身辺雑記 

by totoropen (OOKA Minami)


2013年7月1日〜7月31日

●格差を広げるアベノミクス●なぜ原発が争点にならない●安倍首相の無知が露呈●学生からの要望●「取材拒否」という恫喝・情報統制●「自民圧勝」でいいの?●散財●手放しの「英雄視」に違和感●タクシー運転手は自民に入れる●5つのモノサシ●東京都民なら山本太郎候補に●冷えた生ビール最高●自制心も節操もない●日本原電こそ真摯になれ●静かな喫茶店希望●解放感でいっぱい●「DOCTORS 2 最強の名医」●自民党への一票は破滅の選択●「憲法を変えるなどもってのほか」●次の選挙でチェックメイト●維新の得票数に衝撃●リパブリカン●脱原発の東海村長が引退表明●タカ派に対する受け皿を●子猫のかわいさにKO●民主・維新・自民の真骨頂●夏場のネクタイ●未読がいっぱい●やはり魔窟の渋谷駅●高校教科書選定に異様な介入●●●ほか


7月1日(月曜日) 格差を広げるアベノミクス

 1台1000万円を超える高級乗用車や何百万円もする高級腕時計が売れているというニュースを流し、「景気が上向いている実感があるから買う」と話す裕福そうな男性を映し出すNHK。これに対して「アベノミクス効果に明暗」と題し、大企業と中小零細企業との温度差を報じるテレ朝の報道ステーション。どう考えても、格差拡大を伝える後者が日本社会の実態で現実の姿だろう。

 円安と株高で一部の富裕層は確かに潤っているとは思うが、圧倒的多数は日々の生活を守るだけで精いっぱいの庶民だ。困窮して職もない貧困層も生み出されている。これから食料品や電気料金、生活消耗品は値上げの一途をたどるわけで、アベノミクスは経済格差を広げるだけのような気がしてならない。

◇◇

 きょう7月1日付の朝日夕刊(東京本社版)はペラペラで、わずか10面しかなかった。特別紙面でもなく速報体制をとっているわけでもないのに。一瞬、毎日新聞かと思ってしまったよ(笑)。もちろんページ数が少ないから内容も薄っぺらい、というわけでは必ずしもなく、読みごたえのある記事はいくつかあった。念のため。


7月2日(火曜日) なぜ原発が争点にならない

 どうして原子力発電をめぐる諸々の問題が、国政選挙の最重要争点にならないのだろう。福島の原発事故はもう過去のものとなり、もはや「喉元過ぎれば…」のどうでもいい問題になって、あるいは二の次や三の次の話題になってしまったのだろうか。もし本当にそうだとすれば、日本国民のあまりの危機意識のなさと問題意識の希薄さに唖然呆然と呆れ果て、絶望するしかない。

 これからずっと続く廃炉や事故の後始末だけではなく、放射性廃棄物の処理や保管を考えれば、再稼働を含めて原発をどうするかという問題は、待ったなしの重要テーマであるはずなのに。参院選前のマスコミ各社の世論調査結果を眺めていると、どこかひと事のようにしか見えないし切迫感も見受けられない。

 このまま自民党の安倍政権が参院選でも大勝利すれば、確実に原発再稼働の道を突き進むだろう。そうして何ごともなかったかのように、3・11の大惨事を経験する以前と同じように、しれっと全国の原発が動き出す。無責任でデタラメで嘘つきで、都合の悪い事実を平然と隠ぺいする電力会社の体質をそのまま抱えながら、安全対策や技術的課題の大半は何一つクリアされず、あれもこれも先送りされたまま動き出すのだ。本当にこれでいいのか。その先に待っているのは悲惨な未来と破滅だけだとしか思えないのだが。


7月3日(水曜日) 安倍首相の無知が露呈

 参院選公示直前の党首討論会で、歴史認識を問われた安倍首相が「政治家は歴史について評価をするべきでない。中曽根元首相は歴史の評価をしていない」と断言するも、ベテラン政治記者が「中曽根さんは評価してますよ」と反論。それでも「していない」と言い張る安倍首相。大嘘つきか無知なだけか。

 「政治家は歴史について評価をするべきでない。中曽根元首相は歴史の評価などしていない」と言い張る安倍発言の直後に、テレ朝の報道ステーションは、中曽根元首相が「太平洋戦争・大東亜戦争はやるべきでない戦争だった。日本が中国などを侵略したのは事実だ」と明言する当時の国会答弁を流した。これぞ動かしようのない事実。あっぱれ、報ステ。

