身辺雑記2021年10月

 身辺雑記 

by totoropen (OOKA Minami)


2021年10月1日〜10月31日

●県警パワハラいじめ裁判●「三人羽織」内閣●映画「2887」パンフ●震度5強●3カ月周期●コロナワクチン1回目●違和感「アリアリ」のコラム●立憲と共産に期待●元祖絶品たんめん●「ブラタモリ」●岸田首相だけ挙手しない●衆院選公示●選挙権行使の大切さ●連合は時代遅れで狭量だ●維新躍進の悪夢●眞子さん婚約バッシングはいじめ●白票でなく「よりマシ」に投票を●今期テレビアニメ評●卑劣で気持ち悪い粘着●飲み会も副反応も不安●時代錯誤の判断●裁判長が交代●衆院選と国民審査のポイント●衆院選投開票●●●ほか


10月1日(金曜日) 県警パワハラいじめ裁判

 台風16号の影響で横なぐりの雨の中、午前10時過ぎに横浜地裁へ。どうにか傘は飛ばされなかったけど、ずぶ濡れだよ。夕方4時に閉廷して地裁を出るころには、小雨がぱらつく程度で強風だけになっていたので助かった。

 神奈川県警の新人巡査が、パワハラといじめを苦に署内で拳銃自殺した事件の損害賠償請求訴訟を傍聴取材。準備書面のやりとりがずっと続いていたが久々に法廷が開かれ、先輩や上司ら警察官4人の証人尋問が行われた。誠実に答えを探そうとする者、知らぬ存ぜぬで押し通す者、のらりくらりと質問をはぐらかす者と三者三様だった。

 だが何より驚いたのは傍聴人の態度の悪さだ。傍聴席の大半は県警の警察官。ふんぞり返って座っているのなんてまだかわいい。静まり返った法廷にスマホの着信音が何回も鳴り響く。裁判長から注意されても、しらばっくれてふてくされて「切りましたけど」と開き直る。そして懲りずにまた鳴らす。普通なら即刻退廷だろう。

 傍聴権の侵害、取材妨害じゃねえか。威圧感も半端ない。こんなふざけた連中を退廷させない裁判長もどうかしてる。県警に気を使っているのか、それともビビっているのか、弱腰すぎないか。勤務時間に税金を使って、パワハラいじめ裁判を傍聴するお仕事。いいご身分だな。

 まあきっと、たぶん間違いなく、裁判長の心証は確実に神奈川県警側に不利に働いたのではないだろうか。そう信じたいし、そうであってほしい。


10月4日(月曜日) 「三人羽織」内閣

 新しい自民党役員人事も含めて、きょう発足した岸田文雄内閣は、アベ・アソウの2人が岸田首相の羽織の背中に潜り込んだ「三人羽織」内閣だ。もともとはハト派のはずの岸田首相だから、新内閣人事ではアベ・アソウに抵抗した跡も見受けられるが、操られているふりをしながら、どこまで自身の理念を反映できるか。そこにほんの少しだけ(本当にちょびっとだけ)期待したい。

 しかし原発推進派の議員が、党中枢や閣僚に多数入り込んでいるのを見ると、ほとんど期待できそうにないけれども。


 岸田文雄首相の記者会見。原稿を棒読みせず、自分の言葉で話せる首相が久しぶりに登場した。何はともあれ少なくともそれだけで、前任者や前々任者よりはるかにマシだ。これまでがあまりに論外で酷すぎた。記者からの質問は1人1問で、再質問させないというトンデモ会見方式は変えずに、そのまま踏襲するんだな。そこは早急に改善すべきだ。

 岸田首相が記者の質問を聞きながらメモを取っているのは、とてもまともだ(まともそうに見える)。真摯に向き合って質問にきちんと答えようとすれば当たり前のことなんだけど、前任者はそんなことさえしなかったから、そうした動作だけでものすごく誠実そうに見える。


 衆院選は10月19日公示、10月31日投開票。安倍・麻生・甘利の3A議員には落選してもらいたい。選挙区の有権者は広い視野を持って、少し考えて投票してほしい。


10月6日(水曜日) 映画「2887」パンフ

 安倍晋三政権を検証した記録映画「2887」のパンフレットが届いた。作家の澤地久枝さんやお笑い芸人の松元ヒロさんらのメッセージとともに、僕の文章も掲載されている=写真。横浜や東京での劇場公開のほか、川崎など各地で自主上映が続くが、横浜市中区のミニシアター「シネマ・ジャック&ベティ」では再映も決まったという。パンフは上映会場で800円で販売。一般にはカンパ込みで1部1000円で配布される。


