●バックアップ●インストール●ネット接続成功●振り出しに戻る●京都弁護士会のシンポで講演●Apple IDを更新●バックアップデータ移行●メール送信に成功●メールの大量削除●謙虚に?丁寧に?●危なっかしい作業は●また餃子が小さくなった?●ABEは何しにロシアへ?●沖縄を分断するのは安倍政権だ●作監も原画もすべて一人●安倍晋三の真骨頂?●東京五輪という名の横暴●今に始まったことでは●安倍政治への嫌悪が示された●新潮社社長コメントに愕然●「日本の誇り」って?●新潮の体質は変わらない●愚かな裁判官●東京堂書店でブックフェア●沖縄の怒りが示された●●●ほか
MacOSをアップグレードするのに先立って、データをバックアップ。Time Machineは導入しているが、念のために予備のバックアップも準備する。(まだ続く)
MacOSX El Capitan(10.11.4)(エル・キャピタン)をインストール。無事にバージョンアップはできたのだが、インターネット接続がうまくいかない。ネットワーク環境設定そのものに異常はないはずなのに、繰り返しエラーが出る。にっちもさっちもいかない。うーん、困った。(まだまだ続く)
MacOSをバージョンアップしてからインターネットに接続できないことについて、契約しているプロバイダーのサポートセンターに聞いてみたが、型どおりの説明を繰り返すだけで全くラチがあかない。まるで役にたたないので、NTTのサポートセンターに電話する。リモートコントロール(遠隔操作)で調べてもらったら、ルーターの設定に問題があることが判明した。頼りになるなあ。
自分のパソコンが外部から勝手に操作されるのを、生まれて初めて目の当たりにする。ちょっと不思議というか、怖いというか、不安というか、かなり驚かされたが、しかしそのおかげで1時間ほどのやりとりと誘導の結果、無事にネット接続できるようになった。メールやブックマークなどのデータもしっかり維持されているようだ。ネットにつながったことで、MacOSX El Capitan(10.11.6)に自動的にアップデートされた。
テキスト入力や辞書機能やフォルダー表示などの使い勝手の面では、まだまだ完全には新しい環境に慣れていないけれども、ともあれMacOSのバージョンアップ作業はこれですべて完了した。とりあえずは、めでたしめでたしである。それにしても予想していた通り、長くて険しい道のりだった。ああ疲れた。
◇◇ 【おことわり】8月28日付から9月3日付までの「身辺雑記」を、まとめて更新しました。
MacOSとの格闘に終止符が打たれたと思っていたら、残念ながらそうは問屋は下ろしてくれなかった。すべて順調だったはずが、メールの受信はできるのに送信ができないのだ。プロバイダーに聞いても、設定は間違っていないという。
アップルのサポートセンターに問い合わせて、延べ3時間近く電話でやり取りして調べてもらった。MacOSの上書きだとどうしてもエラーが生じてしまうので、データをすべて破棄して初期化し、MacOSX El Capitanを再インストールすることになる。しかしそこでまたもや問題が発生。再インストールするためには結局のところ振り出しに戻って、最新バージョンのOS環境でApple IDを更新する必要があるというのだ。ゴール寸前でスタート地点に戻されてしまったわけである。おいおいマジかよ。
現在の僕のMac環境でApple IDを更新するのは不可能なので、だれかの最新版か最新版に近いiPhoneを使わせてもらって、僕のIDでサインインしてApple IDの履歴を更新しなければならないという。そんな無茶な。そこまでハードルの高い作業を求められるなんて。しかも最新版でなければならないとは。夜も遅い時間なので人数は限られていたが、大慌てで何人かの友人知人に声をかけた。最新版のiPhoneのユーザーで、無茶な頼みに応じてくれる友人がなんとか見つかった。あす5日は京都に出張するので、明後日に都内で会うことを約束して電話を切った。
