身辺雑記 

by totoropen (OOKA Minami)


2014年11月1日〜11月30日

●最低最悪の権力者●「ごめんね青春!」面白いじゃん●常軌を逸する「安倍捏造くん」●熱心な学生が多い●「冤罪File」復刊決定に混乱も●打ち合わせ会議●原発再稼働は無責任過ぎる●なぜ非通知?●安倍外交は破綻している●争点は安倍極右政治そのものだ●民主党は極右政党と共闘するな●まず内閣総辞職するのが筋だ●安倍政権は「責任」を取るべきだ●安倍自民を拒むチャンス●沖縄県民の明確な意思●デタラメ安倍首相こそが争点●主権者としての権利行使を●微妙な空気と本音●格差拡大のデタラメ解散●地震大国で原発を動かすな●首相が争点を勝手に決めるな●講義内容を手直し●真正ネトウヨだった安倍首相●組合敵視の橋下市長に違憲判決●安倍自民党の露骨な報道介入●選択肢●空振りだったけど●「公平中立」都合よく解釈●●●ほか


11月1日(土曜日) 最低最悪の権力者

 きょう1日付の朝日新聞社説。全くその通りだ。全面的に支持する。できればこの社説は1面のカタ(左上の位置)に大きく掲げてほしかった。安倍内閣や極右勢力の威嚇や圧力に屈せず、萎縮することなく権力監視報道を続けるように、読者の一人としても記者仲間としても朝日に強く望む。

首相の発言「捏造」は看過できない(朝日社説)

http://www.asahi.com/paper/editorial2.html

 【安倍晋三の本性を鋭く突いた記事その1】。捏造やでっち上げや大嘘を平気でばらまく安倍という男の本質が、実に的確に指摘されている。全く同感。その通り。

→ <国会答弁でも!「捏造」攻撃大好き安倍首相に告ぐ!お前こそ捏造体質だ!>(LITERA/リテラ)

http://lite-ra.com/2014/10/post-593.html

 【安倍晋三の本性を鋭く突いた記事その2】。違法不正な資金にまみれた安倍の金権体質が、綿密かつ詳細に検証されている。安倍晋三の支持者やネトウヨ連中は、こんな虚飾に満ちた嘘と欺瞞だらけの人物をなぜ熱烈に崇め奉っているのだろうか。いい加減に目を覚ませばいいのに。

→ <小渕優子よりひどい!? 安倍首相が世襲したパチンコ御殿と暴力団人脈>(LITERA/リテラ)

http://lite-ra.com/2014/10/post-594.html

 本当にこれほど厚顔無恥で嘘つきで、捏造ばかりの言動を平然と繰り返す総理大臣は、いまだかつて一人もいないと思う。安倍晋三は間違いなくこの国の憲政史上、最低最悪の恥ずべき権力者だ。権力を縛る日本国憲法を、この男が異常なまでに忌み嫌うのもよくわかる。


11月2日(日曜日) 「ごめんね青春!」面白いじゃん

 TBSの日曜劇場「ごめんね青春!」面白いじゃんなあ。同じく宮藤官九郎・脚本のNHKの朝ドラ「あまちゃん」よりも、ずっと面白くていい脚本だと思うけどなあ。視聴率が振るわないっていう話だけど本当かな。信じられん。少なくとも僕は毎週楽しみに見ている。

 日曜の夜9時が待ち遠しい時間になったのは久しぶり。かつてのこの時間帯は、面白いドラマを擁するTBSの独壇場だった。宮藤官九郎は磯山晶プロデューサーとタッグを組むと、最大限に威力と魅力を発揮するように思える。


11月4日(火曜日) 常軌を逸する「安倍捏造」くん

 冷静さを欠いているというよりも、常軌を逸した安倍首相の異様な言動。平然と嘘八百のデタラメを世界中に向けて発信し、他者に対しては捏造だと罵って誹謗中傷を繰り返す。その一方で自身について問われるとすぐに激高。やたら「捏造」と連発する「安倍捏造くん」の姿は、まるで何かに怯えているようだ。支離滅裂な安倍極右政権の断末魔。それだけ追い込まれて、焦りが隠せなくなっている証拠なのかもしれない。

 これほどまで虚言癖のある総理大臣は、いないのではないだろうか。何百回、何千回と繰り返すことで、嘘八百が事実と認識されてしまう怖さ。たぶん本人は、もはや嘘と事実の区別がつかなくなっていると思われる。公の舞台から一刻も早く退場すべきだ。

 この男の根拠のない自信と確信が、どこからくるのか不思議でならない。狂った権力者を戴くことほど恐ろしいことはない。日本国民にとってこれほどの不幸はない。

安倍首相、脱税疑惑に激高「犯罪者扱い」と答弁拒否(時事)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141104-00000136-jij-pol

 「御嶽山で発生したよりもはるかに大きい規模の噴火が起こることを前提に、原子炉の安全性が損なわれないことを確認するなど、再稼働に求められる安全性は確保されている」。何を根拠にこんな無責任なことを…。正気で言ってるのだろうか。