10月7日(木曜日) 震度5強

 午後10時41分ごろ、ものすごく激しい揺れを感じた@横浜南部。大きく左右に揺れたと思ったら、スマホの警告音がけたたましく鳴り響き、ほぼ同時にテレビからも緊急地震速報が流れた。埼玉県南部と東京23区で震度5強。神奈川県東部で震度5弱。確かにそれくらいで、恐怖を感じる揺れだった(横浜南部近辺は震度4とのことだけど)。震源は千葉県北西部。

 スマホの警告音が鳴り響くよりも先に揺れ始めたが、その瞬間、これはやばい揺れだと感じた。それくらい最近では経験したことのない激しい揺れ方だった。それでも自宅の本棚はどれも無事で、本や雑誌が飛び出ることもなく、積み上げられている書類なども崩れることはなかった。しかしマジで久々に怖かった。


10月8日(金曜日) 3カ月周期

 ちょうど、きっかり3カ月ぶりに髪の毛をカット。もうすっかり3カ月という周期が定着してしまった。


10月11日(月曜日) コロナワクチン1回目

 駅前の医療機関で、新型コロナワクチンの1回目の接種をした。横浜市の予約が遅れていたこともあったけど、何より自分自身が逡巡してためらっていたのが、この時期になった最大の理由だ。接種はいたってスムーズ。女医さんの問診に続いて女性看護師さんが注射器を手にする。「えっ?もう打ったの?」というあっけなさで実にあっさり終わった。左肩に鈍い痛みがあってやや重い感じが残る程度。問題は3週間後の2回目だよなあ。

 ワクチン接種の副反応で2~3日寝込んだ、という声をたくさん聞いていているだけに憂鬱だ。人によっては全くなんともないケースも意外とあるらしいけど。どうか後者でありますように、と切に祈るばかり。

◇◇

 駅前の居酒屋で遅いランチ=写真=を食べていたら、有線から立て続けに昭和ポップスが流れてきた。「ペッパー警部」(ピンク・レディー)、「私のハートはストップモーション」(桑江知子)、「卒業写真」(荒井由実)。なんだこの懐かしい「神選曲」は。メロディーや歌詞とともに、高校時代の風景や匂いが一瞬で浮かんできた。音楽の力ってすごいよなあと改めて認識。

◇◇

 「古見さんは、コミュ症です。」はアニメ版よりも、NHK総合の「よるドラ」(実写版)の方がいい。俳優陣のクセはものすごく強いけど、ドラマの方が好きだな。ヒロインの古見さん(池田エライザ)の表情と仕草がかわいいから(笑)。アニメ版が悪いというわけではありません。


10月13日(水曜日) 違和感「アリアリ」のコラム

 きょう13日付の朝日新聞朝刊オピニオン面に、TBS系の情報番組「ひるおび!」のCM取りやめ問題を取り上げたコラム「多事奏論」(田玉恵美論説委員)が掲載されていた=写真。「スポンサーへの抗議『番組へ圧力』期待アリなのか」の見出し。認識不足とミスリードを感じる違和感「アリアリ」の記事だった。

 その1。冒頭の導入部分で取り上げた作家の事例(自身の原稿の事実誤認に向き合わず、思い込みで「スポンサーに気を使うのはやめましょうよ」と担当記者に言ったという作家の話)が、その後に展開される「消費者からスポンサーへの働きかけの是非」と論理的に結びつかず、無理がある。

 その2。「間違った内容を放送したのはよくない」といったレベルの話ではなく、問題発言をした元裁判官の弁護士はこれまでも偏見と悪意による事実をねじ曲げたデマを繰り返していること。しかも衆院選前にデマを流し、野党共闘を揶揄し誹謗中傷したこと。そうした問題の悪質さと背景に触れていない。知らずにこの記事を書いたのだとすればお粗末すぎるし、知っていてこういう記事を書いているのだとすればあまりに中途半端で、記者失格と言わざるを得ない。

