身辺雑記 

by totoropen (OOKA Minami)


2018年10月1日〜10月31日

●喜びと悲しさと●たまには塩ラーメンも●「楽勝科目」ではないんだけど●「ジオシティーズ」来春終了●「極めて有能」だれにとって?●胡散臭さ全開の加計会見●主権者・納税者は怒るべきだ●罵声を浴びる安倍政権●丁寧に説明したのに●「新しい築地」造り直せば●思いがけない当選●本末転倒の九州電力●本末転倒の消費増税●笑止千万の東電元幹部●なに、この徒労感●「辺野古に基地はつくれない」●今期テレビアニメ評●疲れたけど達成感●安倍自民党軒並み敗退●上出来の授業でした●がっかりラーメン●情報リテラシーの問題●度し難い無神経さ●「法の支配」語る安倍政権の滑稽●ハロウィーンの風景●●●ほか


10月1日(月曜日) 喜びと悲しさと

 台風24号通過。雨はさほどではないけど、今まで体験したことのない強風が吹き荒れて、恐怖を感じるほどの状態が午前1時ごろから2時間ほど続いた。@横浜南部

◇◇

 友人のお連れ合いで、僕も親しくさせていただいていたR子さんが昨朝亡くなった、との連絡を共通の友人からいただいた。メールが届いていたのは昨夜10時過ぎだが、目にしたのは5時間後の午前3時。5時間も経ってからメールを開いた自分の馬鹿さ加減に腹が立つが、それより何よりも突然の訃報に動揺している。

 昨夜の沖縄知事選の結果に、さぞかしR子さんも大喜びしているだろうなあと漠然と思っていた。それだけに突然の訃報に、しばらく言葉を失ってしまった。信じられない。しばらくお会いしていなかったけど、お元気だと信じて疑わなかった。本当に残念でショックだ。愛妻家の友人にどう声をかけたらいいか、そもそも声をかけるべきなのか、全くわからない。

◇◇

 菅官房長官「辺野古移設と普天間飛行場の返還を実現したいという考え方に変わりはない」って、おかしいだろ。辺野古移設もさせず、普天間返還も実現することこそ民意。それは党派を超えてすべての沖縄県民の思いだろう。うんこを居間から寝室に移しても問題解決にはならない。うんこは部屋の外に出さなければ。

 米軍普天間飛行場も辺野古に建設されている新しい米軍基地も、沖縄県民にとってはどちらも迷惑なうんこだ。沖縄だけの問題ではないはず。東京の米軍横田基地に正式配備されたオスプレイも同じだろう。

◇◇

 これほど頻繁に台風の暴風雨被害に見舞われ、東北でも九州でも北海道でも大地震が起き、火山の噴火も心配される日本列島。何回でも繰り返して言うが、この国に原発は要らない。災害列島の日本で原発を稼働させるのは、あまりに危険で無謀で無理がある。

◇◇

【報道ステーション】ノーベル賞→台風→逃走犯逮捕→沖縄知事選

【NEWS23】ノーベル賞→台風→沖縄知事選→安倍改造内閣→逃走犯逮捕

【NHKと日テレ】延々とノーベル賞

 NHK(ニュース7・ニュースウオッチ9)と日テレ(新しくなったnews zero)って、とてもよく似てるよね。ニュースの価値判断とか、報道姿勢とか、権力を監視するジャーナリズム精神の希薄さだとか。

◇◇

 まるでありったけの汚物を肥溜めに投げ込むかのような、異様としか言いようのない安倍改造内閣人事と自民党役員人事。前代未聞の安倍珍三ショーも、いよいよ佳境に入ってきた。


10月2日(火曜日) たまには塩ラーメンも

 横浜市内の百貫店の大北海道展(物産展)で、札幌市の鶏soba KAMOSHIの塩ラーメンを食べた=写真。いつもならラーメンは味噌を頼むことが多いのだが、なんとなく美味しそうだったのでこの日は塩味を注文。縮れ麺に具材はチャーシューと白髪ネギとメンマだけでシンプルだけど、すっきりしたスープが実に味わい深い。大正解だった。たまには塩ラーメンもいいなあ。