 事実をねじ曲げる安倍首相の嘘八百ぶり、あるいはあまりに不勉強な安倍首相の頭の悪さが、高視聴率のニュース番組を通して、全国のお茶の間にどっと流されることになった。どうでもいいような伝え方しかしないNHKニュースとは、まるで違って鋭く切り込む報ステの報道姿勢を高く評価する。

 事実をねじ曲げる政治家の嘘や詭弁、不誠実さ、無知、不勉強ぶりを、メディアは有権者にしっかり伝える必要がある。嘘や詭弁を並べるのは政策やら政治思想以前の問題だ。倫理観や人間性の欠如そのもので、そういう人物が政治権力を行使することは許されないからだ。そんな政治家を見極める判断材料を有権者に示すのは、メディアの最も重要な職務であり責任である。


7月4日(木曜日) 学生からの要望

 「先生の文章の授業は1年生の前期だけなんですか」「もっと続けたいです」「文章を書く力がついたのを実感します。このクラスを受講してよかったです」。なんともありがたくてうれしい学生たちの言葉。お世辞やおべんちゃらではないみたいで、こういう演習講義を続けたいと真剣に考えている様子だった。もちろん「文章を書くのは苦手だから苦痛で仕方ない授業だった」と言う学生も中にはいるんだけどね(苦笑)。

 他大学では必修科目にして複数学年で履修させているところもあるが、残念ながらうちの大学では文章講座は1年生だけを対象にした選択科目だ。本当は就活前の3年生や2年生にも受講させるべきだと個人的には思うけど、教える側の負担が大きすぎてこれ以上受け持つのは難しいし(1クラスの人数を減らしてくれるなら考えないでもない)、そもそも文章添削をして講義もできる教員が集められないだろうと思う。

 学生の文章力についての大学の考え方や姿勢の問題だから、なんとも言いようがない。継続して受講したいという声が実際にあるなら、学生自身の要望として教務課に伝えてみればいいと思うよ、と学生たちには答えておいた。どうなることやら。


7月5日(金曜日) 「取材拒否」という恫喝・情報統制

 都合の悪いことを突っ込まれるとメディアを恫喝するのは、安倍首相とそのお友達一派の昔からの常套手段だ。大阪の橋下市長よりもその歴史は古い。言論・報道の自由、表現の自由、基本的人権をできるだけ制限したい彼らの本質と言っていい。いよいよ本性が出てきた。

 「取材拒否」という形で恫喝し威嚇することで、報道側が萎縮して遠慮がちになるのをねらっているのは明らかだが、報道機関としての誇りと確固たる信念があるなら、TBSはこんな脅しに間違っても屈してはいけない。当然のことながらメディア各社も危機感を持って連帯し、一致団結して自民党に断固抗議すべきだ。

 自民党は5日になって取材拒否を「解除」した(撤回ではない)が、権力による圧力や恫喝・情報統制に対して、メディアの側が萎縮してしまう危険性を危惧する。TBSがジャーナリズム精神を敢然と貫き、事実に基づいた権力監視・批判の姿勢を続けるかどうかしっかり見守りたい。大昔に称されていた「報道のTBS」の評価を取り戻すためにも、この後が正念場となるだろう。

→「自民、TBS取材や出演を拒否、党幹部級、報道内容受け」(朝日)

http://www.asahi.com/politics/update/0705/TKY201307040571.html


7月6日(土曜日) 「自民圧勝」でいいの?

 参院選の序盤情勢で報道各社「自公過半数の勢い」「憲法改正派3分の2の可能性」。安倍政権の経済政策の是非はともかく、自民党が圧勝したら原発推進に雪崩を打つのは間違いないが、本当にそれでいいのか。表現の自由や基本的人権が大幅に制約される危険性が高まるが、本当にそれでいいのか。よく考えて判断してほしい。

 反自民のまともな受け皿がないから(民主党が事実上崩壊しているから)、こういう選択になるだろうなあと予想はできていたが、それでも具体的に数字で示されるとやはり愕然とする。この期に及んで原発推進といった異様な政策がまかり通るのだけは、少なくとも許しがたい。するとおのずと選択肢は…。

◇◇

 まさに安倍首相の本性。情報統制・報道機関への圧力は安倍首相のお家芸。→「TBSへの取材拒否、首相自らが指示」。首相が取材拒否に踏み切るよう指示した。政府・自民党は首相が決めたとなるとイメージダウンにつながると警戒し、4日夜に「総裁・幹事長室」名で取材拒否方針を発表した。(北海道新聞)