 その3。さらにコラムは「放送局に抗議が行くのもわかる」としながら、「番組に直接の責任を負わないスポンサーに対応を求めれば、広告主による番組への干渉を容認することにならないか」とするが、先に述べた背景や、自浄作用が働かない番組スタッフの制作姿勢の問題を無視している。民主主義の根幹を否定する番組内容の是正を求めても、放送局が聞く耳を持たないのであれば、消費者にできるのは広告主の企業姿勢と倫理観と問題意識を問うことしかないではないか。

 コラムは締めくくりとして、「時としてスポンサーに介入を求めるのは『アリ』だろうか。(中略)どうも一件落着の気分にはなれないでいる」とまとめているが、なんとも腑に落ちない。構成も表現も論旨も突っ込みどころ満載だ。先ごろの「天声人語」にせよ、朝日の論説委員室は大丈夫かと心配になる。

◇◇

 今朝の毎日新聞1面トップ記事の見出し。東京本社や中部(名古屋)や北海道版は「ワクチン3回目12月想定」で、大阪本社や西部(福岡)は「3回目接種12月にも」だったが、大阪などの見出しの方がすっきり分かりやすいと思う。「ワクチン」と言わなくても「接種」で十分伝わる。短い言葉で表現した方が文字も潰れなくて見やすい。見出しなんだから、できるだけ簡潔に。ちょっと気になった。


10月14日(木曜日) 立憲と共産に期待

 衆院解散。19日公示、31日投開票。岸田文雄首相の記者会見の生中継後にNHKが流した各党党首の演説映像の中では、立憲民主党の枝野幸男代表の訴えが最も迫力があって、分かりやすく心に響いた。編集にも悪意がなく配慮が感じられた(たぶん)。会見での首相の冒頭発言はそこそこまとまっていたが、そんなものとは比較にならないほど説得力があった。


 報道ステーション(テレビ朝日)の9党首討論は短い時間ながら見ごたえがあった。発言の中で説得力があって分かりやすかったのは、立憲民主党の枝野幸男代表と共産党の志位和夫委員長。成長と分配、富裕層に応分の負担を求め貧困層は減税する税制是正、アベノミクスの失敗など、言うべきことを端的に訴えていた。維新の妄言や挑発は、いちいち相手にしなくていい。連中の土俵に上がるのは時間の無駄。

 司会の大越健介キャスターは珍しく手際よく、有無を言わさぬ毅然とした姿勢で指名することで、リズミカルにさばいていたと思う。進行に無駄がなくテンポがいい。NHKの党首討論よりもはるかに安心して見ていられた。司会に徹する分には適役かも。


10月15日(金曜日) 元祖絶品たんめん

 午後から都内の弁護士事務所で、新人警察官のいじめパワハラ自殺事件の弁護団会議に参加。毎回のことだけど、ご遺族(特にお母さん)の涙を目にするのは辛い。元気で明るかった息子さんの声や表情を思い浮かべ、目頭を押さえる姿をもう何十回と見てきた。その度に警察組織の冷酷さと非情さに対する憤りを新たにする。

 夕方、帰宅ラッシュの電車に乗ったが、中央線も山手線も私鉄もさほど混んでいない。金曜日なのに空いている。私鉄では立ちっぱなしだったものの、JRは余裕で座れた。

◇◇

 横濱一品香の「元祖絶品たんめん」を食べた=写真。塩味のスープに、もちもちした中太ストレート平打ち麺がよく合う。具材は豚肉やキクラゲのほか、もやし、白菜、ニラ、ニンジンなどシャキシャキ野菜がたっぷり。かなり食べごたえがあって美味しい。塩味もいいな。


10月16日(土曜日) 「ブラタモリ」

 「ブラタモリ」(NHK総合)の「NHK~放送のお宝から見えてくる歴史と未来とは?」に、高校時代の同級生が登場したのを見てびっくり。放送技術研究所と放送博物館をタモリがブラブラ歩く回。NHKの報道カメラマンをしているのは知っていたけど、放送博物館の館長になっていたんだ。懐かしい。番組もいつものようにタモリが実に楽しそうで、面白かった。