◇◇

 日テレの「news zero」をちょっとだけ見たけど酷いな。「どうすれば政治ニュースを見てもらえるでしょうか」。スタッフルームか居酒屋での反省会ですればいいような話を番組の本番中に延々として、無駄に時間を使い続ける有働由美子キャスター。バカじゃないか。

 安倍改造内閣の閣僚や自民党役員らの問題点・過去の言動を、事実に基づいて具体的に分かりやすく、掘り下げて伝えればいいじゃないか。権力を監視して主権者に判断材料を提供するのが報道の基本なのに、それすらまともに理解していない。あきれ返る。こんなヘドが出るような「ニュースショーもどき」に、貴重な視聴時間を使う価値があるとはとても思えない。早々にチャンネルを変えた。


10月3日(水曜日) 「楽勝科目」ではないんだけど

 後期授業の履修学生が増え続けている。初回の先週は学生がびっしりの状態だったので、教務課が大きな教室に変えてくれた。それでも今日もやっぱり人口密度が高い。結局、当初の2倍近くになった。「今年は学生が少なめで余裕だな」と感じていたのに。「楽勝科目」みたいな発言はしていないはずなんだけどなあ。まあ、多くの学生が真面目に授業を受けてくれているので、僕も頑張って講義します(笑)。

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 読売新聞の世論調査。安倍内閣改造の評価は「評価する」が38%で、「評価しない」の45%を下回った。麻生副総理兼財務相の留任を「評価する」は36%で、「評価しない」57%の方が多かった。どうして「内閣改造評価しない45%」を見出しに取らないんだ。(答え:読売だから)

内閣改造を「評価」38%、読売世論調査(読売)

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20181003-OYT1T50100.html


10月4日(木曜日) 「ジオシティーズ」来春終了

 この「身辺雑記」を含めた大岡みなみのサイト「サードインパクト」が利用している「ジオシティーズ」が、来年2019年3月末でサービスを終了するそうです。来年4月1日以降、ジオを利用するホームページはすべて削除されて閲覧できなくなります(表示されなくなる)。これまで掲載してきた記事の公開を維持し、あるいはさらに更新を継続するためには、新たに別のホームページ・サービス(サーバー)を見つけなければなりません。

 「サードインパクト」では全ページの記事公開を維持し更新も継続したいと考えているので、サイトの引っ越し(ホームページの移行)を検討しています。新しいサーバーが決まり次第、この「身辺雑記」やトップページでお知らせします。ちなみに来年4月から半年間は、現在のサイトアドレスから新しいサイトのアドレスへ自動転送されるとのことです。

 大岡みなみ(=池添徳明)の公式サイト「セカンドインパクト」はこれまで通りです。今後も変わりなく、現在のサイトアドレスで全ページの記事公開を続けます。

 ああ、面倒くさいなあ。まずはホームページの引っ越し先を選んで、手続きと移行作業をして、リンクを貼り直して、それからそれから……。たぶんほかにもやることがいっぱいあって、めっちゃ煩わしい。憂鬱だ。うんざりする。ため息しか出てこない。

 でもまあ、「ジオシティーズ」にはサイト開設の当初から大変お世話になったし、楽しい思い出もたくさんある。サービス終了はものすごく残念ではあるけれど、とにもかくにも本当に長い間ありがとうございました。心から感謝の意を表したい。来年3月末まで(引っ越し時期はもっと早まるかもしれないが)、もうしばらくよろしくお願いします。

◇◇

 あれだけ理不尽で横暴な限りを尽くして沖縄を虐げ、翁長雄志前知事に必要以上の多大な心労を与えた元凶は安倍首相。そもそも翁長氏の県民葬に顔を出すなんて、普通の神経の持ち主なら恥ずかしくてできないだろうよ。遺族や関係者にしても、来なくていい、来てほしくないと思っているのでは。

安倍首相、翁長氏県民葬の出席見送り(毎日)

https://mainichi.jp/articles/20181004/k00/00e/010/283000c


10月5日(金曜日) 「極めて有能」だれにとって?