ぐったりだ。めちゃめちゃ疲れる。パソコンの問題をすべて解決して、スッキリした気分で京都に向かいたかったのに。猛烈な台風が関西を直撃したが、絶妙なタイミングで日本海側に抜けていったから、滞りなく出発できると思っていたのに。重大問題を棚上げにしたままのお出かけである。うーん、まいった。
午後一番の東海道新幹線のぞみに飛び乗って京都へ。台風通過の強風の影響による交通機関の遅延はないとのこと。一安心だ。
京都弁護士会主催の司法シンポジウム(日弁連シンポのプレシンポの位置付け)に呼ばれて、裁判と裁判官のあり方について1時間ほど話をした。その後、元裁判官の小林克美氏、刑事弁護で辣腕を振るっている遠山大輔弁護士と、市民の司法参加や裁判員制度についてパネルディスカッション。何人もの方から「とてもいいシンポだった」との評価をいただいてホッとする。僕の書いた本を購入してくださった弁護士さんからサインを求められた。「落書きにならなければ」と恐縮しつつ一筆啓上させていただいた。
深夜0時近くまで懇親会。やけに美味しい料理ばかり出てくる洒落た店だった。元裁判官や弁護士の皆さんから示唆に富む話がたくさんうかがえた。僕の方こそ大変勉強になった。感謝。弁護士会が用意してくれた烏丸御池のホテルに宿泊。
午前8時に起きて、NHKの朝ドラでも見ようとテレビの電源を入れたら、北海道が大変なことになっていた。未明に震度6強(後に震度7に)の大地震があったと、アナウンサーが上ずった声で伝えている。朝ドラの放送は当然ながら延期だ。それはともかく、こちらもパソコンが大変な状態なんだよ。京都観光する時間も心の余裕もないので、そのまま新幹線で帰浜する。そして東京へ。
親切な友人のiPhoneを使わせてもらって、僕のApple IDでサインインする。アップルサポートセンターのエンジニアから電話で指示を受けながら、Apple IDの履歴を無事に更新完了。こんなことに付き合ってもらって、友人には心から感謝するばかりだ。
ほんの少しだけ雑談してから大急ぎで帰宅する。とりあえずこれでMacOSX El Capitanを再インストールできるはずと思いきや、なぜかシステムトラブルのメッセージが繰り返される。アップルのサポートセンターは営業時間外になっているし、いったいどうなっているのか、もう何が何やらさっぱりわからん(ため息)。
アップルのサポートセンターと、朝から何回も電話でやり取り。延べ4時間近く続けた。まずはデータを初期化し、初期搭載のOS(MacOSX LION)をインストールしてから、改めてMacOSX El Capitanを再インストール。その後に、Time Machineからバックアップデータを移行するという手順で作業を進める。インストールは問題なく完了。移行アシスタント起動の段階でまたもやトラブルが生じ、MacBook Proの新しいアカウントを作らなくてはならなくなったが、どうにかこうにかクリア。そこから延々と10時間以上かけて、Time Machineのバックアップデータを転送した。
Time Machineの膨大なバックアップデータを転送した後は、初期設定やソフトウェアのアップデートに対応しつつ、パソコンが使えなかった期間の情報整理や補完作業をひたすら続ける。なんとか通常通りに使いこなせる環境になったところで、問題のメールソフトを恐る恐る立ち上げた。消さずに残していた過去の送受信データを大量に読み込むので、ものすごく時間がかかる。