10月18日(月曜日) 岸田首相だけ挙手しない

 日本記者クラブ主催の党首討論会で、「選択的夫婦別姓」と「LGBT法案」に賛成かと問われ、9党首の中で岸田文雄首相(自民党総裁)一人だけが挙手しない光景は異様だった。一律にすべて夫婦別姓とするのではなく、別姓を選択する自由さえ認めない理不尽。それのどこが「多様性」を認める社会だというのか。「LGBT」の理解を促すことを拒む。その理由もさっぱり分からない。

 国民の多くは「選択的夫婦別姓」「LGBT法案」を支持している。今さら「国民の皆さんの意識がどこまで進んでいるのか考えていくことが重要」などと言う段階ではなかろう。そんな意味不明の理由を述べるとは、世界の趨勢からも日本国民の意識からも2周も3周も遅れているのでは。自民党議員の意識と感性は、時代の流れから大きく取り残されている。


10月19日(火曜日) 衆院選公示

 なんでそんなに先走るのか全く理解できないが、政府や地方自治体がGoToなんちゃら(イートやトラベル)を言い出したからか、またぞろ世間のタガが緩み始めたのを感じる。もちろん多くはしっかり予防対策をしているのだけど、マスクを外した人を何人も見かけた。マスクをせずに咳をする男性も2人。勘弁してほしい。

 初めて入った町中華で食事をしていると、推定30代の男性5人組がドカドカと入って来て、席に着くなりマスクを外して怒鳴るような大声で会話を始めた。席を仕切るアクリル板には「会話する際はマスク着用で」と張り紙があるのに、店側は注意するどころか5人のためにアクリル板を取り外した。マジか。大急ぎで食べ終えて店を飛び出した。料理も恐ろしく不味かったし、あの店で食事することはもう二度とあるまい。

◇◇

 衆院選が公示された。神奈川2区は自民党の菅義偉前首相と、立憲民主党の岡本英子元衆院議員の一騎打ち=写真(上大岡駅前)。共産党は野党共闘のために候補者を取り下げた。れいわ新選組の山本太郎代表が、この選挙区から出馬する話もあったという。不人気の菅義偉氏のポスターが、街中から見事に消え去っただけに注目。

◇◇

 「ヤフーニュース」の読者コメント欄「ヤフコメ」について、誹謗中傷や差別投稿を自動で非表示にする新機能を導入。それだけでは不十分だ。そもそもヤフーが掲載するニュースの中に、差別と偏見と悪意に満ちた記事があることを猛省すべきだろう。八代英輝弁護士の「ひるおび!」発言みたいな「識者コメント」の掲載も同様だ。ヤフーは無責任すぎる。


10月20日(水曜日) 選挙権行使の大切さ

 菅義偉前首相が出馬している神奈川2区で、「ハマのドン」こと藤木幸夫氏「市長選では、この2区(西区、南区、港南区)で、(与党系候補に)計約2万票の差をつけさせていただいたので、そのお礼で参りました。市長選の時と同じように、今回も(野党系の)岡本英子さんに通って欲しい」。意外な結果になるかも(日刊ゲンダイ)。──だよね。

◇◇

 先週に続いて今日の講義でも少しだけ時間を割いて、選挙権行使の大切さについて触れた。「ジャーナリズムの最も重要な役割は権力監視。主権者に判断材料を伝えるためだ」と説明した上で。学生からは「選挙は政治に関われる機会。しっかり権利を行使したい」「報道の役割と選挙権の重要性を改めて理解した。権力を監視するために選挙に行かなければ」などの反応。衆院選まであと11日。来週もしつこく選挙権行使を促すぞ。


10月21日(木曜日) 連合は時代遅れで狭量だ

 立憲民主党と共産党の選挙協力や共闘に反発し、嫌悪感を示す連合。時代遅れで狭量で現状認識ができていない。確かにかつての共産党は排他的で独善的で教条主義的だったと思うが、相当努力したのか最近は寛容で協調性がある。大変身したように見える。そこは理解して、大局的視点で受け止めるべきだろう。

 政権交代を目指す責任政党の支持母体を自覚するのであるならば、そして本気で市民や労働者や弱者の側に立つ労働組合であると自認するのなら、連合は懐の深さと器の大きさを示すべきだ。