「大規模噴火でも川内原発は安全」安倍総理(ANN=テレ朝)=10月3日

http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000035888.html

◇◇

 「傷のない皮膚からも感染」「無症状の感染が起きる可能性」を専門家が指摘。「弱い科学的根拠に基づく政策は愚かで危険だ」と警鐘を鳴らす。冷静かつ科学的に恐れて最善の対策を。あらゆる可能性と最悪の事態を想定しておいて損はない。

エボラ出血熱に3つの謎、専門家が警鐘(ロイター=ハフポスト)

http://www.huffingtonpost.jp/2014/11/04/ebola-question_n_6097998.html

◇◇

 法政、明治、早稲田、東大あたりとは、大学側の対応がたぶん決定的に違っていて興味深い。学問の自由や大学自治に関する認識・自覚・問題意識の有無が問われる。

京大、私服の府警・警備2課警官を学生ら一時取り囲む(毎日)

http://mainichi.jp/select/news/20141105k0000m040145000c.html

◇◇

 少し前に取材して懸案状態のままだった冤罪事件が、ようやく動き出した。ほっとひと安心。これから本腰を入れてしっかり取材して、記事化できるように頑張る(決意表明メモ)。


11月5日(水曜日) 熱心な学生が多い

 今年の後期講義の受講生は、まじめで熱心な学生が多くてうれしいなあ。レジュメにちょこっと走り書きするだけでなく、しっかりノートを取ってる学生が目立つし、授業をヒントに自分でさらに調べようとする学生もいる。頼もしい。大教室なのに私語がほとんどないのもいい傾向だ。もちろん寝てる学生や、授業をちゃんと聴いているとは思えないような学生も何人かはいるけど、それはまあ仕方ない。ぜひこの調子で、期末試験では及第点以上の答案を書いてほしいなあ。期待している。

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 東スポの引退報道について、ふなっしーが自身のツイッターで否定。東スポだからみんな冗談半分だって分かってるよ(たぶん)。なんといってもUFOやマドンナの痔を大真面目に1面トップで語るところが、まさに東スポらしさなんだし。

ふなっしー、引退報道を否定「デマには気をつけて」(オリコン)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141105-00000348-oric-ent

 突拍子もないネタや怪し気な話を、針小棒大に語るのが東スポらしさ。「ふなっしーに引退説」もそれっぽい記事だけど、少なくともふなっしーに対する愛はしっかり伝わってくるよね。それにしても「中の人」も大変だよなあ。

ふなっしーに引退説!代わりがいない「中の人」、後継者は弟「ふなごろー」?(東スポ)

http://www.tokyo-sports.co.jp/entame/entertainment/330313/


11月6日(木曜日) 「冤罪File」復刊決定に混乱も

 いったん休刊が決まった雑誌「冤罪File」が来年1月に復刊することになった。都内で開かれた編集会議の席で、編集発行の最高責任者が明言した。同誌は冤罪をテーマにした市民向けの専門誌。今年5月発行の21号(一部書店では現在も店頭で発売中)を最後に「休刊する」と発表されていた。その後「発売を延期」などと説明が二転三転したが、正式に復刊が決まった。復刊号は来年1月28日発売予定。

 とりあえずは、よかったんじゃないかとは思うが、対応や説明がいかにもいい加減だなあと感じてしまうのは、たぶん創刊以来の執筆者の一人である僕だけではないだろう。なんと言っても読者が混乱するし、取材先にも不安や不信の念を抱かせることになる。これまで販売を支えてくれてきた取り次ぎや書店などの信頼も決定的に失いかねない。

 同じようなことが再び繰り返されるような事態になれば、さすがに「距離を置く」「もう関わらない」といった判断をせざるを得なくなるよなあ。ジャーナルな定期刊行物を発行しているという自覚や、社会的責任感の不十分さはかなり危うい。同人誌じゃないのだから。対応や説明が二転三転するのは今回限りにして、今後は編集発行体制を盤石なものとしてほしいと切望する。


11月7日(金曜日) 打ち合わせ会議

 事実関係や背景を無視して不当解雇された教員をめぐり、処分取り消し訴訟に向けた準備が本格的に動き始めた。都内の法律事務所で開かれた打ち合わせ会議に参加させてもらう。かつて別件で親しくしていただいた主任のベテラン弁護士とは、しばらくぶりの再会だった。最も信頼している弁護士のお一人なので心強い。

 説明は理路整然としていて緻密で、しかもバランス感覚が極めて優れている弁護士だ。法律家としての力量や技術が優秀というだけでなく、誠実でもある(両方とも備わっているのはとても貴重な存在だと思う)。いろんな意味で問題の多い事案なので、強力な代理人と支援者らのもと、いい結果が得られることを期待している。取材記者としても市民の一人としても。


