身辺雑記 

by totoropen (OOKA Minami)


2014年12月1日〜12月31日

●「絶対に戦争しない」信念貫く●ジャーナリズム精神●だれにとっての「公平中立」●序盤情勢「自民300議席超」●「とりあえず自民以外で」●民意を無視した仲井真知事●大半の国民の生活は苦しくなる●最高裁判所裁判官の国民審査では●伝えるテレビと伝えないテレビ●ドタキャン●教室の設備がボロすぎる●原発は争点じゃないのか●戦略的投票●飼い馴らされた家畜の選択●政治家を育てるのは国民の責務●安倍首相の異常性と幼児性●強引で乱暴な原発再稼働の動き●未来永劫ずっと原発稼働?●ご冥福をお祈りします●冤罪支援に役立つ報告集●小心者で見苦しい安倍首相●沖縄の民意を札束で●権力者側からの視点で検証?●アップルワークスが手放せない●「訂正します」で十分じゃないか●原発事故の風化戦略が著しい●遅ればせながら今期アニメ評価●生活保護受給者は監視対象か●今年最後の忘年会●「宛名職人」と格闘中●沖縄を蹂躙する安倍とネトウヨ●●●ほか


12月1日(月曜日) 「絶対に戦争しない」信念貫く

 俳優の菅原文太さんが死去。81歳。訃報を伝える日本テレビのニュースは、菅原さんが沖縄県知事選の際に翁長雄志候補の集会で行った挨拶を紹介した。「政治の役割は2つある。1つは国民を飢えさせないこと。安全な食べ物を食べさせること。もう1つは、これが最も大事です。絶対に戦争をしないこと」。ところが日テレは、政治の役割について述べた2つ目以降の菅原さんの発言をばっさりカットして放送したのだった。

 さすが読売系の日テレだけあって、露骨で恣意的な編集が徹底している。「絶対に戦争をしない」の部分を流すと安倍自民党に不利になるということなのか。図星だからこそあえてカットしたとしか思えない。カットするだろうなあと思ってドキドキしながら見ていたら、とても分かりやすい形で編集カットしてしまったわけだが、この紹介の仕方では、むしろ政権与党に都合のいい発言を文太さんがしたことになってしまう。

 2つ目の部分こそが、菅原さんが最も訴えたかったことなのに。「絶対に戦争をしない」というその発言を伝えなければ、菅原文太という人物の本質や姿勢や立場を伝えたことには、どう考えてもならないはずなのに。ジャーナリズムのイロハのイではないか。日テレ報道マンの本意ではないことを信じて祈る。

 菅原文太さんについて、脚本家の山田太一さん「最後まで反権力で揺るがず、現状に満足しない生き方を徹底していたと思う。独特で、余人には代えがたい魅力があった」(NHK)。まさにその人の生き方が何よりも重要だということだろう。高倉健さんも語っていたが、「役者とは生き方だ。テクニックではない」を想起させる含蓄のある談話だ。

 「絶対に戦争をしない」は菅原文太さんの明確な姿勢・信念だと言っていい。ところが、こうした故人の遺志を「(サヨクが)反戦のダシに使ってる」といった表現で因縁を付け、乱暴なメッセージを送りつけてくるネトウヨがいる。こういう輩こそ、文太さんを冒涜し蹂躙しているのは明らかだろう。人間性を疑う。読解力もなければ、自分の頭で考えて判断する力もない。これもまた、教育とメディアが不十分な仕事しかしてこなかった責任なのだろうか。

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 もう一つ訃報。昭和囲碁界の棋聖・呉清源(ご・せいげん)さんが死去。100歳。そういえば実家の父親の書棚に、呉清源の色紙や棋譜などが並んでいたなあ。日中合作映画の名作「未完の対局」(1982年)は呉清源がモデルだという。木谷実棋士は盟友。

呉清源さん死去、昭和の碁聖「新布石」100歳(朝日夕刊)

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 「集団的自衛権、ダメよ?ダメダメ」って出来過ぎだろう。時事ネタとしては核心を突いてなかなか面白いけど、合わせ技として狙って選んだとしか思えないなあ、という今年の流行語大賞。個人的には「壁ドン」と「◯◯◯◯細胞はあります!」が妥当かなと思っていたんだけどな…。

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 テレビ報道と政治との距離感について考える上で重要な指摘だ。興味深く参考になる論考。

【寄稿】自民党の「無茶な」メディア対策と、右往左往する「考えない」テレビ=奥村信幸(武蔵大学教授/元テレビ朝日報道記者・ディレクター)

http://blogos.com/article/100146/


12月2日(火曜日) ジャーナリズム精神

 都内の法律事務所で弁護士から2時間ほどレクチャーを受けて、新宿で夕食を食べてから、三鷹で中学校の先生と久しぶりに3時間ほど話をする。なかなか興味深い話が聞けたけど、会って取材すべき人がまだまだ大勢いる。原稿の締め切りがじわじわと迫ってきて焦るばかり。同時進行3本は結構厳しい。

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 自民党が在京テレビ各局に「公平中立」を求める文書を出した件でも、的確で詳細な記事を1面と2面で大きく掲載した西日本新聞。安倍首相のFBの書き込み問題についても、敢然とジャーナリズム精神を貫いている。衆院選を前に、果敢に権力を批判し監視機能を発揮する姿勢に拍手。

首相の一般人攻撃許されるか、フェイスブック書き込み波紋、際立つ「好き嫌い」(西日本)=11月30日付

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/article/130263

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 ダウンタウンの松本人志「ちょっとヒステリックになり過ぎているな」。タレントの武井壮「一国の首相が『最も卑劣な行為』って、もっと卑劣な行為、もっと(他に)あるでしょう」。松本「もし(安倍首相が非難した)この大学生が自殺でもしようものなら大変なことになる」。いずれのコメントも、全くその通りだと思う。

松本人志、安倍首相は「ヒステリック」(日刊スポーツ)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141201-00000015-nksports-ent