 原発についても、非効率的な経済性や矛盾や危険性を踏まえて、連合にはもっと危機意識と大局的視点を持って動いてほしい。電力系労働者の目先の利益を守ることだけに固執していては、幅広い市民の共感と信頼は得られない。それでは既得権益の維持しか頭にない電力幹部や経営団体幹部、保守政治家と何も変わらない。

◇◇

 維新が3倍増の30議席台に躍進だと。マジか。悪夢としか言いようがない毎日新聞の衆院選序盤情勢調査。<日本維新の会は大きく支持を伸ばしている。大阪以外の小選挙区では苦戦しているが、比例代表で議席を増やしそうだ。全体で、公示前の11議席から3倍増となる30議席台に乗る勢いだ>。読売の序盤情勢調査でも同様の結果。ため息。

 維新は自民党の補完勢力(事実上の別働隊)そのもの。しかも犯罪議員や不祥事政治家を多数抱え込む。そんな維新が躍進だなんて、地獄でしかない。

自民議席減・与党過半数の公算、立憲上積み視野(毎日)

https://mainichi.jp/articles/20211020/k00/00m/010/350000c


10月22日(金曜日) 眞子さん婚約バッシングはいじめ

 作家の森まゆみさんがきょう22日付朝日新聞の寄稿で、秋篠宮家の眞子さんにエールを送り、バッシング報道と世論を批判した=写真。全く同感。プライバシーや結婚の自由も否定し、反論できない相手を袋叩きにするのはいじめでしかない。婚約者と家族に対するバッシングも同様だ。そこまで皇族を非難するなら、皇室も天皇制ももう廃止すればいいんじゃないかな。

 自分の意思でその家に生まれたわけでもないのに、不自由で窮屈で人権もない生活を強いられ、挙句にプライバシーを侵害され、無責任な憶測や誹謗中傷にさらされる。結婚することでしか皇室から離脱できず、その結婚すら自由にできないなんて、あまりにもかわいそうで非人道的だ。

 職務上必要とする情報は別として、皇室には特別な感情も関心もほとんどないが、眞子さんをはじめ皇室とその周辺をめぐるこうした状況に深く同情する。ろくでもない記事を書き散らしてきたメディアと、無責任にバッシングを続けている卑怯者を心底軽蔑する。恥を知るべし。


10月23日(土曜日) 白票でなく「よりマシ」に投票を

 この記事の書き方だと、結局は白票を推奨しているようにしか受け取れない。極めて危うい世論誘導だ。「棄権するくらいなら白票でも票を投じた方がいい」「白票が増えることで議論の種になり得る」「まず投票に行くことが重要」──。白票は棄権と同じ。無効票にカウントされるだけで、何の意思表示にもならない。白紙委任に等しい。投票するならしっかり吟味し、よりマシな候補者と政党の名前を書いて、主権者たる国民の権利を行使しましょう。それが主権者の責任であり義務です。

衆院選「白票」ツイート次第に増加、白票は無意味か?(日テレ)

https://news.yahoo.co.jp/articles/cb5f9d91c0e9824c8a7dc6ec551ea3518ad91db0


10月24日(日曜日) 今期テレビアニメ評

 【今期テレビアニメ評】玉石混交ながら盛り沢山の今期。◎ブルーピリオド(TBS)芸大を目指す高校生の模索と葛藤の青春を描く。面白いし刺激的で勉強になる。◎86エイティシックス2期(MX)民族差別と戦争がベース。◯白い砂のアクアトープ(MX)前期から継続。◯異世界食堂2期(テレ東)グルメアニメ。

 ◯先輩がうざい後輩の話(MX)社会人ラブコメ。◯ジャヒー様はくじけない!(テレ朝)魔界ナンバー2の残念少女の魔界復興コメディー。△月とライカと吸血姫(テレ東)非人道的有人宇宙飛行計画の闇。△見える子ちゃん(MX)ホラーエロス。△古見さんは、コミュ症です。(テレ東)実写ドラマ版の方が好き。

 △海賊王女(MX)昭和的冒険活劇。▲大正オトメ御伽話(テレ東)。▲無職転生2期(MX)。▲進化の実~知らないうちに勝ち組人生~(テレ東)。▲境界戦機(テレ東)。▲プラチナエンド(TBS)。

 <評価記号>◎=めっちゃ面白い。秀作。◯=面白い。△=そこそこまあ面白いかも。▲=微妙。(▲▲=論外=省略)