11月8日(土曜日) 原発再稼働は無責任過ぎる

 川内原発の再稼働に鹿児島県知事も同意を表明した。避難計画も放射性廃棄物の処理問題も無為無策で、地震や火山噴火への対策も全くないのに、何をもってして「諸般の事情を勘案し再稼働はやむを得ない」などと言うのか。手の施しようのない事態が起きたら、いったいだれがどう責任を取るのか。正気じゃない。無責任極まりない姿勢に強い憤りを覚える。

 知事も県議も市議もそして地元住民も、再稼働に賛成する連中は全員が「大惨事になったら連帯して損害賠償し救援も求めず、高濃度放射能汚染地域に率先して入って収束作業に従事する」との念書を書け。その覚悟の上で原発再稼働に賛成しろ。それが再稼働に反対しているほかの住民や周辺自治体に対する最低限の責任だ。もちろん、首相をはじめとする安倍政権の閣僚や与党議員、官僚、電力会社、経済界の連中も同様なのは言うまでもない。


11月9日(日曜日) なぜ非通知?

 新人の編集者がなぜか非通知で電話してくる。「編集部からの電話なのになぜ非通知?」との問いに対し、「メールアドレスや電話番号がまだ決まっていない」と本人は説明するが、答えになっていない。非通知だと折り返してかけ直せないじゃないか。そもそも非通知で仕事の電話を得意先にかけたりするかね。いろいろびっくりすることが多くて戸惑っている。なんだかなあ。


11月10日(月曜日) 安倍外交は破綻している

 日中首脳が2年半ぶりに会談した。直前に握手した際、安倍晋三首相が話しかけるも習近平国家主席は押し黙ったままだった。無様でみっともないよなあ。完全にコケにされた格好だが、自ら蒔いた種だから仕方あるまい。安倍晋三の常軌を逸した歴史認識に対する不信感・嫌悪感・警戒心が、習近平の態度に如実に表れていたように見える。米大統領の「安倍観」も同じだろう。たぶんロシア大統領も同様に違いない。

 表面的な外交関係はともかく、国際舞台で安倍首相は実は軽んじられ嫌悪され信頼もされず、相手にされていない。巨額の税金を使って外遊三昧を続けているが、金づるとして利用されるだけの安倍外交は無為無策で破綻している。

 安倍政権の先行きに危機感を覚えて、必死に頼み込んで実現した日中首脳会談なのだろうけど、そもそも戦後国際秩序の枠組みを破壊しようとする安倍首相の異様な歴史認識が、日中関係の冷え込みを招いたと言っていい(A級戦犯を祀るカルト靖国神社参拝がなければ、尖閣諸島をめぐる対立にももっと毅然と対応できたはずで、中国側によけいな口実を与えることもなかった)。

 安倍首相にその自覚がないのは致命的だ。安倍首相自身が言うところの「国益」よりも、「政権維持」のために日中首脳会談実現を優先させるなど、この期に及んでなりふり構わない安倍首相の外交姿勢は支離滅裂だ。勇ましいネトウヨ的な極右復古主義の言動と、いったいどのように整合性を取るのか注目したい。


11月11日(火曜日) 争点は安倍極右政治そのものだ

 きのう10日のニュースで放送されたNHK世論調査。景気が回復していると「感じる」10%、「感じない」54%。食品の値上げが家計に「かなり負担になっている」は23%、「ある程度負担になっている」54%、「あまり負担になっていない」17%、「まったく負担になっていない」が2%だった。

 つまり安倍内閣の経済政策は、わずか10%〜20%の富裕層のためのものということだ。安倍政権は富裕層以外の階層なんか相手にしていない。円安・株価上昇で利益を得ているのは大企業と一部の富裕層だけだろう。

 しかしそうだとしても、解散総選挙の最大の争点は「アベノミクス」じゃない。もちろん経済政策の破綻状況は厳しく問われるべきだが、格差を拡大させて庶民を痛めつけ、原発再稼働や増税で国民の暮らしをないがしろにして、管理統制を強める金権独裁の「極右政治そのもの」の是非こそが、問われるべき最大の争点だ。

「年内解散」臨戦モード、アベノミクス争点 (産経)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141111-00000082-san-pol


11月12日(水曜日) 民主党は極右政党と共闘するな

 政界はすっかり解散総選挙モード一色。総辞職しそうにない安倍内閣に引導を渡す唯一の機会だ。野党の奮起が望まれるのだが、しかし野党共闘と言っても、安倍自民党の補完勢力そのものの政党や安倍同然の極右政党が存在するわけで、民主党がそんな連中とつるんで選挙協力しても現状は何も変わらない。「憲法を守る」「原発再稼働しない」「秘密保護法を廃棄する」「歴史を直視した上で他国と親しくかつ毅然と向き合う」ことで最低限一致し合意できる政党と共闘を。

 いま必要なのは「安倍自民」なるものと全く違う政党の共闘だ。そうでなければ、国民にとって本当の意味で有効な選択肢は確保されないし、結局のところ再び安倍自民党が勝利して、権力を好き勝手に乱用させることになるだけだ。