やはりメールの受信はできるが送信ができない。新しいMacOSをインストールすると、環境設定データが勝手に書き換えられることがあるので、アカウントやメールサーバーの情報を設定し直さなければならないらしい。「送信できません」というエラーメッセージが繰り返されるのを我慢しながら、それでも何回か試しているうちに、プシューッと懐かしい軽快な響きとともに「テストメール」が送信されていった。
おおおおっ。感動の瞬間である。今度の今度こそ、ようやく晴れてMacOSのバージョンアップ作業は完了と言っていいのではないだろうか。たぶん、きっと。いやマジで頼むよ。心身ともにくたくただよ。本当にもうこれ以上のパソコンのトラブルは、後生だから勘弁してください。Macの神様、お願いします。
◇◇ 【おことわり】そんなわけで、9月4日付から9月8日付までの「身辺雑記」を、まとめて更新しました。
新しいMacOSをインストールしてから、メールの「環境設定」情報が保存できず消えてしまうなど、メールソフトの動作がイマイチ不安定だが、とりあえずメールを送信できるようになったのでよしとしよう。
長らく消さずに残していた過去6年間の受信データが、メールのフォルダに大量にたまっているのも動作が不安定になっている要因かもしれないと考え、2年前より古いメールは思い切って捨てることにした。取材先や大学間系など20ほどの項目に仕分けしているのだが、各フォルダの削除対象メールは4000件、2000件、3000件といった具合で、合計すると優に1万件を超える。まとめてごっそり削除だ。
ところが何回ゴミ箱に捨てても、まったく消去されずに残ってしまう。どうやら移動したり削除したりするメールの処理件数が膨大になると、しばらく「動作状況」を見守る必要があるらしい。一括選択したメールがゴミ箱に移動するのを確認した後、改めてゴミ箱からの削除を指示して、再び「動作状況」の終了を見届ける。そうすると、対象のメールは確実にすべて消去された。今後は要らないメールは放置して残したままにせず、こまめに削除するようにしたい。
自民党総裁選の演説会で安倍晋三首相「改めるべき点はしっかりと改め、謙虚にそして丁寧に政権運営を行っていく」──。嘘ばっかり。どこが謙虚に丁寧なのか。これまでも謙虚で丁寧だった試しなど皆無ではないか。何もかも全部デタラメじゃん。安倍夫婦と取り巻きによる権力の私物化と利権誘導。公文書の改竄と隠蔽。虚偽答弁と開き直りと恫喝とはぐらかし。こんな不誠実で不公正で無能な卑怯者が、さらに3年間も政権を好き勝手するなんて……。地獄のような国だね。
◇◇ 「サードインパクト」に、「MacOSX ElCapitan インストール奮闘記」を掲載しました。8月30日付から9月9日付までの「身辺雑記」をまとめたものです。
パソコンのトラブル発生が、もし大学の授業がある時や原稿の締め切り寸前だったらと考えるとぞっとする。パソコンを立ち上げることはおろか、保存してあるデータに触れることもできず、プリントアウトもメールの送受信もできないなんて、もうほとんど完全にお手上げとしか言いようがない。もっともそんな状況で、OSの再インストールなんて危なっかしい作業をあえてするわけないか。やはりメンテナンスのたぐいは、夏休みなど休暇中に実施すべしということだな。
久しぶりに餃子の王将に入ったら、看板メニューの餃子がまた小さくなったように感じた。味は変わらず美味しいだけに残念で仕方がない。王将の餃子は、外の皮はパリッとサクッとモッチリしていて、中の具は肉汁たっぷりでジューシーなだけでなく、大きくて食べ応えがあるのが売りだったはずなのに。このままいくともしかしたらさらに小さくなって、1人前の個数も6個から5個になってしまうのではないかと心配になる。そんなことになったら、わざわざ王将で餃子を食べる意味はなくなるよなあ。
