身辺雑記 

by totoropen (OOKA Minami)


2015年1月1日〜1月31日

●あけましておめでとうございます●プリンター壊れる●プリンターを買い替える●面白い連載企画は●恥ずかしい誤字を投函●給湯器の撤去はセコ過ぎる●「報道の自由へのテロ」お前が言うな●サザンを「反日・在日」認定とは●事実まで削除するのか●安倍政権の沖縄差別排除は独裁者の発想だ●ゲラチェック●新年会●NHKのコミケ特集●原発利権の典型●これが安倍政権の政治手法●時代錯誤の気持ち悪さ●ネトウヨの批判は的外れだ●痛飲●好評●「戦争できる強い国」●救いようのない馬鹿●シラバス登録完了●「自己責任論」は貧しい発想●小心者の哀れな小役人●戦前みたいな「言論統制」は御免だ●ほら、やっぱり●これでは同人誌だよ●高校教諭の免職処分は冤罪だった●陰謀論の吹聴にうんざり●●●ほか


1月1日(木曜日) あけましておめでとうございます

 あけましておめでとうございます。「事実を積み重ねて分かりやすく伝える」を基本に、今年も読者や学生にできるだけ多く問題提起し、判断材料を発信していきたいと思います。今年もよろしくお願いします。

◇◇

 昨年末から新年にかけて、Mac用の年賀状作成ソフト「宛名職人」と格闘してきたが、古いバージョンで作った住所録データの移行変換と、通信面(裏面)の版下作成がやっと終わった。これから印刷して、ひとことコメントを添えたら投函となる(予定)。毎年のことだけど、ここ最近は旧年中に投函できたためしがない。とほほ。ちなみに元日の朝にどっさり届いた年賀状には、昨年末の総選挙結果や安倍極右政権の酷さを憂え、危機感を訴える文面が目立った。全く同感だ。


1月3日(土曜日) プリンター壊れる

 年賀状の通信面(裏面)の印刷が終わって、宛名の印刷に取りかかったところで、プリンターが突然へそを曲げた。給紙と排紙がぎくしゃくしたと思ったら印字が不調に。何枚かはがきが無駄になってしまった。まじかよ。


1月4日(日曜日) プリンターを買い替える

 さすがに宛名を1枚ずつ手書きするのは勘弁なので、プリンターを買い替えることに。修理に出している時間の余裕はないし、背に腹はかえられない。まったく余計な出費だ。家電量販店で新機種を購入。説明が恐ろしく下手で客の話を聞かない横柄なメーカー派遣の店員の対応にげんなりしつつ、帰宅してから大急ぎでセットアップする。まいったなあ。時間も浪費して予定にかなりの遅れが生じちゃったよ。4日の朝には投函するつもりだったのに。とほほ。


1月5日(月曜日) 面白い連載企画は

 そんなわけで、プリンターに振り回されっぱなしの正月の三が日プラス2日だったが、なんとか年賀状と寒中見舞いの印刷をすべて終えた。ふう。すっかり脱力。

◇◇

 新年の新聞紙面で最も面白くて印象深い連載企画の一つは、毎日新聞の「わかりあえたら/不寛容時代に」。(1)住宅街の障害者ホーム建設、過熱した反対運動。(2)暴走した「正義感」別人をネットにさらし罰金刑。(3)放射線と食、亀裂招く。(4)居場所求め「嫌韓」。この後もまだ続くらしい。

 ひところの朝日の社会面連載記事のような筆致とテーマの切り取り方で、この国が抱えている問題と社会の深層に切り込んでいて読みごたえがある。<「みる・きく・はなす」はいま>の最盛期時代のシリーズを思い出しながら、毎回楽しみに読んでいる。新聞の連載企画はやっぱりこうでなくっちゃと強く思う。

 かつてはこれくらい読みごたえのある連載企画が、頻繁に紙面化されていたんだけどなあ。逆に言うと、最近はこういう踏み込んだ連載をあまり見かけない。記者が忙しすぎて余裕がないのか、そこまで踏み込んで書こうという情熱が記者にないのか、そもそも記者自身がこういう取材を面白いと感じないのか、それともデスクの感性や感度やニュース感覚が低下・劣化しているのか。