 解散総選挙になれば、巨額の税金が選挙費用に使われる。安倍自民党に引導を渡す結果になるのなら、高い授業料としてそれも仕方ないかもしれないけど、再び権力の座にあぐらをかかせることになると、全くの無駄金になってしまうのだから…。

◇◇

 講義終了後に毎回出席カード(リアクションペーパー)を提出させるのだが、ほとんど講義を聴いていないとしか思えないような感想というか、あるいは理解力や想像力が決定的に欠如しているコメントを、堂々と書いてくる学生がいる。なんだかなあ。いったい何を考えてるんだろう。

 9割以上の学生は話を理解した上でしっかりした感想や意見を書いているのだから、講義内容がとんでもなく難しいわけでは決してないはずだ。しかも「前に聞いた話で退屈で眠かった」とか。オリジナルの話だからそんなはずはない(再履修でもない)。授業を聴くつもりもなく、単位も要らないなら履修しなければいいじゃん。


11月13日(木曜日) まず内閣総辞職するのが筋だ

 きょう13日の昼に放送されたNHK「スタジオパークからこんにちは」。チャプリンの無声映画に一人で声を当てた山寺宏一の演技は、本当に面白かったなあ。テレビを見ながら文字通り大爆笑した。食事やティータイムの最中でなくてよかった。間違いなく吹き出してしまったはず。司会の戸田恵子との掛け合いも楽しくて、実に中身の濃い45分間だった。声優という仕事の奥深さがとてもよく分かる話も満載。さすが虹色ボイスの山ちゃんは素晴らしい。

◇◇

 閣僚のダブル辞任を受けて「任命責任は自分にある」と述べた安倍晋三首相は、なぜ辞任しないのだろう。具体的にどのような任命責任を取ったのか。まずは内閣総辞職すべきではないのか。解散総選挙をするなら、まず内閣総辞職をしてからが筋だと思うが。

 ちなみに菅官房長官の地元横浜の選挙区では、今週初めから早々と真新しいポスターに張り替えられている。もちろん解散総選挙があると確信しての行動だろう。すべては予定通りで準備万端だったのか。さすが安倍晋三の側近中の側近だけあって、やることが素早い。つまりはそういうことだよ。

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 「新聞やメディアが権力批判をしても、それを受け取る読者のレベルが低いと批判の中身が理解できない。ニュースを読み解くためにも、市民一人一人が勉強することが大事だと思う」。講義への感想として書いてくれた学生のコメントの中で、印象に残った言葉から。なかなか鋭い。

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 「わが国」なんて言葉を平然と使う人を、少なくとも僕は信用しない。何の問題意識もなく疑問を感じることもなく、無批判に「わが国」なんて言葉を使うメディアの人間は、特に信用できない。


11月14日(金曜日) 安倍政権は「責任」を取るべきだ

 「責任を持って解決する」と大見得を切りながら、消えた年金も福島原発の放射能汚染も閣僚辞任の任命責任も、何も解決せず何一つ「責任」を取らない安倍晋三の無責任さ。排外主義や戦前復古を唱える極右諸団体との親密な関係もうやむやで、自身の極右政策によって絶望的に外交が破綻している責任も自覚なし。そして原発再稼働、秘密保護法、集団的自衛権の行使容認を推進する。解散総選挙をするならば、とにかくこの最低最悪の安倍内閣の責任こそが問われるべきだろう。それが主権者たる国民が判断しなければならない責務だ。前にも書いたけど何回でも繰り返して言う。選挙の争点は、憲法を愚弄し蹂躙してはばからない安倍極右亡国政権のありようそのものである。こんなに無法で無責任な内閣はあり得ない。


11月15日(土曜日) 安倍自民を拒むチャンス

 夕方から都内の法律事務所へ。とある裁判準備の打ち合わせに取材記者として参加。内容は結構深刻なんだけど、あれこれ深い話が聞けた3時間だった。終わってから、都立高校の先生たちと近くの焼き肉屋へ。皆さんノンアルコールだったので僕もビールは我慢したが(笑)、焼き肉は感動的に美味かった。

◇◇

 史上最低最悪の安倍極右政権が、権力基盤をより強固なものにしようと解散総選挙を画策している。主権者たる国民にとっては、安倍自民党にノーを宣言し、退場を突きつける唯一最大のチャンス到来である「はず」なのだけど…。少なくとも今のままでいいはずがない。ここで拒否権を行使しないと後悔することになる。


11月16日(日曜日) 沖縄県民の明確な意思

 横浜・関内駅前の居酒屋で元同僚記者と久しぶりに飲んだ。懐かしい話や近況報告など満載で楽しい時間を過ごす。1人3000円ちょうど(税込み)で、料理の分量は多く味もそこそこ美味しくて飲み放題。しかも個室。これは安くてお得だ。でもそれだけ居酒屋も冬の時代ということで、客寄せに相当苦労しているんだろうなあと想像する。駅周辺で各店が繰り広げる客引きも必死だったし。