10月26日(火曜日) 卑劣で気持ち悪い粘着

 眞子さんと小室圭さんの結婚記者会見。何をどう答えていくら説明しても、週刊誌記者やネットで罵声を浴びせ続けている連中が納得することはないだろう。根拠も裏付けもない予断と偏見と憶測に基づいた非難や質問は、およそ言い掛かりでしかなく、何を言っても聞く耳など最初から持っていないのだから、さらに突っ込んでくる。誹謗中傷、罵詈雑言、いじめとはそういうものだ。

 そこまで眞子さんと小室圭さんに執拗に粘着する「熱心さ」を、安倍晋三、麻生太郎、甘利明、加計幸太郎らになぜ向けない。彼らの刃は権力者には向かわない。圧倒的強者には沈黙し、反論や訴訟をしない(できない)相手を匿名で徹底的に袋叩きにする。卑劣さと気持ち悪さが際立っている。

 そもそも「金銭問題」なるものは、小室圭さん本人に責任のある事案ではなく母親の話だ。母親とその元婚約者との間の経済的争いである。離婚や相続などを巡るそんなトラブルは、世間に山のようにある。いちいち他人が関与するような話ではあるまい。犯罪でもないのに、ほっとけばいい。馬鹿馬鹿しい。


 日本雑誌協会の質問のゲスさは群を抜いていた。「小室さんの経歴に皇室利用と受けとめられかねないことがあると考えます」「眞子さまの婚約者という立場をいかして特別な待遇を受けたのではないかと疑念の声が上がっている」──。それって憶測の域を超えないのでは。そこまで言う根拠はあるのか。

 「誤った情報が事実であるかのような印象を与えかねない質問であると思います」「恐怖心が再燃し心の傷がさらに広がりそう」との眞子さんの回答はもっともだ。「圭さんがフィアンセとしてフォーダム大学に入学しようとしたという事実はありません」ときっぱり否定した。「疑念の声」の根拠を示す責任は雑誌側にある。

 相手は権力者ではない。ただの市民(民間人)だ。同じような質問を、自分自身や自分の家族がされたらどう答えるのだろう。「あなたの娘(息子)が◯△大学に入学したのは、記者の立場を生かして特別な待遇を受けたのではないか」と何回も聞かれ、否定しても繰り返し質問され続ける。それでも「丁寧に」対応するのか。本来あるべきジャーナリズムの職務とはほど遠いことに気付けよ。自問自答せよ。こんなのと一緒にされたらたまったものではない。


 ネットで眞子さんと小室圭さんに罵声を浴びせ続けている連中は、本気で「正義」だと思っているなら、本名を名乗って堂々と発言しなよ。ヤフコメの1行目に名前を書いてから、言いたいことを言えばいい。匿名で誹謗中傷し、根拠も示さず憶測で罵詈雑言を浴びせて袋叩きにするのは卑怯極まりない。

 諸悪の根源となってしまったヤフコメは廃止すべきだ。コメント欄のないニュースも存在しているのだから、なくても困らないだろう。どうしても必要なら、責任ある実名投稿に切り替えるべきだ。内部告発をするなら、ヤフコメがなくても匿名でできる場所はいくらでもある。

◇◇

 午後から都内の弁護士事務所で、新人警察官のいじめパワハラ自殺事件の弁護団会議に参加。きょうは遺族への証人尋問のリハーサルだった。原告側の主尋問と、想定した被告側の反対尋問で、質問内容と証言を練り上げていく。いよいよ裁判も大詰め。来年2月ごろに結審し、5月には判決か。


10月27日(水曜日) 飲み会も副反応も不安

 そろそろ飲み会のお誘いが入ってくるようになった。うーん、でも大丈夫かなあ、不安だよ。「無法状態の店でなく、しっかり対策してる店なら大丈夫だよ」。そっか、まあそれなら。でも来週ワクチン接種の2回目があるから、その2週間後以降にね。それより副反応が心配なんだけど。


10月28日(木曜日) 時代錯誤の判断

 大阪府立高校で茶髪を黒く染めるよう何度も指導されたとして慰謝料などを求めた裁判で、大阪高裁(本多久美子裁判長)は、染色を禁じた校則や学校側の頭髪指導は「教育現場の裁量の範囲内」として適法と判断した(朝日)。「裁量の範囲内」のわけがないし、そもそも「裁量の範囲内」であってはいけないはず。時代錯誤も甚だしい。学校側の「指導」も高裁の判断も。


