身辺雑記2021年7月

 身辺雑記 

by totoropen (OOKA Minami)


2021年7月1日〜7月31日

●恐怖政治にぞっとする●ザルで杜撰で無謀●政治的立場は関係ない●緊急事態宣言なら中止だろう●民主社会を否定する安倍晋三●緊急事態宣言でも五輪かよ●すべて後手後手なのに●大越氏の報ステに違和感●教員免許更新制が廃止へ●これでは誰も従わない●大谷1回戦敗退でも●絶対に無理筋●状況悪化したら即刻中止?●無神経の極み●バブルの内も外も●切り分けて考えるべき問題●東京五輪は「人災」だ●石橋を叩いて割る●いよいよ五輪中止か●簡素な開会式の後に閉会式を●身の程知らずの逆ギレ●チェックソフトがなくても●新聞の心意気●感染者3000人超も目前●危機感はどこへ●今期テレビアニメ評●何も伝わってこない●改行なしは勘弁して●●●ほか


7月1日(木曜日) 恐怖政治にぞっとする

 中国共産党100周年の記念式典の映像を見ると、北朝鮮とそっくりだなあと改めて思う。北朝鮮が北京を真似しているのかもしれないが、そんなことはどっちでもいい。独裁者の演説に一糸乱れず一斉に拍手し感涙し称賛する姿は、カルト教団の信者そのものだ。異論や反論は一切許さず、徹底的に排除し弾圧する恐怖政治にぞっとする。もちろん他人事ではない。日本も香港も台湾も。他山の石とすべし。


7月2日(金曜日) ザルで杜撰で無謀

 なぜ、全豪テニスのように2週間完全隔離する万全の感染防止体制が取れないのか。なぜ、海外選手の濃厚接触者を隔離もせず野放しにするのか。なぜ、ザルとしか言いようのない水際対策がいまだに放置されているのか。なぜ、この期に及んでワクチンの接種も供給もちぐはぐなのか──。こんな状態で五輪開催なんて無謀すぎる。

 すべてが後手後手で、いい加減で、行き当たりばったりで杜撰。これで五輪開催なんてまともじゃない。そもそもパンデミック都市で五輪を開催すること自体、正気の沙汰とは思えない。本当に公平に競えるのか。何度でも繰り返し指摘するが、東京五輪は今からでも中止すべきだ。


7月3日(土曜日) 政治的立場は関係ない

 「反日的な人が五輪反対」だと。安倍晋三が幼稚で頭がおかしいのはわかっていたが、まさかここまで狂っているとは。政府の杜撰で支離滅裂なコロナ五輪対策を目の当たりにすれば、科学的・論理的に考えて、東京五輪に反対するのはむしろ必然。五輪反対に政治的立場は全く関係ない。

 幼児並みの知性しかなく、国会で平然と虚偽答弁を100回以上繰り返した安倍晋三こそ反社会的存在だろう。福島原発事故について「アンダーコントロール」などと世界に嘘を吹聴して、東京五輪を誘致した安倍晋三の無責任さは何より重大だ。厚顔無恥にもほどがある。

安倍前首相「反日的な人が五輪開催に強く反対」、月刊誌の対談に(毎日)

https://mainichi.jp/articles/20210703/k00/00m/010/034000c


7月4日(日曜日) 緊急事態宣言なら中止だろう

 「東京五輪期間中に、新型コロナウイルス緊急事態宣言を発令する可能性は当然あり得る。無観客ということも当然想定される」(田村憲久厚生労働相)って、そんな寝ぼけた話じゃないだろう。五輪期間中に緊急事態宣言を出す状況になれば、無観客どころか、五輪自体を中止するのが当然ではないか。そもそもそれ以前に即刻中止すべきだけど。どこまで危機感がないんだ。

五輪中の緊急宣言「あり得る」厚労相、無観客も想定(共同)

https://news.yahoo.co.jp/articles/a762ab07b2e81dcc90b75df033ac89082642aa1b


7月6日(火曜日) 民主社会を否定する安倍晋三

 平和で平穏な日常が続いている中なら、五輪選手の活躍を心から応援する。その気持ちはもちろん山のようにある。しかしコロナ禍の現状は普通ではない。感染拡大がまだ続くこの状況で、今やるべき大規模国際大会ではない。リスクが大きすぎる。だから東京五輪に反対なのだ。

 それを前首相の安倍晋三が「反日」という言葉で切り捨てて、東京五輪に反対する人たちの存在そのものを否定し排除しようとするなんて、とんでもない話だ。反対意見や提言や議論の余地の一切を許さない、民主社会を根底から否定する論外の発言で、断じて許されるものではない。