◇◇

 沖縄県知事選で、米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対する前那覇市長・翁長雄志氏が初当選。移設反対という県民の意思が明確に反映された格好だが、ネトウヨは「国益が害される。沖縄県民は我慢しろ。国の決定に従え。売国極左」などと言いたい放題。沖縄を本土の奴隷か植民地にしか見ていないネトウヨのこれが本音なのだろう。民意を無視し、権力者然と振る舞う自称愛国者が、いったいどこを向いているのかよく分かる言い草だ。

 そもそも沖縄県民に一方的に犠牲を強いて、そうして守らなければならない「国家」や「国益」とは何だ。福島や原発立地自治体に危険や汚染を押し付けて、幻の経済発展や金儲けを実現しようとする財界や電力会社の、身勝手な理屈そのものではないか。おかしいだろう。だいたい自称愛国者のネトウヨが言う「国益」とは、「財界・政府自民党の主張や利益」でしかないのだが。


11月17日(月曜日) 予定メモ

 共同通信の記者が、新聞に連載した記事をまとめたブックレットを送ってくれた。ちゃんと読んでから感想をアップするつもり。


11月18日(火曜日) デタラメ安倍首相こそが争点

 「これまで争点がなかったが、GDPマイナス成長で選挙の争点が明確になった」とTBSの昼の番組で時事通信解説委員。デタラメ世論誘導にもほどがある。これまで争点がなかったわけないだろう。原発再稼働も特定秘密保護法も集団的自衛権もアジア外交破綻も、どれもこれもすべてが明確な争点じゃないか。安倍政権そのものが問われるべきなのは明白だ。何回でも言うぞ。

 安倍首相が衆院解散で記者会見。「困難な道であろうともこの道しかない」って、だから原発を再稼働させて海外にも輸出するというのか。福島原発事故の大惨事は今も続いているのに何の反省もなく、しかも嘘とデタラメばかり。会見で原発の「げ」の字も出さず触れようともしないが、それこそが大きな争点の一つじゃないか。

 しかも「アベノヘリクツ」(アベノリスク)の3本の矢は、とっくの昔にすべて折れている。安倍首相が崖っぷちから飛び降りて泥沼に入っていくのは勝手だが、国民を道連れにしないでほしい。

 「賃金は上がり始めている」って、それはごく一部の大企業だけの話だろうが。「雇用は改善している」って、それは非正規雇用やパートや派遣労働者の割合が増えているだけだよ。安倍首相の説明はすべてがデタラメの詭弁ばかり。国民はこんな嘘八百にあっさりだまされちゃうの?

 そんなわけで、安倍首相は21日に衆院解散を表明するとのことだが、詭弁とまやかしと嘘八百の説明に終始するばかりで、結局、会見では「憲法」の「け」の字も、「原発」の「げ」の字も自らは出そうとはしなかった。今回のこの解散総選挙を命名すると「デタラメ解散」だな。

 ちなみに安倍首相「民主党が大敗したのは、マニフェストに書いていない消費税引き上げを国民の信を問うことなく行ったから」。よく言うよ。というよりお前が言うか。安倍自民党がどれだけ国民の信を問わず、民意を無視してきたか。開いた口が塞がらんわ。秘密保護法、集団的自衛権、原発再稼働…。デタラメすぎる。

 いつにも増して、安倍内閣の広報放送そのもののNHK「ニュースウオッチ9」だった。何が「退路を断って」「いつもは早口なのに」だ。過半数の議席が得られなかったら、退陣するのは当たり前の話じゃないか。まさに太鼓持ち以外の何ものでもない司会者(メインキャスター)と政治部記者に唖然。いい加減にしろ。

 【追記】一方、安倍首相の衆院解散記者会見を伝える日本テレビ「NEWS ZERO」とTBS「NEWS23」はNHKと違って、生出演した安倍首相に厳しい質問をして結構果敢に切り込んでいた。安倍の説明は、全く質問の答えになってないし支離滅裂。必死さと無能ぶりだけが伝わってきた。読売系の日テレだからNHK同様にたいして突っ込まれないと、安倍首相はたかをくくっていたのだろう。暗記した話を必死に繰り返すも、キャスターが意に反して批判的な質問を繰り出すので混乱状態に陥ったのかもしれない。ZEROもNEWS23も安倍首相の錯乱ぶりが際立っていた。安倍首相は原稿がないと興奮し頭の悪さを露呈してパニックになってしまう。そんな危うい人物が、この国の最高権力者として君臨している。

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 クレヨンしんちゃんの「組長先生」の声はどうなるんだろう。渋くて暖かみのある声でぴったりの役だったのに。合掌。