10月29日(金曜日) 裁判長が交代

 午後から横浜地裁。新人警察官のいじめパワハラ自殺事件を傍聴取材。実質的な審理はこれで最後となるが、どういうわけか裁判体の構成が変更され、裁判長が交代した。夏休み明けとか1月なら分かるが、この時期の異動は異例だ。

 考えられるのは、玉突き人事、病気、公証人の空きが出たための急な依願退職など。だとしても証人尋問は同じ裁判体で行われるのが普通で、重要な証人尋問の直前というのはあり得ない。原告側弁護団にも事前に話はなかったという。不可解だ。裁判長から和解の提案も。うーん、これはどう捉えればいいのだろう。原告側にとっては必ずしもマイナスではない、とのことではあるのだけど。


10月30日(土曜日) 衆院選と国民審査のポイント

 衆院選は、いよいよあす31日が投開票。大事なポイントはただ一つ。投票したいと強く思える候補者や、支持政党の候補者が選挙区にいなくても、「よりマシな候補者・政党」に大切な一票を投じることだ。主権者たる国民の権利を無駄にせず行使しよう。権力者に好き勝手させないために、白紙委任だけは避けよう。


 衆院選の一票とともに大切な権利行使が、最高裁判所裁判官の「国民審査」だ。やめさせたい裁判官に「X」印をつけるのだが、半数を超えて罷免された裁判官はいない。国民審査制度そのものが形骸化しているとか、内閣による裁判官選考そのものに疑念があるとの声がある。だからこそ主権者たる国民の権利を行使して、しっかりチェックしたい。

 今回の「国民審査」の対象は、15人の最高裁裁判官のうち11人。内閣の裁判官選考に異議を唱えるとして全員に「X」印をつけるのも一つの考え方だが、よく分からない人にワンポイント提案。「夫婦同姓」を憲法違反と判断した三浦守(検察官出身・第二小法廷)、草野耕一(弁護士出身・第二小法廷)、宇賀克也(法学者出身・第三小法廷)の3人以外の8人に「X」印をつける。僕はこれを判断基準とするつもりだ。参考まで。

 念のために書いておくけど、三浦守、草野耕一、宇賀克也の3裁判官は、「選択的夫婦別姓」に賛成だから、「夫婦同姓」を憲法違反と判断した。三浦守、草野耕一、宇賀克也の3人以外に「X」印をつけるべし。ああ、自称保守のネトウヨが「三浦守、草野耕一、宇賀克也の3人に『X』印をつける」と言ってるのか。誤解とか勘違いじゃないんだ。なるほど、さもありなん(苦笑)。


10月31日(日曜日) 衆院選投開票

 横浜市選挙管理委員会の投票証明書=写真。ヨコハマブルーがかっこいい。「民衆主義しているかい」「好きですヨコハマ行きます投票」のメッセージが泣かせる(苦笑)。夕方4時半ごろ投票したが、いつも通り空いていた。横浜市の投票率は残念ながら、東京都などと比べると低いらしい。


 自民党が単独過半数割れとなっても、甘利明幹事長や石原伸晃元幹事長が落選しても、維新が3倍以上に躍進するのでは全然うれしくない。時代錯誤の極右で大嘘つきで、平然とデマを撒き散らして民心を煽る。もしかしたら自民党よりも危うくてタチが悪いのが維新だからだ。維新が公明党以上に自民党の補完勢力(受け皿)となっていることに気づかず、騙されている人が多すぎる。

 自民党にちょっとお灸を据えるために、今回は「野党」に投票するかと考えた保守層や無党派層の多くが、「野党」の維新に一票を投じたのだろう。エセ野党なんだけどね。自民党と維新は親和性が高く、政治姿勢は極めて近い。維新は自民党の党外派閥だと考えたら、実質的には自民党は単独過半数確保どころではない「圧勝」なのかもしれない。恐ろしい。もちろん分かっているとは思うけど、立憲民主党と共産党は維新の躍進に強い危機感を持ってほしい。

 【追記】自民党は単独で過半数を上回る議席確保が確実な情勢となった。


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