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/477872.html


7月7日(日曜日) 猛暑

 猛烈な暑さのせいか、水道の蛇口から出る水が生温い。まさに温水状態だ。おかげでお湯を湧かす時間が大幅に短縮されて、あっという間に沸騰する。都心では今年初めての猛暑日。横浜は真夏日。


7月8日(月曜日) 散財

 大学時代の友達5人と新宿の居酒屋で飲んだ。学生時代から贔屓にしているいつもの居酒屋。いつも通りのメニューで、いつもと同じ顔触れなのがいい。楽しい時間が過ごせてよかったが、睡眠不足のせいか終電で居眠りして、乗り過ごしてしまう大失態を演じてしまった。こんなの初めてだよ。とほほ。上り電車はもうないので仕方なくタクシーに乗る。4000円以上の散財(涙)。


7月9日(火曜日) 手放しの「英雄視」に違和感

 福島第一原発事故の収束作業を陣頭指揮した吉田昌郎元所長が死去。事故現場の最前線で死を覚悟しながら奮闘した姿勢は立派で、それ自体はもちろん称賛に値するが、手放しで英雄視するのはどうかと思うし、ものすごく違和感がある。大津波の影響を事前に把握しながら、対策を先送りにしたのは吉田元所長本人だからだ。

 原発の爆発とメルトダウンの危機に直面した現場で、責任放棄したり逃げ出したりせず、必死に陣頭指揮を続けたのはもちろん立派だが、津波対策を放置した結果招いた大惨事を、なんとか収束しようと必死になったという事実は厳然と残る。その事実を踏まえた上で、事故に立ち向かった吉田元所長の姿勢を評価すべきだろう。

 【追記】亡くなった吉田元所長を「国葬にすべきだ」とか「国の恩人だ」などと手放しで持ち上げ、国家的英雄のように祭り上げることには、とても違和感があります。緊迫する悲惨な原発事故現場の最前線で、全力を尽くされたのは立派だと思いますし敬意も表しますが、しかし、大津波がくれば原発に全電源喪失の危険があることを事前に知っていながら、故意に対策を取らなかった吉田元所長の「不作為」は、きちんと批判されるべきだと考えます。無批判に大絶賛する空気は気持ち悪くて仕方ありません。(2013/07/10)

◇◇

 これはダメだよ。品性と人間性を疑われるとしか言いようがない。われわれも他山の石としなければ。

→【北京、ソウル共同】死者が中国人で「幸い」。韓国アナウンサーに反発。韓国アナ「死亡者2人が中国人と確認された。私たちとしては幸いだった」

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013070801002177.html


7月10日(水曜日) タクシー運転手は自民に入れる

 タクシー運転手さんがこぼしていた。「アベノミクスと言っても下々には全然関係ないよね。資産を持ってる金持ちの間で、株や為替をぐるぐる回してるだけだよ。深夜のお客さんなんて全然いないもの。終電まで飲んだりしないからね。昼間も病院通いのお年寄りが猛暑だから乗ってくれるくらいさ」

 それでもこの運転手さんは自民党に投票するという。「だって民主党はどうしようもないし。自民党しかないじゃない」「民主党の議員連中はよく恥ずかし気もなく、赤絨毯の上を歩いていられるなと思うよ」。民主党への失望と怒りは相当大きい。

 その気持ちはよく分かるけど、でも自民党が圧勝したら原発は確実に再稼働に突き進み、国民の基本的人権は大幅に制約されちゃうんだけどなあ。格差はますます拡大して、それこそ下々の生活は今よりもっと大変なことになりそうなのだが。そこを理解してもらうのは結構大変なんだなと改めて感じた。民主党の罪は深い。

 しかしそれでも、自民党や公明党(そしてその補完勢力である維新の会などの極右政党)に一票を投じたら、取り返しがつかないことになると声を大にして繰り返し訴えたい。この期に及んで原発を再稼働させるなんて、基本的人権を保障する憲法を根底から破壊するなんて、正気の沙汰とはとても思えないからだ。未来を託したいと思える政党や候補者は全く見当たらないが、参院選では熟慮のうえ「よりマシな政党と候補者」に投じたい。

 【おことわり】きのう7月9日付「身辺雑記」の「手放しの『英雄視』に違和感」の文末に、追記を掲載しました。


7月11日(木曜日) 5つのモノサシ

 参院選では主権者としての権利をしっかり行使しよう。国民主権、基本的人権、民主主義、日本国憲法、原発──。僕自身はこの5つのキーワードを「モノサシ」として判断するつもりだ。


7月12日(金曜日) 東京都民なら山本太郎候補に

 反原発と反TPPを一貫して訴えている俳優の山本太郎候補(参院選・東京都選挙区)の政見放送を見たが、ほかのどの候補者や政党代表よりも説得力があって熱い力を感じた。一本筋が通っていたし堂々として立派だった。ちょっと感動したぞ。東京都民だったら山本太郎候補に投票するんだけどなあ。神奈川県民なので山本候補に一票を入れられないのが実に残念だ。

 神奈川県選挙区には、心から投票したいと思えるような候補がいない。仕方ないので「よりマシ」な候補者を吟味して、一票を投じるしかない。難しい選択だ。


7月13日(土曜日) 冷えた生ビール最高

 午後から県立高校の先生たちでつくる教育研究会の定例会に参加する。今回は「教師の権力性」がテーマ。国家が教育現場へ圧力を加え介入する権力性と、国家権力のエージェント(代理人)として生徒に権力を行使する教師の権力性と、個々の教師のキャラクターが持つ権力性と。それぞれしっかり分けて検討すべきだろうなと改めて考えさせられる。勉強になった。

 それにしても、うだるようなこの異様な暑さは何とかならないものか。歩いているだけで汗が噴き出して、しかも息苦しい。研究会が終わってから、横浜大通り公園の近くの居酒屋へ。キンキンに冷えた生ビールがめちゃくちゃ美味しい。ジョッキの周囲に凍った氷が張り付いていたのだが、期待を裏切らない見事な冷たさだった。やっぱりビールはこうでなくっちゃ。


7月14日(日曜日) 自制心も節操もない

 EXILEって自民党の候補者を公然と応援していたのか。ということは原発の再稼働や原発技術の輸出はもちろん、自民党の憲法改正案も認めるんだ。

→EXILEが候補者応援、NHK番組中止(朝日)。NHKは「選挙期間中は政治的公平性に疑念を持たれないよう配慮しているため」と説明している。

http://www.asahi.com/politics/update/0712/TKY201307120336.html?ref=com_rnavi_arank

◇◇

 維新ってもうなんでもありなんですね。選挙演説でこんなことを公言するなんて。耳を疑う。家族への思いやりや配慮は考えないのか。想像力の欠如がはなはだしい。にしても酷すぎる。

→維新・石原氏「横田めぐみさん、きっとお妾さんに」(朝日)。「誰か偉い人のお妾さんになっているに違いない」と横浜市内の街頭演説で語った。

http://www.asahi.com/politics/update/0712/TKY201307120334.html

◇◇

 維新のもう一人の親分も言いたい放題だ。「メールでも公務はいくらでもできる」(橋下代表)とは、なんともお気楽なお仕事だこと。

→「庁舎に来なくても公務できる」維新・橋下共同代表(朝日)

http://www.asahi.com/politics/update/0712/OSK201307120099.html?ref=com_rnavi_arank

◇◇

 今回の参院選はかつてないほど酷い選挙戦だなと思う。言っていいことと悪いことの区別もつかない公人が、ここまで開き直って我が物顔で闊歩し堂々と放言するなんて。自制心も節操もない。タガが外れているというか、ネジがいくつも飛んでいるこの国は、少しずつ崩壊し始めているような気がする。


7月15日(月曜日) 日本原電こそ真摯になれ

 日本原電こそ、原子力規制委の命令に真摯に向き合って、科学的見地から「断層」であることを素直に認め、これまでのご都合主義を土下座して謝罪すべきだろう。往生際が悪いというよりも見苦しすぎる。

→敦賀原発「断層」日本原電が原子力規制委に異議申し立て(NHK)。日本原子力発電の島守哲哉総務室長は「追加調査で活断層ではないと自信を持って確認できた。証拠をそろえたので、真摯な検討をお願いしたい」

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130716/t10013065461000.html


7月16日(火曜日) 静かな喫茶店希望

 深夜3時過ぎまで、サン◯ルクカフェとマク◯ナルドで仕事。高校生や大学生の集団が大声で騒いでいてやかましい。最近は両店とも、公共の場所であることをわきまえない迷惑な客が増えてきて、仕事に集中できないことが多い。自宅だとテレビを見たりネットで遊んだりと、ついつい誘惑に負けてしまうから、外で仕事をしているんだけどなあ。静かで落ち着いた雰囲気の喫茶店が欲しい。


7月17日(水曜日) 解放感でいっぱい

 1年生対象の文章講座(前期のみ)がやっと終わった。これで来年春まで学生の作文添削をしなくて済むと思うと、解放感でいっぱいだ。なんて爽快な気分なんだろう(笑)。文章指導はマジで大変な苦行だったけど、受講生が着実に成長する姿を目の当たりにすると、手抜きできなくなるんだよなあ。

 学生はほとんどみんな受講してよかったと言ってくれたし、まあよかったんじゃないかな。苦労した甲斐はあったと思う。そういう意味では達成感がある。とりあえずくたくただから、少しだけ休んでのんびりしたい(原稿の催促をされてるけど)。


7月18日(木曜日) 「DOCTORS 2 最強の名医」

 「DOCTORS 2 最強の名医」(テレビ朝日)はやっぱり面白い。ここ最近で一番面白くて見ごたえのあるドラマかも。高嶋政伸が怪演するボンボン医師のクズっぷりが半端ない。そのボンボンの傲慢さと横暴を、毎回のように緻密な策略で引っくり返すのが、沢村一樹の演じる天才外科医だ。言動に実力が伴っているので見ていて気持ちいい。社会派コメディーといった感じで、こういうドラマは好きだなあ。


7月19日(金曜日) 自民党への一票は破滅の選択

 どうして原発が選挙の争点にならないのか。どうして有権者の多数は、原発再稼働を推進し、基本的人権の制限を公言する自民党に投票するのか。ほかに入れたい政党がないというのは分かるが、少なくとも自民党に未来を託すのは間違っている。その選択は破滅しかない。福島原発事故で学んだはずじゃないか。

 あれだけの原発の大惨事を目の当たりにして、しかも今も全く収束していない現実に直面しているのに、それでも原発推進の安倍内閣を支持し自民党に一票を入れる人が圧倒的多数だなんて、信じられない。この国は謎だらけだ。戦前回帰を指向するタカ派政治家の口車に乗って、この国が取り返しがつかない状態になる前に、しっかり判断して考え直してほしい。今ならまだ間に合う。

 自民党政権にお灸を据えるつもりで民主党に投じた人が、がっかりして自民党に戻っているのは、たぶんその通りだろうと想像できる。民主党もどうしようもないが、しかしどうして自民党政権にお灸を据えたのか、そこのところを今一度よく考えて投票してほしいと心から思う。


7月20日(土曜日) 「憲法を変えるなどもってのほか」

 安倍自民党の掲げるメッセージは、一部の富裕層が得することしか言っていない。原発、TPP、戦争。これらから逃げることができるのは、富裕層と特権階級だけだ。一人でも多くの日本国民はそこに気付いて、早く目を覚ましてほしい。まだ間に合う。

◇◇

 スタジオジブリの小冊子「熱風」最新号(7月号)の巻頭特集記事で、「憲法を変えるなどもってのほか」と明言した宮崎駿監督。内容そのものはもちろんだが、最新作の映画公開直前に、ここまではっきりと主張を鮮明に示したことは、何よりも高く評価されるべきだろう。保守層からそっぽを向かれるのは確実なのに、あえて立場を明確にした覚悟と勇気こそ注目すべきポイントだ。

 興行的にはむしろマイナスしかないはずだ。しかも親会社の読売グループとは政治思想的に真っ向から対立する。世の中には自分の立場や考えを明らかにせず曖昧にする人が多いし、うまくごまかして波風など立てない方が利口なのかもしれないが、それでもあえて旗幟を鮮明にした覚悟に拍手を送りたい。それだけ危機感を抱いたとも言える。

 宮崎監督のメッセージは、ジブリ公式サイトから無料で全文ダウンロードできる(8月20日18時まで)。

http://www.ghibli.jp/shuppan/np/

◇◇

 NHKニュースの担当者って本当にバカだな。期日前投票が前回同時期と比べて11%増えているニュースを伝えるのに、「都道府県別で最も多いのは東京都、次いで神奈川県。最も少ないのは鳥取県」だとさ。投票実数を比較したら、人口の多少が反映されるに決まってるじゃないか。もうちょっと頭を使って考えろよ。

 記者もデスクもディレクターも疑問に思わなかったのか。朝日や時事など、他社はしっかり「増加率」で伝えてるぞ。ちなみに増加率が最も高かったのは沖縄県で、岩手、岐阜と続く。最も減少したのは長崎県で、次いで富山、愛媛となったという(朝日)。


7月21日(日曜日) 次の選挙でチェックメイト

 夕方に投票。投票所にいるのは中年と年寄りばかり。若い人がいない。それはともかく、投票所前の立候補者ポスター掲示板のすぐ前に、堂々と違法駐車しているバカがいた。なぜレッカー移動されないのか不思議だ。投票前にポスターを見て、最後の確認をする人も少なくないだろうに(僕もその一人だ)。まさに選挙妨害。昨年末の衆院選の際も違法駐車していた。選管と所轄署に苦情を言ったのだが。迷惑この上ないから厳しく取り締まってほしい。

◇◇

 沖縄選挙区は糸数慶子(沖縄社大)、東京選挙区は吉良佳子(共産)と山本太郎(無所属)が当確か。自民・公明政権の受け皿がないからそうなるよな。希望が持てるいいニュースはこれくらいか。

 憲法改正を目論む自民、維新、みんなの議席を合わせると、戦前回帰派が3分の2に迫る勢力を確保したことになる。次の参院選でチェックメイトになる可能性が高いことに危機感を抱く。反自民の「まともな受け皿」を早急に用意しないと、マジで取り返しがつかなくなるぞ。共産は今回躍進したが、共産だけでは対抗勢力にはなり得ない。


7月22日(月曜日) 維新の得票数に衝撃

 「野党分裂の結末…民主大崩れ、維新・みんな、共倒れも」(朝日)って分析はどうかと思う。民主が自滅して崩壊したのはその通りだが、改憲の主張を隠そうともしない政党と護憲派が一緒になって、選挙協力なんかできるはずもないし、そもそも協力すること自体おかしい。有権者に対する背信行為だろう。無茶言うなよ。

 今回の参院選で最大の衝撃は、自民党が圧勝したことよりも、維新が比例代表の政党得票数で6,355,299票(11.94%)も得たことだ。自民34.68%、公明14.22%、民主13.40%に次ぐ。共産は9.68%、みんなは8.93%だった。自民と維新を合計した得票総数は、他党を圧倒する。この意味を深刻に受け止めて、危機的状況をよく考えるべきだろう。


7月23日(火曜日) リパブリカン

 この期に及んでなお維新に一票を投じる「民度」に言葉を失う。自分は支配される側でなく、支配する側にいると信じているのかなあ。関西人だけじゃないところが、なんとも…。

◇◇

 英国キャサリン妃の男児出産のニュースで、JNN(TBS系列)はどうして、<一方、イギリスの新聞「ガーディアン」は、「君主制廃止論者」を意味する「リパブリカン」の文字をクリックすると、今回の出産に関する全ての記事が一瞬にして消える仕掛けをネット上に展開しています。連日、過熱するロイヤルベビー関連の報道に辟易している人たちもいるようです>、というこのくだりを削除してしまったのだろう。面白かったのに。

 午前中のニュースではこの部分もしっかり放送していたのに、夕方以降はなぜか完全に消去されていた。「おめでたい話に水を差すな」といった苦情でも寄せられたのか、外務省か英国大使館への配慮(もしくは圧力)かな。何も消さなくてもいいと思うけどなあ。

◇◇

 選挙が終わった今ごろ「安倍内閣の支持率が急落」って、おせーよ(怒)。→「安倍内閣支持56%に急落、野党再編『必要』68%」(共同)。前回6月調査の68・0%から11・8ポイント急落した。不支持率は31・7%で、前回(16・3%)からほぼ倍増した。

http://www.47news.jp/CN/201307/CN2013072301001870.html


7月24日(水曜日) 脱原発の東海村長が引退表明

 原発推進を前面に掲げた自民党の参院選圧勝というこの国の現実を目の当たりにすると、「原発ありきで人命軽視の日本の腐り切った社会との戦い」と表現した東海村村長の引退表明の言葉に、まさにその通りだと同感するばかり。70歳で5選というのは微妙で、まだまだ頑張ってほしいとも思うけど…。残念だ。

 →「脱原発」の村上達也・東海村村長、5選出馬断念を表明。「原発ありきで人命軽視の日本の腐り切った社会との戦いは、村長でなくてもやっていける」(時事)。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130724-00000058-jij-pol


7月25日(木曜日) タカ派に対する受け皿を

 民主党は政党の体を成していない。「中の人たち」が自覚していないから始末に負えない。この期に及んでなお党内がバラバラという異様な状況に、有権者の多くはドン引きしている。野党再編は当然の流れだと思うが、しかし民主党が維新の会と一緒になるなんてあり得ない話だ。歴史認識も憲法観もまるで違うのだから、もし一緒になるのなら解党し、政治的立場の違いをそれぞれの議員が明確にして、筋を通した方がいい。むしろそうすべきだ。

 自民党に対するまともな受け皿がなかったのが、昨年末の総選挙と今回の参院選の結果となったのは明らかだろう。野党各党の中にこそ「ねじれ」はあった。民主党だけでなく、社民党やみんなの党も同様。時代錯誤のタカ派に対する受け皿を早急につくるのは、志ある政治家の有権者への最低限の義務だ。

 3年後の衆参ダブル選挙なんて、あっという間にやって来る。その時に安倍政権に対するまともな受け皿がなかったら、本当に憲法改正されてしまい、基本的人権は大幅に制約されて、原発も次々に動き出し、それこそ時代錯誤の悪夢のような社会になってしまうのは間違いない。悠長に党内抗争を繰り広げている暇などない。


7月26日(金曜日) 子猫のかわいさにKO

 近所の民家の乗用車の下から、野良猫の親子が顔をのぞかせていた。生まれたばかりの白黒まだらの子猫3匹と母猫。這い出してきて、じーっとこちらを見つめる子猫たち。か、かわえええっ。いつも持ち歩いているデジカメが運悪く手元になく、解像度が恐ろしく低いケータイのカメラしかない。それでもめげずにケータイを構えてカシャリ。もたついている間に猫たちは車の下に潜り込んでしまった。むむむ無念。それにしてもかわいすぎる。思わず1匹、お持ち帰りしたいと真剣に考えてしまった(汗)。

◇◇

 教育問題と思想・良心の自由を考える学習会に顔を出す。自民党の憲法改正草案の問題点を弁護士が解説した後、改憲が学校現場や市民生活にどんな影響を及ぼすかを参加者で議論した。議論は、理念的な体制批判にやや偏り過ぎかなという印象だった。

 世間の「教育への関心」の多くは、残念ながら「国家による管理統制」には向けられていない。「体罰や不祥事などを隠蔽する学校現場」に批判の目が集まり、国の権限強化や国家主義や復古主義を支持肯定する風潮は、むしろ着実に広がっているように思う。そんな社会の空気が、安倍政権のタカ派の政治スタンスを支えているのではないか。せっかく集会や学習会を開くのだから、こうした現実を深刻にとらえた上で、地域や学校で自分たちにできることは何かを、前向きに考えるべきだと思うのだが。

 自由にものが言いにくい・言えないような社会の雰囲気を支えているのは、国の命令や統制に疑問を感じない草の根の保守層と無関心層だ。この人たちをどうにかして動かさなければ、憲法も基本的人権も教育現場の思想・良心の自由も守れない。抗議行動や抗議声明といった旧態依然の行動パターンだけでは、何も変わらないことに気付いてほしい。


7月27日(土曜日) 民主・維新・自民の真骨頂

 民主党幹事長に大畠章宏氏。党内で原発容認派の代表格。日立製作所で原発プラントの設計・建設に携わったこともあり、海江田代表の信頼が最も厚い人物の一人。脱原発の看板まで降ろすことになった民主党は、これでもう完全に未来はなくなった。どうしようもないな。合掌。

◇◇

 とんだ茶番劇。八百長というより猿芝居。猿に失礼か。政治スタンス云々はさておき、こういう詭弁家は、政界だけでなく司法の世界も含めて、すべての公の舞台から消え去ってほしい。

→維新、橋下共同代表の続投決定、辞意表明に石原氏ら慰留(朝日)

http://www.asahi.com/politics/update/0727/TKY201307270096.html?ref=reca

◇◇

 国民の知る権利や取材の自由など知ったことか、という安倍政権の真骨頂。もちろん内部告発など許しがたい反国家行為となる。いよいよ戦前の管理統制国家の再現が現実味を帯びてきた。

→「秘密保全法案を提出へ、公務員の罰則強化」(朝日)。国の機密情報を流出させた公務員への罰則を強化する秘密保全法案を秋の臨時国会に提出する方針。

http://www.asahi.com/politics/update/0727/TKY201307260778.html


7月28日(日曜日) 夏場のネクタイ

 所用でスーツを着用しなくてはならなくなったので、がさごそと引っ張り出した。このところ取材でも大学の授業でもラフな格好ばかりで、ネクタイなんか全く締めていない。1年に1回あるかないかだ。特に夏場にネクタイを締めるなんてあり得ないよなあ。会社勤めのころはそれが当たり前だったんだけど、もはやそんな毎日は考えられない。


