身辺雑記 

by totoropen (OOKA Minami)


2015年9月1日〜9月30日

●往生際が悪すぎる利権の構図●厳重警備●元最高裁長官「違憲」明言●議員会館のカレー●渋谷のハチ公と猫●デモに恐怖するネトウヨと安倍政権●「授業改善アンケート」●自民党は末期症状●自民党総裁選は異様だった●締め切りが延びた●自衛隊は人命救助に専念を●廃案しかない●まず憲法を遵守しなさい●馬鹿な上に身のほど知らず●暴動が起きてもおかしくない●こんな「採決」があるか●牛歩でも何でも徹底してやるべきだ●こんなデタラメ許されない●ネットで国勢調査●野党は団結して安倍自民打倒を●大人の責任●「国営放送」にしたいらしい●本末転倒●いま一番大事なのは●エンドレス●美学●●●ほか


9月1日(火曜日) 往生際が悪すぎる利権の構図

 佐野研二郎氏がデザインした東京五輪エンブレムの使用中止を、五輪組織委員会が決定した。当然の判断だろう。次から次に疑惑が噴出し、パクリや無断転用(盗用)だらけの制作姿勢がいくつも露見したのだから、もはやどうにもならなかった。

 新国立競技場と同じパターンで、むしろ遅すぎる判断だと思うけど、しかしいずれにせよ、佐野氏も東京五輪組織委員会にしても、見苦しさと往生際の悪さだけが際立つ。走り出したら止まらない利権行政の構図そのものだが、ダム建設も原発再稼働も沖縄の辺野古移設も、そして安保法案(戦争法案)もすべて同様だろう。

 嘘と詭弁とごまかしに満ちた東京五輪。新国立競技場の建設計画やエンブレムもごまかしだらけだが、何よりも「(原発事故の汚染水は)アンダーコントロールされている」などと世界中に大嘘を吹聴し五輪招致した安倍首相こそが、最低最悪の詐欺師ではないか。立憲主義を否定し憲法を蹂躙する安保関連法案(戦争法案)をめぐるデタラメ説明は、嘘やごまかしの最たるものだ。


9月2日(水曜日) 厳重警備

 午後から東京・永田町。衆議院議員会館で某超党派議連の総会など、あれこれ取材。議員会館の警備がなんとなく甘い気がした。気のせいかな。国会や首相官邸の周辺は、おびただしい数の警察官による厳重な警備体制が敷かれていた。デモや集会がなくても、相変わらずのものすごい緊張感で、ピリピリした空気に満ちていた。


9月3日(木曜日) 元最高裁長官「違憲」明言

 午後から東京・吉祥寺。取材で喫茶店にたっぷり6時間も居座ったのに、お店の人は嫌な顔ひとつしなかった。学生のころはお茶の水の喫茶店で12時間以上粘ることもざらだったが、今どきそんな迷惑な客を許してくれるなんて。寛容さに心より感謝。すみませんでした。

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 3日付の朝日新聞の朝刊1面トップは、<自公、再来週採決の方針/安保法案「60日ルール使わず」>で、そのすぐ隣の準トップは、<「集団的自衛権行使は違憲」山口繁元最高裁長官/「立憲主義わきまえず」>だった。安保関連法案(戦争法案)を採決・成立させようとしている自公政権の異常さが、実によく分かる見事な対比になっている=写真。

 安倍内閣の憲法解釈変更について山口繁・元最高裁長官が、「法治主義とは何か、立憲主義とは何かをわきまえていない。憲法9条の抑制機能をどう考えているのか」と批判。ストレートの豪速球と言っていい。憲法を平然と踏みにじる安倍政権は、やはり前代未聞の反社会的政権だ。

 恥知らずの安倍政権は、それでも安保関連法案(戦争法案)を採決するという。まともな感覚と正常な知性と普通の常識があれば、明白に憲法違反の法案を俎上に載せて採決するなんて、恥ずかしくてとてもできないはずだ。それでも傍若無人に安保関連法案(戦争法案)を採決するという安倍政権は、完全に狂っている。異常というより異様。

「集団的自衛権行使は違憲」山口繁元最高裁長官(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11945029.html?ref=nmail_20150903mo


9月4日(金曜日) 議員会館のカレー

 衆議院第2議員会館の地下1階の食堂でカレーを食べた。ものすごく美味しい。付け合わせのサラダは可もなく不可もなくでごく普通の代物だったが、カレーはこくがあって、辛すぎず甘すぎず、ごろっとした牛肉もたっぷり。全体的に量がやや少なく、あまり温かくないのが難点だけど、それでもまた食べたいと思わせる癖になる味だった。


9月5日(土曜日) 渋谷のハチ公と猫

 午後から東京・渋谷。取材相手と待ち合わせをしたハチ公前。ふと見るとハチ公の足の間で、猫がのんびり昼寝をしていた。大学生ら若者や観光客が口々に、「何あれ、かわいい」「だれかが置いたの?」「いつもいるのかな」と言いながら写真を撮っている。だれかが意図的に置いたのかもしれない。とりあえず記録するのが習慣(職業病とも言う)でもあり、僕も思わずシャッターを切った=写真。

 【おことわり】9月2日付から5日付までの「身辺雑記」を、まとめて更新しました。


9月6日(日曜日) デモに恐怖するネトウヨと安倍政権

 デモや集会は国民が意見表明する権利である。憲法で保障された最も大切な基本権の一つだ。そんなデモや集会を、ネトウヨや安倍政権が必死になって批判し非難罵倒するのは、憲法違反の安保関連法案(戦争法案)に抗議する世論の広がりに恐怖し、それだけ危機感を抱いているからだ。デモにわざわざ足を運んで参加する人たちの背後には、それ以上に相当多数の大きな声がしっかり横たわっている。