1月6日(火曜日) 恥ずかしい誤字を投函

 年賀状と寒中見舞いを投函してから、手書きした一言コメントのうち、何枚かに誤字を書いていたことに気付いた。新聞を読んでいて「あっ、この字を間違えて書いた気がする」と思った瞬間、さっと血の気が引いた。恥ずかしいけどもはや手遅れ。やっちゃったなあ。受け取った方はどうか見て見ぬ振りをしてください。

 原稿執筆はもっぱらパソコンだから漢字を忘れてもさほど困らないけど、自筆だと予想以上に漢字が書けなくなっているのを実感する。大教室で講義の際に板書していても同じだ。漢字をど忘れして慌てて別の表現に逃げたり、平仮名で書いたりしてごまかすことがたまにある。きっと気付かずに誤字も書いているんだろうなあ。学生の誤字を偉そうに指摘できないじゃん。ああ恥ずかしい。

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 きょうの取材で、だいたい原稿を書けるだけの材料が揃ったような気がする。今週中には書き上げて出稿しなければ。


1月7日(水曜日) 給湯器の撤去はセコすぎる

 講師控室の無料の給湯器が昨年末に撤去され、新年から有料の自販機が設置された。講義から戻ってほんのささやかにのどを潤すのに、わざわざ100円を支払わなければならない。お茶くらいサービスしてもいいじゃないか。しかも自販機は甘ったるいジュースとコーヒーばかり。そんなものではのどの渇きは癒されないし、水分補給にもならないよ。そもそも体に良くないだろう。

 大学側としてはもちろん経費節減の一環なのだろうが、やることがセコすぎる。これまでも段階を踏んで講師控室のサービス低下が進められてきた。まず新聞6紙が一斉に消え、次にテレビが撤去された。そして今回の給湯器の廃止だ。そんなところで節約して、充実した大学教育につながると考えているのだろうか。むしろ教員の士気が下がるし、情報も教養も不足するし、いろんな意味で疲弊するだけだと思うけどなあ。

 正直なところ、給湯器の撤去には唖然とした。講義で90分間しゃべり続けたのどをお茶で潤すのは、けっして贅沢なことではないと思うし、お茶を無料で提供するなんて最低限度のサービスではないか。せめてそれくらいの「もてなし」をしても、罰はあたらないんじゃないかな。


1月8日(木曜日) 「報道の自由へのテロ」お前が言うな

 フランスの風刺週刊紙本社の襲撃事件について、安倍首相が「言論の自由、報道の自由に対するテロであり、断じて許すことはできない。強く非難する」と発言(時事)。それをあんたが言うか。言論の自由・報道の自由に対し、圧力や介入を執拗に繰り返しているのは安倍政権だろう。それこそ事実上のテロそのものではないか。開いた口がふさがらず唖然とするばかり。たちの悪いブラックジョークとしか思えない。

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 自分の考えや意見と相容れない者は、すべて「反日、サヨク、在日」認定するのかよ。どこまで狭量なんだ。政府・政権に対する批判は、この国をよくしたいとの思いがあるからで、むしろ愛国的感情に裏打ちされたものだろうに。しかもサザンはごく普通に当たり前のことを歌っただけなのに。そもそもこの程度の歌詞内容に、ここまでいきり立つ心理状況はちょっと理解しがたい。気持ち悪すぎる、といった言葉しか出てこない。

ネット上で急速に広まる「サザンオールスターズは反日左翼!」の声、在日説も浮上(NAVERまとめ)

http://matome.naver.jp/odai/2137635899623395101?&page=1


1月9日(金曜日) 事実まで削除するのか

 朝日新聞が取り消したのは吉田証言という虚偽証言であり、従軍慰安婦は厳然と存在している。それなのに事実そのものまで削除して葬り去ってしまうとは、情けないにもほどがある。歴史から学ぼうとせず過去を糊塗しようとして、恥ずかしくないのか。まったく理解できない。

