いったいどういうことなんだろう。そんなにひどいのしか入ってこないのか。大変だなあ。まったくもってご愁傷様としか言いようがない。


12月27日(火曜日) 牛肉たっぶりのすき焼き

 夕方から東京・四谷。出版社の忘年会にお招きいただいたので参加する。すき焼きがすごく美味しかった。肉を焼きながら砂糖と醤油を振りかけて味付けしていく関西風ではなく、割り下を入れて煮る関東風の牛鍋方式だが、この割り下が絶妙に甘辛い上に牛肉がとても柔らかいので、口の中で旨味がじゅわっと広がる。しかも肉がどっさりたっぷりやってくる。溶いた生卵にくぐらせて食すと、もう何とも言えない幸せな気分になる。うんまぁーい。

 ちなみに春菊や白菜やエノキは、味が染みてくたくたになったのが個人的には好きなんだけど、ナマに近い状態で食べるべきだと強く主張する人が何人もいて、これはちょっと意外だった。軽いカルチャーショックを受けた感じ。まあ好みは人それぞれだから何でもありだと思うけど。楽しい忘年会だった。


12月28日(水曜日) まだ仕事納めじゃない

 年内の開館はきょうまでとなる中央図書館で資料を探し、取材先の教職員組合に顔を出して、年末の買い出しをする。そんな感じであれこれ雑用に追われる。とりあえず本日中にやっておかなければならないことは、何とか片付けた(たぶん)。しかし世間は仕事納めかもしれないが、まだまだやることはたくさん残っている。年賀状は手付かず。レポートの採点評価が200本。どう考えても年内には終わりそうもないな。


12月29日(木曜日) きりたんぽ鍋

 夕方から東京・吉祥寺へ。大学教授、弁護士、ジャーナリスト、編集者ら飲み仲間7人でいつもの忘年会。G先生が予約してくれた店は今回も大当たりで、比内地鶏の料理はどれもとても美味しかった。田舎サラダ、焼き鳥、つくね、ミソダレで食べる蒸し餃子などなど、みんな文句なしの味だったけど、なんといっても一番はきりたんぽ鍋だ。醤油ベースのスープが鶏肉やネギ、セリ、舞茸、きりたんぽに、いい具合に染み込んで渾然一体となった世界が広がる。締めとして鍋に入れる稲庭うどんと雑炊がこれまたうまい。

 そして忘れてはいけないのが、店員さんの感動的とも言える接客応対だ。物腰や言葉遣いが柔らかくてとても心地いい。客に対する過不足ない気配りや愛が感じられてうれしくなる。僕だけでなく全員が賞賛していたのだから間違いない。「チップをあげたい」という声が出たほどだ。店の教育がいいのかもしれないが、人柄だろうなあと思う。料理はもちろん雰囲気も申し分のないお店だった。

 まだ若い女性店員は本当に感じがよかった。もう一人の男性も悪くなかったけど、見たところスタッフの人数は結構少なくて、かなり忙しそうだったのに、客席に顔を出すタイミングにしても絶妙。やりすぎると慇懃無礼だったり煩わしかったりするけれど、思い返せば何回も「ありがとうござます」と、にこやかに口に出していたなあ。自然体でちっとも嫌みじゃなかった。料理の美味しさは接客に支えられているなあと痛感した。


12月30日(金曜日) 来年度のシラバス仮登録

 来年度の講義のシラバスをまだ書いていないことに気付く。今年度のシラバスを少し加筆修正し、3コマ分を完成させて大学の登録サイトにアップする。登録してから締め切りは1月末だったことに気付いた。なんだよ12月末までじゃなかったのか。焦って損したよ(おい)。いったん登録完了してしまうと変更できないので、とりあえず仮登録状態にしておくことにした。とにかくこれで、懸案事項の一つは片付いたということで。


12月31日(土曜日) 年賀状投函は3日ごろか

 年賀状の住所録整理もまだ終わっていない。当然のことながら、版下作成も印刷も住所録が完成してからになる。この調子だと1月3日に投函できたら上出来という感じだなあ。レジュメの作成やレポートの採点はその後だ。結局、新年に積み残してしまった。


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