 立憲主義を根底からひっくり返そうとしている前代未聞の安倍ネトウヨ政権に対し、「これはおかしい」との思いを抱き怒りを感じているのは、国会前や首相官邸前、新宿の歩行者天国のデモに参加している人たちだけではもちろんない。安倍政治を拒絶する声は、じわじわと全国各地に世代を超えて着実に広がっている。

 各社の世論調査を見れば明らかだろう。圧倒的多数の憲法学者や法曹も、戦争法案は憲法違反だと断じている。こうした圧倒的多数の民意を無視して、憲法違反の法案を強引に採決しようとする安倍政権は、まさにファシズム独裁の「クーデター政権」そのものだ。

 法の支配、法治主義、立憲主義が、民主主義の根幹をなすこと、それが堂々と平然と踏みにじられようとしていることの意味を、まるで理解していないネトウヨには驚き呆れるしかない。もちろん安倍晋三首相を筆頭に。無知蒙昧、無教養、知性がないにもほどがある。

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 安倍政権御用達の日テレの世論調査でさえ、安保関連法案(戦争法案)に圧倒的多数の国民が反対している。しかも今国会での成立反対は、前月より7・8ポイント増えて65・6%。そもそも憲法違反の法案を採決すること自体が、まともな民主主義国家(法治国家)ではあり得ない話だろう。イデオロギーの問題ではなく、立憲主義そのものが問われているのだ。

安保法案、今国会で成立反対65・6%(NNN)

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20150906-00000038-nnn-pol


9月7日(月曜日) 「授業改善アンケート」

 前期授業の文章講座に対する「授業改善アンケート」の集計結果を眺める。いずれの項目も総じて平均値以上だったので安心した。その中で意外だったのは、自由記述欄の学生コメントが結構多かったこと。ほかの先生によると、匿名記述なので筋違いの非難や罵倒もあるそうだが、幸いなことに僕の場合はこれまでそういうのはほとんどない。

 「文章を書くことが楽しくなりました」「文章をどのように書くべきか理解できました」「文章力が上がりました。ありがとうございます」といった記述のほか、最もうれしかったのは、「文章を書く力が伸びました。また、考え方や見方も変わった」という学生のコメントだった。文章力自体の指導と同様、むしろそれ以上に力を入れたのは、視点や考え方だったので。

 視点や考えが定まっていないと、他者に伝わる文章は書けないと思う。授業では作文講評や文章作法のレクのほか、原発再稼働、立憲主義、安保関連法案(戦争法案)など、社会問題にも繰り返し触れて僕自身の考えを紹介した。そういう話が何らかの形で学生の心に響いたのであれば、これ以上うれしいことはない。

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 夕方からJR横須賀・総武線で千葉の船橋へ。取材。遠い。


9月8日(火曜日) 自民党は末期症状

 自民党総裁選で、安倍首相が無投票で再選となった。野田聖子・前総務会長は推薦人20人を確保できず立候補断念に追い込まれた。たった20人の推薦人も集まらないとは…。それほど保身に走る国会議員ばかりなのか、自由な発言が憚られる恐怖政治に支配された党内状況なのか。

 自民党は末期症状だな。安倍晋三を馬鹿にし嫌悪している議員も少なくないはずなのに。それでもあえて野田聖子氏の推薦人になった10数人は、立派だと思うよ。


9月9日(水曜日) 自民党総裁選は異様だった

 「野田聖子前総務会長が最終的に出馬を断念した経過は異様だった。推薦人20人すら確保できなかった。出馬断念の背景には、有形無形の圧力があった。執行部は議論の回避に走り、議員もまた総裁選後の人事を意識して尻込みしてしまった。視野が狭すぎはしないか」(毎日社説)

http://mainichi.jp/shimen/news/20150909ddm005070143000c.html?fm=mnm

 「情けないのは、400人を超す国会議員がいるのに、こうした政策論争の場づくりを後押しする議員がたったの20人も集まらなかったことである。首相周辺や派閥からの締めつけがあった。論争を封じ込め、それでよしとする政権党のあり方には大きな危惧を抱かざるを得ない。政権と民意の溝は広がるばかりだ」(朝日社説)

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11955013.html?ref=nmail_20150909mo

 「首相は国政選に3連勝し、自民党が突出した『1強多弱』体制を築いた。内政・外交で実績も上げた。党内の全7派閥が支持を表明したのは、常識的な判断だ。(野田聖子前総務会長が)明確な対立軸を立てず、『開かれた議論の中で我々の多様性を訴える』との主張だけで同調者を広げることには限界があった」(読売社説)

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20150908-OYT1T50152.html

 やっぱり読売はどうしようもないな。どういう立場でだれのために取材して、だれのために記事を書いて、だれのための新聞を作っているか、こうして並べて比べてみると一目瞭然だ。もちろん安倍晋三べったりの御用新聞(宣伝広報紙)なのは言うまでもない。あまりにも露骨すぎて笑えない。

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 土砂降りの雨の中、東京・渋谷へ。どうしても取材しなくてはならない集会があって、文字通り雨が降ろうが槍が降ろうが、何が何でも行かなくてはならなかったのだ。でも出かけた甲斐はあった。とてもいい集会だった。終了後は近くの居酒屋で懇親会。ここでも大いに盛り上がる。終電の一つ前の電車で帰宅。

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 混雑している東横線の車内で、座席が空いた。前に立っていた若い女性が、後ろの75歳くらいの白髪男性に席を譲ろうと声をかけた。「大丈夫大丈夫、ありがとう」と男性は女性を座らせた。2駅過ぎて、男性は改めて「どうもありがとうね」と会釈しながら下車していった。車内はほっこりした空気に包まれた。じいさんも女性も2人とも男前だ。


9月11日(金曜日) 締め切りが延びた

 原稿の締め切りがちょっと延びたので(無理を言って延ばしてもらったので)、とても楽になった。ものすごく助かる。ごめんなさい&ありがとうございます。


9月12日(土曜日) 自衛隊は人命救助に専念を

 自衛隊は被災地への「災害派遣」と「専守防衛」に徹して、国民の命を守ることに専念してくれたらそれでいい。それだけでみんなもう十分に感謝しているから。専守防衛の枠を越えて、日本の国土以外の場所にのこのこ出かけていって、集団的自衛権なんか行使しなくていいから。余計なことをしない方が自衛隊はみんなから愛されると思うよ。

 そもそも自衛隊員に人殺しをさせない世の中であることが、何よりも大事なんだけどね。わざわざ戦争をしに海外に出かけるなんて論外。圧倒的多数の日本国民は、自衛隊にそんなことは望んでいない。そういうことを望んでいるのは安倍政権とネトウヨと米軍だけだ。


9月13日(日曜日) 廃案しかない

 ようやく原稿を書き上げて出稿。今回はかなり苦戦した。取材に取りかかった時点でいろいろと問題があったのだが、そもそもそれが難航する事態を招いたのだろう。もちろんどんなことでも「まったくの無駄」ということはないのだけど、それでも非効率的で使わなくてもいい時間や労力を費やして、必要以上に疲弊したのは間違いない。勉強になったからまあいいか。

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 憲法の専門家が軒並み憲法違反だと指摘し、各社の世論調査でも圧倒的多数の国民がNOを突きつけ、さらに政府の説明態度のデタラメさを見るにつけ、もはや安保関連法案(戦争法案)は否決・廃案以外にはない。そういう意味で、木村草太氏はNHK「日曜討論」の中で「機は熟している」(否決・廃案の判断ができる時機にきている)と発言したのだ。にもかかわらずNHKは…。

NHKが露骨!番組公式Twitterが木村草太の安保法制反対意見を賛成に歪曲!「反対意見は理解しにくい」のつぶやきも(LITERA)

http://lite-ra.com/2015/09/post-1481.html

 NHK「日曜討論」のツイッター・アカウントの中の職員が度し難い馬鹿なのか、理解力も表現力も欠如しているのか、それとも意図的に事実を捏造しているのか。いずれにしても論外だし酷すぎないか。公式アカウントの発言だけに大問題だ。発信者は実名を公表して謝罪すべきだろう。

https://twitter.com/nhk_touron/status/642886793289854976

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 そもそも憲法違反が明白な法案を恥ずかし気もなく堂々と国会に提出して、採決しようとする時点で、そんな政治家や政権を信用できるわけがない。権力を縛るのが憲法で、すべての政治家・公務員は憲法を遵守する義務がある。中学生でも知ってる立憲主義。中学校で教わらなかったのか。


9月14日(月曜日) まず憲法を遵守しなさい

 安倍首相やネトウヨは、国会で法案(安保関連法案=戦争法案)を採決して成立させるのは「民主主義のルールだ」と言うが、それならまず憲法を無視せず、しっかり遵守しなさい。憲法は国の最高法規であり、すべての権力は憲法のもとに、憲法の制約に基づいて存在しているのだから。それこそが「民主主義のルール」だろう。

 立憲主義や法の支配も理解できずに、憲法を平気で踏みにじる政権が大きな顔をしてのさばって、違憲法案を強行採決するような国が、まともな民主主義国であろうはずがない。


9月15日(火曜日) 馬鹿な上に身のほど知らず

 昨夜はゲラのチェックや取材準備などをしながら、佳境に入ってきた深夜アニメを見たりして、ほとんど眠れず。結局1時間半だけ仮眠して、午後から永田町の衆議院第1議員会館へ。不登校の子どもらを対象にした「多様な教育機会確保法」(仮称)の立法化を目指す、超党派議員連盟の合同総会を取材。そこでの結果を踏まえ、予定稿のうち2行分の修正を電話で編集部に伝えてギリギリ校了。なかなかスリリングだった。ついでに国会周辺の様子も取材。相変わらず警備が厳しい。応対する警察官の顔つきと言葉だけは丁寧だが、威圧感と強圧的姿勢はハンパない。

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 最高裁の元判事も最高裁長官経験者も、さらには日本の大半の著名憲法学者と法曹関係者も軒並み憲法違反だと断言し、各社世論調査でも圧倒的多数の国民が反対の声を上げている、そんな明らかな「違憲法案」を国会の場に持ち出して、しかも首相をはじめ政府与党はろくな説明もできないのに強行採決することが、どれだけ立憲主義に反しているか。それさえ理解も自覚もできない安倍ネトウヨ独裁政権。

 こんなデタラメな国会審議さえも打ち切って、そうして安保関連法案(戦争法案)を強行採決して成立させてしまったら、もはやこの国は、先進国でも民主主義国でも法治国家でもなくなってしまうだろう。国会前に集まった大勢の人たちの熱気と怒りと問題意識を見て聞いて、改めてそう思う。

 そんでもってツイッターで、「最高裁判事や最高裁長官の経験者も、日本の大半の憲法学者と法曹も憲法違反だと断言」と発言したら、すかさず典型的ネトウヨが、「そんなのは所詮素人の戯言。最終判断をできるのは最高裁判所だけで、その他大勢が何を言おうと全て無意味」とのリプライを送りつけてきた。判事や憲法学者が素人って…。どれだけ愚かなんだ。馬鹿な上に身のほど知らず。救い難いな。

 無知と無教養を自覚していないネトウヨがうざすぎる。暇なのか構ってほしいのか知らんけど、いずれにしてもそれだけ、「戦争法案に反対する世論の広がり」に危機感を抱いて必死なのだろう。読売・産経の社説や記事や紙面構成の傾向とあまりにも似ていて、ある意味すごく分かりやすい。だけどうざい。

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 衆議院第1議員会館の喫茶室でカレーを食べた。あまり美味しくなかった。ライスが最大の敗因のように思う。ぎゅっと固まっていてさらっとした感じがないのだ。ルーも辛いだけでコクがないし。インドかパキスタン系の人が作っているらしく、僕の口に合わないだけかもしれないけど。この前に食べて美味しかった衆議院第2議員会館の食堂に行けばよかった。


9月16日(水曜日) 暴動が起きてもおかしくない

 国会質疑でまともに答弁できず、さらに虚偽と開き直りを繰り返すばかりか、支離滅裂で矛盾した説明しかできない安倍政権。憲法を愚弄して蹂躙し、しかも圧倒的多数の世論も憲法の専門家の見解も無視。適正な手続きさえも怠る。野蛮で乱暴で暴力的なのは安倍政権の方だ。徹底的に抵抗し、あらゆる方法で反対の声を上げるのは、主権者たる国民の当然の権利だ。

 暴動が起きてもおかしくないような異常事態を招いているのは、すべて安倍ネトウヨ独裁政権の責任だろう。まさに正念場。「与党が野党の強い反発にもかかわらず締めくくりの質疑を急ぐのは、野党の抵抗によって週内成立がずれこみ、連休にかけて国会周辺のデモの激化とタイミングが重なることを避けたいためだ。自民幹部は『我々が最も恐れるのは、人々の熱狂だ』と漏らす」(朝日)。圧倒的多数の国民が持続して声を上げ続ける限り、希望の光は消えない。

(時時刻刻)最終盤「違憲」次々、「裁判所では通らぬ」安保法案公聴会(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11966487.html

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 安保関連法案(戦争法案)に反対する市民のデモや抗議行動について、バカウヨの頭の悪すぎるコメント。「やりたい放題。法治国家の威厳を見せる時では? 民意を無視して、自分達の考えを押し付ける極左のオツム」。無知・無教養にもほどがある。正確な現状認識に基づいて表現するなら次の通りだろう。→「やりたい放題の安倍政権。法治国家の威厳を見せる時では? 民意を無視して、自分達の考えを押し付ける独裁政権のオツム」。

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 高校生のデモや集会への参加を学校外なら原則認める、との通知案を文部科学省が検討。そもそもそんなことに文科省(国家)が口を出し、禁止すること自体がおかしいだろう。高校生がデモや集会に参加しようがしまいが、本人の自由意思ではないか。

 高校生自身が判断すべき政治行動について、文科省(国家)がとやかく言うなんて、まともな先進国でそういう馬鹿げたことがあり得るだろうか。やはりこの国の政府・行政は、憲法も基本的人権も民主主義もまったく理解していない。主権者である国民のことを、支配する対象としか見ていない証拠だ。

高校生のデモ参加など、校外容認へ(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/ASH9H4QVFH9HUTIL021.html?iref=comtop_6_01


9月17日(木曜日) こんな「採決」があるか

 参議院特別委員会の鴻池祥肇委員長に対する、福山哲郎参議院議員(民主党幹事長代理)の不信任動議提出演説は、心にしみ入る感動的な内容だった。鴻池氏の人柄に敬意を表した上で、安保関連法案(戦争法案)の問題点と手続きのおかしさを十二分に指摘しており、言葉の力を改めて感じさせてくれた。

 ところが不信任動議が否決された直後に、いきなり安保関連法案(戦争法案)の強行「採決」。鴻池委員長の声も何も聞こえず、理事会協議も開かれず、地方公聴会の報告もされず、締め括りの総括質疑もないのに。最低限の手続きも踏まないこんな採決があるか。無効だろう。

 安倍晋三首相は「採決」する前にさっさと委員会室から逃げ出した。その直後の強行「採決」だった。そもそも速記を止めて、委員長による議事内容の発言も聞こえないなんて、そんなデタラメな議事運営の「採決」があるかよ。事実上の「舞台監督」を担当していたヒゲの隊長の演出は杜撰でお粗末だ。酷すぎる。軍事クーデターが起こったのかと思ったよ。

 にもかかわらず「採決が行われている」「採決した」という前提で、NHKのアナウンサーは実況アナウンスを続けた。委員会室を出たヒゲの隊長へのインタビューにしても、「採決されたのか、採決は有効なのか、無効ではないのか」とまず聞くべきではないか。「採決した」という既成事実づくりに加担するかのような(実際には加担しているわけだが)、あまりに不自然すぎるNHKの実況中継のアナウンスだった。

 それに先立って放送されたNHKの昼のニュースも、実に不自然で作為的だった。安保関連法案(戦争法案)「YES」のプラカードをアップにした映像を延々と流し、「新宿で法案に賛成の人たちが集会を開きました」と仰々しく伝えるNHKの正午のニュース。実際は街宣車の前には十数人ほどしかいないのだ。そんな「集会」をあえてわざわざ全国ニュースで伝える意味がどこにあるのか。

 まずニュース映像そのものが不自然すぎる。現場全体の状況が分かるように撮影したロングの映像を、どうして流さないのか。作為的すぎないか。そもそもわずか十数人の賛成派の宣伝活動と、国会前に市民や学者ら数万人が集まる反対派の大規模な抗議集会を、同列に扱うNHKの報道姿勢自体が異常としか言いようがない。

 もしも仮にそれが公平公正な報道だと言うのなら、選挙報道でも泡沫候補をほかの候補者と同等に扱えばいい。しかしそんな伝え方はしていないだろう。明らかにおかしいではないか。安倍政権べったりで作為的な報道に徹する読売や産経と、完全に同レベルになってしまったNHKのニュース編成に驚きと失望を禁じ得ない。

 TBSテレビの昼の情報番組「ひるおび」で、安保関連法案(戦争法案)をめぐる動きについてコメントした出演者も酷かった。中でも、時事通信社解説委員の田崎史郎は極めて酷かった(今回に限らずいつものことだけど)。圧倒的多数の民意とかけ離れた安倍政権の姿勢を、果敢に批判する作家の室井佑月さんに対し、「反対する国民の声」を過小評価するように否定して冷笑する言動は、まさに政権の「宣伝広報マン」そのものだった。

 政治権力を監視して批判するのが職務であるメディアの人間が、権力に近付きすぎて一線を越えると、権力と一体化して癒着してしまう。特別扱いや特権意識に感覚が麻痺して、自分も権力の一員なんだと勘違いするようになるのだ。金銭の授受や便宜供与の有無はともかく、田崎史郎はその典型だと言っていい。もちろん田崎だけが特別なのではなく、残念ながらそうした勘違い政治記者は少なくない。だからこそメディアの人間には、強い自制と自省が求められるのだが。

 憲法違反の法案の中身も、傲慢不遜で不十分な説明も、適正手続きからも、安保関連法案(戦争法案)をめぐる国会審議と安倍政権の姿勢はすべてが大問題だ。さらには立憲主義も踏みにじる。許し難い反社会的な政権だ。安倍政権は憲法をなめきっていると言うよりも、国民をなめきっている。

 憲法に反する法律、命令、その他の行為は効力を有しない(憲法第98条)。しかし安倍ネトウヨ独裁政権ならこの憲法の規定も、あっさりと堂々と平然と無視する可能性は大きい。安倍政権が厚顔無恥な無法政権であり、クーデター政権そのものであることは、もはや国民周知の事実だろう。立憲主義を否定するこんな政権は一刻も早く退場させるとともに、安保関連法案(戦争法案)に賛成した議員にも断固ノーを突きつけ、選挙で落選させるしかない。


9月18日(金曜日) 牛歩でも何でも徹底してやるべきだ

 安保関連法案(戦争法案)について、NHKは一貫して「賛否両論あって、国民の意見は分かれていますね」と言う。一見もっともらしい言い方だが、それだとまるで賛成と反対が半々みたいではないか。とんでもない。実際には圧倒的多数の国民は反対だし、政府の説明は不十分で今国会での成立反対の声は8割に上る。憲法学者の大半が違憲だと主張している。

 にもかかわらず、「国民の意見は分かれている」とはどういうことだ。そんな言い方しかできないのか。報道に携わる人間としても一人の主権者としても、立憲主義を無視した安倍政権の傍若無人の振る舞いに、疑問や怒りはないのか。そうした感情は横に置いて、公正中立に冷静に伝えるにしても、「賛否両論。国民の意見は分かれている」といった言い方はおかしいだろう。そういうものを客観的とは言わない。

 そもそも立憲主義を無視して、憲法違反の法律を通そうとすること自体があり得ない暴挙ではないか。「賛否両論」だなんてレベルの話ではない。NHKはまがりなりにも公共放送を名乗るのであれば、事実を正確に反映した公正なアナウンスをしろ。まともなアナウンスもできない上に、事実をねじ曲げたニュースを流すな(激怒)。

  徹底してチリ沖で起きた地震の津波情報を延々と流し続けるNHK。正午のニュースでも26分間も津波情報を伝えてから、参院本会議の問責決議案など、安保関連法案(戦争法案)のニュースはわずか3分ほど。異常だ。洪水被害の時のように、テロップやL字型画面や別枠画面を駆使すればいいではないか。

 参院特別委員会の委員長問責決議案に対する野党演説を生中継し続け、強行採決の一部始終が全国に流れてしまったのを教訓にしたのだろうか、国会中継をかたくなに拒むNHK。津波情報を延々と流した後は、午後1時半から「スタジオパークからこんにちは」を放送し、そこではL字型画面で津波情報を伝えた。それができるなら同様の手法で国会中継しろよ。

 これまでもさんざんNHKを批判してきたが、もはやもう完全にNHKは見限った。度し難い呆れ果てた国営放送(安倍政権の広報宣伝機関)だ。

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 相手(安倍独裁政権)が違憲違法な行為を続け、明白に憲法違反の法案を通そうとしているのだから、野党は文字通りあらゆる手段を使って徹底抗戦すべきだろう。圧倒的多数の憲法学者も憲法違反だと明言している。もちろん圧倒的多数の国民が反対なのは各社の世論調査でも明らかだ。牛歩でも何でもやるべきだ。全員で敢然とやればいいのに。

 発言時間や投票時間に制限がかかっているのだとしたら(それも大問題だと思うが)、すべての案件についてそれぞれが1人1分ずつ牛歩をやれば、相当な時間稼ぎになる。憲法違反の法律を強引に押し通そうとする無法に抵抗するのだから、世論は野党の味方になるはずだと思うけどなあ。

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 産経のトンデモ記事について、毎日新聞が完膚なきまで完全に論破した批判記事を掲載。産経はもはや行き着くところまで行って、カルト宗教をも超越した存在になってしまったので、まともな人は相手にしないだろう。論外のキ印が垂れ流す論評にも値しない与太記事だけど、しかし嘘やデタラメやデマも百回千回と繰り返せば、真に受ける馬鹿が出てくるので、こういう反論・批判記事も必要なのかもしれない。

<産経世論調査>安保法案反対デモの評価をゆがめるな(毎日)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150917-00000004-maiall-pol


9月19日(土曜日) こんなデタラメ許されない

 国会前から横浜の自宅に朝8時に帰宅。午前2時18分、国会正門前に集まった人たちに参院本会議での安保関連法案(戦争法案)の可決成立が伝えられると、国会前で学生団体シールズの奥田氏が「悲壮感なんてない。選挙に行こう。賛成議員を落選させよう」と演説。「安倍は辞めろ!」コールがわき起こった。それから午前5時15分まで延々と「採決撤回!」「選挙に行こうよ!」とコールが続く。気付いたら950枚も写真を撮っていた。いろんな意味でめっちゃ疲れた。

 参議院議員会館の前の様子を見るために、周辺を動き回ったりもした上に、ずっと立ちっ放しだったので疲労困憊。でも歴史的な場面なので記者としては当然かと。きょうあすは完全休養だ。

おびただしい数の警察官。車道を警察車両が埋め尽くし、城壁のように人々をブロックし分断する。反対の声の拡大を見せたくないという「政権の強い意思」が感じられる=写真(9月18日午後8時30分ごろ、国会正門前)。

国会周辺はおびただしい数の警察官であふれた。普通の通行さえ規制し、理由を聞いても「法的根拠はない」と平然と答える。これが民主主義国家、法治国家の姿か=写真(9月19日午前0時10分ごろ、国会正門前)。

「野党は頑張れ!」「強行採決絶対反対!」「憲法読めない総理は要らない!」とコールが続いた国会周辺。野党国会議員からは「皆さんの声にとても勇気づけられました」「野党が団結できたのは皆さんの声のおかげです」の声も=写真(9月18日午後8時10分ごろ、国会正門前)。

参院本会議で可決成立した直後、「憲法違反!」「採決撤回!」「安倍は辞めろ!」と繰り返しコールする参加者。怒りと悔しさから、目に涙を浮かべる女子学生が何人もいた=写真(9月19日午前2時30分ごろ、国会正門前)。

安保関連法(戦争法)の可決成立の後も、国会正門前では午前5時過ぎまで「賛成議員を落選させよう!」「選挙に行こうよ!」とコールが続いた=写真(9月19日午前2時30分ごろ、国会正門前)。

 可決された法律は、あくまで形式的に成立しただけに過ぎない。そもそも明白に憲法違反である上に、政府答弁がデタラメで虚偽と矛盾だらけで、まともな説明が全くできておらず、委員会採決の過程や手続きのどれを取っても重大な瑕疵があるので、廃止に追い込む手立ては十分にあるはず。しかも何よりも圧倒的多数の国民が反対している。安保関連法(戦争法)の可決成立は無効だ。廃止しかない。

 憲法を冒涜し蹂躙し無視し続ける安倍晋三は、史上最低最悪の反社会的首相だ。安倍独裁政権の行為は社会的犯罪であり、安保関連法(戦争法)の可決成立はクーデターそのものだ。こんなデタラメは断じて許すわけにいかない。違憲訴訟を全国津々浦々で連発し、法案に賛成した議員には選挙で鉄槌を下すしかない。主権者として怒りをはっきり示さなければ。

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 きのう発売の「週刊金曜日」9月18日・25日合併号に、「不登校の子どもを追い詰める!?/保護者ら慎重さ求める声も、多様な教育機会確保法案」という記事を書きました。「学校外の多様な学び」を支援する法案をめぐる状況と問題点など、いま何が進行しているかを紹介したルポです。よろしければどうぞ。


9月20日(日曜日) ネットで国勢調査

 国勢調査にインターネットで回答した。これまでは調査員が各家庭を訪問して紙の調査票を配布していたが、今回から初めてネット回答が導入された。パソコンやスマートフォンを使って、ネット回答できるのは手軽で便利だ。

 事前に配られた「インターネット回答の利用案内」の封筒には、世帯ごとに割り振られたIDとパスワードを記した書類が入っていたが、封がされていないので、第三者が取り出して見ることが可能という状態だった。杜撰だなあと思っていたら案の定、各地で同様の状態での配布がされていることが問題になった。しかも手渡しでなく、マンションなどの集合郵便ポストから封筒がはみ出た状態での配布が横行している、ということも判明した。いくらなんでもいい加減すぎるだろ。

 うちの場合は留守の間に、ドアポストの中に完全に隠れる状態で入れてあったから、第三者に盗み見られる可能性はかなり低いと思われる。しかしそれでも封筒に封がされていないのは、やはり個人情報の取り扱いが杜撰ではないかと不安に感じる。いくら立派なシステムが構築されても、個人情報を扱う側の役所の人間がいい加減だと、情報はだだ漏れになってしまう。自覚と責任感と危機感と意識の問題だ。

 とまあそんな一抹の不安を抱かせる国勢調査ではあったが、留守中に調査員が何回か来訪してくれたり、回答書類の受け渡しで気を使ったりするのも面倒くさいので、インターネットで回答することにした。回答そのものは別段どうということもなく、さほど時間はかからなかったが、全角で記入するのか半角で記入するのか、明示されていないのは不親切だと感じた。くれぐれも個人情報の管理だけはしっかりやってほしい。


9月21日(月曜日) 野党は団結して安倍自民打倒を

 「公明党の山口那津男代表は20日、東大阪市での演説で野党批判を展開。火の粉を払おうと躍起だった。政権内には『法が成立したら国民は忘れる』(官邸幹部)との声もある。一方、安倍首相は20日、山梨県内のゴルフ場で知人らとゴルフを楽しんだ」(朝日記事から抜粋)。

 主権者たる国民を愚弄する安倍自民党と公明党の議員。ここまでコケにされて黙っているなんて、とても考えられない。断じて許せないし許さない。安全保障関連法(戦争法)の成立に手を貸した議員はすべて必ず、次の選挙で落選させなければなるまい(激怒)。

 各選挙区に独自候補を擁立し、野党との選挙協力をしてこなかった共産党が、安倍政権の歴史的暴挙を前に方針転換し、国政選挙で野党と選挙協力を進める方針を決めた。共産党の志位和夫委員長は会見で、「戦争法廃止の国民連合政府の実現」を訴え、「入閣は条件にしない、戦争法廃止一点での共闘だ」と明言したという。

 これまで共産党は、比例区での得票増といった党勢拡大の目的もあって、全選挙区に候補者を擁立し、他党との選挙協力や調整はしないのが基本方針だった。現在の政治情勢を考えれば、共産党単独候補でかなり勝てるはずなのに、あえてそれをしないとは。共産党は本気なんじゃないか。これなら安保関連法(戦争法)に反対する勢力は、間違いなく安倍自民に勝てると思われる。野党は胸襟を開いて手を結ぶべきだ。

共産党・志位委員長の野党共闘が実現した場合の参院選獲得議席を予測、驚きの結果が(LITERA/リテラ)

http://lite-ra.com/2015/09/post-1508.html

 東京新聞の社説から。「まずは自分が声を上げ、共感の輪を広げる」「自らの思いをぜひ一票に託してほしい」「野党が選挙にバラバラで臨むことになれば、与党が漁夫の利を得るだけである」。

「違憲」安保法制、さあ、選挙に行こう(19日付東京新聞・社説)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015091902000158.html

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 アニメ総作画監督ふくだのりゆきさんのメルマガ「アニメーターとして生きる」の記事が、まぐまぐニュースに登場。日本アニメ界の状況に警鐘を鳴らしている。

現実味を帯びてきた、中国「爆買い」による日本製アニメの「終焉」(まぐまぐニュース)

http://www.mag2.com/p/news/30120

 アニメ総作画監督ふくだのりゆきさんの「まぐまぐニュース」をベースに、やまもといちろう氏が日本のアニメ業界を論評したブログ記事。

「アニメは日本がリードしている」という幻想(やまもといちろうBLOG)

http://kirik.tea-nifty.com/diary/2015/09/post-8602.html


9月23日(水曜日) 大人の責任

 カレンダーを眺めて今ごろ気付いたのだが、来週から大学の後期授業が始まるんじゃないか。ショック。まだまだ先だと思っていたのに。でも話さなければならないことはたくさんある。憲法違反の安保関連法(戦争法)や立憲主義やメディアのあり方について、講義でしっかり伝えるつもりだ。大人の責任として。


9月24日(木曜日) 「国営放送」にしたいらしい

 自民党の小委員会が、NHK受信料の支払い義務化を提言。名実ともに「国営放送」として政権の広報宣伝機関にしたいんだな。実に分かりやすい。国民からカネをふんだくって、しかも政権に都合のいい情報を一方的に垂れ流して視聴させる。まさに独裁国家の手法そのものじゃないか。

 主権者たる国民が知るべき情報(国会審議の中継や強行採決の様子など)はサボタージュして放送せず、安倍首相の言いたい放題の会見は延々と流し、そればかりか恥ずかし気もなくヨイショする解説をたっぷり伝える。そんな一方的な放送に対し、そもそもどうして受信料を支払わなければならないんだ。冗談もいい加減にしろ。

 ちなみに安倍政権の面々は利口ではないから、NHKに公共放送の振りをさせつつ、巧妙に広報宣伝機関の役割を果たさせる、というようなやり方は難しくてできない。やり方が稚拙で露骨すぎるので意図が丸わかりなのが、安倍自民党の低能集団らしさでもある。別の言い方をすれば、国民を馬鹿にして舐めきっているのだ。

 何ごとも「国家のカタチ」を明確にして、国家がすべてを管理統制しないと納得できないのが、安倍極右政権の「こだわり」であって「性癖」らしいので、NHKも「公共放送」などといった曖昧な存在では放置したくないのだろう。受信料の義務化もその一貫というわけだ。実に分かりやすい。

NHK受信料の義務化を提言、自民小委、値下げとセット(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/ASH9S5JD6H9SUTFK00Q.html


9月25日(金曜日) 本末転倒

 安保関連法(戦争法)が成立してから国民の理解を得るというのは、順序が全く逆だろう。まず国民が納得できる説明をして理解を得た上で、それから法律を成立させろよ。あべこべじゃないか。文字通り本末転倒。しかも開き直りに終始する。いつも通り滞りなく通常運転の「安倍デタラメ会見」だった。おまけにNHKの解説は、ご丁寧に盟友の岩田明子記者。ため息。

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 安倍首相がケータイ料金の値下げにまで口を出すのは、支持率回復のための一手だろうとのコメントが、民放のニュース番組を見ていたら耳に入ってきた。確かにそれもあろうがもう一つ、安倍政権のネトウヨ別動部隊の救済も、大きな理由ではないかと推察する。たぶん彼らはヘイト書き込みの大量投下で、料金負担がかさんで悲鳴を上げているはずだから。

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 喪服姿で数珠を持って登壇した山本太郎参院議員に対し、参院議員の品位をおとしめる行為だったとして、山崎正昭参院議長が口頭で厳重注意した。だったら、憲法を蹂躙・愚弄・無視し続け、明らかに憲法違反の法案を強行採決して成立させた安倍政権と賛成議員たちは、万死に値するのではないだろうか。そちらの方がはるかに罪は重いはずだ。

 本当に反省すべきなのはいったいどちらか。自分たちの違憲・違法行為を棚に上げ、議員除名をちらつかせて山本太郎議員に警告するとは。こういうことこそ厚顔無恥と言うのではないか。

 山本太郎議員は憲法と民主主義のルールに則って、国会議員としての使命を十分に果たしている。除名されるべきは、遵守すべき憲法を足蹴にした自民党議員らの方だ。そんな自民党のために手を合わせて拝んでくれた山本議員に、参院議長や自民党議員はむしろ感謝すべきだろう。


9月28日(月曜日) いま一番大事なのは

 「まずは参院選でのねじれ現象の実現が当面の目標だ」(日刊スポーツのコラム政界地獄耳)。全くその通りだと思う。共産党の選挙協力の呼びかけに、愚図愚図と煮え切らない民主党。ここで共闘せずにいつ共闘するんだ民主党。いま何よりも一番大事なのは、違憲違法な安保関連法(戦争法)を廃止し、この国に立憲主義を取り戻すことではないのか。国のカタチも理念も、民主主義や法治主義の基本的ルールも、すべて根底から壊されようとしている危機的状況ではないか。

民主党は今、なりふり構わず働く時(日刊スポーツ)

http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1545053.html

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 党首自らがあっさり離党する「次世代の党」。そしてそのまま自民党へ鞍替え。なんて分かりやすいんだろう。安保関連法(戦争法)の成立を支えた「野党」の実態は、第2自民党そのもの。自民党の影武者と言ってもいい。安倍自民党がのたまう「野党の理解も得たから強行採決ではない」の言葉が実にそらぞらしい。

次世代を離党した平沼氏と園田氏、自民復党へ(読売)

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150928-OYT1T50133.html

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 国会の会期中(安保関連法=戦争法が成立する前)でなく、どうして今ごろ、この話を大々的に取り上げたんだろう。

<憲法解釈変更>法制局、経緯公文書残さず(毎日)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150928-00000013-mai-pol


9月29日(火曜日) エンドレス

 就職活動の日程変更に振り回される大学生。「すぐ見直したら失敗と認めるようなもの。政権のメンツは丸つぶれだ」。政権のメンツが大事なのか、学生の学業と就活が大事なのか。政権のメンツなんてどうでもいいだろう。どこを向いてだれのために何のために仕事をしているのか、そこのところを見誤ってはいけない(はずなんだけど…)。

就活改革、誰が得した?国・経済界、影響検証へ(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11988358.html?ref=nmail_20150929mo

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 橋下徹市長と大阪維新はストーカーだな。しつこくいつまでもどこまでも延々とエンドレスで粘着する。病気じゃないか。市民の税金をどこまで浪費するつもりなのか。

大阪都構想、経費31億7852万円、府・市総額、再挑戦なら議論も(朝日)

http://digital.asahi.com/articles/DA3S11988298.html?ref=nmail_20150929mo

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 福山雅治さんと吹石一恵さんの結婚について、感想を聞かれた菅義偉官房長官の発言。まず「国家に貢献してくれ」という発想自体が論外で時代錯誤。産めよ増やせよの世界観かよ。そもそも出産や結婚は極めて個人的な営みであって、政治家に口を出されるようなものではない。余計なお世話だ。安倍政権は首相を筆頭に、本当に馬鹿ばっかりだな。

 「おめでとうございます、末永くお幸せに」とでも言っておけばいいものを、なぜそこであえてわざわざ「国家への貢献」といったきな臭い話を出してくるのか。要するに思わず本音が出てしまったということだろう。それにしても知性も教養も品性も全く感じられない言動が、よくぞこれだけ次から次へと際限なく飛び出してくるものだ。

菅官房長官「出産で国家に貢献を」(毎日)

http://mainichi.jp/select/news/20150930k0000m010089000c.html

 【追記】国民が国家に貢献するのではなく、そもそも国家(政治家)が国民に貢献(奉仕)すべきだろう。菅官房長官のような発想の人は、たぶん家庭でも同じように「子どもをたくさん産んで菅の家に貢献を」などと口にしているに違いない。ちなみに安倍首相は女性の「活用」(=利用)はしても、本気で女性と対等な関係を結ぶなんてことは、はなから考えてもいないと思うよ。


9月30日(水曜日) 美学

 ツイッターの140文字制限がなくなるという噂が流れているけど、本当かよ。どれくらい信憑性があるか定かではないが、それはともかく、俳句や短歌のようにギリギリの字数制限の中で努力して表現を極めるのは、ある意味「美学」だと思う。制約がある中で最善を尽くすのは意外と面白いし、きっちり制限字数の範囲に収まった時はそれなりに達成感がある。校則や門限とのせめぎ合いと似ているかもしれない。ツイッターも同様だ。140字では書ききれずに歯がゆい思いをすることもあるが、しかしその時は(続く)と書いて、次のツイートに逃げる(つなげる)のも可能だし(笑)。

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 大学後期(秋学期)の1回目の授業を無事終える。ジャーナリズムの講義で僕はいつも「主権者教育」をやっているつもりだ。主権者たる国民の権利を行使してしっかり意思表示するには、情報を取捨選択して判断材料を入手しなければならない。そのためには、自分自身のアンテナを磨く必要がある。メディアの問題点とあるべき姿を考えるとはそういうことだ。自立した市民であるための授業だと考えている。そんな思いが、どれくらい学生に伝わったかは定かではないけれども。

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 要するに安倍政権は難民問題を、少子化対策に利用できるかどうかとか、使い勝手のいい安価な労働力や金儲けの道具としか見ていない、ということなんだろう。もう一つは管理や支配の対象としての観点だ。そこには「人道支援の視点」なんてかけらもない。そんな恥ずかしい考えを平然と、国連演説と記者会見の場で、世界に向けて発信してしまう安倍晋三首相って、本当に恥ずかしい奴だよなあ。情けないにもほどがある。

 難民支援・難民認定の問題も、女性の「活用」や「活躍」とやらも、派遣労働も、多様な教育機会の確保にしても、どれもこれもすべてショーバイの道具として「利用」することしか考えていない。毎度のことながら安倍政権の醜悪さに慄然とする。

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 【おことわり】きのう9月29日付「身辺雑記」の末尾に、追記を掲載しました。


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