訃報:納谷六朗さん82歳、声優。「クレヨンしんちゃん」の園長先生役ほか。兄は「ルパン三世」の銭形警部役などの声優で知られる故・納谷悟朗さん。(毎日)

http://mainichi.jp/select/news/20141118k0000e040213000c.html

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 橋本治さんが描いた、東大駒場祭のポスターのコピー「とめてくれるなおっかさん 背中のいちょうが泣いている 男東大どこへ行く」。全共闘世代は信用してないし、高倉健を熱く語る全共闘世代はさらに信用できないけど、このポスターは好き。学生時代、橋本治さんのご自宅にうかがって、インタビューさせていただいたのは懐かしい思い出だ。映画俳優の高倉健さん死去、83歳。


11月19日(水曜日) 主権者としての権利行使を

 いつも髪の毛をカットしてもらってお世話になっている美容師さんが、独立して自分のヘアサロンを開店した。雇われ店長だったのが晴れてオーナー店長に。出来立てほやほやの店に初めてうかがってカットしてもらった。ターミナル駅から結構近い立地。幹線道路に面していながら、店内はとても静かで落ち着いた雰囲気。こじんまりとしているがいい店だと思う。予約もいっぱいで順調な滑り出しだという。よかったよかった。

 安心してお任せできる慣れ親しんだ存在というのは、なかなかありがたいものだ。きっと僕だけでなく店長さんのファンは多いと思うから、前の店でごひいきだったお客さんたちも大勢来てくれるはず。ますますの商売繁昌と発展を心から祈っている。もちろん次回以降もこの店でカットしてもらうつもりだ。

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 後期の僕の講義を受講している学生は、2年生から4年生の約200人。大半は選挙権がある。どのメディアが権力監視の役割を果たしているのか(いないのか)、判断材料をきちんと示しているのか(いないのか)、情報を鵜呑みにせず取捨選択し、自分の頭でしっかり考えて、来月投票の衆院選では主権者としての権利を行使してほしい。きょうの授業でそう檄を飛ばした。反応はまずまず。

 無関心であるのは最悪だ。権力者の生殺与奪の権を握っているのは、主権者たる国民なのだから。若い世代にこそしっかり判断してもらいたい。

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 原子力規制委の有識者調査団が、敦賀原発直下の断層を改めて活断層と認定。日本原電は調査団の認定を「科学的でない」などと抜かしてるらしいが、科学的でないのは原電側だろう。往生際が悪い銭ゲバぶりにもほどがある。いい加減にしろと言いたい。規制委が活断層認定を了承すれば、廃炉に追い込まれるのは確実。当然だ。それが真っ当な世の中の道理というものだ。

敦賀原発2号機直下、改めて活断層認定、廃炉の可能性も(毎日)

http://mainichi.jp/select/news/20141120k0000m040099000c.html


11月20日(木曜日) 微妙な空気と本音

 とある裁判終結の弁護団会議終了後、関内駅近くの九州居酒屋で打ち上げ。桜肉の刺身の盛り合わせと味噌味のもつ鍋が絶品だったが、酒を酌み交わしながら本音がちらちらと漏れるので微妙な感じが漂う。当事者本人は弁護団や支援者に対していろいろ思うところがあるようで、そんな複雑な思いやそれぞれの立場も少しばかり把握しているだけに、微妙な空気をわずかながら和ませようと、あまり得手じゃない冗談を飛ばそうとしてみたり(汗)。

 率直な思いぶつけて適度に本音を言い合うことは、相互理解を図る上でも精神衛生上も決して悪いことではない。一方で和やかな雰囲気や大人の対応も時と場合によって大事だとも思うし、その兼ね合いやバランスはなかなか難しい。もちろんみなさん立派な大人なので、絶妙にいい感じのさじ加減で打ち上げは無事にお開きとなった。楽しかったけど久しぶりに緊張感のある酒席だったなあ。旧知の仲の長老氏に誘われて、2人で横丁の小さな焼き鳥屋へ。お通しのキャベツと塩味のねぎまが美味かった。

◇◇

 【おことわり】11月18日付「身辺雑記」で、NHK「ニュースウオッチ9」について触れた項目の末尾に、民放のニュース番組に言及した「追記」を掲載しました。


11月21日(金曜日) 格差拡大のデタラメ解散

 衆院が本会議で解散された。衆院議長の解散詔書朗読の途中で先走って万歳三唱を叫び、タイミングを外す議員たち。安倍晋三の解散総選挙のタイミングもアレだが、一方的に失職させられてハイテンションの前議員たちも焦り過ぎだ。どの段階で万歳を叫んでもいいと思うけど、やるなら一斉にやれよ。みっともないなあ。思わず失笑。

 それはともかく、総選挙の争点は間違いなく、憲法を蹂躙し続ける「安倍極右デタラメ政権」そのものだ。安倍自民党に審判を下し、この国に真っ当な立憲主義を取り戻すことができれば、総選挙にかかる700億円もの費用(もちろんわれわれの納めた税金だ)も無駄にはならない。