 これまで大学の講義などで何回も繰り返し話してきたことだが、そもそも「国益」「愛国心」「わが国」の「国」とはなんだ。「反日」の「日」は何を指す。国家・政府・政権政党・権力者なのか、それとも国民・市民なのか。それによって意味は全然違ってくる。両者は必ずしも一致するとは限らない。

 そんなあやふやで都合のいい言葉を持ち出して、自分たちの主張や政策に従わない人たちや異論を抹殺しようとする安倍晋三の言動は、この男や支持者らいわゆるネトウヨの危うい体質を、改めて浮き彫りにした。それをメディアがきちんと伝え、主権者たる国民の判断材料として提示するのは当然の役割だ。

 むしろ安倍晋三の言動を事実として、批判的に伝えないメディアの方が重大な問題で、不作為の作為と言っていい。それこそ意図的な職務怠慢にほかならない。


7月7日(水曜日) 緊急事態宣言でも五輪かよ

 東京都の新型コロナ新規感染者は920人。じきに1000人、2000人を超えるだろう。変異株への置き換わりも進み、感染拡大に歯止めがかからない。政府は東京都に4回目の緊急事態宣言を出す方針という。

 東京五輪なんてやってる場合じゃない。酒の提供禁止とか、無観客だとか言ってる場合か。こんな状況で海外から何万人も入国させて、五輪開催なんて正気の沙汰ではない。今からでも遅くない。政府は潔く頭を下げて、「緊急事態宣言下での五輪開催は無理です」と発表すべきだ。


7月8日(木曜日) すべて後手後手なのに

 菅義偉首相記者会見。東京都に4度目の緊急事態宣言。なぁーにが「先手先手で予防的措置を講ずることとした」だよ。すべて「後手後手」じゃねえか。しかもワクチン接種さえろくに対応できず、チグハグで支離滅裂。よくもまあ、恥ずかし気もなく……。

 「復興五輪」と言っていたのが、いつの間にか「コロナに打ち勝った証の五輪」となって、さて今度はどんな「お題目」を持ち出すのだろう。何のための誰のための東京五輪なんだ。「衆院選に打ち勝つための五輪」か、それとも「利権を死守するための五輪」なのか。

 東京五輪は確かに「歴史に残る大会」(菅義偉首相)にはなるだろうよ。この国の政府の杜撰で無様で無能な姿を、世界の歴史に刻むという意味で。

 東京に緊急事態宣言を出すのに、なんで東京で五輪を開催するの? みんなに我慢しろって言っているのに、なんで五輪を開催してお祭り騒ぎに拍車をかけようとするの? なんで運動会や学芸会は中止なのに五輪はいいの? なんで偉い人だけ会場で五輪を観戦できるの? 小学生にもわかるように説明しろよ。

 「東京五輪を開催したら世界が一つになって、力を合わせて(コロナ感染拡大の)難局を乗り越えられる」(菅義偉首相)って、どんな理屈なんだろう。さっぱり理解できない。僕が馬鹿だから理解できないだけで、きっとスガさんは天才なんだろう。ため息。

 「東京五輪が終わった後がものすごく心配ですよね」。多くの市民はみんなそう思っている。爆発的に感染が広がった後始末をするのは日本国民であって、IOCの連中じゃないんだよ。そうしてまたずるずると、緊急事態宣言の解除と発令を延々と繰り返す。エンドレスサマーはどこまでも際限なく続く。

 東京五輪を中止すれば、この国の国民にとって安全安心な社会はしっかり保てると思うよ。なんといっても「人流は極めて抑えられる」わけだし。


7月9日(金曜日) 大越氏の報ステに違和感

 NHK「ニュースウオッチ9」(NW9)のキャスターだった大越健介氏は、当たり障りのないコメントばかりで、権力監視や権力批判の視点は皆無だったとの印象しかない。それだけに、大越氏の報ステのキャスター就任には違和感しかない。報道機能をさらに薄めた報ステに存在価値はあるのか。ますます不安と危機感を覚える。

 ニュースを分かりやすく伝えることに加えて、キレのある視点と切り口とコメントで問題点を鋭く指摘する。それを「ニュースステーション」(Nステ)と「報道ステーション」(報ステ)で、見事に実践したのが初代キャスターの久米宏氏だった。久米氏を引き継いだ古舘伊知郎氏も、今や遠い過去の話。報ステの落日がなんとも悲しい。