プーチン大統領もロシア国民も、北方領土を日本に返還する気などさらさらないのは明白。「経済協力」という名目で莫大な日本国民の税金だけがふんだくられ続ける「日本外交」(安倍外交)に、いったいどんな意味があるのか全く理解できないが、領土問題を先送り(棚上げ)にして平和条約締結を求めたプーチン発言に対し、何の反論も抗議もせずヘラヘラしているだけの安倍首相は、さらにもっと理解不能だ。
貴重な時間と税金を無駄に費やして、安倍首相はロシアに何をしに行ったのだろうか。自民党総裁選の討論にまともに対応できず、森友や加計問題など数々の疑惑への批判から逃げて時間を稼ぐための外遊としか思えない。台風被害や北海道大地震の被災地対応を放り出してまで、ロシアに出かける異常な総理総裁の異様な行動。意味がまるで分からない。
そもそも「安倍首相は外交が得意」だなんて全く笑えない冗談でしかない。身のほど知らずの外交音痴が、外遊先で無駄金をばら撒いているだけではないか。これほど不誠実で無能で大嘘つきの卑怯者を、自民党の議員や党員らは本気で支持しているのだろうか。
沖縄に「対立と分断」を持ち込んだのは安倍自民党にほからない。理不尽な圧力と恫喝を繰り返して、強引な手法で沖縄を蹂躙し続けてきたのは安倍政権だ。それなのに、日本政府に異議を申し立てて米軍基地被害の解消を求める「辺野古移設反対派」を、まるで諸悪の根源であるかのように批判する佐喜真淳候補(=前宜野湾市長、自民・公明・維新・希望推薦)。安倍政権が全面支援するだけあって、政権のコピーのような主張を繰り出す。
そればかりか佐喜真候補は辺野古移設問題の是非に一切触れようとしない。論点をはぐらかし争点を隠そうとする姑息さまで、安倍政権と瓜二つである。米軍に実質支配統治され植民地同然の沖縄。その現実に向き合って、日米両政府に対等な立場で毅然ともの申すことこそ、「対立と分断」の解消に直結するのではないのか。
本編の絵コンテ・演出・作画監督・原画・第二原画がすべて一人という作品を、テレビアニメで初めて見た気がする。「ちおちゃんの通学路」第11話。エンディング・クレジットに「きむら剛」と表示されていた。マジか。安定した絵になるからいいことだと思うけど、商業ベースで可能なのか。だとすれば優秀すぎる。「動画協力・Synod」「仕上協力・Synod」とあったので、さすがに動画部分は外注したのか。アニメーション制作は「diomedea」。いったいどんな体制で作られているのだろう。興味津々。
東京・銀座の安倍陣営の街頭演説で、菅原一秀・元財務副大臣。「安倍さんは正直で、そして公正で、本当に正直な人です」「しかし売られた論争はとたんに買う、それが安倍晋三の真骨頂であります」──。
思わず椅子から転げ落ちてお茶を吹き出しそうになったぞ。銀座のど真ん中で嘘八百を吹聴するにもほどがあるだろう。大嘘つきで不公正で、しかもまともに議論などできず、はぐらかして逃げ回るしかできないことにかけては、右に出る者がいない卑怯者。それが安倍晋三であるのは周知の事実なのに。タチの悪い冗談だ。笑っていいのか、怒るべきなのか、呆れるしかないのか。
→「正直、公正。それが安倍晋三」自民・菅原元財務副大臣(朝日)
https://digital.asahi.com/articles/ASL9K5WG0L9KUTFK007.html
◇◇ 「報道ステーション」で自民党総裁選「安倍vs石破」討論。いつも通り無関係で無意味な話を一人で延々と勝手に話し続け、しかも相手の発言にも割って入る安倍首相。石破氏が「政権のためでなく国家・国民のためにこそ働くべきなんですよ」と指摘し安倍政権の姿勢を批判すると、安倍首相の目は異様なほどキョロキョロと泳いで、なぜか瞬きを頻発する。挙動不審なその様子を、テレビカメラは残酷なまでにしっかり映し出した。