 だいたい「アベノミクス解散」って何だよ、ふざけるな。「アベノミクス解散」でなく「格差拡大解散」だろう。「デタラメ解散」でもいいけど。安倍首相の頭には一部の富裕層の利益しかなく、経済格差だけがどんどん大きく広がっていく。民意を無視して原発再稼働に突き進むのも、そうした発想の延長線上にあるのは間違いない。

 このあとテレビのニュース番組に登場する安倍首相は、きっとまた原稿通りの詭弁だらけの自説を壊れたレコードのように繰り返し、記者やキャスターから矛盾や疑問を突っ込まれたら、錯乱状態に陥って質問を遮りキレまくるのだろう。街の声を紹介する映像に逆上し、秘密保護法について触れる際は「工作員」と表現する。まるでネトウヨが総理大臣をやっているような、この国の呆れ果てた政治状況に愕然とする。こんな狂った権力者を縛るためにこそ、憲法は存在するんだけどなあ。

◇◇

 強く抗議するだけでなく特別公務員暴行陵虐罪で告訴すべきだ。正当で当然の取材活動を妨害するなど断じて許されない。沖縄合同法律事務所の赤嶺朝子弁護士「県民は報道によって何が現場で起きているのかを知るわけで、報道の阻害は許されるものではない」。三宅俊司弁護士「彼らは警察じゃない。国家権力を背景にした暴力団だ」。全く同感である。全面的に支持する。

県警が辺野古取材妨害、記者、映画監督を排除(琉球新報)

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-234816-storytopic-1.html


11月22日(土曜日) 地震大国で原発を動かすな

 長野県北部で最大震度6弱の地震。被害は広がりを見せている。余震も続く。これを見てまだなお原発再稼働などと抜かすおつむの弱い政治家には、絶対に一票を投じてはならない。主権者としての最低限の責任だ。こんな地震大国のこの国で原発を動かすなんて自殺行為。手に負えない事態を再び招くのは自明じゃないか。


11月23日(日曜日) 首相が争点を勝手に決めるな

 「朝三暮四という言葉が頭に浮かぶ。来秋と決まっていた増税を3年先の春までポーンと先送りしてやればそれだけで国民は無邪気に喜び、わが政権の基盤は強まる。首相がそう考えているのだとしたら、私たちもずいぶんとなめられたものである。われわれ有権者はサルなのか」。きょう23日付の朝日「日曜に想う/増税先送り、朝三暮四のごとく」(特別編集委員・山中季広)から抜粋。

 有権者をまるでサルのように扱い、権力者である首相自身が勝手に選挙の争点を決める。安倍自民党はやはり異常としか言いようがない。傲慢、不遜、横暴、独裁といった言葉が、これほどふさわしい政権はほかにない。断固異議を申し立てたい。何回でも繰り返すが、総選挙の争点は「安倍極右政権のありようそのもの」だ。

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 TBS「ごめんね青春!」は毎回ハズレがなく面白い。宮藤官九郎の脚本作品の中で、個人的には一番好きかも。今夜の放送回は、これまでの中で最もバランスよく充実していたかな。


11月24日(月曜日) 講義内容を手直し

 講義のレジュメと資料をまとめて作成。せっかくだから衆院選挙期間中の授業内容をわずかながら手直しして、話の順番も入れ替えることにした。少しでも判断材料になるようなテーマを、先に話した方がいいだろうと考えたからだ。ジャーナリズムと権力との関係を見極める上で、参考にしてもらえれば幸いだ。


11月25日(火曜日) 真正ネトウヨだった安倍首相

 まさか内閣総理大臣がFB(フェイスブック)の公式アカウントで、「ネトウヨ排外主義の巣窟サイト」を堂々とシェアするなんて…。絶句。やはり安倍晋三首相はほんまもんのネトウヨだった。呆れ果てて開いた口が塞がらない。まともな判断能力や、社会的体面を取り繕うとするほんのわずかな自制心さえ、もはや完全に失ってしまっているんだなあ。いよいよ精神的にかなりおかしくなってきたらしい(以前からそうだけど)。

【悲報】安倍首相がFBで保守速報を紹介(NAVER まとめ)

http://matome.naver.jp/odai/2141683775803784401


11月26日(水曜日) 組合敵視の橋下市長に違憲判決

 徹底して労働組合を敵視し排除しようとする橋下徹・大阪市長の施策に対し、裁判所がまたレッドカードを突きつけた。橋下市長が成立させた労使関係条例の「労組活動へ便宜供与しない」とする条文について、大阪地裁は「適用すれば団結権を侵害し違憲」と判断した。至極真っ当な判決だ。橋下市長は控訴する方針だという。

 「団結権侵害の意図はまったくない」と橋下市長は主張するが、この人の頭に中には、憲法や労働法の理念を理解する能力も発想もまるで存在しないようだ。遵守しようという意思もないらしい。とんでもない自称弁護士だ。