元NHK大越健介さん、「報ステ」キャスター就任、10月から(毎日)

https://mainichi.jp/articles/20210709/k00/00m/040/084000c

◇◇

 きょう9日深夜スタートの「孤独のグルメ・シーズン9」。同じくテレ東で先週から始まった「ひねくれ女のボッチ飯」にしても、夜中に美味そうな食べ物が次々に出てきて困る。町中華のカツカレーとか、大衆食堂のしょうが焼肉定食とか、居酒屋のもつ煮込みとか……。コロナ禍でなければ、今すぐにでも食べに行くのに。


7月10日(土曜日) 教員免許更新制が廃止へ

 東京五輪招致、モリ・カケ・サクラ・アベノマスクなど、ロクでもないことしかしなかった安倍晋三政権の世紀の愚策の一つが、ようやく見直されることになりそうだ。現場教員を疲弊させて、負担を強いるだけで全く無意味な「教員免許更新制」を、文科省が廃止する方針を固めた。来年の法改正を目指すという(毎日)。

 安倍前首相は教員を目の敵にし、締め付けて管理統制することに全力を傾けた。そうして2009年に導入したのが「教員免許更新制」だ。教員免許の期限は10年。小中高校の教員は約3万円の講習費用を自己負担し、夏休みに大学などで講習を受けさせられる。無駄なお金と時間を使うだけ。安倍政権の教員いじめでしかなかった。

 教育を支配しようとした安倍政権は、学校現場を疲弊させてめちゃくちゃにした。「道徳教育」だとか「愛国心教育」とやらの胡散臭さばかりが際立つ。「教育再生」が聞いて呆れる。何よりもかわいそうなのは、疲れ切った先生に教えられる子どもたちだ。

 かつての教員は夏休みなどの休暇を利用して、自主研修・自己研鑽するとともに、心と体をリフレッシュしていた。そうすることで帳尻を合わせていたのだろう。教員をガチガチに締め付けて管理統制し、ボロボロになるまで働かせる学校現場に未来はない。教員志望の大学生が激減するのも至極当然。さもありなんと言っていい。


7月12日(月曜日) これでは誰も従わない

 酒類提供を続ける居酒屋の店主「何やってもいいんじゃない。オリンピックやるんだから。人の動きはあっちの方が多いだろうし」(報ステ)。店主の営業方針には賛同しかねるけど、言ってることはとてもよくわかる。東京五輪は矛盾だらけ。政府のコロナ対策もワクチン接種対応も支離滅裂。これで自粛しろだなんて無理がありすぎる。誰も自粛要請なんかされても従わない。

 というか、本当に東京五輪を強行開催するつもりなのかね。やめておいたほうがいいと思うけどなあ。中止宣言するなら、今からでもまだ間に合うと思うよ。世界各国も理解してくれるだろうし、むしろ同情されるのでは。


7月13日(火曜日) 大谷1回戦敗退でも

 米大リーグのオールスター戦前日の本塁打競争。バッティングセンターでパコンパコンと快音を響かせるように、豪快なホームランを次々とスタンドに叩き込む。そんな想像していた姿とは少し違ったが、それでもエンゼルスの大谷翔平は徐々にギアを上げて対戦相手ソトの本塁打数に並び、再三の延長戦を演出してファンを大いに楽しませてくれた。惜しくも1回戦で敗退したとはいえ、ちゃんと見せ場をつくるのはさすがだ。


7月14日(水曜日) 絶対に無理筋

 東京の新型コロナ新規感染者が1149人。予想以上の速さで1000人突破。しかもこの期に及んでも、この国の新型コロナの水際対策は相変わらずザルのままだ。杜撰すぎる。五輪選手団と一般客を完全分離し遮断するはずの「バブル方式」とやらも機能せず。複数の来日選手団から感染者が何人も出ているし、入国後の管理もいい加減。

 こんな状態で五輪開催なんて、絶対に無理筋だろう。本来、やってはいけない大会なのだ。来日を中止し参加を辞退する国もある中で、そもそも公平で公正な国際大会になるとも思えないのだが。

 とりあえずIOC会長のバッハは東京都内から外に出るな。宿泊先のホテルと競技場以外の場所に行くな。広島や福島に出かけるなんて、あり得ないし許されない。論外だ。なんて厚かましくて図々しい「ぼったくり男爵」なんだ。


7月15日(木曜日) 状況悪化したら即刻中止?