 事実に反することを100回でも1000回でも繰り返せば、その嘘が真実になってしまう、という格言そのままではないか。過去の負の遺産をなかったことにしようとするネトウヨや安倍政権の地道な活動と、これまで延々と嘘八百を積み重ねてきた言動が、今ここにきて着々と実を結ぼうとしている。とんでもない国になろうとしているんだなあ。しかしそれがこの国の残念な現実だ。

<高校教科書>数研出版「従軍慰安婦」「強制連行」を削除(毎日)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150109-00000028-mai-life

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 地方は政府方針(国策)に必ず従わなければならないのか。地方自治体は政府の僕なのか。地方は国家に従属する存在なのか。そんなことはないだろう。同じ日本国民である沖縄県民を、従わないからと言って露骨に差別し排除する安倍政権。言うことをきかない沖縄県民は、日本国民ではないとでも言いたいのか。服従するならアメ玉をくれてやるが、歯向かえば容赦しない。独裁者の発想そのものではないか。

 沖縄と一緒になって、ほかの地方自治体も怒るべきだ。これだけ地方が政府中央(安倍自民党)にコケにされているのだから、けっして他人ごとなんかではない。全国の地方自治体の長はもっと声を大にして怒っていいはずだろう。それでもやっぱりおこぼれ(アメ玉)をちょうだいするために、黙って頭を垂れ続けるばかりなのだろうか。

農相、知事面会を拒否、安倍政権「冷遇」際立つ(琉球新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150108-00000007-ryu-oki


1月10日(土曜日) ゲラチェック

 雑誌記事2本の最終ゲラが編集部から届く。大急ぎで著者確認のチェックをする。相変わらず編集デザインが素人同然なのにはがっかり。別件の校正の仕事も慌てて片付ける。


1月11日(日曜日) 新年会

 昼過ぎから東京・目黒へ。大学時代から付き合いのある友人宅で新年会。その場で友人の高校の同窓生2人に紹介された。みんなフリーランスの業界関係者ということもあり、結構ディープな話題で盛り上がってなかなか面白かった。友人も元気そうで、それが何よりのごちそうだった。

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 佐賀県知事選で、安倍政権が全面支援する前武雄市長の樋渡啓祐氏が落選した。滋賀・沖縄県知事選に続いて、安倍政権・安倍的手法を拒絶する声が地方から相次いだ格好だ。

 前武雄市長の樋渡氏は、市民病院を民間移譲し、市立図書館の運営を民間業者に委託した。強引な政治手法はもちろん、公的サービスのあり方、図書閲覧情報の秘匿などについて、疑問視し不安視する声もかなり強い。独裁的で強権的で一方的という点からも、安倍政権が全面支援するだけのことがある「くせ者」の候補者だったと言っていい。


1月12日(月曜日) NHKのコミケ特集

 NHK総合のコミケ特集「知られざるコミケの世界」は、悪意や先入観のある取り上げ方をしていなくて、楽しそうな内容でよかった。運営や設営スタッフの大変さもきちんと紹介していたし。

 僕が30年前に参加していたころのコミックマーケットと本質的にはほとんど変わらず、懐かしさでいっぱい。学生時代はサークル参加者として何回も出かけたし、社会人になってからは記者としての取材と一般参加。でも最近は行ってないなあ。

 ただ一つ気になったのは、ナレーションの「コミケ」の発音のイントネーション。あそこだけ違和感があった。「コ↑ミ↓ケ」じゃなくて、最近は「コミ↑ケ」って言うの?

 年輩層の漫画家やコミケ経験者らのツイッターのつぶやきを眺めていると、コミケの本質や実態やダークな部分に関する本音を吐露(暴露?)していて、なかなか興味深いものがある。NHKのコミケ特集は一般向けに明るい部分に焦点を当てたわけで、アレはアレでいいと思うけど。


1月13日(火曜日) 原発利権の典型

 原発利権にずっぽり関わって、どっぷり浸かっている鹿児島県議2人が、九州電力川内原発の安全対策調査を担当し、県議会で原発再稼働推進を強く主張する。これぞまさに原発利権の典型。利益誘導そのものじゃないか。

九電関連工事2.9億円受注、川内再稼働同意の2県議、関係企業(朝日1面)

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11547883.html?ref=pcviewer

 小幡兼興県議「給料はもらっているが、経営には何の口出しもしていないので問題はない」。給料をもらっていれば利害関係は大有りじゃないか。議員が報酬を受け取っているその会社が、原発事業者である九州電力から工事を受注すれば、議員本人の利益に直結する(利害関係が生じる)のは当然のことだ。

 中学生でも理解できる話ではないか。馬鹿なの? 鹿児島県民はこんな詭弁に納得して、あっさりだまされてしまうのか。デタラメすぎる。こんな無茶苦茶な話がまかり通って、何ごともなかったかのように原発が再稼働されるだなんて、この国は狂ってる。

原発再稼働、議会で積極発言、九電関連工事受注の県議「国益のためにぜひ」(朝日3面)

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11547786.html?ref=pcviewer


1月14日(水曜日) これが安倍政権の政治手法

 政府が新年度の予算案を閣議決定。沖縄振興予算は5年ぶりに前年度を下回った。「使い切れずに余ったり繰り越したりしたので減額した」とは、また取って付けたような理由を考え出したな。

 菅官房長官「沖縄県知事交代と予算減額とはリンクしない」。そんなわけないだろう。あからさまな嫌がらせなのはだれの目にも明白だよ。「翁長知事と会う予定はありません」。小学生の子どもかよ。突っ込みどころ満載だけど、これが安倍政権の実態だ。

 札束を使った原発再稼働の準備が着々と進む。政府の言う通りに黙って従う者にはアメ玉をくれてやる。逆らう者は横っ面をひっぱたく。利権とカネがすべて。あまりにも露骨すぎるけど、しかしこれが安倍政権の政治手法だ。

「再稼働後」交付金に15億円、政府予算案(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/ASH1G4J3NH1GULFA00W.html


1月15日(木曜日) 時代錯誤の気持ち悪さ

 サザンオールスターズの桑田圭祐を激しく非難し、声高に糾弾する連中の声のトーンが何よりも気持ち悪い。「天皇陛下を侮辱した罪は…」「天皇陛下からいただいた褒章を軽く扱っている」などといきり立ち、「言語道断無礼打ちに値する」「日本から出て行け」とまで言い切る異様さ。いったいいつの時代なんだよ、戦前かよ。あまりの時代錯誤ぶりに驚愕するしかない。

 桑田のパフォーマンスなんて、そんな大層な話ではないじゃないか。ちょっとした照れ隠しや冗談や悪ふざけの類いにすぎない。その程度のことに対し、ここまでヒートアップして、集中砲火を浴びせかける社会と人々のありように慄然とする。何回でも繰り返して言うけど、桑田を声高に非難してる連中ってマジで気持ち悪い。お前らがまるで日本人の代表のように振る舞うなんて、勘違いもはなはだしいんだよ。

 そもそも「天皇陛下を侮辱した罪は…」などと非難するなら、日本国憲法を愚弄し蹂躙する安倍首相こそ、まず真っ先に糾弾すべきだろう。天皇陛下は明らかに憲法を踏みにじる安倍首相を嫌っている。原発を再稼働しようとする姿勢に対しても同様だ。沖縄への対応もしかり。サザンの桑田より、安倍の方がよほど日本国民と天皇を愚弄し侮辱している。

サザン桑田、ライブ演出で謝罪文発表「深く反省すると共に、謹んでお詫び申し上げます」(報知)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150115-00000115-sph-ent


1月16日(金曜日) ネトウヨの批判は的外れだ

 受け取る側から「ください」とお願いしたのではなく、「あげます、もらってください」と言われたものを、もらった本人がどんなふうに扱おうと、とやかく言われることはないだろうに。ノーベル賞のメダルだって、オークションに出す科学者(受賞者)は何人もいる。お中元やお歳暮だって売ることはある。褒章や勲章にしても同じだよ。

 「人様からの頂き物を邪険に扱うとは失礼だ」「国家を侮辱したも同然だ」なんて、いきり立つ輩がいるのだがちゃんちゃらおかしい。国民は国家に従属している存在じゃない。君主が統治する世の中でもあるまいに。そういう発想を時代錯誤というのだ。ちゃかしたり冗談にしたりする自由は、国民の権利だ。

 サザンの桑田がジョークやおちゃらけが大好きなキャラクターであることは、授章を決めた側も事前に分かっていたはずだ。にもかかわらず本人に対してあれこれ文句を言うなら、最初から選ばなければいいだけの話だし、問題があるとすれば選んだ側の責任こそ問われるべきだろう。まったくネトウヨの視点はいつもズレていて、攻撃や批判をする対象が的外れだ。彼らの感性は突っ込みどころ満載である。

◇◇

 風刺画を描くのも冗談を言うのも自由だし、風刺週刊紙に連帯するのも自由だ。同様に連帯しない自由もある。だから連帯しないことで、臆病だとか卑怯などと非難されるいわれはない。どんなことであっても、冗談を言って逮捕されるなんて論外だ。風刺画を転載する自由があるのと同じように、転載しないという自由(判断)も当然ある。すべて他人からとやかく言われることではない。それが本当の意味での自由というものだ。

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 うちにあるDVDよりも、はるかに画像がきれいだと感じた「ルパン三世カリオストロの城」のテレビ放送。通算14回目の放送になるらしい。映像はもちろん納得以上の素晴らしい出来だが、何回見てもわくわくして最後まで見入ってしまう。実によくできた話の展開だ。そんなジブリ作品がもっと見たいんだけどなあ。


1月17日(土曜日) 痛飲

 新宿三丁目の居酒屋で午後10時半過ぎまで飲んでから、さらに記者仲間らと一緒に、新宿二丁目のゲイバーなど3軒をはしご。結局、朝6時まで。これって学生時代の飲み方じゃないか。いい加減にしろ(一人突っ込み)。


1月19日(月曜日) 執筆

 ひたすら原稿執筆。


1月20日(火曜日) 出稿

 引き続きひたすら原稿執筆。ようやくなんとか書き上げて出稿。締め切りを1日過ぎてしまった。本当にごめんなさい。


1月21日(水曜日) 好評

 今年度最後の講義。受講生は約200人。リアクションペーパー(出席カード)の8割に、「ものの見方や視点が変わった」「自分で考えて判断することの大切さを痛感する授業だった」「この講義を履修して本当によかったと思う」といった感想がぎっしり並んでいるのを見て、思わず言葉に詰まる。ああよかった(しみじみ)。

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 授業を終えて、ちょこっと雑務をこなしてから都内の法律事務所へ。弁護士らと合流して都庁記者クラブへ向かう。懲戒処分執行停止決定の記者会見を取材して、居酒屋で軽く打ち上げ。なんとか日付が変わる前に横浜に戻って来れたけど、明日も早朝から取材(予定外だよ)。今夜は完全に徹夜だなあ。


1月22日(木曜日) 「戦争できる強い国」

 結局徹夜のまま朝5時半に家を出て、都内だけど東京の端っこを取材。秋葉原で弁護士にコーヒーとサンドイッチをごちそうになってしばし歓談し、その足で一緒に新宿の都庁へ。四谷の法律事務所に戻って打ち合わせ。夕方ようやく横浜に帰ってきた。うーんさすがに眠すぎる。疲労困憊。しかし明日もまた(泣)。

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 京急百貨店の大九州展で食べた久留米・本田商店の「有明産手もみ海苔のせラーメン」=写真。とろっとろの黄身の甘さがジュワーッと口の中に広がる半熟卵と、磯の香りがいっぱい詰まった山盛りの手もみ海苔が絶品。美味しかった。お土産に、ふくやの辛子明太子を購入。ほっかほかの白いご飯に合いそう。

◇◇

 憎悪と報復感情と不信が渦巻く混沌としたこの時期に能天気に中東を外遊し、テロ組織に喧嘩を売るも同然の無邪気な演説をかましたら、攻撃対象として照準を合わせて下さいと言っているようなものだろうよ。本当に頭の悪い総理大臣だよなあ。事態は十二分に予見できた。対話の戦略も交渉の手段も人脈もなく、「戦争できる強い国にっぽん」のかけ声だけが勇ましく響き渡る。

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 【おことわり】1月17日付から1月22日付までの「身辺雑記」をまとめて更新しました。


1月23日(金曜日) 救いようのない馬鹿

 「アンダーコントロール」などと放射能汚染対策の嘘八百を世界に発信し、挙げ句の果てに現場に無理な行程を強いて混乱させる安倍首相。それでも原発再稼働するのか、このペテン師。

首相意向重視、無理な工程「後退目標」も達成できず、遠い汚染水の浄化・福島第1(時事)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150123-00000105-jij-soci

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 安倍首相は頭が悪いだけでなく、平気で嘘をつくからなあ。痛いところを突かれると逆ギレするし。自分に歯向かうものには容赦しない最高権力者でネトウヨ。まさに◯◯◯◯に刃物とはこういうことを言うのだろう。始末に負えない最低の総理大臣だ。ただの馬鹿だったらまだ救いがあるのに。

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 「そもそもこの政権は、国民の人命を守る意思など持ち合わせていないと言っていい。その証は、今回の人質事件を通じて早晩明らかになることだろう」→政府がイスラム国との秘密交渉に失敗していた!? 後藤氏を雇ったテレビ局も関与か(LITERA)

http://lite-ra.com/2015/01/post-810.html


1月24日(土曜日) シラバス登録完了

 新年度のシラバス3つを書き上げる。本年度のものに結構あれこれ修正を加えた。大学のサイトにアップして登録完了。


1月25日(日曜日) 「自己責任論」は貧しい発想

 「政府関係者が繰り返し説明したように、首相は戦乱が続く地域で苦しい生活を強いられる難民の救済などに、非軍事的な援助を表明しただけである」(毎日社説)というのは、ちょっと違うんじゃないかな。安倍首相は「イスラム国の脅威を食い止めるために2億ドルを支援する」と、はっきり演説しているのだから。

 さらに毎日の社説は「首相歴訪時の中東支援への誤解を解けば事足れりとは考えない方がいい」とも言うが、そもそも「誤解」なんかではない。安倍首相が「イスラム国」との敵対姿勢を鮮明にし挑発したことで、彼らが矛先を日本政府に向けたのは明確だ。毎日新聞も安倍政権も、あまりに能天気で無能すぎる。

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 「自分で判断し選択し決断して勝手に行動したのだから自業自得だ」とする「自己責任論」ほど、強者の論理に支配された貧しい発想はない。雪山の遭難者も、生活困窮者も、ブラック企業の被害者であっても、弱者にあまねく救いの手を差し伸べるのは、成熟した豊かな社会のあるべき姿だ。民度の高さでもある。もちろん国民を保護するのは国家としての責任でもある。

 今回の「イスラム国」による日本人2人の人質事件や、かつて起きたイラクでの3人の人質事件で言えば、そこに「公益性」があるかどうかは重要な要素だ。戦場や紛争地で何が起きているのか、現場で事実を確かめて報告するジャーナリストの役割は極めて公益性が高い。NPOなどの人道支援活動も同様だろう。 

 一方、紛争地で「民間軍事会社」を運営するというのは、個人的には腑に落ちないものがある。しかしそれでも窮地に陥っている邦人がいれば、救いの手を差し伸べるのは、成熟した民主主義の国の民ならば、ごく自然の感情であり果たすべき責務だと言っていい。単純な「自己責任論」ほど、貧しい精神性を示す考え方はない。


1月26日(月曜日) 小心者の哀れな小役人

 裁判所の決定に従わず違法行為を繰り返す都教委を叱りつけ、人権侵害だと警告する弁護士に同行した。都教委の職員は慇懃無礼で強気な対応に終始した。「ご意見・ご要望は承りましたが、もうお越しいただかなくて結構です」。壊れたレコードかロボットのように、同じ言葉を繰り返すばかりの都教委職員だったが、しかしよく見るとその指先は小刻みに震えていた。

 後ろめたい思いがありありで、内心ではかなり動揺しているのが見て取れる。上司の命令に黙って従っているだけかもしれないが、そうした行為自体が「加害者」そのものなんだけどなあ。実は小心者の哀れな小役人。憲法を遵守し法律を守るべき公僕として、いったいどっちを向いて、だれのために仕事をしているんだ。そもそも何を守ろうというのだろう。


1月27日(火曜日) 戦前みたいな「言論統制」は御免だ

 なんとも不気味で気持ち悪い時代錯誤のフレーズが、またぞろ飛び出してきた。「非常時に安倍政権を批判するな」「テロリストでなく政府を非難する反日」「政権批判しかしないサヨク」「人質事件を政治利用するな」。テロ組織を刺激し対立を煽った安倍政権を批判するのは当然のことだ。無為無策で無能のくせに、そもそも人質事件を「政治利用」しようとしているのは、むしろ日本政府の方だろう。

 後藤健二さんが音信不通で行方不明であることを、日本政府は昨年11月に把握し対応に動いていた。それなのにどうして訪問先の中東で、安倍首相が「イスラム国」をわざわざ刺激する演説をするのか。きちんと批判し追及するのは当然のことではないか。テロ組織も安倍政権もどちらも批判し非難すべき話で、「非常時だから政権批判するな」では戦前の言論統制時代と何ら変わらない。

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 「決してテロに屈することはない。今後とも日本ならではの人道支援を積極的に実施する」と衆院本会議の代表質問に、ぬけぬけと答弁する安倍首相。メディアに対し言論統制テロを繰り返しているお前が言うな。圧倒的民意が辺野古移設に反対する沖縄県民を足蹴にし、予算を削り知事にも会わないといった嫌がらせを繰り返す。それだって沖縄県民に対するテロ行為じゃないか。

 「人道支援を積極的に実施する」というのなら、安倍政権はまず民意を尊重し、本土から差別され続けている沖縄や、福島の原発被災者に対してしっかり「人道支援」をしろよ。

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 「『表現』配慮あればこそ、仏テロ事件に寄せて」(朝日新聞夕刊3面)。米ニューヨーク在住の美術家・大山エンリコイサム氏の寄稿。「そもそも風刺はリスクに自覚的なものであるはずだ」と指摘する。表現の自由とさまざまな価値観と。この難しい問題を考える上で参考になる論考だ。

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11572916.html?ref=pcviewer


1月28日(水曜日) ほら、やっぱり

 ほら、やっぱりね。人質事件を受けて、ここぞとばかりに自衛隊派遣を正当化。安倍政権のもくろみ通りじゃん。そして日本人がますますテロの脅威にさらされることに。

邦人救出に自衛隊派遣も、政府が想定問答、法整備条件で(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/ASH1W5HCQH1WUTFK006.html

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 大学の定期試験で、800字ほど論述させる問題を出題した。約200人の答案をこれから採点するのだが、メディアが果たすべき権力監視の役割についてしっかり書けている答案と、そうでない答案と。ちゃんと講義を聴いて理解していれば、さほど難しくないはずだけど、聴いていなければ不可の答案しか書けないだろう。ざっと見たところ玉石混交なのは例年通りだ。

 今週も授業があったら、人質事件を伝えるメディアが権力監視の役割を果たしているかどうか、厳しく検証する講義がしたかったなと、試験監督をしながら思った。


1月29日(木曜日) これでは同人誌だよ

 これまでで一番レベルが低く、記事のラインナップも単調で、いかにも同人誌みたいな内容だと感じた。記事構成が稚拙で文章も練れていない上に、レイアウトやページデザインも工夫が足りないから読みにくい。ライターが不慣れで未熟なこともあるが、編集デスクも素人同然で、しっかりバックアップできていないのが最大の原因だろう。しかし、そうした自覚やプロ意識がまるで欠如しているのが、何と言っても致命的ではないかと思う。以上、受け取った某雑誌の最新号を見ての感想。厳しい指摘かもしれないが事実だから仕方ない。もうちょっとどうにか改善してほしい。でないと今度こそ本当に廃刊になっちゃうよ。


1月30日(金曜日) 高校教諭の免職処分は冤罪だった

 本日発売の「週刊金曜日」1月30日号に、記事を書きました。

 【「女子生徒に不適切なメール845通を送った」として懲戒免職処分とされた都立高校の男性教諭が、処分の取り消しと損害賠償を求めている。男性教諭は、父親からの精神的虐待に悩む女子生徒を励ますメールだったと主張。女子生徒も「先生のおかげで卒業できた」と感謝している。ところが東京都教育委員会は、女子生徒の話を一切聞かず懲戒免職を決めた。】

 【懲戒免職処分は冤罪だった。そもそも男性教諭とメールをやり取りをしていた女子生徒から全く話を聞かずに、都教委が懲戒免職処分を決めるなんてこと自体があり得ない。そしてそんな都教委の一方的な発表を鵜呑みにして、マスコミ各社は変態教師と決めつけるニュースを流したのだった。】

 実に杜撰で理不尽としか言いようがなく、著しく正義に反するデタラメな懲戒免職処分だと思います。詳細は本誌でどうぞ。


1月31日(土曜日) 陰謀論の吹聴にうんざり

 朝日新聞の「ひととき」は素敵な名文が結構多い。ごく普通のおじさんやおばさん、おじいさん、おばあさんが、日常生活の一コマを切り取って、喜怒哀楽を自然で素直な文章にして投稿する。素朴だからこそ味わい深くて、読む人の心をほっこりさせてくれる。大学の文章講座でしばしば教材に使わせてもらっているのだが、「自分にしか書けない話を具体的に分かりやすく表現する」ことの意味を学生たちに理解させる上で、これほど優れたお手本はない。とても重宝している。

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 NHK経営委員の百田尚樹氏が退任するそうだ。毎日の記事には「政府サイドから再任を求められたが、辞退したとされる」とあるが、「退任に追い込まれた」「退任せざるを得なくなった」ということだろう。むしろ遅すぎた。往生際が悪くてかっこ悪い奴。

 しかし、「政府が右と言うことを左と言うわけにはいかない」と公言した籾井勝人会長がNHKのトップに居座ったままなので、本質的には何も変わらないのだが。NHKのニュースを見る時には、そこのところをしっかり踏まえておかなければならない。

NHK経営委員の百田氏が退任へ(毎日)

http://mainichi.jp/select/news/20150131k0000m040149000c.html

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 久しぶりに横浜・中華街で飲んだ。JCJ(日本ジャーナリスト会議)の新年会。土曜日の夜の中華街はかなりの賑わいで、実に結構なことだ。生ビールも紹興酒もライチサワーも、エビチリも北京ダックもすべて美味しかった。だがしかし…。

 愚にもつかない陰謀論と短絡的な思い込みを、延々としゃべる女にうんざり。ラジオ局の元アナウンサーだというのだが、事実に基づかない荒唐無稽な与太話を、べらべらと大声で話し続けるのには本当に参った。根拠のない憶測を一方的に吹聴するなよ。せっかくの酒が不味くなるじゃないか。いい加減にしてほしい。マジで不愉快で苦痛だった。

 いるんだよなあ、こういうのってどこにでも。だけど中学生や高校生がツイッターで陰謀論やデマを流すのと違って、曲がりなりにもジャーナリストを自称している人間が、根拠も示さず事実に基づかず、こんないい加減な話をとうとうと話し続けるなんて。信じられない。

 ちょっと酔っぱらいの愚痴になってしまいました。すんません。今回だけなので勘弁して下さい。反論しようかと何回も思ったけれど、酒の席だし馬鹿馬鹿しいのでぐっと我慢。それにしても苦痛な時間だった(ため息)。

 ちなみにこの日のゲストスピーカーとして招かれた首都圏青年ユニオン事務局長の「ブラック企業と労働組合」についてのお話は、とても興味深くて参考になるいい内容だった。「おかしいことはおかしいと言える職場づくりが何より大事」。まったくその通りだと思う。


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