 そもそも教育研究集会(教研)は教師の教育研鑽の場であり、子どもたちや保護者の利益に資するもので、教職員組合という枠組みを超えて公益性が高いイベントと言っていい。そうした教研の意義や背景を理解しようとせず、「労使対立の構図」でしかとらえられない橋下市長の想像力のなさと狭量さには、驚き呆れるしかない。なんと器の小さい哀れな男なのだろう(ため息)。

教研集会の使用不許可、大阪市に賠償命じる、大阪地裁(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/ASGCT412MGCTPTIL00J.html


11月27日(木曜日) 安倍自民党の露骨な報道介入

 自民党がテレビ各局の選挙報道に露骨な圧力をかけ始めた。「公平中立公正な報道を」と求めているが、権力監視が職務であるはずのメディアに対し、事実に基づく批判的報道や評論をするなと言うに等しく、政権政党のあからさまな圧力と介入と言っていい。まさに安倍晋三首相の本性そのものだ。これまでも自分の意に反する番組や批判的な記事を執拗にチェックし、ことあるごとにクレームという形の恫喝や威嚇を繰り返してきた。安倍首相とその取り巻き連中には、そういう前歴がある。

 「公平中立に公正に」などと言いながら、実際には報道表現の自由を踏みにじろうとするのは、古今東西ファシストの手口そのものだ。管理・統制・支配が何よりも大好きな安倍ネトウヨ首相の、これぞ真骨頂と言っていいだろう。こうした政権政党からの不当な圧力に、今こそメディア側は一致団結して断固抗議し、抵抗しなければならないはず。圧力に屈して報道内容を自主規制するなんてとんでもない話だ。そんなことをすればもはや報道機関ではない。ジャーナリズムの自殺行為に等しい。

 テレビ各局はこれまで以上に毅然とした姿勢で、躊躇することなく安倍政権の問題点を事実に基づいて批判すべきだ。権力を監視し批判するのが、ジャーナリズムの最も重要な役割なのだから。選挙で問われるべき争点をしっかり掘り下げて、判断材料を伝え続けることこそが、本来あるべき報道機関としての責任だ。安倍自民党の広報同然の役割を担うようなメディアは、報道機関の看板を速やかに下ろすべし。視聴者の信頼を決定的に失うことになるだろう。

『NEWS23』の安倍逆ギレが原因?自民党がテレビ局に批判封じ込めの通達(LITERA)

http://lite-ra.com/2014/11/post-659.html


11月28日(金曜日) 選択肢

 自民党と維新にだけは絶対に勝ってほしくない総選挙だというのに、野党の「候補者調整」とやらで民主党も社民党も候補者を立てず。その結果、選挙区に自民党と維新と共産党の候補しかいないって酷すぎないか。有権者の選択肢が著しく狭められている。そうなると必然的に…。(以下略)。


11月29日(土曜日) 空振りだったけど

 わずか3分ほどの「発言」を聞くためだけに、都内で開かれた集会に横浜からわざわざ出かけた。夜討ち朝駆けのたぐいで、記者の仕事としてはよくあることだ。ところが、別の用事をキャンセルして出向いたというのに空振りに終わった。それもまた取材ではよくあることではあるのだけど、さすがにがっくりするよなあ。

 でも集会の会場で、すっかりご無沙汰していた大勢の懐かしい人たちの元気な顔を、しばらくぶりに拝見することができたから、まあいっか。別の収穫もあったし。転んでもただでは起きないのは取材の肝だったりする。現場に足を運べば、何かしら得るものは必ずあるのだ。何事も無駄ということはない。


11月30日(日曜日) 「公平中立」都合よく解釈

 党首討論の様子を伝えるラジオ局ニッポン放送のニュースでは、安倍首相の発言が全体の半分以上を占め、民主党がその半分で、維新がさらにその半分、そのほかの党首の発言には一言も触れなかったという。そういう伝え方なら、たぶん安倍自民党の気分を害することはなく、「公平中立」の範疇としてお気に召す報道に値するのだろう。

 自分にとって都合のいいニュースは容認し黙ってスルーするが、批判され都合が悪い事実を報道されると、異常なまでに噛み付いて非難し罵倒し恫喝する。それが安倍晋三首相とその取り巻きたちの本性だ。同じ自民党でも、こんなに露骨でみっともない権力者は今までいなかった。余裕のなさと器の小ささと品格の欠如を感じる。

 「公平中立」をもっともらしく掲げながら、それを都合のいいように一方的に解釈し、相手を恫喝するのが安倍首相の常套手段。つまり、自分にとって「都合のいい公平中立」を押し付けて、報道を意のままにコントロールして規制するわけで、始末に負えない最悪の権力者の姿だと言っていい。

 これまでだったら恥ずかしくて誰もやらなかったような非常識な「禁じ手」を、平然とやるのが安倍政権。危機感を抱いて対抗し批判する側も、それ相応の戦略と対応策を練る必要がある。ジャーナリズムにはそのあたりの自覚・認識・覚悟が不足しているかもしれない。


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