 「新型コロナウイルスの感染状況が改善した際には観客を入れてほしい」とバッハが要望するのであれば、当然のことながら「コロナの感染状況が悪化した際には東京五輪は(開催中であっても)即刻中止」ということでよろしいですよね。理屈としてそうでないとおかしい。筋が通らない。で、首都圏の感染者数は急増中なんだけど。


7月16日(金曜日) 無神経の極み

 東京都内をうろつくだけでなく、のこのこと広島にまで出かけるバッハこそ、東京五輪の「プレーブック」を遵守しろよ。日本国民の神経を逆なでする言動を、際限なく繰り返すバッハ。ここまで嫌悪されるIOC会長もいないんじゃないの。

 バッハが何もせず、何も言わず、とっとと帰国することこそが何よりも世界平和に役立つと思うよ。バッハは広島を冒涜するな、五輪利権のために広島や福島を利用するな、と何回でも声を大にして言いたい。それにしても、よく恥ずかしげもなく広島に行けるよなあ。いったいどんな神経をしているのか、ちょっと理解し難い。そもそも来日したこと自体があり得ないんだけど。


7月17日(土曜日) バブルの内も外も

 「バブル」とやらの内側も外側も大問題だらけで、もはや収拾がつかない状態の東京五輪。選手団から感染者が続出し、空港や入国後の管理も杜撰極まりない。選手団にも日本国民にも、双方に感染の危険性があるのに放置されている。その上、主催者側はトラブルや不祥事が頻発。首都圏の感染者は急増中。もう無理だよ。


7月18日(日曜日) 切り分けて考えるべき問題

 公的な立場かそれに準じる人や著名人、社会的に名前を公にしている人と、そうでない人は分けて論じるべきだ。エンドロールに名前を刻んで仕事をしていた人が亡くなった事実は、事実として伝えるべきだと思う。実名を伝えなければ「だれ」が亡くなったのかがわからない。しかし実名を伝えることと、遺族や家族が取材に応じる(応じない)ことはまた別の問題だ。そこはしっかり切り分けて考える必要があるはずだろう。公人でなければ、取材に応じない自由は当然ある。そこがちょっとごっちゃになっているように感じたのが残念。NNNドキュメント「遺族とマスコミ/京アニ事件が投げかけた問い」。


7月20日(火曜日) 東京五輪は「人災」だ

 新型コロナウイルス自体は「天災」だが、混乱するワクチン接種や穴だらけの「バブル方式」、ザルとしか言いようのない水際対策、杜撰すぎる入国後の管理体制、選手団の感染拡大と行方不明、主催側の差別発言・エンブレムデザイン盗作・楽曲担当者の不祥事・人選の不備などなど、これらはすべて「人災」にほかならない。東京五輪の開催能力そのものが致命的に欠如している。

 いったいこれのどこが「安心で安全」な東京五輪なのか、さっぱりわからない。「不安と慢心」の東京五輪でしかない。加えて、「不信と不満と憤りと嫌悪と憎悪」の東京五輪でもある。

 そもそも競技がまともに行えるのか。選手村の中でパンデミックになったら、どう対処するのか。スタッフから選手村の外に感染爆発が広がったら、東京をはじめ首都圏の感染者数が2000人、3000人、4000人と拡大したら、政府や組織委員会やIOCはどうするつもりなのだろう。だれがどんな責任を取るのだろう。無能で無責任極まりない彼らにまともな対応ができるはずもなく、もちろん責任が取れるとも思えない。やはり東京五輪は中止しかない。


7月21日(水曜日) 石橋を叩いて割る

 「石橋を叩いて渡る」のではなく「石橋を叩いて割る」のがスガ自民党政権だ。周囲から何度も東京五輪中止の助言をされながら耳を傾けない。「希望の光で世界を照らす」どころではない。東京五輪を強行開催することで、国民を新型コロナ感染の危険にさらし、絶望のどん底に突き落とそうとしている。

 「東京五輪をやめることは一番簡単で楽なこと。挑戦するのが政府の役割だ」と米紙に語った菅義偉首相。国民の命と健康を犠牲にして、何のために誰のために何に「挑戦」するのか。根拠のない楽観論と無責任なメッセージだけを拡散し、東京五輪が強行開催されようとしている。そうして東京ではこの日、1832人の新型コロナウイルス新規感染者が確認された。


7月22日(木曜日) いよいよ五輪中止か

 ユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)をコントの題材にしたとして、ユダヤ人権団体が東京五輪の開会式演出担当の小林賢太郎氏を非難。

 世の中には公の舞台に出してはいけない人がいると思うのだが、どうしてこんなに次から次に、公の場所で使っちゃダメな人を使うのだろう。今回はさすがにあまりにも問題が大きすぎて、重大な外交問題に発展すると判断して即刻解任か。しかしもはやこれは完全にアウト。いよいよ土壇場で、東京五輪中止となる可能性も出てきた。