報ステの討論を普通に見ていれば、安倍首相が「発言を1分以内に収めて」という番組側のお願いなど鼻から無視し、石破氏や司会者の発言も遮って勝手に喋り続ける様子を通じて、この男がまともに議論などできないことがよくわかったはず。しかも関係ない話を延々と続けて質問をはぐらかす卑劣さも。安倍首相の異様さ、愚かさ、卑怯さが見事に伝わった30分だった。
◇◇ 「NEWS23」でも一人で延々と喋り続ける安倍首相。しかも都合のいい与太話と嘘ばかり。生活が豊かになったと感じ、アベノミクスの恩恵にあずかっていると思う人の大半は、株で儲けている富裕層だろう。非正規雇用の増大で格差は拡大するばかり。大学進学率が90%を超えているわけがない。安倍首相の放言はあれもこれも嘘八百だらけだ。
安倍首相は自身の発言の中に、ちょいちょい思い込みと決めつけと嘘と、そして相手に対する事実に基づかない誹謗中傷を織り交ぜる。これほど卑劣極まりない総理大臣がいただろうか。不正直、不公正、不誠実。
利害関係者と頻繁にゴルフや会食を重ねることの反省を問われると、「そういう結果(利害関係)になるとは思ってもいなかった」「もともと友人だった。私は1円も献金を受け取っていない。レッテル貼りだ」と反論する安倍首相。そんな詭弁が通用するか。相手が長年の友人であろうが親族であろうが、権力者(職務権限のある立場の者)が利害関係者との付き合いを控えるのは当然のこと。安倍首相はそんなことも分からないのか。
ところが利害関係者とのゴルフや会食を批判され、安倍首相は猛烈に反応する。「星さんはゴルフに偏見があるのではないですか。ゴルフはオリンピック種目ですよ。ゴルフはダメで、テニスならいいのですか。将棋ならいいのですか」──。ひどい詭弁だ。こんなバカな総理大臣はいまだかつて見たことがない。呆れる。この男とはまともに議論できないことが、改めて視聴者にしっかり伝わった30分だった。
「大学生がボランティア参加しやすいように、東京五輪の期間中は授業や試験をしない」「説明会や研修も含めて公欠にする」なんて本末転倒だろう。そもそも大学生全員が五輪に関心があるとは限らないし、五輪に関わるわけでもないのに、すべての学生に影響を及ぼすことになる学事暦(大学のスケジュール)を、どうして東京五輪のために変更しなくてはならないのか。意味不明な「サマータイム」の導入と同じように、理不尽で傲岸不遜で一方的な話だと思う。
文部科学省は「あくまで各大学の判断だ」などともっともらしく説明し、大学側の自主性を尊重するかのような形を装っているが、そういうのを「事実上の強要」「従わざるを得ないようにする」と言うのではないか。ものすごく気持ち悪い。
→「まるで動員」ボランティア促す通知、学事暦にまで言及(朝日)
https://digital.asahi.com/articles/ASL9K5F50L9KUTIL01F.html
性的少数者(LGBT)を「生産性がない」などと否定する自民党の杉田水脈衆院議員の寄稿を、月刊誌「新潮45」が掲載し、さらに杉田議員擁護の特集を掲載したことをめぐって、「新潮社はいつからこんな恥ずかしい出版物を出すヘイト出版社に成り果ててしまったのですか」といった声があるが、差別と偏見と悪意に満ちた決め付けでは最右翼の老舗雑誌「週刊新潮」を忘れてもらっては困る。
文芸書籍や文庫の分野は極めて良心的で知的で誠実だが、雑誌部門は昔から一貫してトンデモ本を出し続けている。それが新潮社という会社だ。
無罪を言い渡す裁判官を「無罪病」と揶揄して非難し、人権擁護の立場で活動する弁護士を「人権屋」と罵倒する「週刊新潮」。少年事件では「加害者の人権だけ尊重するのはおかしい」と主張し、未成年者の実名や顔を晒す一方、被害者の人権も無視してプライバシーを踏みにじる。市民運動や教職員組合を一方的に叩いて、裏付けも取らず事実を捻じ曲げてこき下ろす。
そんな記事を掲載し続けてきた「週刊新潮」の存在をスルーしながら、とってつけたように「新潮45」だけを批判するのは違和感があるし納得できない。どちらも差別的で悪意に満ちて論外であることに変わりはないのだから、同じように問題視しなければ筋が通らないと思うのだが。
自民党総裁選で3選を果たした安倍首相だが、国会議員票の8割を得ながら、全国の自民党員の支持は5割半ばにとどまった。民意が読めず自己保身しか考えない国会議員は、この先の選挙で厳しい審判を受けることになるだろう。安倍自民党の崩壊の始まり。来年の参院選や統一地方選だけじゃない。総選挙だっていつあるかわからない。
◇ 自民党員票の半数近くが石破氏に流れた背景には、積極的な石破支持票ももちろん多かっただろうが、「安倍晋三だけは勘弁してほしい」「安倍首相のままでは次の選挙が戦えない」「このままだと自民党がおかしくなる」といった危機感や嫌悪感や切実な思いも少なからずあったに違いない。
「お友達と身内のため」に政権を私物化する安倍政治を目の当たりにし、嘘と開き直りとはぐらかしと強弁と恫喝だらけの安倍首相の言動を見聞きしていれば、「これはまずい」と思うのは当然だろう。まともな感覚の持ち主なら、安倍首相の異常さを感じ取ったはずだ。これは「言わば」イデオロギーや思想信条や政治的立場の話ではない。「まさに」人間性や良識の問題である。
(※「言わば」と「まさに」は安倍話法。記者会見でも国会答弁でも演説でも、何の脈絡もなく無意味に多用する。せっかくなので使ってみたけど、冗長になるだけでやはり全く意味がなかった。)
新潮社・佐藤隆信社長がコメント発表。「(特別企画の)ある部分に関しては、あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現が見受けられました」──。杉田水脈「論文」そのものについては言及も謝罪も一切なし。杉田水脈「論文」には何の問題もないと思っているんだね。これが新潮社の社としての公式見解というわけだ。やっぱり。予想通りだが、見識のなさと知的レベルの低さに改めて愕然とする。呆れるばかりだ。
◇ 新潮社の社長は、あくまで「杉田擁護特集」について、しかもその「一部」について「常識を逸脱した偏見と表現があった」と述べただけなのだから、毎日より朝日の見出しの方が的確だな。
→新潮社社長「常識を逸脱した偏見」、杉田論文特集に見解(朝日)
https://digital.asahi.com/articles/ASL9P5RPQL9PUCLV014.html
→新潮45:「杉田論文」で社長コメント「常識逸脱した」(毎日)
◇ その後、毎日新聞は見出しを差し替えた。新潮社社長は「杉田擁護特集」にしか言及していないのだから、差し替え後のこちらの見出しの方がはるかに事実に即している。
→新潮45:杉田氏擁護特集で社長コメント「常識逸脱した」(毎日)
https://mainichi.jp/articles/20180922/k00/00m/040/016000c
大坂なおみ選手の「私は私としか思っていません」という言葉が最も心に響く。「日本人」の概念や「日本の誇り」といった心情を都合よく解釈し、「他者」を排除して見下す社会や風潮には気持ち悪さと嫌悪感を覚える。「多様性の尊重」と言いながら、相変わらず排他性が根強く残るこの国の現状を心から憂える。
→大坂の快挙で「日本人初」を連呼、モヤモヤを抱く人たち(朝日)
https://digital.asahi.com/articles/ASL9R5GK4L9RUTIL00Y.html