 麻生太郎財務相「(佐川宣寿・前国税庁長官は)極めて有能な行政官だった」。麻生氏と安倍政権にとっては極めて有能な人材で、「適材適所」の人事だったのだろう。お前らの利権と保身のためにはな。最低。最悪。こんな厚顔無恥な連中が最高権力を握り続けているなんて。主権者として許し難いと思わないか。僕は許し難いと強く思う。

麻生財務相、改ざん問題の佐川氏は「極めて有能だった」(朝日)

https://digital.asahi.com/articles/ASLB53QQPLB5ULFA004.html


10月7日(日曜日) 胡散臭さ全開の加計会見

 加計学園の加計孝太郎理事長の記者会見。獣医学部新設の認可をめぐる疑惑について説明責任を果たすと言いながら、関係ない話を延々と続けた上に問題点や疑問への説明をはぐらかし、再度の会見開催要求にも「検討、協議する」と繰り返すばかり。記者側からの質問に対し、隣に座る学園事務局長の方を常にチラチラ見て、あたかも「俺はよく知らんけど、おいどうなってるんだ」と責任転嫁するかのようだ。まるで他人事みたいな態度に終始する加計理事長。当事者意識ゼロの姿勢と心理が露わになった。

 TBS、毎日、NHK、テレ朝、朝日、テレ東、南海放送の記者がかなり食い下がって厳しく追及するも、「(当時の事務局長の)勇み足だった」「誤解を招くことを言った」「(加計理事長と安倍首相との面会は)記録がないから分からない」「覚えてない」「聞いてない」としか答えない。実にふざけた会見だ。無駄に時間を費やすだけで、不誠実というよりも記者(そしてその背後にいる多数の納税者)を馬鹿にしている。

 それにしても、仕草や表情や態度だけでも、胡散臭さ全開なのが十分に見て取れる。その人物の内面まで、そのままを見事なまでに映し出す映像の力って怖いよね。


10月8日(月曜日) 主権者・納税者は怒るべきだ

 加計学園獣医学部は、権力の私物化と虚偽説明によって不正に認可された。しかも事実に反する報告や申請をもとに、巨額の補助金を掠め取っている。言うまでもなくわれわれの税金である。加計問題は一大疑獄事件であり明らかな詐欺事件だ。安倍首相の国会答弁や加計孝太郎理事長のふざけた記者会見に、主権者・納税者である私たち国民はもっと怒っていいはずだ。むしろ怒らなければならない。憤りを感じないなんておかしいだろう。

 ここで怒らずにいったいどこで怒るというのか。アメフトやボクシングや体操や相撲協会のいざこざに怒るのもいいけど、理不尽・不正な権力の行使と税金の使途にこそ、主権者・納税者はもっと大きな怒りをぶつけるべきだ。加計理事長のふざけた会見は、それほど国民を愚弄している。


10月9日(火曜日) 罵声を浴びる安倍政権

 翁長雄志・前沖縄県知事の県民葬で、欠席した安倍晋三首相に代わって追悼の辞を代読した菅義偉官房長官。「基地負担軽減に取り組む」などと述べると、「嘘つき」「帰れ」などと批判や抗議の声が参列者から浴びせられた。沖縄タイムスは「菅氏が追悼の辞を読み終える前から、会場の四方八方から『うそつき』といった声が相次いだ」と伝えている。

 葬儀(県民葬)の場で参列者からこれほど非難され、罵倒されながら弔辞を読む政治家の姿は異様としか言いようがない。もしも安倍首相が無神経にのうのうと参列していたら、罵声はもっと大きかったに違いない。それほど安倍政権の沖縄に対する仕打ちは常軌を逸し、それだけ沖縄県民の憤りは激しいということでもある。安倍自民党は民意をしっかりと真摯に謙虚に受け止めて、誠実に向き合うべきだ。

 翁長前知事の県民葬で菅官房長官が罵声を浴びる場面が、黒澤明の映画「生きる」に出てくる市民課長の葬儀シーンとダブって見えた。故人を侮辱するあまりに心無い参列者の言葉の数々に、耐えかねた市民課員の男がたまらず怒り出すのだ。

 「基地負担軽減に結果を出す」「沖縄県民の気持ちに寄り添う」といった菅官房長官の言葉は、これまで安倍政権のやってきたことと違いすぎる。そもそも民意を無視し翁長前知事を徹底的にいじめ抜いたのは安倍政権だった。「よくもまあぬけぬけと」と多くの人が思っただろう。故人と遺族と沖縄県民を愚弄し冒涜する弔辞(代読)としか思えない。菅官房長官に向けられた罵声は、沖縄県民の心の叫びだ。沖縄の怒り、悲しみ、悔しさが爆発したのだ。


10月10日(水曜日) 丁寧に説明したのに

 授業で「事件報道の問題点」を説明するため、「逮捕イコール犯人ではない。裁判で有罪確定するまでは容疑者であり被告人。有罪確定後も再審で無罪になることもある」という話をした。時間を割いてかなり丁寧に説明したつもりなのに、それでも「犯人は顔と実名をさらすべきだ」などと応答用紙に書いてくる学生がいた。毎年5%くらいは「推定無罪」「法治主義」が理解できない学生がいるのだが、今年は100人中2人だけだったからマシな方かもしれない(残念至極だけど)。

 でもって事件を伝える側のメディアの世界には、「推定無罪」や「法治主義」を理解していない人間が、残念ながら5%どころかもっとたくさんいる。きょうの授業ではそんな話もした。

 板書していると漢字をド忘れしたので、「ちょっと字が乱れてるけど申し訳ない」などと言い訳しながら、わざと字を崩してゴニョゴニョと書いた。あともう1カ所は平仮名でごまかした。これって「教員あるある」だよね。

 授業終了後、駅前の喫茶店で出版社の編集者と打ち合わせ。「教科書としても使えて、一般にも読んでもらえるジャーナリズム関係の本を」という提案をいただいた。前向きに進めることになった。さてどうなることやら。


10月11日(木曜日) 「新しい築地」造り直せば

 豊洲新市場が狭くて(個々のスペースは築地より狭い)不便で建物も欠陥だらけで土壌の安全性の疑問も払拭できないのであれば、豊洲は「仮市場」として使って、築地市場の跡地に新しい市場を造り直し、東京五輪後にみんなで戻ればいい。築地よりも、むしろ豊洲を民間に再利用・再開発させればいいと思うけどなあ。

 どうせお金(税金)を投入するのなら、無駄な体育館や高層ビルを建設するより、世界的に評価が高くて観光の目玉でもあり、魚河岸としても使い勝手のよかった築地を「新しい築地」に改修して復活させた方が、はるかに納得できるし、みんなが幸せになれる気がする。


10月13日(土曜日) 思いがけない当選

 全く期待なんてしていなかったのに、「練馬アニメカーニバル2018」の「手塚治虫文化賞受賞記念・ちばてつや/マンガとアニメと」のイベント当選はがきが送られてきた=写真。何気なく応募した「無欲さ」がよかったのかも。素直にうれしい。今週末は練馬に出かけよう。


10月14日(日曜日) 本末転倒の九州電力

 「太陽光発電があふれて電力が余る」との理由で、九州電力が太陽光発電の一部を送電網から切り離し、その一方で原発は通常運転を続けた。電力が余っているのなら、まず原発を止めて発電量を抑制すべきだろう。再生可能エネルギー(自然エネルギー)を止めて原発を優先するなんて本末転倒。九電と政府の「原発ありき」の姿勢は時代錯誤で度し難い。将来が見通せず目先のことしか考えようとしない、実に愚かな発想だ。

◇◇

 今夜テレビ放送された「劇場版はいからさんが通る前編〜紅緒、花の17歳〜」が予想外に結構面白かったので、後編も観たくなった。続きがすごく気になる。言わずと知れた大和和紀の「週刊少女フレンド」連載の少女漫画が原作。1978年放送のテレビアニメをリメイクし、劇場版では完結まで描かれる。「劇場版後編〜花の東京大ロマン〜」は10月19日に劇場公開。


10月15日(月曜日) 本末転倒の消費増税

 仮にどうしても消費税率を上げざるを得ない財政状況だと言うのであれば、まずは大企業や富裕層からより多くの税金を徴収すべきだ。ましてや首相のお友達に格安で国有地を売却するとか、不公正な形で獣医学部新設を認可して巨額の補助金を交付するといった、権力と税金の「私物化」なんて許されるはずがない。やるべきことをやってから、それでも必要だと言うのなら増税も納得しようがあるが、まず庶民から徴税するという本末転倒の増税では、到底納得などできない。高級車や高額の宝石、1億円以上の住宅などの贅沢品の消費税率を20%以上にアップして、そのほかの一般の消費税率はむしろ5%に引き下げるべきだ。


10月16日(火曜日) 笑止千万の東電元幹部

 強制起訴された東京電力旧経営陣の福島原発事故裁判。巨大津波の到達がわかっていたのに、安全対策費の支出を惜しんでやるべきことをやらず、福島原発の事故を招いた罪は無期懲役に相当する。詳細データが報告されていながら、津波対策を「先送り」した武藤栄・元東電副社長。「津波対策の必要性を説明した」と多数の部下(東電社員)が公式に証言していても、「そうした説明も報告も聞いていない」などと言い張って虚偽証言し責任逃れするとは、どこまで厚顔無恥で卑怯卑劣なのか。笑止千万。

 安全対策よりも利益を優先する姿勢によって、福島原発で取り返しのつかない大惨事を招いた東電幹部(旧経営陣)の無責任さは万死に値する。部下にすべてをなすりつけて、自分は知らぬ存ぜぬと強弁する姿が、安倍首相や加計理事長らと重なって見える。


10月17日(水曜日) なに、この徒労感

 権力を監視するのはジャーナリズムの最も重要な役割で、事実に基づいて政府を批判するのは「反日」でも「左翼」でもなんでもない。主権者である市民(読者や視聴者)に判断材料を提供しているだけだ。そこにこそ存在意義があると言っていい。

 ところが、「新聞は読売しか読んだことがないが、先生の授業を聞いて朝日新聞を読んでみた。話には聞いていたけど左翼感がすごい。寄りに寄っている」と学生の一人が応答用紙に書いてきた。絶句。そもそも右翼とか左翼なんて言葉は講義でも一切使っていないのに、びっくりするほどの表現で断定するんだなあ。政府を批判するメディアは全否定。ジャーナリズムの役割や存在意義は結局、なにも理解してくれなかったんだね。なに、このものすごい徒労感。

 別に朝日の回し者でもなんでもないし、朝日が全く問題のない新聞だとは思わないけど、それでも朝日はこの国で比較的マシな新聞ではあると思う。どこがどのように「左翼感がすごい」と考えたのか、ぜひ具体的に教えてほしいなあ。来週の授業の時に、この学生に聞いてみよう。


10月18日(木曜日) 「辺野古に基地はつくれない」

 岩波ブックレット「辺野古に基地はつくれない」(山城博治・北上田毅著)を、北上田さんの妻の登久子さんが送ってくださった。知事選で「新基地反対」の民意が大差で示されてもなお、民意を無視して辺野古埋め立てを強行しようとする安倍政権。タイムリーな出版だ。沖縄の声が広く伝わればと強く思う。

 先月末の沖縄知事選では、「米軍基地の辺野古移設反対」を掲げたオール沖縄の玉城デニー氏が大差で当選した。もし政権側が全面支援した相手候補が勝っていたら、無法そのものの安倍政権にお墨付きを与え、さらなる増長を公認してしまうところだった。想像するだけでゾッとする。翁長雄志前知事の遺志を受け継いだ玉城デニー新知事は、「新基地反対」という明確な民意を安倍政権に突きつけたのだ。

 ところが安倍政権(防衛省)は、安倍首相と玉城知事が面会したばかりであるにもかかわらず、沖縄県による辺野古埋め立て承認撤回に対し、対抗措置として効力停止を申し立てた。選挙で争点を明確にした上で、「辺野古移設反対」の民意が示されたのに、「沖縄に寄り添う」「民意を真摯に受け止める」などと述べた舌の根も乾かぬうちの強権的なこの仕打ちだ。しかも安倍政権の身内である国土交通相に、効力停止を申し立てる「茶番」には、この国の民主主義がいかに未成熟かという現実を改めて痛感する。

 ちょうどそんなタイミングで、辺野古の建設工事の実態と問題点を、現場から分かりやすくレポートした岩波ブックレット。沖縄の声が日本全土に、さらに海外にも広がって、民意を無視した日米両政府の愚策が変わることを心から願っている。

 【訂正とおわび】岩波ブックレット「辺野古に基地はつくれない」の著者名を間違えてしまいました。「(山城博治・北山田毅著)を、北山田さんの妻の登久子さんが送ってくださった」と打ち込みましたが、「北上田さん」の誤りです。うっかりミスでは済まない話で、本当に申し訳ありません。訂正しておわびします。(本文も修正済みです)

 固有名詞を間違えるなんて…。情けないやら恥ずかしいやら。何よりも北上田さんに失礼です。猛反省です。


10月19日(金曜日) 今期テレビアニメ評

 ◎BANANA FISH/続き(フジ)、◎とある魔術の禁書目録3(MX)、◎青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(青ブタ)(MX)、◎ゴールデンカムイ/続き(MX)。

 ○やがて君になる(MX)、○SSSS.GRIDMANグリッドマン(MX)。

 △あかねさす少女(MX)、△メルクストーリア無気力少年と瓶の中の少女(MX)、△色づく世界の明日から(TBS)、△寄宿学校のジュリエット(TBS)、△SAOアリシゼーション(MX)。

 ◎(秀作)、○(佳作)、△(普通)。

◇◇

 【おことわり】きのう10月18日付の「身辺雑記」に誤記がありました。本文の該当部分を修正し、文末に追記「訂正とおわび」を掲載しました。


10月21日(日曜日) 疲れたけど達成感

 急に思い立って徹夜で書類を作成して、休日営業の横浜中央郵便局にすっ飛んで行った。窓口が閉まるギリギリに駆け込んだが、午後5時を過ぎているので、速達でも明日中に届くかどうかは半々だと言われた。「どうしても間に合わせたいのですが」と聞いてみたら、「宛先の配達地域を担当する郵便局に直接持ち込めば確実に届きます」と教えてくれた。お忙しいのに該当郵便局の受付時間などを調べてくれた上に、地図までプリントアウトしてくださって大感謝。大急ぎで電車に飛び乗って、無事に現地の集配局で受け付けてもらった。ああ疲れた。でもなんだか達成感がある。


10月22日(月曜日) 安倍自民党軒並み敗退

 沖縄知事選に続いて那覇市長選でも、安倍政権が支援する候補を破って「オール沖縄」派が勝利した。沖縄県豊見城市長選や千葉県君津市長選でも自民党系候補は軒並み敗退している。もはや安倍自民党ではヤバすぎて選挙には勝てないと、地方議員の多くは危機感を募らせているのではないか。自民党の国会議員も、そろそろ自分たちの親玉の異常さに気付いた方がいいんじゃないかな。


10月24日(水曜日) 上出来の授業でした

 きょうの授業はわれながら上出来。学生の反応も上々だった。権力の「広報」か、権力を監視する「報道」か。伝える側の自覚と問題意識と立ち位置によって、ニュースの扱いはまるで違ってくることをしっかり理解してくれたようだ。戦場記者の役割についても触れたが、「自己責任」などという言葉はだれからも出なかった。心から安堵。熱を込めて力説しつつも、事実を淡々と説明したのがよかったのかも。

◇◇

 臨時国会で安倍首相が演説。相変わらず安倍首相の憲法観は異常だ。というかそもそも、何のために誰のために憲法が存在するのかという根本が、全く何も分かっていない。国の理想を語るものは憲法ではない。権力が暴走しないように国家権力を制限し縛るのが憲法だ。先進国とされる国の中で安倍首相は、トランプ米大統領と双璧を成す本当に恥ずかしい最高権力者だと改めて思う。

◇◇

 そして、自民党の杉田水脈衆院議員である。LGBT(性的少数者)を「生産性がない」と切り捨てたことについて、「不適切な言葉だった」と認めたものの、「誤解や論争を招いてしまった」「差別する意図は一切ないし、人権を否定するつもりもない」だとさ。驚くべき開き直りに呆れるしかない。「誤解を招いた」ってなんだよ。「差別する意図はない」ってどういうことだ。人間性そのものを強く疑う。

杉田水脈氏「不適切な記述」撤回はせず、「生産性」寄稿(朝日)

https://digital.asahi.com/articles/ASLBS5HW8LBSUTFK013.html


10月25日(木曜日) がっかりラーメン

 横浜市内のデパートで開催中の新潟物産展で、「極み煮干しらぁ麺」を食べた。煮干しの臭いと味がきつすぎてイマイチ舌に馴染まない。見本の写真と違ってスープは全然澄んでないし、煮卵は何の旨味もなくてメンマも固い。がっかりだった。客層も酷くて、平然と割り込みする中年女性客もいるし、外に20人近く並んでいるのに食べ終わっても10分近く雑談を続ける高齢者夫婦もいる。でもまあ客層の酷さはたぶん、たまたま最悪のタイミングだったんだろうな。


10月27日(土曜日) 情報リテラシーの問題

 メディアへの信頼度を100点満点で尋ねた結果、最も高かったのはNHKテレビ(70・8点)だったという。新聞は2番目で69・6点。公益財団法人・新聞通信調査会の調査(10月27日付の朝日朝刊から)。権力監視の職責を果たしていない(政権に都合の悪いニュースを積極的に伝えようとしない)NHKの信頼度がトップとは。愕然とする。

 この調査結果が正しいとするならば、「主権者として知るべき判断材料が伝えられていない」状況に対する認識のなさが数字に表れたわけで、由々しき事態だと思う。NHKのニュース部門がどれほど政権寄りに徹しているか、多くの人が知らないまま視聴している現実は危うい。主権者の情報リテラシーが選挙結果に大きく影響することを考えると、看過できない問題だ。


10月29日(月曜日) 度し難い無神経さ

 爆発した福島第一原発の内部(燃料プール)の映像に、「#工場萌え」なんてハッシュタグをつけてツイッターに投稿するとは、幼児並みの想像力のなさと信じ難い無神経さに驚くばかりだ。福島原発事故の裁判で平然と責任逃れをする東京電力の旧経営陣といい、まるで反省も悔恨も謝罪の念も持ち合わせていない東電(再稼動を続けるほかの電力会社も同じ)の体質が、改めて浮き彫りになったとしか言いようがない。

 しかも東電社員個人の投稿ではなく、東電のツイッター公式アカウントでの投稿という図太さに絶句する。外部電源喪失による原発事故が、どれだけの市民生活と人生を破壊し生命を奪ったのか、いまだに自己認識ができていない証拠だろう。ここまで自覚がないとは度し難い。

東京電力ツイッター、福島原発事故の建屋を「工場萌え」(朝日)

https://digital.asahi.com/articles/ASLBY4QXXLBYUGTB00G.html


10月30日(火曜日) 「法の支配」語る安倍政権の滑稽

 元徴用工への賠償を命じた韓国最高裁の判決は、日韓請求権協定や過去の韓国政府見解を踏まえれば、安倍首相や河野外相が言うように「国際法に照らしてあり得ない」「法の支配が貫徹されている国際社会の常識では考えられない」判断だと思うが、しかし沖縄県による辺野古承認撤回の効力停止を決定した安倍政権に、「法の支配や法治国家」などという言葉を口にする資格があるだろうか。

 国民が行政に不服を申し立てる行政不服審査法という法律を、あり得ないデタラメな手法でねじ曲げて、辺野古承認撤回の効力停止を決定した安倍政権のやり方こそ、「法治国家としてあり得ない」暴挙だ。不正で不当な無法そのものであり、韓国最高裁判決に反論するにしても著しく説得力に欠ける。安倍政権に「法の支配」を語る資格はない。厚顔無恥。むしろ滑稽だ。


10月31日(水曜日) ハロウィーンの風景

 昼下がりの横浜市内の住宅街。幼稚園帰りの女の子2人が、お迎えのお母さんにお菓子をおねだりしていた。「きょうはハロウィーンだね」「ハロウィーン楽しみっ」。なんとも穏やかで微笑ましい光景。渋谷の喧騒とは大違い。

 「ハロウィーン、厳戒の渋谷、機動隊が数百人規模で待機」(朝日)。原発の再稼働に反対し、安保法制の強引な国会審議に抗議して首相官邸前や国会前に集まった市民を、力づくで押さえ込もうとする大量の警察官と機動隊の車列を思い出した。ハロウィーンの仮装に警察は「弾圧」姿勢では臨んでいないみたいだけど、しかし政権の方針に同調せず歯向かう者に対して、国家権力は容赦ない。


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