今度は演出担当者「五輪潰れかねない」開会式前日の衝撃(毎日)

https://mainichi.jp/articles/20210722/k00/00m/050/057000c

◇◇

 東京都内で確認された新型コロナウイルス新規感染者は1979人。ほとんど2000人じゃないか。それでも東京五輪をやるんだ。「バブル方式」(五輪関係の来日外国人と一般市民を遮断し接触させない)と言いながら、五輪関係者と思われるノーマスクの外国人が何人も、繁華街に繰り出して飲み歩く姿が目撃されている。ザルというか底の抜けたバケツ状態。もうなんでもアリなんだな。


7月23日(金曜日) 簡素な開会式の後に閉会式を

 東京五輪開会式演出の統括役を解任したのに、開会式をそのまま「予定通り実施する」なんてあり得るのだろうか。対外的に受け入れられるのだろうか。「これまで通りの演出で開会式を行えば、世界中に小林氏の発言を認めたと取られてしまう」との組織委理事の危機意識は至極もっともだ。

 開会式をこれまで通りの演出で実施するなど、正気の沙汰とは思えない。組織委幹部には危機感がなさすぎる。中止にするか、「各国・地域の選手の入場行進、聖火点火、開会宣言」といったシンプルなものにするのが妥当だろう。で、そのまま潔く閉会式もやってしまえばいい。

 「バブル」とやらの内でも外でも感染が急拡大し、出場辞退(棄権)する選手も続出しているのだから、このまま東京五輪を続けるのはもはや無理だよ。

組織委理事約20人、開会式の中止か簡素化を要望していた…武藤事務総長に記者会見で説明要望も開かれず(報知)

https://news.yahoo.co.jp/articles/32c15506044f8e7cd019bb6bb779a3bf00da42bb

◇◇

 感染拡大が止まらないことをニュースで伝え、「感染を防ぐために自宅で観戦を」などと呼び掛けたその直後、写真撮影しようと詰めかけた人たちで国立競技場周辺がごった返している様子を、無批判に嬉々として伝えているテレビを見ると心底げんなりする。そんなだから、ますます視聴者の信用を失っていくんだよ。自覚したほうがいい。もう手遅れかもしれないけど。

◇◇

 国立競技場の観客席、モザイク模様で作っておいて本当によかったね。で、開会式の最後は、開会式の出席をやめたはずの安倍晋三前首相が、富士山を模したドームの頂上から躍り出て「アンダーコントロール!!」と叫んで転げ落ちる、という演出に1票。ちなみにアベノマスク装着は必須。……という予想は外れた。残念(笑)。


7月24日(土曜日) 身の程知らずの逆ギレ

 身の程知らずにもほどがある。学生が提出した課題のコピペ(盗作)を指摘したら、開き直って逆ギレしたあげく、「真面目に書いた文章は点数をつけてもらえず、コピペだと言われてボロクソに評価された。この授業がためになったと思うところはない」と返ってきた。

 明確な証拠があるのに、「真面目に書いているつもりだ」とは恐れ入る。講義はろくに聴かず、レジュメや資料を読んだ形跡もない。シラバスも読んでいない。それでこの言い草だ。図々しいというか、厚顔無恥というか、度し難いというか、寝言は寝て言えというか、身の程知らずぶりに呆れ果てた。

 これ以上の指導をする義理も理由もないので、もう相手にしない。そもそもコピペ(盗作)は、それが一部であっても全部であっても犯罪行為である。きっと社会人になってから、手痛いしっぺ返しを受けることになるだろう。知らんけど。

 今年度は、この手の学生が複数いる。注意しても謝罪せず、悪びれた風もなく、しれっとコピペを繰り返す。例年だと1人いるかいないかだが、その中でも最悪だな。もちろん大半の学生は真摯に課題に取り組み、自身の欠点を自覚して成長も著しい。「この授業が一番ためになった」「文章を書くのが好きになった」「履修してよかった」と言ってくる。それだけに逆ギレ学生の異様さが際立つ。びっくりである。


7月25日(日曜日) チェックソフトがなくても

 いわゆる「コピペチェック」ソフトを使わなくても、学生の文章がコピペ(盗作)かどうかは、なんとなくわかる。1)いつもの表現や文体と違う。2)これまで書いた内容や語彙から考えてあり得ない。3)そもそも文章全体の流れや構成や表現に違和感がある。──といった観点から、ある程度の判断はできるのだ。

 よほどボンクラでなければ、普通に学生の文章を読めば違和感に気付く。その上で最終的には「コピペチェック」ソフトで確たる物証を得る。「動かