●あけおめ●ベストドラマと糞ドラマ●原発ゼロ基本法案に期待●インク交換●コンピューターの勘違い●救い難いNHKの虚偽広報●ようやく投函●読書メモ●怒りの共有なぜできない●「無自覚な無知」ゆえの差別意識●反社会的で悪質なMXテレビの罪●見分けられない●「植民地支配者」の視点●トランプ大統領の侮蔑発言●民進党はしつこ過ぎる●的外れな番組紹介●無理があったムーミンの出題●政治的利用をするな●思い込みと開き直り●逃げ回る安倍首相●ガラガラ●今期テレビアニメ評●市民のリテラシーが問われている●秀逸の法廷ドラマに拍手●まさかの事故死のニュース●大雪警報●ブラック総理の憲法観●新聞配達●あのイイノホールのビルが●エアコンが頻繁に停止●冠婚葬祭のマナーは難しい●短絡的な攻撃と萎縮と●「任命責任」をどう取るのか●パソコンが使えない学生増加●産経新聞の沖縄捏造記事●皆既月食●まず憲法を遵守せよ●●●ほか
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。そんなわけで、いつものように今年もまた、年賀状はこれから作成に取りかかるのでありました。怠惰な日々は変わりそうにありません。
「2018ベストドラマ大賞」と「2018糞ドラマ・オブ・ザイヤー」を、新年早々の2日間でまさかいっぺんに見てしまうことになろうとは、思いもしなかったなあ。ベストドラマは、テレビ朝日系「相棒16元日スペシャル・サクラ」(1日)。ワースト糞ドラマは、TBS系「都庁爆破!」(2日)だ。それにしても「都庁爆破」は酷い。酷すぎる。
「相棒」は、公安警察が個人情報を恣意的に収集し、人々の「弱み」を握って脅すことで、国家権力が個人を管理統制支配する恐ろしさを的確に描いた力作だった。社会派ドラマとして、この時代に問われるべき閉塞感と問題点をきちんと提示しながら、弱者の側の視点をしっかりと押さえ、なおかつ面白くて楽しめるエンターテインメント作品に仕上げている。さすがだ。
一方の「都庁爆破」はリアリティーも必然性も問題意識もまるでなく、論評するに値しない酷い出来で、よくこんなお粗末なものをゴールデンタイムに放送したものだ。小池百合子を模した都知事の描写は陳腐そのものだったし、テロの恐怖を煽るだけで脚本も演出も最悪だった。ネットで「シン・ゴジラが捨てた無駄を全部集めたドラマ」などと酷評されていたが、言い得て妙だと思った。
立憲民主党の「原発ゼロ基本法案」の骨子案。こういう明確で責任ある姿勢と方針の表明を待っていた。原発再稼働は非常時以外に認めず、電力会社の廃炉支援などに国が責任を持つことが柱。原発再稼働を進める安倍政権との対立軸を示すという。支持するとともに大いに期待したい。
→立憲民主「原発ゼロ」骨子案、再稼働は非常時以外認めず(朝日)
https://digital.asahi.com/articles/ASL125J3FL12UTFK004.html
ようやく昨日、年賀状の裏面の版下が完成。印刷に取りかかる。それにしてもプリンターが頻繁にインク交換を求めてきて、その度にいちいち印刷を中断させられるのが煩わしい。インクの減り方が激しすぎる。プリンターやコピー機のメーカーは消耗品で儲けているとは聞いていたが、ちょっとあこぎすぎやしないかと思う。
コンピューターも勘違いして間違えることがあるのだなあと、ちょっと微笑ましいようにさえ感じたのが、今朝の緊急地震速報の誤発信だった。茨城県沖と富山県でほぼ同時に発生した2つの地震を1つの地震だと誤認して、コンピューターが過大評価したのが原因だという。
午前11時過ぎに久しぶりに警報音が鳴ってびっくりしたが、待てど暮らせど一向に揺れが来ないのでテレビを見たら、茨城県で震度3とアナウンスしていて拍子抜けした。でもまあ規模は小さくても地震はあったわけで、大地震の際に警報が鳴らないよりは、間違いでも警告してくれた方がずっといい。頻繁に誤報されたら困るけど、たまになら緊張感や自覚が生じて有益かもしれない。
東日本大震災直後の福島原発事故の恐怖を、こういう機会にこそしっかり思い起こすべきだろう。ついつい何もなかったかのように忘れて日常を過ごしてしまいがちだからこそ、反省と自覚を胸に刻む必要がある。そんなことを改めて考えさせてくれた、緊急地震速報の誤報騒動だった。
◇ 6日午前0時54分ごろ、東京・神奈川で震度4の地震。こういう時こそ緊急地震速報を鳴らしてほしかったな。最初ドンと下から大きく突き上げるような感じで、さらに横揺れと縦揺れが結構激しくて長かった@横浜南部。深夜の地震はやはり怖い。
◇◇ 紅白歌合戦にも安室奈美恵にも全く興味はないが、虚偽の事実を平然と公表するNHK広報の姿勢はあり得ない。曲がりなりにも「報道機関」「公共放送」を名乗っている組織の広報として、およそ信じ難い酷い話だ。報道の現場で「事実」をこれほどおろそかに扱い、公然と愚弄する無神経さに驚愕する。救いようがない。
→紅白の安室さん写真、リハだった、NHK「うそついた」(朝日)
https://digital.asahi.com/articles/ASL155SJ5L15UCLV00Z.html
印刷を終えた年賀状と寒中見舞いに、1枚ずつ簡単なコメントを添え書きして大急ぎで投函。年賀はがきが52円で郵送できる期間に滑り込みで間に合った。寒中見舞いのはがきは年賀郵便扱いされないので、10円切手を貼って出す。住所録を何回もチェックしたから出し忘れはないよなあ。たぶん大丈夫だとは思うけど、かなり慌てていたのでちょっと不安。
【メモ】最近読んだ本。「百瀬、こっちを向いて。」(中田永一)、「吉祥寺の朝比奈くん」(中田永一)、「天使の梯子」(村山由佳)、「天使の柩」(村山由佳)、「ヘヴンリー・ブルー」(村山由佳)、「コミックマーケット創世記」(霜月たかなか・朝日新書)、「スカイツリー東京下町散歩」(三浦展・朝日新書)、「天人・深代惇郎と新聞の時代」(後藤正治・講談社)、「久米宏です。ニュースステーションはザ・ベストテンだった」(久米宏・世界文化社)。
これだけ頻繁に米軍ヘリの事故が起きるのは異常としか言いようがない。地元沖縄の人たちが米軍と日本政府に対し、恐怖や不安や怒りや不信を覚えるのは当然のことだ。こうした怒りや不信が、日本国民全員に共有されないことがむしろ不思議に思える。そして米軍と日本政府に抗議する沖縄県知事や沖縄県民を、非難し罵倒する自称愛国者のネトウヨ連中が多数存在するこの国の不思議。
米軍ヘリの墜落、大破炎上、機材落下、不時着、緊急着陸……。自分の居住地域のすぐそばでこうしたことが起きたら、果たして冷静でいられるだろうか。「仕方ないね」「我慢するしかない」などと見過ごせるだろうか。ことは住民の生死に直結する問題だ。平穏であるはずの日常生活が脅かされている。
不倫疑惑や相撲協会の不祥事、晴れ着レンタル会社の経営破綻については「実に腹立たしい」「激しい怒りを感じます」などと批判しながら、沖縄米軍の無法・傲慢ぶりには多くを語らないNHKのニュースキャスター、民放情報番組の司会者、コメンテーターら。共感したり怒りの矛先を向けたりするベクトルがおかしい。
◇◇ 最高権力者が自分自身を天才などと称し公言してはばからないことほど、うさん臭くて滑稽でみっともない光景はない。側近も含めて周囲のほぼ全員が「馬鹿で子どものような老いぼれ」とこきおろしていると、暴露本に書かれたトランプ米大統領。みんながとっくに知っている周知の事実ではあるけど、それが活字になって刊行される破壊力は果てしなく大きい。さて、トランプ大統領の大親友を自称する安倍首相はどうする。
無邪気で無自覚な無知──。差別意識にしても偏見にしても、これが一番始末に負えない。自覚のない無知ゆえの差別は、本人が間違っていないと思い込んでいるから、己の無知を自覚させるのは相当難しい。それと「想像力の欠如」の問題もある。家庭環境と教育とメディアの責任が大きいのだろうなと思う。
とんねるずの「保毛尾田保毛男」にせよ、「ガキ使」のダウンタウン浜田雅功の「黒塗りメイク」にせよ、沖縄の米軍基地被害に対する誹謗中傷にせよ、無邪気で無自覚な無知ゆえの差別意識がなくならない現状に、問題の根深さと深刻さを痛感する。
◇◇ BPOから「重大な放送倫理違反」と厳しく指弾されても開き直り、事実に反する捏造番組を堂々と制作して垂れ流す。そんな異常としか言いようのない制作会社の持ち込み番組を、無批判に今も平然と放送し続けているMXテレビの罪は重大だ。何回でも繰り返し指摘するが、そもそもこれほどデタラメで不誠実な放送局が、公共の電波を預かって存在していること自体があり得ない。反社会的で悪質極まりない。
→特集ワイド:「ニュース女子」問題1年、謝罪せぬMX、「根拠なき情報」歯止めは(毎日夕刊)
https://mainichi.jp/articles/20180109/dde/012/040/003000c
女優の木村文乃と吉岡里帆の区別がつかない。どっちがどっちなのか見分けられないよ……。
沖縄米軍ヘリの不時着について、ハリス米太平洋軍司令官が「一番近い安全な場所に降ろす措置に満足している」と発言した。この傲慢不遜な態度こそが一番の問題であるという自覚ゼロ。植民地統治者・支配者としての視点があからさまではないか。小野寺五典・防衛相でさえ、「決して安全な場所と私どもは捉えていない」との認識を示しているのだが。
情けないのは日本人の「自称愛国者」たちの反応だ。それでもなお「米軍パイロットの判断は正しかった」「パイロットはよくやった」などと米軍側の対応を称賛し、沖縄県知事や地元住民らの不安や怒りの声をあざ笑い、非難し罵倒を続けている。自分の住んでいるすぐ近くで同様の米軍機事故が頻発しても、同じことを言うのだろうか。彼ら「自称愛国者」は、いったいどこを向いて何を考えてだれのために発言しているのだろう。理解に苦しむ。
→米軍ヘリ不時着、太平洋軍司令官「安全な場所で満足」、翁長知事は批判(琉球新報)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180111-00000004-ryu-oki
◇◇ トランプ大統領が移民の出身国を名指しして「便所のような国」と発言したという。こんな侮蔑的で下劣な言葉を平気で口にして公言するとは。大統領になってはいけない人が大統領になってしまった米国の苦悩。察するにあまりある。
米メディアも、トランプ大統領の「便所」(shithole)という言葉をどのように表現するか困っているようで、ワシントン・ポストやCNNは「便所のような国」と伝え、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)も「トランプ氏、一部移民の出身国を『便所』呼ばわり」との見出しで報じているが、ABCやNBCなどは表現を一部伏せたりぼかしたりしている。事実をそのまま伝えるべきか、汚い表現をぼかすべきか、悩ましいところだ。
ちなみに日本のメディアは、朝日新聞(東京本社発行・夕刊最終版)紙面の見出しは「便所のような国々」、本文記事は「屋外便所のような国々」と表現。NHKニュースの本文は「不潔な国々」。読売新聞は「クソだめのような国」と表現して報じている。
【追記】毎日新聞と共同通信は「くそったれ国家」と表現。時事通信は「便所のような国」と訳して伝えている。
→トランプ氏「便所のような国」、中米カリブやアフリカに(朝日デジタル版)
https://digital.asahi.com/articles/ASL1D3C5YL1DUHBI00H.html
→トランプ大統領がアフリカ諸国など侮辱か、米メディア報道(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180112/k10011286261000.html
→「クソだめのような国」、トランプ氏が中米念頭(読売)
http://www.yomiuri.co.jp/world/20180112-OYT1T50088.html
民進党はしつこ過ぎる。希望の党に秋波を送って統一会派結成を呼びかけるのはまだしも、立憲民主党に執拗に合体を迫るのはお門違いだろう。政治姿勢や考え方が根本的に違うのだから、十把一絡げにすること自体に無理がある。どう考えても一緒になれるはずがない。そもそも立憲はずっと一貫して拒否しているではないか。憲法観の異なる希望と立憲が組んで、民進党とともに元の鞘に戻るなんてあり得ない。
民進党は速やかに解党し、そのうえで希望の党とともに維新か自民党に合流すればいいと思うよ。むしろその方がすっきりする。もちろん民進党と希望の党の中にも、憲法観や政治姿勢や考え方が自民党とは相容れない議員が少なからずいるはずなので、そうした議員は立憲民主党に加わればいい。いずれそういうことになるだろうけど。
◇◇ 【おことわり】1月12日付「身辺雑記」の「トランプ大統領の侮蔑発言」記事の末尾に、追記を掲載しました。
きょう14日付の朝日の「試写室/99・9刑事専門弁護士」は、予想通りの酷いテレビ番組紹介だった。有罪率の高さと冤罪事件との関係、刑事司法の問題点を全く何も理解していない。無知と問題意識の欠如が如実に記事に反映されていた。意欲的で面白くて期待の大きいドラマだけに、こんな的外れな紹介記事を書かれて、TBSの番組スタッフが気の毒でかわいそうだ。この記者の書く記事は、いつも大抵ピントがずれていてろくでもない。
大学入試センター試験でのムーミンの問題(地理B)は、ファンタジーである物語(アニメ)の舞台を例題としたことに、そもそも無理があった。北欧地域と言語の関係を論理的に推理させようとする趣旨は悪くなかったが、残念ながら「例え」として示したものが的外れだった。ファンタジーの世界の舞台を具体的に特定するのは無理がある。原作者の出身国と、原作者が物語を執筆した際の言語も、必ずしも母語とは一致していないようだし、公用語も複数あるようだし。
◇◇ 北朝鮮の拉致事件、北朝鮮ミサイル開発の脅威に続いて、リトアニアで活躍した外交官の杉原千畝までも、都合よく政治的に利用しようとする安倍晋三首相。拉致被害者にしても、被害者家族にしても、杉原千畝にしても、彼らの本意が歪められて勝手にまつりあげられるのは、哀れとしか言いようがない。尊厳を貶める侮辱的行為だろう。
国家主義や歪んだ愛国心の発揚に利用され翻弄されるのは、拉致被害者や杉原千畝らの真意からはほど遠いはずだ。安倍首相はなんて罪深いのだろう。「日本人として誇り」などといった言葉を安易に使わないでほしい。悲しくなる。「お前が言うな」である。
設問で示した事例の「前提」に疑義があると指摘されているのに、朝日新聞の質問に対する大学入試センターの回答は開き直っているとしか思えないなあ。「(地域が)類推されて言語も判断できるから正答が導ける」というのは、出題者の思い込みに過ぎないと思う。
論理的に類推させた上で正答を導き出させることが目的であるならば(たぶんそういう出題趣旨なのだろうが)、だったらわざわざファンタジーであるアニメーションの舞台設定など例示しなければいいのに。繰り返して言うが「例え」が悪すぎる。悪問の典型。
→ムーミンの舞台、入試センター「設問に支障なし」(朝日)
https://digital.asahi.com/articles/ASL1J5TGRL1JUTIL049.html
◇◇ 芸人やオトモダチとは頻繁に会って飲食やゴルフまでするのに、ノーベル平和賞を受賞したNPOの事務局長には会おうともしない安倍首相。唯一の被爆国の総理なのに。なんてケツの穴の小さい男なのだろう。国会にも出席しないほど暇を持て余しているくせに。姑息でみっともないというより情けない。恥ずかしい。小池晃・共産党書記局長の指摘は、至極もっともで的を射ている。外遊から帰国した時に、ICAN事務局長と会える時間などいくらでもあるではないか。
→共産・小池氏「ICANと面会しない首相、恥ずかしい」(朝日)
https://digital.asahi.com/articles/ASL1H6D8XL1HUTFK019.html
授業が終わってから、同僚の先生と横浜駅前の居酒屋で飲む。好立地のチェーン店なのに店内の客はまばら。あいにくの悪天候だったせいか、あるいは中途半端な平日だからなのか、それとも喧伝されているよりも実はずっと景気がよくないからだろうか。4時間以上飲んでいたがずっとガラガラのままだった。
【今期テレビアニメ評】今期は特に、女子高生が主役として躍動するものに、面白い作品が多いように感じる。◎宇宙よりも遠い場所(MX)南極を目指す群馬の女子高生たちの冒険コメディ。登場人物の表情も動きも台詞も面白く、テンポもよくてとにかく楽しい。
◎ラーメン大好き小泉さん(MX)ラーメンマニアの女子高生に振り回され感化されていく同級生が面白い。多種多様な実在のラーメンが登場し蘊蓄の披露も。
◎ゆるキャン△(MX)野外キャンプを楽しむ山梨の女子高生たちの日常が描かれる。まったりふんわりした展開ながら、見ていると思わずキャンプをしてみたくなる。タイトルの「△」はテントを表しているらしい。
◎恋は雨上がりのように(フジ)アルバイト先のファミレス店長に恋する横浜の女子高生。健気で一途な様子にキュンキュンさせられる甘酸っぱいラブコメ。
◎三ツ星カラーズ(MX)上野の街を舞台に女子小学生3人組のやんちゃな活躍が繰り広げられるコメディ。「かわいいは正義」の「苺ましまろ」を強く意識したと思えるキャラと展開。
◎3月のライオン第2シリーズ(NHK総合)前期に引き続き文句なしの秀作。ひなちゃんの通う中学校でのいじめ問題も、力のある筋の通った学年主任の登場で一段落。ようやくほんわかした空間が戻ってきてほっと安心。
◯ヴァイオレット・エヴァーガーデン(MX)。◯citrusシトラス(MX)。△学園ベビーシッターズ(MX)。△からかい上手の高木さん(MX)。△りゅうおうのおしごと!(MX)。
政治家ら公人はともかく、赤の他人の不倫疑惑なんてどうでもいいじゃないか。当事者同士の家族の問題であって、第三者にとっては全く無関係。犯罪でもないのにしかも疑惑に過ぎないのに、いつまでもどこまでもしつこく、さも大事件のように書き立てる週刊文春は本当に気持ちが悪い。それをまた繰り返し大々的に取り上げるテレビも醜悪としか言いようがない。
主権者として「知るべき判断材料」とはまるで無縁の、糞みたいな情報ばかりが垂れ流される。そしてそんなどうでもいいものを喜んで見る視聴者がさらに醜悪だ。「くだらないものは見ない」と毅然とした姿勢でテレビの電源をオフにした方がいい。結局は市民のリテラシー(情報を取捨選択し読み解く力)が問われている。くだらない記事や番組がのさばっているのは、無批判に消費している側にこそ問題がある。責任重大だ。
◇◇ 気に食わない報道や都合の悪い報道をされると、「フェイクニュースだ」と一方的に決め付けて、根拠も示さず非難し罵倒する。就任以来いったい何回そういうことを繰り返してきたのか。しかも自身が吹聴する発言は事実に反する嘘だらけ。誠実さとはほど遠いばかりか、民主主義の基本理念も報道の役割もまるで理解していない──。言うまでもなくトランプ米大統領のことだが、しかし極東の島国の首相も実は大差なく、同じようなことをやっているのだけど。
今夜放送された「99・9刑事専門弁護士2」第2話(TBS)は、数多くの刑事裁判・冤罪事件をテーマにした法廷ドラマの中でも秀逸の力作だった。開示すべき証拠を隠蔽する検察の体質に斬り込み、検察官のなすべきことを指摘し、裁判官がいかに先入観と思い込みで傲慢に人を裁いているかを厳しく批判した上で、被告人に真摯に向き合って事件を検証すべき弁護士の姿勢にも苦言を呈し、法曹界の課題を分かりやすく面白く(ここが大事)問題提起した。
だからこそ、「裁判とはいったいだれのためにあるのでしょうね」と問いかける終盤の台詞にも実に説得力があった。しっかり練られた脚本と、役者陣の素晴らしい演技が光っていた。お見事。拍手喝采。
まさかの西原博史・早大教授の事故死のニュース。「えっ…」という言葉しか出てこない。昨秋から1年間の予定でベネチアに教えに行かれていたはずだが、冬期休暇で一時帰国されていたのか。いただいたり購入したりした多くのご著書の中でも、「良心の自由と子どもたち」(岩波新書)は最も共鳴する本だった。昨年8月に早大の西原研究室にお邪魔して5時間近く話をうかがい、その翌週に江戸川区の子ども未来館で、小学生に憲法を教える姿を拝見したのが最後だった。ご冥福をお祈りします。合掌。
→西原博史早大教授、中央道ではねられ死亡、事故で車外に(朝日)
https://digital.asahi.com/articles/ASL1Q2TJTL1QUTIL008.html
◇◇ 大雪警報の中を都内に出かけると、横浜に帰って来られなくなってしまう恐れがあるので、きょう22日夕方の行政訴訟の弁護団会議は欠席させていただきました。本当に申し訳ありません(平身低頭)。
そんなわけで、首都圏は鉄道の運休や遅延、駅の入場規制が相次ぐ状態に。東京に行かないという判断はやはり正しかったようだ。午後6時半過ぎに近所のスーパーに出かけたら、「大雪のため午後6時で閉店しました」との貼紙が。マジかあ。横殴りの雪が吹き付ける。アスファルトの道路をおっかなびっくり歩くと、10センチ近く降り積もった雪に靴がずぼっと埋まる。あすの朝の惨状が思いやられるなあ。
◇◇ 通常国会が召集された。労働者の権利を著しく不利にしてきた張本人の安倍首相が、施政方針演説で「働き方改革」と称して労働時間是正の実現を訴える茶番劇。権力を縛って暴走を規制するのが憲法なのに、「国のかたち理想の姿を語るのが憲法だ」などと頓珍漢な珍説を披露し、憲法改正を訴えるブラック総理の暗黒猿芝居。さらには「専守防衛は大前提」と大嘘を平然と言い放つに至っては、トランプ大統領を凌駕するフェイク総理ぶりに驚愕するばかりだ。
普段なら午前3時50分ごろには配達される新聞の朝刊がなかなか届かず、今朝は午前6時にようやく配達された。20センチ近い積雪で道路は凍結して滑りやすいし、そりゃあ仕方ないよね。しかも濡れないようにビニールでパックしてくれている。寒くて足下が悪い状態での配達に、いつもにも増して「ご苦労様です」と心から感謝したい。郵便局員や宅配便の皆さんも同様だ。
今年度の最後の授業を終えてから、東京・霞が関へ。行政訴訟弁護団の新年会。かなり遅れて到着したので、もうほとんど皆さん出来上がっていた。それにしてもイイノホールがある飯野ビルの地下に、こんなにたくさん20数軒の飲食店が軒を連ねていたなんて知らなかったよ。飲み屋はもちろん中華料理屋や寿司屋やうどん専門店まである。所在地は内幸町だが地下鉄の霞ケ関駅に直結し、霞が関の中央官庁や東京高裁や日比谷公園にも隣接する好立地。学生時代に試写会をよく見に来た記憶しかなかったけど、2011年に超高層ビルに建て替えられて大変身したらしい。びっくりだ。
あまりにも寒いのでエアコンの暖房フル回転の毎日だが、このところエアコンが停止する頻度が増えてきた。霜取りのための一時停止の機能らしいから仕方ないのだけど、その度に室内の温度が一気に下がるのが辛い。それだけ強烈な寒波が襲来していることを頻繁に実感している。
故西原博史・早稲田大学教授の「お別れの会」を取り仕切る公営社に電話で確認した。一般的な葬儀と同じで、平服(とはいっても普段着ではない)ではなくて喪服がふさわしく、香典(無宗教なので御霊前)を用意すべきとのこと。大学での「お別れの会」でも葬儀と同様の扱いなんだなあ。冠婚葬祭の服装やマナーは難しい。本当に迷うことばかりだ。でもいろいろ調べたことで、これでまた一つお利口になった。
朝日新聞阪神支局襲撃事件の一報が飛び込んできた時、戦慄を覚えたのを今でも鮮明に記憶している。あの事件は朝日新聞だけでなく、間違いなくほかの報道各社にも恐怖心を与え、少なからず萎縮させた。もちろん萎縮しない記者もいる。そのころ僕は駆け出し新聞記者だった。日の丸・君が代や沖縄、在日朝鮮人などの問題を取材して記事を書いたら、会社に脅迫めいた電話がかかってきたのを思い出す。
政権与党を批判し、保守・国粋主義的思想に反する意見を表明すると「反日」と一刀両断にされる風潮は、確かに阪神支局襲撃事件のころから始まったと言っていい。言うまでもないことだが、政権与党を批判することイコール「反日」ではないのに、そうした短絡的な攻撃が最近ますます勢いを増している。むしろこの国を大切に思えば思うほど、政権与党の不正やこの国の過ちを厳しく批判することになるのだが、「彼ら」の目にはそれが「反日」と映るのだ。
そういう意味ではNHKスペシャル「未解決事件・赤報隊事件」の視点と切り口は、時宜にかなっているかもしれない。問われているのは言論・報道の自由であり、それは主権者たる国民の知る権利でもある。私たち一人一人の自由と民主主義が脅かされている。
◇◇ 故西原博史・早稲田大学教授の「お別れの会」に参列した。会場の早稲田大学のホール(定員500人)は満席で、外に500人ほどがあふれて参列者は計1000人以上。午前10時40分に着いた僕は、1階のモニター画面を見てゼミ生代表らの弔辞に耳を傾けた。その後、根津公子さんや世取山洋介教授(新潟大)や市川須美子教授(獨協大)らとともに1時間ほど並ばされ、献花を終えたのは12時半過ぎだった。ずっと立ちっぱなし。疲れた。
米軍ヘリ事故に関する衆院本会議での質問に対して「それで何人死んだんだ」とヤジを飛ばし、辞任した松本文明内閣府副大臣について、またいつものように「任命責任は内閣総理大臣たる私にあります」とナントカの一つ覚えの答弁を繰り返す安倍首相。こんなクズばかり任命する責任を具体的にどう取るんだ。度し難い無責任総理である。
そもそも「任命責任」なんか、いまだかつてただの一度も取ったことなどないじゃないか。本気で任命責任を口にするならまず、安倍首相が「適材適所」と言い張っている佐川宣寿国税庁長官(前理財局長)を即刻罷免すべきだろう。何はともあれそれが最優先事項だ。松本某の任命責任の話はそれからだ。
最近の大学生はパソコンが使えないという話。まったくその通りなんだよなあ。ここ数年で状況が激変。パソコン操作ができない大学生が増えている現実に、僕も驚いている(困惑している)。
→就活、卒論の「敵」はPC、スマホ世代「ローマ字変換に頭使う」(神戸新聞)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180130-00000018-kobenext-sci
◇◇ 事実確認もせず、ゆがんだ思い込みと偏見で話をねじ曲げて捏造し、攻撃したい相手を虚偽のでっち上げに基づいて一方的に非難し罵倒する。それが産経新聞の一貫した姿勢であることは周知の事実だが、これほど悪意に満ちた捏造記事に対してこれだけ完膚なきまで反証されたら、さすがにぐうの音も出ないだろう。そもそも産経が報道機関の看板を掲げていること自体が、およそあり得ないし、たちの悪い冗談としか思えないのだけど。産経がいったいどんな言い訳をするのか、逆にものすごく興味がある。
→産経報道「米兵が救助」米軍が否定、昨年12月沖縄自動車道多重事故(琉球新報)
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-655697.html
午後10時過ぎ、晴れた夜空に満月が浮かぶ。10円玉みたいな赤銅色の皆既月食。とてもきれいなんだけど、頭上の一番高い位置にあるのでものすごく小さい。もう少し早い時間帯だったら、地上近くでもっと大きく見えたはずなのに。それがなんとも残念。夕方6時ごろの満月は、かなり大きく見えていた(うっすら雲がかかって霞んでいたけど)。
◇◇ 自民党も歴代政権も「自衛隊は合憲」と一貫して言い張ってきたし、大多数の日本国民も「自衛隊は合憲」だと認知しているのだから、何も今さらわざわざ憲法に書き加える必要などさらさらない。安倍首相は余計なことをしなくてよい。それよりまず憲法を遵守せよ。それが民意だ。主権者たる国民の意思である。