身辺雑記 

by totoropen (OOKA Minami)


2015年7月1日〜7月31日

●強風●戦争法案は撤回し廃案に●古希を祝う集い●財界人にも失礼な報道弾圧発言●独裁政権を懲らしめる●新国立競技場の建設は異様●結局それって「夏休み」じゃん●17年目のトトロ散策を計画●あかりちゃんの口調がツボ●ギリギリまで粘る●お前が言うか●強行採決は許されない●憲法と民意を愚弄した強行採決●国会前に響き渡る怒りの声●戦争法案もゼロベースで見直せ●アベ政治を許さない●安倍独裁政権の不支持さらに●デモや集会のチカラ●愚劣で卑劣なネトウヨ●「主権者教育」再び熱弁●今期テレビアニメ評●成績評価●使いようがない育鵬社の教科書●17年目の「トトロの森散策」●「専守防衛」は日本国民の総意●四川料理●なぜ現場の声を尊重しない●ひまわりが満開●●●ほか


7月1日(水曜日) 強風

 昼過ぎから、雨は大したことはないけど強風が吹き荒れて、傘がほとんど役に立たない状態。授業中も風の音が怖いほどで、テーブルか椅子か看板の倒れる音が聞こえてきた。授業が終わって大学から駅まで15分ほどの道を歩くと、いたるところに壊れたビニール傘が散乱している。少なくとも20本は目にした。地元町内会の役員と思われる年輩の男性が、両手で抱えきれないほどの傘を拾い集めていた。放置しておいたら美観を損ねるだけでなく危ないものなあ。ご苦労さま。

 【おことわり】6月28日付「身辺雑記」の「百田尚樹氏の捏造デマ暴言」の記事の末尾に、追記として、朝日新聞と沖縄タイムスの記事リンクを掲載しました。


7月2日(木曜日) 戦争法案は撤回し廃案に

 そもそも多くの国民は、安保関連法案(戦争法案)なんて望んでいない。圧倒的多数の憲法学者からそろって憲法違反の引導を渡されても安倍内閣はしれっと居直るし、安倍シンパの自民党議員たちは内外で堂々と、言論・報道を威圧し憲法を蹂躙する発言を繰り返して総スカン。そんな連中にこの国の未来を委ねるなどあり得ない話だ。この国の平和と安全を根底からひっくり返し戦争へと突き進む法律を与えて、フリーハンドで好き勝手放題させるわけにはさすがにいかないだろう。安保関連法案(戦争法案)は撤回させて廃案にするしかない。

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 安倍自民党がどれだけ犯罪的な言動を振りまいているか、よく分かるツイッターの投稿まとめ。

自民感じ悪いよね(Togetterまとめ)http://togetter.com/li/842054

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 中国の視聴者「やっぱり日本はガンダムを持っていたんだ」「ガンダムがあるんだったら中国は日本に勝てないよ」。自衛隊員「ガンダムは実戦では役に立たないと思う」「街が破壊されてしまうんじゃないでしょうか…」。面白すぎる。

中国国営放送にガンダム出現、自衛隊を紹介するVTRでナゼ?(TBS=JNN)

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20150702-00000071-jnn-int


7月3日(金曜日) ひたすら取材

 ひたすら取材。とりあえず話を聞くべき最低限のところには、なんとか取材を終える。ホッとしていたら、原稿の締め切りが1週間延びた。あららら。


7月4日(土曜日) 古希を祝う集い

 横浜市内で開かれた岡田尚弁護士の古希を祝う集いに参加。労働組合関係者や訴訟関係者、弁護士仲間ら250人ほどが集まった。会場には知人や顔見知りの顔も多数。2次会はパスして、親しい知人らと近くの居酒屋で5時間ほど酒を酌み交わした。


7月5日(日曜日) 財界人にも失礼な報道弾圧発言

 自民党国会議員の「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番。経団連に働きかけて欲しい」という発言は、スポンサー企業に対しても実に失礼だ。これではまるで経済界や企業経営者が、安倍自民党と同類の馬鹿ばかりみたいではないか。企業経営者にも思慮深く理知的で侠気のある人は少なくないはず。

 安倍晋三首相とその取り巻きは、自分たちが品性下劣でオツムが弱く、理性や論理的思考と無縁の世界に生きているからといって、ほかの人たちも同じレベルだと思い込まない方がいい。もっとも彼らには、そんなことを理解できるだけの知性さえないのかもしれないけど。

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 NHKと並ぶ「安倍政権御用達」の広報宣伝機関同然の、あの読売でさえも。

新国立「見直しを」81%、内閣支持低下49%(読売)

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150705-OYT1T50078.html


7月6日(月曜日) 独裁政権を懲らしめる

 毎日新聞の世論調査で、安倍内閣不支持が支持を上回る。まだまだこんなものじゃない。立憲主義を蹂躙し愚弄する安倍独裁政権を懲らしめるには、支持率が低くなるのが一番。主権者たる国民が行動で断固意思を示さなければ。

世論調査:安倍内閣、不支持が上回る、毎日新聞実施(毎日)

http://mainichi.jp/select/news/20150706k0000m010108000c.html

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 何から何まで、やり口がナチスと変わらない安倍政権。来夏から選挙権が高校生を含む18歳以上に引き下げられるが、都合や旗色が悪くなると情報も教育も統制しようとする。まさにこれぞ独裁の典型的なパターンではないか。

裸の首相、裸だと指摘する者はメディアでも子供でも黙らす(ポスト)

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150706-00000007-pseven-soci

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 曲がりなりにも総理大臣が、いくらネトウヨにしか相手にされないからといって、異論や反論のない居心地のいい仮想空間で自己陶酔に浸るって…。しかも話は空疎で支離滅裂。なんてとほほな国になってしまったんだ。

「満を持してニコ生笑に登場した安倍、聴衆は少ないわセットはしょぼいわで、オウンゴールというかもはや国辱」(Togetterまとめ)

http://togetter.com/li/843763

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 冤罪がでっち上げられていく構図と全く同じ。取材を通じて実感する。東京都教育委員会の記者発表を鵜呑みにして、冤罪記事を垂れ流したメディア(新聞・テレビ・雑誌)の責任も大きい。

「生徒とのメールで教諭免職」地裁で証人尋問──都教委が校長陳述書を捏造(週刊金曜日)

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150702-00010000-kinyobi-soci


7月8日(水曜日) 新国立競技場の建設は異様

 新国立競技場の建設計画について、総工費2520億円で工事を進めることを有識者会議が了承した。馬鹿じゃないか。狂ってる、としか言いようがない。2520億円だよ。国民の税金だよ。ロンドン五輪メイン会場の建設費の5倍。スカイツリーの4本分。さらに莫大な維持費もかかる。ふざけるな。そんな金があるなら東北復興の費用に充てろよ。被災地はカネが足りなくて困っているのだから。

 菅義偉官房長官は「安易にデザインを変更することは国際的な信用を失墜しかねない」だと。そんなことで国際的信用が失墜なんてするわけがない。むしろ非常識な巨費を投じて、こんな馬鹿げた施設を建設することの方が、国際的な嘲笑の的になるだろう。安倍政権は何から何まで、度し難い馬鹿ぞろいだ。ギリシャのデタラメ財政を笑えない。まったく同類。何ら変わらないではないか。

 菅官房長官が馬鹿なのは今さら言うまでもないが、そもそも安倍政権全体の暴走体質と、国民無視の姿勢こそが最大の問題だ。国民の税金をなんだと思っているのか。これぞ利権優先の体質と言っていい。この期に及んでなお原発推進を崩そうとしない姿勢も、新国立競技場の建設計画とまったく同じ。

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 すべての原発が止まっていても電力は十分に足りている。にもかかわらず原発再稼働に向けて、川内原発1号機の原子炉に核燃料搬入を始めたこと、新国立競技場を総工費2520億円という異常な巨費をかけて建設すること、そして立憲主義を根底から否定し憲法を愚弄するふざけた姿勢。どれをとっても安倍独裁亡国政権は、間違いなく反国民的な犯罪テロ集団だ。


7月9日(木曜日) 結局それって「夏休み」じゃん

 原告側代理人「できれば裁判所の夏休み明けすぐに期日を入れて下さい」。裁判長「夏休みではなく、夏季休廷期間です」。ほぼ満席の法廷は大爆笑。東京地裁民事36部の吉田徹裁判長が、こんなお茶目な人だったとは知らなかった。きょうの取材で一番面白い出来事だった(懲戒処分取り消しを求める行政訴訟の口頭弁論でのやり取り)。


7月10日(金曜日) 17年目のトトロ散策を計画

 横浜・関内駅前の居酒屋で、元同僚記者と「17年目のトトロの森散策ツアー」の打ち合わせ。17年前に歩いた風景がどう変わったのか、あるいは変わっていないのか、その辺も含めて久々の散策がすごく楽しみだ。わくわく。3時間飲み放題の格安居酒屋は、料理も意外と美味しかった。生ビール2杯とゆず梅酒サワー2杯を飲んで、ご機嫌で帰宅。

(17年前のトトロの森散策ルポ)

http://www.geocities.jp/ookaminami/totoro-tour.html

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 これまで安倍政権に対して不満や異論を述べたくても抑圧制限され続け、じっと耐え忍んできた自民党の地方議員の中から、明確かつストレートな形で政権批判の声が出始めているという。立憲主義と平和を守ろうと考えるまともな保守リベラル政治家なら、まあそれが当然の姿だよなあと思う。いよいよ安倍政権も末期症状ということか。とっとと崩壊瓦解して雲散霧消すればいいのになあ。心の底からそう思う。

 憲法をことごとく蹂躙し、教育とメディアを管理統制しようと執拗に圧力を加え、そして平然と嘘や詭弁を並べ立てる。こんな最低最悪の独裁政権は、一刻も早く公の舞台から叩き出し永久に放逐されるべきだ(激怒)。自民党内からも、安倍政権への不信と不満と怒りの声が、広がっていると聞いている。立憲主義を破壊するような政治家は叩きつぶすしかない。


7月11日(土曜日) あかりちゃんの口調がツボ

 安保法制(戦争法案)の屁理屈を、片っ端から切り捨てて木っ端みじんに粉砕する痛快アニメ。あかりちゃんの舌足らずな口調がツボにはまりました。ヒゲの隊長の馬鹿っぽさもいい。面白かった。

【あかりちゃん】ヒゲの隊長に教えてあげてみた(YouTube)

https://www.youtube.com/watch?v=L9WjGyo9AU8&feature=youtu.be


7月12日(日曜日) ギリギリまで粘る

 【メモ】ギリギリまで粘ってあれこれ取材を続けてきたが、残念ながら思うような成果は得られなかった。それでも新たな事実はなんとか確認できたので、その辺りは原稿に書き加えることにする。ゲラの段階で一部修正して差し替えたい。


7月13日(月曜日) お前が言うか

 菅義偉官房長官「自由、基本的人権の尊重、法の支配は中国でも保障されることが極めて重要だ。憂慮せざるを得ない」。お前が言うか。憲法を蹂躙し、報道の自由や法の支配を平然と踏みにじっている安倍政権の番頭が、そんなことを言っても説得力ゼロ。憂慮せざるを得ないのは、むしろ安倍政権の方だろう。

中国「戦勝」記念行事、招待状届かず、菅長官(読売)

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150713-OYT1T50035.html


7月14日(火曜日) 強行採決は許されない

 そもそも法案の内容そのものが違憲違法で、そのうえ議論も政府答弁も不十分で、各社の世論調査で民意は圧倒的反対を示し、さらに手続きも強引で瑕疵だらけ。こんなありさまで強行採決するなんて、まともな民主主義国家ではあり得ない。断じて許すわけにはいかない。安倍政権の異常さ異様さが際立っている。

 全国に広がる安保関連法案(戦争法案)NO!のうねりは、法案そのものへの拒絶感はもちろん、安倍政権の強引で傲慢不遜な態度に対する嫌悪感が強いからだ。新国立競技場、漏れた年金、憲法、沖縄、原発再稼働への対応も同じ。安倍晋三という常軌を逸した独裁者の言動と政治姿勢自体が、主権者たる国民の激しい怒りを買っている。その怒りは今や噴火寸前のマグマのように煮えたぎっていると言っていい。

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 菅義偉官房長官、谷垣禎一自民幹事長らの「審議も大詰め」「議論は深まっている」といった言葉が、いかに事実とかけ離れ民主主義を愚弄していることか。安倍政権の無法とデタラメに黙って付き合っている自民党議員はすべて、主権者たる国民を愚弄する安倍一派と同罪だと思うよ。政治家としての良心があるのならば、今からでも声を上げて行動で示してほしい。

石破氏「国民の理解進んだか自信ない」安保法案審議(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/ASH7G3FW7H7GUTFK007.html

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 秘密保護法の時もそうだったけど、NHKは今回の安保関連法案(戦争法案)もまた、ろくに国会審議の中継をせず強行採決も放送しないのか。編集しようのない生中継こそ、事実がストレートに伝えられるのに。それを意図的に怠るとは、公共放送・報道機関の使命を放棄した自殺行為に等しい。

 政権政党に都合の悪い事実はなるべく伝えないようにして、都合のいいことは万難を排して大々的に伝える。これではまさに「私たちNHKは事実上の国営放送で、安倍政権の広報・宣伝機関です」と自認したも同然ではないか。これまで何度も指摘してきたけど、もう一度繰り返す。NHKはもはや公共放送・報道機関ではない。


7月15日(水曜日) 憲法と民意を愚弄した強行採決

 安保関連法案(戦争法案)が衆院特別委で強行採決され、自民・公明両党の賛成多数で可決した。午前中の質疑で安倍首相が「まだ国民の理解が進んでいる状況ではない」と認めながら、強行採決するってどういうこと? おまけに強行採決した上で「理解が進むように努力を重ねていきたい」って順序が逆だろう。理解を得てから採決するのが筋ではないか。本末転倒。もうめちゃくちゃ。頭がおかしいとしか言いようがない。

 国会審議が100時間を超えても200時間を超えたとしても、政府が質問をはぐらかしごまかして十分な説明をしていなければ、議論は不十分で理解も進んでいないのだから、採決なんてとんでもないということになる。小学生でも分かる理屈だ。そもそも憲法違反が明白な法案を、しかも国民の60%以上が反対し疑問視している法案を強行採決するなんて、民主国家・法治国家としてあり得ない話だろう。安倍自民党は正真正銘のファシストでテロリスト集団だ。権力を縛る憲法を堂々と踏みにじった犯罪者である。狂ってるよ。

 これほどまでに、憲法と圧倒的多数の民意を無視し蹂躙し愚弄した総理大臣・政権がかつてあっただろうか。この国にとって歴史的に大きなターニングポイントの日となった。もちろん恥ずべき負の歴史を刻んだ日として。そしてこの無法な強行採決の一部始終を、生中継しなかったNHKに激しい怒りを感じる。

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 国会前に行きたかったけど、授業があるから断念する。そのかわり講義を通して、学生には時事解説と「主権者教育」を、20分ほどだがしっかりやった(つもり)。


7月16日(木曜日) 国会前に響き渡る怒りの声

 国会議事堂前の抗議集会。憲法違反の安保関連法案(戦争法案)と強行採決に、主権者たる国民の怒りはふくれ上がるばかりだ。夜遅くになるにつれて若い世代のパワーが目立った。ラップ調のかけ声(シュプレヒコール)が分かりやすく、ストレートで心地よい。七五調のリズムもいい感じ。

 「憲法守れ」「勝手に決めるな」「国民なめんな」「戦争法案絶対廃案(廃案!廃案!)」「戦争反対」「なんか自民党感じ悪いよね」「屁理屈言うな」「安倍晋三は憲法守れ」「安倍晋三から日本を守れ」「安倍晋三から命を守れ」。大学生ら若い世代を中心に大合唱が国会前に響き渡る。

 途中で国会議員や学者らが登壇して短く発言するが、それ以外は若者たちの大合唱が延々と続く。「民主主義って何だ(何だ!)」「民主主義ってこれだ(これだ!)」「言うこと聞かせる番だ国民が」「安倍は辞めろ、さっさと辞めろ(辞めろ!辞めろ!)」「ファシスト辞めろ(辞めろ!)」──。

 中野晃一・上智大学教授の「今、クーデターが進行しているのです。憲法に違反する法律が成立していいわけがありません。憲法9条だけでなく、憲法99条(遵守義務)違反の総理大臣は即刻退陣させなければならない。われわれは非暴力不服従の運動を続けていく」とのアピールが心に響く。

 集会主催者の男子学生の一人が、「本当にむかついています。何が美しい国だ、ふざけるんじゃねえ。憲法を無視して強行採決する国が、美しい国のわけないだろう。安倍晋三、お前は日本の恥だ。恥ずかしいんだよ日本人として。お前は俺たちの代表じゃねえ」と演説すると、割れんばかりの拍手と歓声がわき起こった。

 大学生らは都内以外の全国各地から集まっているという。午前中の授業を受けてから駆けつけ、翌日は1限の授業があるという学生も。「若い世代だけの問題ではない。すべての世代の問題だ。(今国会の会期末まで)あと60日もある。まだまだこれから。この動きをどんどん大きくして広めていきたい」との発言が頼もしい。

 集会は午後11時過ぎまで続いた。台風11号の影響が心配されたが、集会が終わるまで雨は1滴も降らなかった。素晴らしい。天気も主権者たる国民に味方した。本気で心からそう思える天候だった。

 国会周辺にはおびただしい数の警察官が動員され、横断歩道も含め周辺の歩道がいたるところで通行規制されていた。異様としか言いようがない光景だった。抗議集会への参加者を分断する意図は明白だ。規制の法的根拠を質問しても答えられない。露骨な嫌がらせ以外の何ものでもないと思う。集会の自由は国民の権利なのに。現場を見守っていた旧知の弁護士も「ごく普通の極めて穏健な集会なのに、何をここまで恐れているのか」と呆れていた。

 国会前の抗議集会は17日以降も行われる。憲法違反の安保関連法案(戦争法案)に反対し、強行採決に抗議する同様の動きは、全国各地でこの後もずっと続く。

◇写真特集◇

【国会前集会1】大量の警察官が動員され、国会周辺は通行規制が続いた。=7月16日午後5時45分ごろ、国会正門前

【国会前集会2】大量の警察官が動員され、国会周辺は通行規制が続いた。=7月16日午後7時30分ごろ、国会正門前

【国会前集会3】大量の警察官が動員され、国会周辺は通行規制が続いた。=7月16日午後8時ごろ、国会正門前

【国会前集会4】「民意を無視するな」など、それぞれの思いを掲げる市民。=7月16日午後6時30分ごろ、国会正門前

【国会前集会5】それぞれの思いを掲げて声を上げる大学生ら若者たち。=7月16日午後7時50分ごろ、国会正門前

【国会前集会6】戦争法案反対の思いをアピールする大学生ら若者たち。=7月16日午後11時ごろ、国会正門前


7月17日(金曜日) 戦争法案もゼロベースで見直せ

 信じ難い巨額の建設費がかかるとして世論が猛反発する新国立競技場の計画を見直すのなら、憲法違反の安保関連法案(戦争法案)も撤回して廃案にしろよ。世論の猛反発と怒りはどっちも同じだ。同じく原発再稼働も見直して廃炉に取り組めよ、安倍晋三。

 安倍首相が、新国立競技場の建設計画を白紙に戻すと正式に表明した。「白紙に戻してゼロベースで見直す決断をした。主役は国民お一人お一人。国民やアスリートたちからも大きな批判があった」と述べた。だったら、安保関連法案(戦争法案)も白紙に戻してゼロベースで見直せ。「主役は国民の皆さん」だろ。国民や憲法学者たちからも大きな批判があっただろ。

 安倍首相の建設計画見直し表明は、憲法違反の法案と強行採決から、国民の目をそらすためなのが見え見えだ。自作自演そのものではないか。主権者たる国民を馬鹿にするにもほどがある。あまりに露骨であからさますぎる。ここまで主権者を愚弄するとは。はらわたが煮えくり返る。

◇◇

 もう10回目くらいになるかもしれないが、アニメ版「時をかける少女」(細田守監督)をテレビで見た。この世界をめちゃくちゃな未来にしないために、頑張ろうという気になった。


7月18日(土曜日) アベ政治を許さない

 「なんか自民党って感じ悪いよね」から「安倍晋三ってアブナイ奴だよね」へ。「アベ政治を許さない」という国民の怒りの声がどんどん広がっている。安倍政権が相当焦っているのは間違いない。国民と憲法をなめ切っている報いは必ずある。

 ナントカに刃物。最もアブナイ権力者の典型が安倍晋三だ。そういう連中を縛るための憲法がいま危機的状況にあることを、しっかり伝えていく必要があると心から思う。

 ちなみに、多くの市民や学生や野党政治家らが掲げる「アベ政治を許さない」のプラカードがだれの文字か、教養のない安倍首相やネトウヨは知らないし関心もないらしい。俳人の金子兜太さんの書だ。味わい深く力強い文字だと思うが(僕は一目で感動し、すぐにだれの書いた文字か聞いて確かめた)、彼らにそんな感性はないようだ。

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 聴衆からのヤジや批判を警戒して、自民党が街頭演説をしばらく見送るそうだ(笑)。ヤジが怖くて街頭演説できないなら最初から強行採決なんてするな。限りなく情けない卑劣な安倍自民党。

自民、街頭演説を当面見送り、安保法制巡るヤジなど警戒(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/ASH7K647RH7KUTFK01F.html

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 朝刊の第2社会面の記事は書き方が少し違っていて、多くの大学で反対声明や抗議集会などの動きが広がっている、という内容だったが、いずれにしても心に響くカッコいい声明文。共感。

学問は権力の下僕ではない、京大有志の声明、共感広がる(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/ASH7J7503H7JPTIL049.html

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 共同通信の世論調査によると、内閣支持率は37・7%で、前回47・4%から9・7ポイント急落。不支持率は51・6%。安保関連法案(戦争法案)の採決・可決よくなかったは73・3%。

 不支持率51%って危機的な数字じゃないか。劇的に、そして確実に世の中の空気は変わりつつある。国民と憲法を愚弄し蹂躙し続ける、史上最低最悪の独裁権力者・安倍晋三への主権者の怒りは、じわじわと世代を超えて広がり始めた、と言っていいだろう。しかしまだまだこれから。

安倍内閣支持急落37%、不支持過半数で逆転(共同)

http://www.47news.jp/CN/201507/CN2015071801001351.html


7月19日(日曜日) 安倍独裁政権の不支持さらに

 毎日新聞の世論調査でも、安倍内閣の支持率が急落。「間に合わない」と言い張っていた新国立競技場の建設計画を白紙撤回したことが、むしろかえって嘘つき安倍政権の正体を露呈した格好だ。憲法無視のアベ政治に対する不信感と嫌悪感と怒りは、これからますます広がるはず。

 安保関連法案(戦争法案)も、原発再稼働も、米軍基地の辺野古移設も断じて許さない。共通するのは「民意」「国民の声」だ。権力者を縛る憲法と、主権者たる国民の声を無視し愚弄し蹂躙する安倍政権に未来はない。

本社世論調査:内閣支持率急落35%、不支持51%(毎日)

http://mainichi.jp/select/news/20150719k0000m010093000c.html

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 国会審議では質問をはぐらかしてまともに答えず、嘘と詭弁の繰り返しに終始しながら「議論は熟した」はずがない。圧倒的多数の国民の声を無視して憲法違反の法案を通すのが、「自民党の誇り」なのか。「支持率を犠牲にしてでも法案成立を」とは、いったいどんな神経であれば、これほど傲慢不遜な発言が口にできるのか理解に苦しむ。

 こういう独善的な権力集団を「独裁政権」と言うのだけど、安倍自民党の面々は、いよいよそんなことさえ分からなくなるほど混乱しているのか。しかも諌めたりなだめたりする人間さえだれもいないのか。もはや安倍政権は完全に末期症状だな。アブナ過ぎる。

<安保関連法案>「支持率犠牲にしても成立を」自民副総裁(毎日)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150719-00000038-mai-pol


7月20日(月曜日) デモや集会のチカラ

 報道記者は取材現場で、参加者と一緒になって歓声を上げたり、シュプレヒコールに同調したり、拍手したりしないのが原則だ。そこで何が起きているのかを冷静に観察し、記録して伝えるのが記者の仕事だからだ。怒りや喜びや共感などの個人的な思いは、記事を書く際の文章の行間に込めればいい。

 しかし戦争法案に反対する国会前抗議の取材現場では、「安倍晋三は憲法守れ」のかけ声に呼応して、参加者と一緒に声を出してリズムを取りたいと何度も思った。普通のデモや集会の取材ではあまり感じないことだ。それだけ心に響いて、感情が大きく膨らむ言葉の数々だった。高揚感のあるパワーに共感し心が震えたからだろう。

 今度は取材記者という立場ではなく、一人の主権者たる国民として、国会前の抗議集会に参加したい。そんな気持ちがわき上がってきた。

 現場で警備していた警察官の中にも、もしかしたらそのような感情を覚えた人がいたのではないだろうかと、取材しながらずっと考えていた。「憲法守れ」「勝手に決めるな」「国民なめんな」「安倍晋三から日本を守れ」のコールに、うなづいて共感する警察官もいたのではないかと。

 あるいは、最初は「ヒマな大学生が」とか「跳ねっ返りのサヨクが」と思って現場に立っていたとしても、率直にストレートな形で自分たちの思いをリズムに乗せて訴える若者たち(たぶん多くの警察官と同世代)の声に、次第に感化されたり目覚めたりして、「安倍政権のやり方っておかしいよね」と共感した警察官が、1人か2人かもしれないけど何人かはいたかもしれない。

 仕事として、ただその場にいて交通規制をし、学生たちのラップ調の訴えを聞き流していただけとはとても思えなかった。周囲にはわからないように、一緒にリズムを取っていた警察官の姿もあったくらいだから、あながち能天気な妄想とも言えないのではないかと思う。

 デモや集会には本来、そうした力や効果があるはずだ。同じ考えの仲間内で気勢を上げるだけでなく(それはそれで重要だが)、それまで知らなかったり、考えたことがなかったりした人たちにも声を届けて、共感の輪を広げるという役割が、デモや集会にはある。そうやって世論を力に変えて、歪んだ政治権力を国民の手に取り戻す。主権者の声を政治に生かすとはそういうことだろう。


7月21日(火曜日) 愚劣で卑劣なネトウヨ

 男前やなあ。カッコいい。主張内容そのものはもちろん、毅然とした対応の仕方も天晴れ。惚れてまうやん。それに引き換え安倍晋三を信奉するネトウヨたちの頭の悪さと、タチの悪さと愚劣さと卑劣さときたら…(以下略)。

<SHELLYが「安保法反対デモ」肯定して安倍支持ネトウヨからヘイト攻撃受けるも堂々反撃!肝の据わり方がスゴい>(LITERA/リテラ)

http://lite-ra.com/2015/07/post-1306.html


7月22日(水曜日) 「主権者教育」再び熱弁

 先週の講義でも、自立した市民としてしっかり意思表示するための「主権者教育」をレクチャーしたが、今週は前期最後の授業ということもあって再び熱弁を振るう。安保関連法案(戦争法案)と国会前の学生抗議デモの話を中心に、「共感する言葉のチカラ」について話した。参加して楽しいデモと心に響くリズム感。少しは関心を持ってくれたかなあ。

 一人でも二人でも、実際に国会議事堂前や首相官邸前に足を運んで、そこで何が起きているのか、なぜ同世代の多くの学生たちが抗議の声を上げているのか、自分の目と耳で確かめて、自分なりに考えて(できれば行動して)ほしいと切に願う。そんな思いで、国会正門前での取材の様子を学生たちに話した。


7月23日(木曜日) 今期テレビアニメ評

 【今期テレビアニメ評】

 ◎「のんのんびより・りぴーと」(テレ東)シリーズ2期。生徒5人の旭丘分校を舞台に、まったりのんびりした子どもたちの田舎暮らしが描かれる。作品全体に温かい空気が漂っていて、笑わされ心が癒され、見ていてほっとする良作。

 ◎「WORKING!!!」(MX)シリーズ3期。ファミレス「ワグナリア」を舞台に、個性豊かな(変わり者の)店員たちが繰り広げる群像ラブコメ。複雑な恋愛感情と人間関係が交錯して、このすれ違いは果てしなく続くのか…。ブレることなく面白い。

 ◎「境界のRINNE」(NHK教育)高橋留美子の原作漫画をアニメ化。死神のりんねと同級生の間宮桜とのもどかしい関係や周囲で起きるトラブルなど、留美子ワールドが展開。前期から引き続きテンポもよく安心して楽しめる。

 ◎「アルスラーン戦記」(TBS=MBS)田中芳樹原作、荒川弘漫画のアニメ化。知的で優秀な家臣たちに支えられ、本物の王となるため成長していく王子アルスラーンの物語。丁寧な作画と描写で、前期から引き続き安定感がある。

 ◯「赤髪の白雪姫」(MX)薬剤師として自立を目指す赤髪の少女と、クラリネス王国の第二王子との親交を描く。少女漫画原作らしい王道のファンタジー。


7月24日(金曜日) 成績評価

 前期講義の履修学生の出欠状況や課題提出などを整理し、最終的な成績評価をした。大した時間はかからないだろうと思って始めたのだが、結局10時間もかかってしまう(ため息)。微妙な学生の単位認定についてしばし熟考。ほかの学生との整合性や公平性を確保しなければならないので、安易に温情を示すわけにもいかず結構悩む。単位取得の条件は講義の1回目のほか、これまでにもう何回も告知し説明してきた約束事だから、厳密に判断するのも仕方がないか。マークシートの採点簿に転記して捺印した上で投函。手続き完了。やれやれだ。


7月25日(土曜日) 使いようがない育鵬社の教科書

 夕方から、横浜市内で開かれた教科書採択を考える学習会に顔を出す。「つくる会」系の育鵬社の歴史・公民教科書を使って授業をしている中学教師からは、記述内容の問題点を指摘しながら批判的に授業を進めることの難しさや、精神的疲労感の訴えが噴出した。

 学校現場の希望を無視して、育鵬社の教科書を採択した教育委員会への怒りよりも、生徒への影響を心配し、授業の進め方について苦悩や葛藤を吐露する声の方がむしろ多い。

 「育鵬社の教科書は全体として一貫しておかしいから、使いようがなくて心が痛む。ほかの教科書も全部そろえて教室に置くようにしているが、手に取る生徒はほとんどいない。記述がかしいことに気づかせて考えさせるために、教科書をどう読ませるか苦労している」。そんな社会科教諭の発言が切実だった。


7月26日(日曜日) 17年目の「トトロの森散策」

 朝早くから東京・立川へ。元同僚のH記者と「トトロの森散策ツアー」に出かける。スタジオジブリのアニメ「となりのトトロ」(宮崎駿監督)の舞台となった狭山丘陵に広がる風景を、17年前にもH記者らと4人で歩いたが、今回はほぼ同じルートを2人で再訪した。35度を超える猛暑の中、ぬぐってもぬぐっても汗が吹き出てくる。文字通り汗だくになってツアーを敢行した。

 とにかく水分補給が第一。雑木林では蚊の襲来にも閉口したが、変わらない豊かな森の自然と素朴な田舎の景色、さらには自然保護が少しばかりいい方向に動いた光景などを、しっかり目にすることができた。新たな発見もあって、とても楽しかった。

 H記者のスマホのアプリによると、この日の歩行数は推定約2万歩。高低差のある山の中もたくさん歩いたので、実質的にはたぶん2万5千歩くらいになるのではないかと思われる。いやいや久しぶりにいい運動になったなあ。散策を終えて、立川駅前の居酒屋で焼きとんをほおばりながら、よく冷えた生ビールを飲む。美味いっ。美味すぎる。疲れたけど中身の濃い充実した一日だった。

 散策の詳細な報告は後日、「17年目のトトロの森散策/夏の狭山丘陵を行く」と題して、現地で撮影した画像とともに「となりのトトロのページ」に掲載する予定です。この「身辺雑記」のページでもアナウンスします。

 【おことわり】7月23日付から7月26日付までの「身辺雑記」をまとめて掲載しました。


7月27日(月曜日) 「専守防衛」は日本国民の総意

 参院本会議が開かれ、安保関連法案(戦争法案)の審議が始まった。安倍首相は相変わらず馬鹿の一つ覚えのように、集団的自衛権の妥当性と合憲性を主張するが、まさに嘘ばかり繰り返す詐欺師の答弁。立憲主義も法の支配も理解できない独裁者だが、しかし「利権主義」と「痴呆の支配」はなぜか本能で理解しているらしい。

 集団的自衛権が憲法違反なのは明確だし、自国を必要最小限の力で守る自衛権は、個別的自衛権で十分。それが「専守防衛」というものだ。私たち日本国民は「専守防衛」の考え方を、国民の総意として堅持している。憲法に明記されている立場を、国民総意の約束事である憲法を、安倍政権は正しく誠実に遵守しろ。

 そもそも集団的自衛権は「専守防衛」ではない。国民を無用な戦争に駆り立てる集団的自衛権も、安保関連法案(戦争法案)も必要ない。日本国民はそんなものは望んでいない。

 参院本会議で質問した民主党の北澤俊美議員「この法案はそもそも憲法違反。国民が求めているのは対案ではなく廃案。われわれは廃案を目指して戦う」。簡潔明瞭この上ない指摘だ。憲法違反が明確な安保関連法案(戦争法案)は、即刻撤回・廃案しかない。

◇◇

 いまだに性懲りもなく「最高裁の砂川判決」を持ち出し合憲を主張する安倍首相。衆院で強行採決したことについても、「116時間も審議した」と正当性を主張する。質問をはぐらかしてまともに答えない(答えられない)し、嘘と詭弁ばかりの答弁をどれだけ繰り返しても、まったく無意味ではないか。何百時間審議しても「審議した」ことにはならない。

安保法案:安倍首相「厳しい意見承知」参院審議入り(毎日)

http://mainichi.jp/select/news/20150728k0000m010065000c.html

◇◇

 <「この国では意見を持つ行為そのものが、空気が読めないってことになってしまうらしいんです」(福田和香子)。式で君が代を歌わない教諭を笑う友だち、気づかないふりした自分、目を塞いだ管理職。そんな苦い記憶から抜け出るためにデモに参加したと、この学生は言う。(中略)本紙7月11日の記事から。>

折々のことば115鷲田清一(27日付朝日・朝刊1面コラム)


7月28日(火曜日) 四川料理

 夕方から東京・赤坂のTBS放送センターへ。大学時代の友達4人と待ち合わせて、TBS局員の御用達の四川料理店で暑気払い。辛い料理ばかりではないけど、それでも四川料理の真骨頂は、やはり唐辛子(鷹の爪)の辛さや香辛料だろう。辛いけど美味しい。美味しいけど辛い。ビールを飲んでも辛さは引かずに強まるばかりだが、紹興酒を口に含むとどういうわけか治まっていく。謎だ。

 デザートの自家製の杏仁豆腐も絶品だった。辛い料理の後には申し分ない幸せな甘さ。次の飲み会は共同通信の本社社屋で待ち合わて、新橋あたりに繰り出すのかな。


7月29日(水曜日) なぜ現場の声を尊重しない

 現場の教員がだれも望んでもいないし評価もしていない教科書を、「どの教科書も違いが分からない」と言うような教育委員が一方的に採択するなんて、どう考えてもおかしいし異常だろう。手順としても道理から言っても。そもそも全教科を素人の教育委員が、すべて読みこなして評価することなどできるわけがない。

 そんな連中が勝手に選んだ教科書を使って教えることを強制させられるとは、これほど理不尽な話はないしあり得ない。まずは現場の声を尊重するのが大前提ではないか。現場の希望や意見を無視して、勝手に教科書を採択する傲慢不遜さに驚く。そんな地方自治体の教育委員会(教育委員)は万死に値すると言っていい。教育を破壊し子どもたちのことを何も考えていないのは、こういう教育委員たちだ。恥を知れと言いたい。


7月31日(金曜日) ひまわりが満開

 毎年この時期に設営公開されるのが恒例の横浜・上大岡のひまわり畑で、3万本の黄色い大輪が満開だ=写真。住宅街の一角で咲き誇っている。8月2日まで。


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