7月29日(月曜日) 未読がいっぱい

 ここ最近あれこれ忙しくてFBをほとんど開いてなかったが、久しぶりにタイムラインをざっと眺めた。未読の書き込みが多すぎてついていけない。また今度じっくり読もうと思う。…という、とりあえずの言い訳をFBに書き込んでおいた(汗)。しばらく見ないと記事があふれて、とても全部は読めないなあ。


7月30日(火曜日) やはり魔窟の渋谷駅

 評判のあまりよくない副都心線〜東横線の直通急行に初めて乗った。新宿三丁目駅から途中の駅をすっ飛ばして快適そのもの。なかなかいいじゃんと思っていたら渋谷駅で突然の長時間停車。田園調布駅で人身事故が起きたため運休するとのアナウンスが入る。渋谷駅で放り出され、地下5階のホームから地上3階のJRまで、強制的に迷路のような構内をひたすら歩かされることに。やはり魔窟の渋谷駅だった。

 横浜まで一直線で快適に帰れると思ったのになあ。直通運転の急行で、しかも空いているし、ずっと座ったまま帰れるはずだったのに。甘かった(涙)。

◇◇

 もうなんでもアリだな。自制心も倫理観も理性も歴史認識もすべて放り投げて、思ったことをそのまま口にするなら、小学生か幼稚園児と何も変わらないじゃないか。

 →「ナチスの手口学んだらノ憲法改正で麻生氏講演」(読売)

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130730-OYT1T00050.htm


7月31日(水曜日) 高校教科書選定に異様な介入

 国旗掲揚・国歌斉唱について「一部の自治体で強制の動きがある」と記述した実教出版の日本史教科書をめぐり、使用を希望する県立高校に対し、東京都教委、大阪府教委に続いて、神奈川県教委も選定を再考するように介入した。起立や斉唱の強制はだれの目にも明らかな事実で、事実をそのまま掲載した実教出版の教科書は、文部科学省の検定も通っている。学校現場の声を無視した教育行政の介入は決して許されない。

 学校現場の声を無視して、各校の選定に介入する教育委員会の介入こそ非難されるべきなのは言うまでもないが、それを前提にあえて指摘したいのは、「この教科書を使いたい」という判断を各校の教員と校長はなぜ貫かないのかということだ。教委に言われた通り選定を撤回すれば、それこそ彼らの思うつぼだろう。そこだけはあえて現場に苦言を呈したい。

 現場の判断を教育委員会議で引っくり返して、希望する教科書を採択しなければ、それこそ前代未聞の大問題になる。これまでの教科書採択では、そんな馬鹿げたことはなかったのだから。それならそれで大問題に発展し、異様かつ異常な事実が白日のもとにさらされていいではないか。現場の教員と校長は、正当な手続きとして最後まで初志を貫徹してほしい。

 それにしても事実をその通りに掲載した実教出版の日本史教科書に目くじらを立てて、現場の高校教員や校長に対し、「選定希望を出すな」などと指図してくるとは、東京都・大阪府・神奈川県の教育委員会(事務局)は語るに落ちたとしか言いようがない。まるで一部の右翼政治家の操り人形ではないか。今さら言うまでもないことだが、彼らに教育を語る資格などない。

 神奈川県教委による高校日本史の教科書採択への介入について、「公正な教科書採択を要求する県民集会」が緊急開催される。元教員らでつくる「学校に『思想・良心の自由』を実現する会」などの主催。8月3日(土)午後6時30分から午後8時30分、横浜市開港記念会館7号室で。

◇◇

 きのうは所用で久しぶりにネクタイを締めたが、必要な場面だけで締めて後は外した。さすがにこの暑さの中、ずっとネクタイ姿というのはあり得ない(というよりも耐えられない)。道行く人を見ても、ネクタイを締めている人なんか、横浜市内でも都心でも1人しか見かけなかった。

 冬場はネクタイをしていると首から冷気が入らないので、むしろいいかもしれないとも思うが、猛暑の夏にネクタイなんてやっぱり必要ないよなあ。何ひとつメリットなどないし、そもそも日本の気候に合っていない。


ご意見・ご感想などは<こちら>まで

身辺雑記の総目次ページへ戻る

フロントページへ戻る

[NEW][EVA][カレカノ][トトロ][映画][セカンド][リンク][作者][BBS]