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 「『桃太郎』は侵略戦争の思想」と指摘する池澤夏樹氏の「狩猟民の心」というエッセイは、高校の国語教科書にも載ったという。そのエッセイを「伝統的な日本人なら誰もが唖然とする」と批判する前衆議院議員の義家弘介に対し、理解力と知性の欠如を皮肉たっぷりにたしなめ、「教育というの生徒の頭には官製の思想を注入することではない。一つのテーマに対していかに異論を立てるか、知的な反抗精神を養うのが教育の本義だ」と諭す。実に痛快で示唆に富む論考だ。

桃太郎と教科書、知的な反抗精神養って=池澤夏樹(朝日夕刊)

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11486661.html?ref=pcviewer


12月3日(水曜日) だれにとっての「公平中立」

 報道と政治との距離感、権力による情報操作・統制をテーマにした講義で、自民党が在京テレビ各局に「公平中立」を要請した話をして、「公平中立」に解説した。反応は予想以上に上々だった。

 学生の感想から。「政府のメディアへの関与について学んできたが、改めて安倍政権の異様さが際立つ」「報道の公平中立とは、政府にとっての公平中立ではなく、国民や世界中の人々にとっての公平中立であるべきだと思います」。ほかにも読み応えのある意見がぎっしり。与えられた選挙権を行使するにあたって、「しっかり調べて考えて判断したい」といった声も。頼もしい限りだ。「公平中立」に熱く語った甲斐があった。

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 静岡県三島市の中郷西中学校など、3校で実施した「ジブリ給食」。栄養教諭と司書の先生の発案だとか。夢があって楽しそう。食べてみたい。

→ジブリ作品に出てくる料理を給食で再現した「ジブリ給食」が話題に、ネットでは「うらやましすぎる」「見てみたい!」給食を提供している中郷西中学校にお話を聞きました(ねとらぼ)

http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1410/31/news064.html


12月4日(木曜日) 序盤情勢「自民300議席超」

 新聞各紙が衆院選の序盤情勢を報道。自公あわせて定数の3分の2(317議席)を超える可能性。民主は公示前の62議席から上積み。維新は公示前の42議席から後退。次世代は1ケタに。共産は倍増の見通し。日経、朝日、読売、共同(産経、毎日、東京)の各社が、ほぼ同じような内容で伝えている。うーん…。

→自民300議席うかがう勢い、衆院選・序盤情勢調査(朝日)

(最終版では「自民300議席超える勢い」の表現に差し替え)

http://digital.asahi.com/articles/ASGD376BZGD3UZPS01L.html


12月5日(金曜日) 「とりあえず自民以外で」

 緊急事態だからなあ。取り返しがつかなくなるその前に、主権者の一人として、とにかくできることをするしかない、ということなんだろう。何はともあれ、自民・公明とその補完勢力(維新・次世代)には絶対に投票しない。

→【小選挙区は、とりあえず自民以外で勝ちそうな人。比例区は、好きな党へ。】「#とりあえず自民以外で」と注文する超ショートムービーをネット上であふれさせる緊急かつ楽しいプロジェクト!(YouTube)

https://www.youtube.com/watch?v=dGCCDxDrWEI

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 民意を無視した仲井真知事 10万票もの大差で大敗し4日後には退任する知事が、民意を無視して沖縄防衛局の申請を一方的に承認するなんて、常識ではあり得ない。まさに厚顔無恥そのものだが、もはや恥も外聞も関係ないのか。それくらいなにがしかの利権を得ていたということなのか。

 安倍政権とべったり癒着した仲井真知事は、最後の最後まで沖縄県民の圧倒的多数の意思を一顧だにしなかった。知事選に託した県民(有権者)の思いを、ここまで堂々と踏みにじった恥知らずな知事は、残念ながらこれまで見聞きしたことがない。実に姑息で卑劣きわまりないし悪質すぎる。

仲井真知事が工法変更承認、退任4日前、辺野古2件(沖縄タイムス)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141205-00000017-okinawat-oki


12月6日(土曜日) 大半の国民の生活は苦しくなる

 アホノミクス(アベノリスク)で大企業が儲かれば、下々の者にもオコボレがあるらしいが、その前に中小零細は倒産してしまう。派遣やパートやアルバイトなど、非正規雇用の労働者は路頭に迷うことになる。社会を破壊し破綻させるのが安倍政治、安倍自民の経済政策だ。たぶん安倍晋三や麻生太郎ら安倍自民の面々は、そんなことなど知ったこっちゃないのだろうけど。

円120円台:中小企業大打撃「円安倒産」増に危機感(毎日)

http://mainichi.jp/select/news/20141206k0000m020122000c.html

 この国の食料自給率は異様に低いのだから、円安で輸入食材は高騰し、食料品の値上げを招くのは必然。すべてはアホノミクスの「大胆な金融緩和」による円安のおかげだ。ほかの日用品や消耗品も同様だろう。1割ほどの富裕層は贅沢三昧できるが、大半の国民の生活は間違いなく苦しくなる。

円安120円台:食品値上げ、家計圧迫、輸入牛肉3割高(毎日)

http://mainichi.jp/select/news/20141206k0000m020120000c.html

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 「安倍首相は反対の声を押し切って特定秘密保護法を強行採決した。集団的自衛権の行使容認も閣議決定し、憲法改正なしに戦争をする国へと突き進んでいる」。原発再稼働とともに、命と暮らしに関わる大事な選挙の争点だ。

秘密保護法10日施行、各地で反対集会(毎日)

http://mainichi.jp/select/news/20141207k0000m040065000c.html


12月7日(日曜日) 最高裁判所裁判官の国民審査では

 きょう7日から期日前投票が可能となった「最高裁判所裁判官の国民審査」について。通常ならば全員にバツ印を付けるのをお勧めするところですが、しかし今回は違います。できればしっかり取捨選択し、明確に意思表示してほしいと思います。

  鬼丸かおる(弁護士出身=東京弁護士会)

  木内道祥(弁護士出身=大阪弁護士会)

X 池上政幸(検察官出身)

  山本庸幸(元内閣法制局長官)

    =集団的自衛権の行使容認に慎重姿勢だったため、

     安倍首相によって内閣法制局長官を退任させられた。

X 山崎敏充(裁判官出身=元東京高裁長官)