◇◇ ヘイト本やネトウヨ本の類を書店が扱わないのは、腐った食べ物や有害物質にまみれた食品をスーパーや飲食店が売らないのと同じこと。極めて常識的で良心的で良識ある態度である。まともな感覚の持ち主であれば、店頭にうんこなんか並べないでしょ。売れるならなんでも売るというのは、商売人としても人としても恥ずべきことだと思うよ。
新潮社が「新潮45」の休刊を発表。その「休刊のお知らせ」の文面が実にふざけている。「企画の厳密な吟味や十分な原稿チェックがおろそかになっていた」だと。差別と偏見と排外主義の右翼雑誌を、確信犯として発行し続けてきたくせに。「原稿チェックがおろそか」といった次元の問題ではないだろう。
そもそも元凶は杉田水脈議員のヘイト寄稿のはずだが、それについての言及もない。予想以上の抗議の声が広範囲に沸き起こり、商売上まずいと考えての「トカゲの尻尾切り」としか思えない。それで「週刊新潮」はどうするつもりなのか。そっちはそのままスルーするのか。
「新潮45」の編集長は、最初の杉田水脈議員の寄稿も肯定的な立場から積極的に扱ったし、その後の「特別企画」も、「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」と銘打って杉田擁護は鮮明だった。確信犯の右翼雑誌編集だ。「週刊新潮」も同じだろう。明らかな差別と偏見にまみれた編集体制を放置しながら、「原稿チェックがおろそかだった」とは笑わせる。
◇ 「新潮45」の休刊が「言論弾圧」「言論封殺」とは、さらに笑わせる。うんこや腐った食品が飲食店やスーパーの店頭に並んでいたら、とりあえず取り除くのは当然ではないか。消費者(客)が怒って抗議した結果、汚物を片付けて廃棄するのは当たり前の話である。差別と偏見と悪意に満ちた暴言や、事実に基づかない虚言を「言論」とは言わない。「言論」を装った「暴力」や「デマ」に過ぎない。
◇◇ 都合のいいキャッシュカードのように扱われているのに、信頼関係を重ねた友達だと胸を張り、尻尾を振って喜んでいる安倍首相。哀れというよりも情けなくて恥ずかしい。トランプ大統領とプーチン大統領のどちらにも足蹴にされて、それでもまだ「外交の安倍」などと言い募るのだろうか。
伊方原発3号機の再稼働差し止め仮処分を取り消した、きのうの広島高裁(三木昌之裁判長)の決定。住民側の不安を無視し、四国電力や国の主張を丸呑みするトンデモ決定だった。権力チェックの機能を果たさず、権力の番犬と成り果てた司法の自殺行為だ。
広島高裁は、「阿蘇山の破局的噴火の頻度は著しく小さく、国は具体的な対策をしておらず、国民の大多数も問題にしていない」「発生の根拠が示されない限り、(噴火を)想定しなくても安全性に欠けないとするのが社会通念」という理屈を展開して、伊方原発を正当化した。
大噴火も大地震もいつ起きるかわからない。だったら可能な限り大惨事のリスクを避けようと、最大限の対策に努めるのが当然ではないか。国の不作為という犯罪行為を棚に上げて、「国民の大多数も問題にしていない」などと言い切る根拠はどこにある。広島高裁の愚かな裁判官たちは、伊方原発の隣に居を構えて余生を過ごせ、と言いたい。
◇◇ 国政にも大きな影響を与える沖縄知事選は、玉城デニー氏と佐喜真淳氏がかなり拮抗しているらしい。朝日・沖縄タイムス・琉球朝日の世論調査は「玉城氏リード」、共同・琉球新報の世論調査では「玉城氏と佐喜真氏が互角の戦い」と報じているが、それでも専門家によると大接戦だという。台風直撃、デマ情報、期日前投票の激増、無党派層の動向、翁長知事の弔合戦、といった要因がどう作用するか。不安な気持ちが募る。日曜の投開票を心して待ちたい。
◇◇ 後期の講義初日。ガイダンスだから大半の先生が早めに授業を切り上げる。学生も早く終わるのを期待している。中には25分という先生も。僕は45分で終了した。掴みの講義としてはまずまずかな(たぶん)。大学正門前のバス停にいつの間にか屋根が出来ていた。雨の日は助かるけど、できればもう少し大きめだとうれしい。