 結論として今回の最高裁判所裁判官の国民審査では、池上政幸と山崎敏充の2人の裁判官にバツ印を付けて、「不信任」投票するのが妥当だと考えます。

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 一部の富裕層しか眼中にない安倍自民党の面々は、中小零細企業の苦境や庶民の生活なんか知ったこっちゃないのだろうけど、あまりにも正直すぎる麻生太郎。露骨すぎるとも言えるが、国民(有権者)をなめ切っているとしか思えない台詞だ。

麻生財務相「利益出してない企業は運が悪いか能力ない」(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/ASGD64WB9GD6ULFA001.html

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 「集団的自衛権もどうぞやってください、特定秘密保護法で国の秘密をどんどん隠してください、円安の物価高で生活が苦しくなるけどかまわない、という人は棄権して下さい。一票とはそういうことです」。一票の重みとは、まさにそういうことだ。でも、そうおっしゃる民主党の候補者に投票したくても、候補者がいない選挙区が多数存在することについて、民主党は猛烈に反省してほしい。本当に心からそう思う。

「生活苦しくても良ければ、どうぞ棄権を」民主・枝野氏(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/ASGD661MJGD6ULFA00F.html?iref=com_rnavi_arank_nr01

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 「保守色を強める自民と対極の共産しか選択肢がない選挙では、有権者の関心が高まらない」。全くその通りだと思うが、「自民、維新、共産の3候補のみ」という選挙区も同様だろう。自民党の補完勢力(維新や次世代の党)は論外だから、選択肢のうちに入らない。

「自共のみ」選挙区が急増、有権者「選択肢少なすぎる」(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/ASGD54QMNGD5UTIL011.html


12月8日(月曜日) 伝えるテレビと伝えないテレビ

 「無辜の民が無残に殺されることがあってはいけない。間違った選択をしないよう、国民は選挙を通じて、そうでない方向の人を選ぶ(べき)」とNHKの番組で述べた俳優の宝田明氏。特定の政党を挙げたわけでもなく、至極もっともな反戦の訴えではないか。

 戦争体験に裏打ちされた個人的な心情の吐露まで、安倍政権の意向を忖度して封じ込めようと右往左往する、NHKの異様な姿が浮き彫りになった格好だ。政権与党と一体化したNHKのあり方と、権力にとって都合のいい「公平中立」な姿勢を考える上でも、実に興味深く重要な事例と言っていいだろう。

「間違った選択すれば戦争」…宝田明氏の発言にNHK大慌て(ゲンダイ)

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/155588

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 NHKや日本テレビのニュース、ワイドショーを見ていると、視聴者は自然と安倍自民党支持に違和感がなくなってしまうのがよく分かる。この国で何が起きているのか、安倍政権が何をして、この国をどれほどめちゃくちゃにしようとしているか、何が問題なのか、本質的で大事なことはほとんど伝えようとしないからだ。自立した市民として本当に知っておくべき事実は、恣意的な編集でカットしてしまう。最近はそうした番組作りが本当に露骨だ。

 一方、「利益を出してない企業は運が悪いか能力ない」という麻生発言を淡々と、しかし事実に基づいて問題の本質を冷静に取り上げた今夜のテレビ朝日の報道ステーション。その直後、何もコメントしなかった古館伊知郎キャスターの表情を映し出すだけで、視聴者には何を報道したいか明確に伝わってきた。安倍首相と取り巻きが、報ステを目の敵にする理由が垣間見えた瞬間だった。


12月9日(火曜日) ドタキャン

 「選挙活動と誤解されかねない」「政治活動に該当する」とする石川県選管や総務省の見解もいかがなものかと思うが、それよりも何よりも、あっさり街頭活動を中止してしまった金沢弁護士会は、いったい何を考えているんだ。理解に苦しむ。特定秘密保護法成立から1年となった今月6日には、全国各地で反対のデモ行進や市民集会があったが、特に問題化していないというのに、なぜ。

秘密保護法反対の街頭活動「公選法抵触のおそれ」中止に(毎日)

http://mainichi.jp/select/news/20141209k0000m040125000c.html

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 京都地裁の渡辺美紀子裁判官は閉廷前に、「一審の裁判官として(被告の男性に)今までお疲れさまでしたと言いたい」と異例の付言をしたという。被害者供述を鵜呑みにしない方向に、少しずつ潮目が変わりつつあるのかな。

痴漢無罪判決、女性が触った人物を誤認した可能性指摘(毎日)

http://mainichi.jp/select/news/20141209k0000m040112000c.html

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 風邪のため、参加予定だった忘年会をドタキャン。あすの授業に備えて自宅休養する。


12月10日(水曜日) 教室の設備がボロすぎる

 きょうの講義は学生にドキュメンタリー映像を見せた。原発問題と労働運動関係の3本。僕が話をする時間そのものは少ないが、スクリーンや視聴覚機器の操作のほかに、上映時間や出力音声の調整などやることは山のようにあって、好きなように90分間ずっとべらべらしゃべってる方がよほど楽だ。しかもオンボロの大教室なので、映像機器も音響機器も古くて調子が悪いし。

 教室の音響設備や上映環境がよくないと、それに比例して、真剣に見ない(話を聴かない)学生が増えるんだよなあ。それでも半数以上の学生は興味深く問題意識を持って、考えるきっかけになったようだから、まあいっか。


12月11日(木曜日) ほぼ予定通り

 10000字と6000字ほどの長めの原稿2本と、写真10枚を出稿。今のところ、ほぼ予定通りにスケジュールは進行中。やってもやっても仕事が終わらない状態は続いているけど。

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 衆院選中盤情勢も自公で3分の2を超す勢いだそうだが、朝日の分析では、「ほかよりはよさそうだから」と自民を選ぶ「消極的選択」が半数以上を占めるという。一方、ゲンダイによると公示後、自民候補が野党候補に追い上げられて大接戦の選挙区も。変調の兆し? 小選挙区制はオセロゲームの側面もあるからなあ。


12月12日(金曜日) 原発は争点じゃないのか

 安倍首相も候補者の多くも、街頭演説で原発について語ろうとせず触れようとしない。有権者が投票の際に重視する政策課題にしても、原発への関心は1割程度しかない。この国の政治家と国民はどうかしてる。福島原発の事故であれだけ悲惨な目に遭っても学習しないのか。再び大惨事が起きないと目が覚めないのか。ため息。

 手の施しようのない状態が、今も続いているというのに。自民党が選挙で大勝利したら、全国の原発は再稼動される。巨額のコストと核廃棄物という負の遺産を抱えたまま、何事もなかったかのように原発推進が動き出してしまう。大地震が起きたら取り返しがつかないし、どう考えても経済的に割の合わないシステムなのに。

選挙論戦、聞こえぬ原発、衆院選(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11502725.html?ref=pcviewer

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 言いがかりや嫌がらせや難癖、としか言いようのない自民党の不当な政治介入。自民党議員が学長や理事長を務めることは問題視しないくせに。勤務時間外に個人の立場で行う政治活動や思想信条のアピールであれば、全く何も問題ない。

嘉田学長の民主支援に自民抗議、大学反論「信条の自由」(京都新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141212-00000001-kyt-l26


12月13日(土曜日) 戦略的投票

  #戦略的投票 という趣旨を考えれば、 #比例は共産党へ といった投票行動は選択肢の一つとして十分あり得ると思う。高畑勲さんと同様に僕も党員ではないけれど。

→<アニメ界の巨匠・スタジオジブリの高畑勲さんよりバナーを提供頂きました!! 党員ではない高畑さんは「戦略的投票」に共鳴し、選択肢として今回は共産党を支持するそうです。>(JACK THE RED FLAG さんのツイッター投稿より)

https://twitter.com/jacktheredflag/status/543236522942529536

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 嘉田由紀子・前滋賀県知事「今回の自民党からの文書は圧力・恫喝としか思えません。こうした体質こそ今回の総選挙で国民に信を問わねばなりません」。まともな民主国家ならまずあり得ないような話が、なぜかまかり通るこの国の不思議。安倍自民だからこそまかり通る恐ろしさ。

前滋賀知事を牽制、大学までも言論弾圧する安倍自民の暴挙(ゲンダイ)

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/155708/1

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行く先は「この道」としか書いていないミステリーバス。といって別の道もはっきりしない。さあ乗る、乗らない?

   ☆

沖縄の選挙では政党の枠が溶けて保革もなく。「オール沖縄」が闘っているのは自民党? いえ「本土の無関心」。

(13日付朝日夕刊1面コラム・素粒子から)

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 午後からひたすら怒濤の電話取材攻勢。おかげでなんとか、記事の方向性と取材の見通しと、原稿執筆の目途みたいなものが見えてきた(ような気がする)。


12月14日(日曜日) 飼い馴らされた家畜の選択

 「さようなら、腐った国の家畜ども」。先週放送されたテレビアニメ「クロスアンジュ・天使と竜の輪舞」(第10話)の主人公アンジュの台詞から。「腐った国の家畜」のままでいるか、それとも家畜の存在から解き放たれるか、選択の一票を投じた結果が、自民公明あわせて圧勝だとは。支配者は自覚のない家畜を好み、そして上手に育てる(飼い馴らす)。

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 まあそういうことだよな。分かり切ったことだけど。→首相、憲法改正に意欲、テレビ東京の番組で(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/ASGDG7L2WGDGUTFK00M.html

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 それでもなお、「安倍首相かっこいい!」などと興奮しているオツムの弱い家畜が、たぶん大勢いるんだろうな(ため息)。テレビ東京の池上彰の選挙番組で、「安倍政権いつまで続いてほしいか」を有権者1000人に質問した緊急アンケート。1位が「すぐに終わってほしい」で、ダントツの320票だったのがほんの少し救いだった。今さらもう手遅れだけど。


12月15日(月曜日) 政治家を育てるのは国民の責務

 石原慎太郎、西村真悟、中田宏、山田宏、田母神俊雄といったウルトラ右翼が軒並み落選し、次世代の党という極右政党が19議席から2議席になって事実上壊滅したのはよかった。自民も微減だったし。その分の議席が民主と共産、公明に流れた訳で、結果的には右傾化を少し抑制した格好と言っていい。次世代の党と変わらない極右政党の維新の党が、しぶとく議席を維持して残ってしまったのは非常に残念だけど。

 政権時代の民主党のていたらくぶりにはがっかりした人が多かったし、僕もその一人だが、しかしよくよく考えたら安倍内閣の政権運営だって、実際には民主党政権と似たようなもので大差ない。政権交代した民主党政権にあまりにも期待が大きすぎたから、がっかり感が半端なかったのだ。安倍極右政権のデタラメぶりを見ていると、有権者側にもう少し民主党への寛容さがあってよかったのではないかと、改めてそう思う。

 そんなことをツイッターで発信していたら、「民主党政権の政策に対し、財源はどうするんだと厳しかったマスコミが、安倍自民党政権のバラマキには、財源をどうするのかとは突っ込まない。マスコミによって愚民は判断力を失う」といった趣旨の指摘をいただいた。

 冷静に振り返って現状と比較して考えてみると、まさにそういうことだと思う。突っ込みどころではどちらも大差はないのに、民主党に必要以上に厳しく、自民党にはなぜか甘いマスコミの対応と国民の反応は、実にアンフェアだったと言える。拙速に結果を求めすぎて、民主党政権を叩き潰してしまったのかもしれない。

 まともでしっかりした野党(政治家)を育てるのは急務。それは主権者たる国民の責務だ。同じように、しっかりしたメディアを育てるのも、実は主権者たる国民の責務と言っていいだろう。自覚と問題意識と志のある記者・編集者・ディレクター・プロデューサーは残念ながら少数派だ。しかしだからこそ、事実に基づいた忌憚のない批判や建設的提言を、読者や視聴者は積極的にメディアに対し伝えてほしい。マスコミ業界にいる一人として切望する。そうすることが現場の記者を叱咤激励して育て、自覚を促すことにつながるからだ。

 もちろんメディアの側の責任が重大なのは言うまでもない。だが国民の側も、政治家やメディアに「すべておまかせ」して、言われるがまま黙って従うだけではどうにもならない。今回の総選挙の結果を見ながら痛感している。

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 夕方から東京・新宿で、学生時代の友達と忘年会。いつもの飲み屋で、いつも通りの料理と酒を頼んで、いつものようにたわいもない話を遠慮なく交わす。ずっとほとんど変わらないこの雰囲気がとても楽しい。大切な時間だ。終電の一つ前の電車で帰宅。乗り過ごさなくてよかった(笑)。


12月16日(火曜日) 安倍首相の異常性と幼児性

 相手の話をまるで聞こうとせず、一方的に自分の話をまくしたて、質問されても正面から答えようとせずにはぐらかし、見当外れの答えを壊れたレコードのように繰り返す。さらには質問を遮って激高し、声のトーンを異様に高くして興奮する──。

 総選挙報道を通じて、安倍首相の異常性と幼児性が大きくクローズアップされ、衆目にさらけ出された。今回の選挙報道の中で、唯一の収穫と言っていいかもしれない。こんな受け答えしかできない危うい内閣総理大臣に、国民の生命と財産と安全と生活をすべて任せてしまうなんて、まともに考えたらあり得ない話だ。

 ところがそんな安倍自民党に、何の疑問も抱かずに白紙委任する国民(有権者)が大勢いるのがこの国だ。首相だけでなく国民の幼児性も同時に浮き彫りになってしまった。安倍自民党の政治が何をもたらして、その結果どうなるのか、そういった想像力が、決定的に欠如した有権者の多さに愕然とする。

 「政治のことはよく分からないから」と街頭インタビューに答え、「だから投票に行かない」と話す学生や主婦や赤ん坊をだっこした母親たち。きっと自分の頭で考えて想像することなどないのだろう。税金も雇用も安全保障も原発再稼働にしても、とんでもない目に遭うのは、すべて自分自身や自分の子どもたちだというのに。

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 先週水曜日の講義で学生に、「テレビと映像メディア」をテーマに、原発関係のドキュメンタリーなど3本の映像を見せた。以下、その日の講義の感想から。一部抜粋して紹介する。

 1◎原発解体後の処分場所が決まらず、そもそも原発のまともな設計図すら存在しないのに、「日本の原発は安全です」と言ったのはだれなのか。それを伝えた報道は正しかったのか。東日本大震災後、原発に関心を持つようになったが、知れば知るほど疑問に感じてしまう。(経済2年)

 2◎ビデオを見て、原発は絶対必要ないと確信しました。これほど危険であるにもかかわらず、建設当時の設計図さえちゃんと保管していないなんて、東日本大震災の前に放送された番組であることに驚きました。震災後も、原発を再稼働させようとしていることが全く理解できません。(経営2年)

 3◎原発は、報道も含めていろんな権力に圧力をかけられているとは思っていたが、きょうのビデオを見て確信を持った。ニュースで本当に知りたいのは、スポーツの結果や流行などの情報ではなく、報道されなければ知ることのできない真実だと思う。(経営4年)

 4◎人命よりも企業の利益を重視する姿勢が、テレビ越しに伝わりました。一番大切なのは、現実を映し出すジャーナリズムやドキュメンタリー作家の作業を、どのように復活させていくかだと思いました。映像を見て感じたのは、映像メディア媒体の使い方で、社会の見方が変わるということ。社会を見つめて、実際の問題をあぶり出すために必要なジャーナリズムが衰退したら、何も知らないまま、権力者の好き勝手に誘導されてしまう。ジャーナリズムを変えるのは、ジャーナリストやドキュメンタリー作家だけでない。私たち主権者も関わっていく必要があると思いました。(人間環境2年)

 5◎3本の映像はすべて重いテーマで、私たちの命や人権に関わるような、だれもが知っておくべき情報が描かれていた。バラエティー番組とは一線を画すドキュメンタリーは、見て見ぬ振りをすることができない真実を伝えようとする。多くの国民に関心を持って見てもらうべきだ。(経済3年)

 だれのための報道なのか。何のために何をどのように伝えるのか。都合の悪いことは伝えず、鋭く切り込んで批判もしない、そんな上っ面だけで形式的な「公平中立」では、肝心なことは何も伝わらない。安倍自民党の言う「公平中立」とは全く別のジャーナリズムのあり方が、学生たちにはそれなりに伝わったようだ。


12月17日(水曜日) 強引で乱暴な原発再稼働の動き

 選挙が終わったらとたんに、立て続けに原発再稼働に向けて動き出した。関西電力高浜原発(福井県高浜町)が、新規制基準に基づく原子力規制委員会の安全審査に事実上合格した。隣接する京都府や滋賀県は原発再稼働に猛反発しているのに。電源開発の大間原発(青森県大間町)の安全審査申請も同様だ。対岸の函館市は30キロ圏内。大間原発の建設差し止めを求めて提訴しているのに。

 そして、関西電力は来年4月に電気料金を再値上げする意向を表明した。「東日本大震災後の原発の長期停止で、代替の火力発電の燃料費がかさんだ」ことを理由としているが、「原発を再稼働させないとさらに電気料金が上がりますよ」と言わんばかり。ほとんど脅しをかけているようにしか見えない。再稼働に向けた動きが、とにかく強引で乱暴で身勝手で露骨すぎる。

 原発立地自治体も、原発のおかげで雇用され潤っている地元住民も、そしてもちろん電力会社も、自分たちの目先の利益しか考えていない。周辺自治体の住民の安全や、この先ずっと負の遺産を抱えて生活しなければならない未来のコストなど眼中にない。そんな矛盾だらけで自己中心的なシステムが原発だ。それこそが原発の本質でもあると言っていいだろう。そもそも原発を再稼働させなくても電力は十分に足りているし、経済効率を考えても原発は割高で非生産的でしかない。

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 きょうの講義では、そんなことも含めて、結構たっぷりと原発問題について語った。同感や共感の意を示してくれたり、「改めて原発のおかしさを確信した」と言ってくれたりする学生が多数いたほか、「これまでの見方や考え方が大きく変わった」という学生も。熱弁を振るって説明した甲斐があった。


12月18日(木曜日) 未来永劫ずっと原発稼働?

 安倍が言い続けてきた「原発依存度を可能な限り低減する」とは全く逆だろう。廃炉にしてもすぐまた建て替えるとは、つまり未来永劫原発を稼働し続けるということではないか。総選挙が終わったとたんにこれだよ。選挙の際はろくに議論も争点化もしなかったのに、待ってましたとばかりに原発の建て替えをぶち上げるとは。厚顔無恥。争点隠しの大嘘つき総理大臣。恥を知れ。

原発建て替え検討、経産省有識者会合、廃炉と同時に─中間整理案(毎日)

http://mainichi.jp/shimen/news/20141218ddm001010150000c.html

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 「200回以上作製に成功している」などと自信満々に明言したのに、本人が再現実験をいくら繰り返してもSTAP細胞が一つもできないなんて、だれがどう考えてもおかしい。しかしたぶん本人には嘘をついているとか捏造したという意識はなく、「夢の万能細胞ができた」と心から信じて思い込んでいるのだろう。きっと病気なんだと思う。

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 今夜放送されたドラマ「ドクターX/外科医・大門未知子」(テレビ朝日)の最終回。最後の最後であのオチは酷すぎたけど、晶さんが助かったからまあいいや。続編もぜひお願いしたい。

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 【メモ】きょう18日付の朝日朝刊は読みごたえがあった。▼4面(総合面)「『野党魅力なし』72%/衆院選自民が大勝の理由/自公3分の2超『多すぎる』59%」、▼6面(総合面)「高浜再稼働残る課題/3、4号機新基準に『適合』」、▼10面(国際面)「対立超える魅力言葉に/10回めの『中国人の日本語作文コン』応募最多」、▼35面(1社)「築地ブランドいかに守る/豊洲新市場16年11月開場決定」。4本とも迷うことなく記事を切り抜いた。いずれもボリュームがあって面白かった。

 きのう17日付の朝日朝刊の3面(総合面)に掲載された「安倍政治その先に/批判メディアに警戒心/ネット・FBは積極活用/演説の半数超、安保触れず」も、的確な指摘が要領よくまとめられたいい記事だった。講義資料として早速、学生に配布し活用させてもらった。


12月19日(金曜日) ご冥福をお祈りします

 41歳の若さで12月12日に急逝した阪田勝彦弁護士の通夜に参列。末期がん告知からわずか2カ月だったという。痴漢冤罪事件、公務執行妨害事件、護衛艦たちかぜいじめ自殺事件などで勝訴した阪田弁護士は、こころの自由裁判も支えた。まだまだ活躍するはずなのに、残念でならない。本人が何より無念だろう。

 僕が書いた「横須賀古書店冤罪事件」の記事と、同じく僕が撮影した生前の阪田弁護士の写真が、拡大して通夜の会場に飾られていた。阪田弁護士が無罪判決を勝ち取った事件の一つだ。記事を読みながら泣いている参列者の姿を何人も見かけた。自分の記事を読んで涙を流す人の姿を目の当たりにしたのは、初めてだったので少し戸惑った。参列者やご遺族が故人を偲ぶ材料になるという形で、記事が役立つこともあるんだなあ。故人のご供養になれば何よりだ。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。合掌。


12月20日(土曜日) 冤罪支援に役立つ報告集

 「三鷹バス痴漢冤罪事件」が逆転無罪判決を勝ち取るまでの軌跡を記録した報告集が、支援する会から届いた。各地での集会や署名活動の様子、逆転無罪を喜ぶ瞬間などを追ったカラーグラビアのほか、冤罪を訴える宣伝パンフレット、支援者らの声や16号まで発行したニュース、一審・二審の判決文も収録した88ページの労作だ。ちなみに僕も依頼を受けて、短いコメントを寄せさせていただいた。

 ほんの少しの誤解や悪意があれば、だれもが巻き込まれる可能性があるのが冤罪事件だ。いったん逮捕され起訴されたら、本人はもちろん周囲の生活も一変する。杜撰で非科学的な刑事司法の問題点が分かりやすく整理されているだけでなく、冤罪事件の支援活動を進める上でも大変参考になる報告資料集になっている。ご本人と関係者の方々、本当に長い間お疲れさまでした。

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 <生放送への出演終了後、現場には安倍首相のこんな怒号が響きわたっていたという。「300に届かないじゃないか。どういうことだ!」「沖縄は2つ取れるはずじゃなかったのか!」>

 <先の県知事選・那覇市長選の両方を落とした最重点地区であるにもかかわらず、安倍首相は一度も応援に入ることがなかった。自民党沖縄県連関係者の中には「結局、怖くて沖縄入りできなかったんじゃないか」>

 小心者で、不寛容で、人としての器が小さく、そして嘘つき。それが安倍晋三という最低最悪の首相の姿だ。厚顔無恥で見苦しいにもほどがあるけど、ネトウヨはなぜかそんな安倍ちゃんが大好き。たぶん同類だから親近感を覚えるのだろう。

ブチ切れの安倍晋三首相、生放送後さらにヒートアップ(日刊サイゾー)

http://www.cyzo.com/2014/12/post_19916.html


12月22日(月曜日) 沖縄の民意を札束で

 札束で横っ面を引っ叩いて、強引に服従させようとする安倍政権の傲慢不遜さ。多くの沖縄県民がなぜ怒っているのか、なぜ基地新設は勘弁してほしいと訴えているのか、まるで理解しようとせず耳を傾けようともしない、安倍政権のグロテスクさに戦慄する。

 その薄ら寒い感性と想像力のなさは、沖縄の人たちを「金が目当て」だとか「中国の工作員に扇動されたサヨク」「非国民」などと罵るネトウヨも全く同じ。「国策」に少しでも異を唱える者は、口汚く誹謗中傷し徹底して排除しようとする。とんでもない自称愛国者たちだ。恥を知れ。

沖縄振興費減額も、普天間転換促す構え、安倍政権(時事)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141221-00000026-jij-pol


12月23日(火曜日) 権力者側からの視点で検証?

 朝日新聞の慰安婦報道を検証する第三者委員会の報告書が公表された。裏付け取材を怠り思い込みで書くことの致命的誤りを、強く戒める指摘は全くその通りだと思う。だが、「戦争と性と歴史」にまつわる根源的で本質的な問題を掘り下げようとせず、しかもジャーナリズムが断固貫くべき立場に対し、理解のなさを露呈した言説が散見する。率直に言って実に問題のある報告書だと感じた。

 中でも格段に酷いと思ったのは、北岡伸一委員(国際大学学長、元国連次席大使)の個別意見だ。「権力は制約すればよいというものではない。権力の行使をがんじがらめにすれば、緊急事態における対応も不十分となる恐れがある。また政府をあまり批判すると、対立する他国を利して、国民が不利益を受けることもある。権力批判だけでは困るのである」と北岡委員は述べる。これぞまさしく権力者側からの視点そのものではないか。

 「対立する他国を利する」という発想そのものが、ジャーナリズムの普遍的立場を全く理解していない。政府の政策と国民の意思や利益が一致するとは限らないし、そもそもジャーナリズムが責任を負っているのは「事実」であって、むしろローカルな「国益」(自国の政府が主張する利益)を守ることにとどまるべきではない。あやふやな言葉で定義も曖昧な言い方をして、「国民が不利益を受ける」などと無責任に主張することほど、非論理的で危ういアナウンスの手法はない。

 「国論を分裂させ、中道でコンセンサスが出来ることを阻む」とも北岡委員は言うが、しかし何をもって「中道」というのか、これまた実に曖昧で恣意的な言説だ。多様な見方や考えを紹介し、判断材料を提示するのはジャーナリズムの大切な役割だが、「国論」を統一させるのも分裂させるのもいずれもジャーナリズムの役割ではない。的外れで勘違いも甚だしい。

 北岡委員はジャーナリズムの役割を歪曲し、個別意見という形で一方的な自説を延々と述べる。個人的な政治スタンスを押し付け、過剰で悪質なキャンペーンを展開しているのは、まさに北岡委員だろう。「指摘したいのは、物事をもっぱら政府対人民の図式で考える傾向である」と北岡委員は朝日を批判するのだが、それこそ独善的なレッテル張りではないか。「事実についての検証」をするはずの第三者委員会委員の役割から、かけ離れている。


12月24日(水曜日) アップルワークスが手放せない

 来年度の講義レジュメを一気に作成する。ベースとなるのは今年のレジュメで、基本的にはこれを踏襲するのだが、表現の手直しをしたり話すテーマの順序を入れ替えたりして、結構あれこれ修正した。もちろん講義直前になったら、状況の変化に応じてさらに改訂することになる。

 しかし手間がかかって面倒なのはそういうところではなく、アップルワークス版とワード版とPDF版の3種類を作らなければならない点だ。「アップルワークス」は古いバージョンのOSのパソコンでしか使えない。新しいバージョンのマックで表示させるためには、ワード版やPDF版も作っておく必要がある。

 それならアップルワークスで作成しなければいいのかもしれないが、アップルワークスは使い勝手がいいし、何と言ってもレイアウトがきれいに表示されるので、なかなか手放すことができない。ちなみにワード版を作っておくのは、旧式のパソコンが壊れて使えなくなってしまった場合の保険だ。PDFだと印刷はできるが、データの修正編集ができないので、不本意ながら念のためにワードでも作成するわけだ。ああ面倒くさい。


12月25日(木曜日) 「訂正します」で十分じゃないか

 朝日新聞が訂正記事の書き方を変更したが、なんでもおわびすればいいってものではないと思うのだが。きょう25日付の朝日夕刊に、「『ナッツ・リータン騒動』とあるのは、『ナッツ・リターン騒動』の誤りでした。訂正しておわびします」という訂正記事が掲載されていた。人名の誤記や重大な事実誤認ならともかく、単なるタイプミスや誤植のたぐいなんだから、「訂正します」でいいじゃないか。わざわざ「おわび」するようなことじゃないと思うぞ。杓子定規すぎる。

 【追記】26日付の朝日朝刊の訂正記事も同様だ。「元ポルトガル首相で前欧州委員長の名前の表記を、『ホセ・マヌエル・バローゾ』としましたが、ポルトガル語の発音に従えば、『ジョゼ・マヌエル・バローゾ』が適切でした。訂正しておわびします」とあった。判断変更のアナウンスにすぎないのだから、「訂正します」で十分だろう。


12月26日(金曜日) 原発事故の風化戦略が著しい

 こんなところでも原発事故の風化がなし崩しに進められて、3・11以前の状況に着々と戻りつつあるのを感じる。でんこちゃん自体に罪はないけど、東電の姿勢には違和感ありだ。福島原発はいまだに手の施しようのない状態が続いているというのに、ソフト路線で消費者の警戒心を薄めようとする東電の体質は、原発事故の前とまるで変わっていない。でんこちゃんをマスコットキャラに起用して、節電を呼びかけるのであるならば、原発と完全に決別してからにするのが筋だろう。

でんこちゃん「お帰りなさい」東電がフェイスブックで使用再開(毎日)

http://mainichi.jp/feature/news/20141225mog00m040007000c.html

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 毎日1面コラム余録。<「独裁者とは喜劇的なものです」。チャプリンが語った言葉である。ヒトラーという男を笑いものにしないではいられなかったという>。安倍晋三を皮肉たっぷりに描くのかと思ったら、金正恩の暗殺計画を描いた映画「ザ・インタビュー」の話だった。まあ、ヒトラーも金正恩も安倍も同じようなものだけど。

http://mainichi.jp/shimen/news/20141226ddm001070140000c.html

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 ほかの都道府県ではあり得ないような負担と犠牲を強いてきた沖縄県民に対し、この信じがたい仕打ち。いったい全体どこからこういう発想が生まれるのだろう。最低だ。心底軽蔑する。

安倍政権、沖縄振興予算の減額検討、辺野古反対を牽制(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/ASGDV5K0TGDVUTFK00Q.html


12月27日(土曜日) 遅ればせながら今期アニメ評価

【もう放送終了した作品もあるけど、恒例の今期も勝手にアニメ評価】

◎「ヤマノススメ2」(MX)登山に目覚めた女子高生と仲間たちとの交流。ほのぼのとした絵柄とストーリーに和み癒される。ぜひ3期も。

◎「SHIROBAKO」(MX)アニメ制作会社を舞台に、夢を追い続ける仕事の苦労と葛藤と希望を描く。業界の裏側も丁寧に描写され見ごたえがある。アニメ制作の現場関係者の評判もいいらしい。

◎「甘城ブリリアントパーク」(TBS)閉園危機にある謎の遊園地の再建を依頼され、立て直しに奔走する男子高校生の非日常。さすが京都アニメーション制作だけあって、定評のクオリティーを維持。番外編は蛇足だったかも。

◎「Fate/stay night」(MX)聖杯を求めて殺し合う戦い(聖杯戦争)に参加させられた7人の魔術師と使い魔。高水準の作画とストーリー展開に思わず引き込まれる。来年4月に続編放送予定。待ち遠しい。

◯「クロスアンジュ/天使と竜の輪舞」(MX)特殊な魔法の力を持たない者が差別され迫害される世界で、それまで差別する側だった皇女に異能がないことが判明し、迫害される立場に。設定は面白いんだけどなあ。

◯「寄生獣/セイの格率」(日テレ)岩明均の漫画をアニメ化。寄生生物と同化した少年の衝撃的な日常を描く。まずまずの出来なのでは。

△「四月は君の嘘」(フジ)ピアニストの少年とバイオリニストの少女との出会いを通じ、周りの景色が変わっていくさまを描く。少年に対する母親の虐待描写がくどくて、テンポが悪すぎるのがもったいない。

(◎、◯、△で評価。論外評価の▲の作品はあえて取り上げなかった。「ヤマノススメ2」「甘城ブリリアントパーク」「Fate/stay night」は12月いっぱいで放送終了。それ以外の作品はこの後も引き続き放送。)


12月28日(日曜日) 生活保護受給者は監視対象か

 大阪市が生活保護費の一部をプリペイドカードで支給するモデル事業を発表。本格的に実施する際は、特定業種への使用制限や1日の利用限度額の設定も検討するという。橋下徹市長は「全員カード利用にして記録を出させて指導すればいい」。

 生活保護受給者は全員が飲酒やギャンブルの依存症で、金銭管理ができない社会不適合者であると決めつけているようにしか思えない。どこで何をどれくらい購入したか、生活の隅々までを役人が把握し、監視・管理するおぞましい社会を想像してぞっとする。こんなことが許されるのだろうか。どうしたらこのような発想が生まれてくるのだろう。まるでジョージ・オーウェルが描くような監視・管理社会ではないか。

 橋下徹市長は「全員カード利用にして記録を出させて指導すればいい」と明言している。希望者を募って毎月3万円をカードで支給するというのは、あくまでも半年から1年間のモデル事業(試行)であって、その後に本格実施(本格導入)されることになる。「希望者だけが対象」のシステムで終わるとは限らない。

 「自ら金銭管理ができない人や、ギャンブルやお酒に使ってしまう人に対し、お金を管理する方法を提供するのがこのシステムの目的」だというのであれば、該当者のみにしっかり指導すればいいだけの話ではないか。それをしないのは役所の怠慢であって、この人権侵害の管理システムを正当化することなどできない。大阪市が導入しようとしているシステムへの批判は「誤解」でも何でもない。

 そもそも生活保護受給者だからといって、必要以上に生活の自由が制限されていいわけがない。適度に飲酒し適度にパチンコする自由くらい当然あっていいはずだろう。日本国憲法に基づく正当な権利として、社会福祉の恩恵を受けているだけで、何もやましいことはない。罪を犯して身柄拘束されたり、保護観察下に置かれたりしているわけではないのだから。

 生活保護受給者を執拗に叩いて目の敵にし、監視や管理の対象にしようと主張する人たちは、「自分だけは絶対に生活保護の対象にならない」と思い込んでいるのだろうか。だれだって病気になったり、不幸な事故に巻き込まれたり、職を失って路頭に迷ったりする可能性はあるというのに。もしそうなった場合、犯罪者のように扱われて一方的に監視対象とされても、彼らはただ黙って言われるがままにされるつもりなのだろうか。もう少し想像力を豊かにし、弱者の立場を思いやる心を持った方がいい。


12月29日(月曜日) 今年最後の忘年会

 東京・吉祥寺のイタリアレストランで、夕方から忘年会(たぶん今年最後)。イタリア料理とイタリアワインを堪能した。でも一緒に飲んだコロナビールの方が美味しかったかも。2次会は古風な喫茶店でケーキと紅茶のセット。深夜0時半過ぎに帰宅。こんな早い時間に横浜まで無事に帰れるとは、なんて健全なんだろう。


12月30日(火曜日) 「宛名職人」と格闘中

 Mac用の年賀状作成ソフト「宛名職人」と格闘中。かなり昔のバージョンの「宛名職人」から住所データを移行変換させて、新しいバージョンの機能や手順を覚えた上で、通信面の版下を作らなければならない。ああ、面倒くさい。


12月31日(水曜日) 沖縄を蹂躙する安倍とネトウヨ

 きょう31日付の朝日社説が言う「政府対応は大人げない」なんてレベルの代物ではない。明らかに嫌がらせであり、それ以上の恫喝だ。沖縄県知事や圧倒的多数の沖縄県民が、米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対であったとしても、現に沖縄は広大な米軍基地を負担しているというのに、安倍政権の沖縄に対するこの対応はいったい何なんだ。

 沖縄(地方)は国家(政府)に従属し隷属する存在で、安倍政権に歯向かうものは容赦しないとでも言わんばかりの振る舞いに、不快さを通り越して強い憤りと恐怖を感じる。これほど民主主義と法治主義を露骨に愚弄し蹂躙する政権が、戦後日本にこれまで存在しただろうか。

 こうした前代未聞のふざけた政権を支えているのが、沖縄県民を非国民扱いして罵倒するネトウヨだ。辺野古移設や米軍基地に反対するなら、沖縄振興予算は削減どころか与える必要もない、とまでネトウヨ連中は平然と言い切る。現に沖縄は広大な米軍基地を負担している、という厳然たる事実すら彼らは無視する。

 沖縄の現状や背景を知っていて「復興予算削減は当然だ」などと言ってるのなら頭がおかしいし、知らずに言ってるのなら頭が悪すぎる。無知蒙昧と想像力の欠如した感性が、ファシズムをのさばらせる。「日本の領土を守れ」と声高に叫びながら、その土地で暮らしている住民の生活は土足で踏みにじって何とも思わない。そんな「愛国者」があるか。自称愛国者の主張はいつもデタラメで、矛盾だらけだ。

知事との会談拒否、県民との対話、閉ざすのか(琉球新報12月28日付社説)

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-236553-storytopic-11.html


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