◇◇ 広島東洋カープ、セ・リーグ優勝おめでとう。3年連続リーグ優勝。それにひきかえ阪神タイガースときたら…(ため息)。(以下省略)。
午後から都内。神奈川県警の新人巡査がパワハラいじめで自殺した事件の弁護団会議に出席。出版社に顔を出してから神保町へ。
◇ 東京堂書店・神田神保町本店で開催中の「平和の棚の会10周年記念ブックフェア」に、拙著「裁判官の品格」(現代人文社)が選書の一冊として並べられ、担当書店員さんの熱いコメント・ポップ付きで紹介されている=写真。5年前に出した本なのに、ありがたいことだ。マジで熱いポップだったので感動した。「これもあれも平和の問題」をテーマに出版各社の力作が並ぶブックフェアは、同店1階で10月中旬まで開催されるという。(2枚目の写真は東京堂書店さん提供)
「噂の!東京マガジン」(TBS)が、あす10月1日から東京の横田基地に配備される米軍機オスプレイを「噂の現場」で特集。正式配備前に既に500回も周辺の住宅密集地を飛行し、住民は不安と恐怖と怒りを募らせているという。学校や保育施設などの上空もお構いなしに、夜間でもわが物顔で飛び回るオスプレイ。しかも横田正式配備後は都心を飛行する可能性もある。
「沖縄の問題が自分たちにも関係あるんだとやっと分かった気がする」と東京都民。今ごろ気付くなんて遅いよ。でもこの酷い現状が実感できたのは、大きな前進だと思う。
沖縄知事選の投開票の当日に、やりたい放題の米軍と日本政府の無為無策ぶりを突きつけて、沖縄の問題は自分たちの問題でもあるのだと示した「噂の!東京マガジン」。実にタイムリーな放送だった。
◇◇ 沖縄知事選。午後9時33分にNHKが玉城デニー氏の当確を速報。NHKが予想以上に早い当確を出したのは、それなりに票差があったということかな。午後8時の投票締め切りになると同時に当確が出たら圧勝で、深夜までもつれたら大接戦。というのが選挙速報の常識だけど、午後9時半の段階で当確ならそこそこの票差がついたと考えていい。期日前投票の事前調査と出口調査と選挙取材の総合的な分析結果から、開票率1%でも当確は打てる。
一方、朝日新聞は午後8時ちょうどに玉城デニー氏の当確を速報した。これは事前の取材結果に相当自信があったからこそだろう。世論調査でも他社の「互角」とは違って、朝日は「玉城氏リード」と明確に伝えていたからなあ。
NHKが午後8時過ぎに「沖縄県知事選、玉城デニー氏が優勢、NHK出口調査」などと伝えながら、なかなか当確が打てなかったのは、そこまで自信がなくてやや躊躇したのだろうか。朝日との取材力の差が現れたのかもしれない。
沖縄知事選の結果は沖縄だけの問題ではなく、日本全体に大きな影響を与える。玉城デニー氏の勝利は、組織とカネとデマを総動員した安倍政権(安倍自民党)に多大な打撃を与えることになる。辺野古移設問題や米軍基地のあり方はもちろん、国家権力が地方や国民を虐げる安倍政治そのものが問われた。だからこそ朝日は渾身の力を込めて総力取材をしたのだ。
沖縄問題や沖縄情勢に詳しい専門家や学者から先週、「接戦なのは確かだけど6対4くらいの感触で玉城氏が危ういかもしれない」という話を聞いていたので、かなりドキドキしながら選挙結果を見守っていた。それだけに玉城氏の当選はうれしい。デマや圧力を跳ね返した無党派層と一部の心ある創価学会員の支持も、玉城氏勝利を導いた大きな要因だと思われる。
安倍政権(安倍自民党)と公明党現体制の崩壊が、ここからようやく始まる。安倍政権の無能で無慈悲な圧政と権力の私物化と、やりたい放題の横暴を目の当たりにしたら、まともな人なら怒りと疑問と不満が湧き起こってくるはず。沖縄知事選はそんな民意を明確に示したと言っていい。沖縄県民の声だけではない。国民の声でもある。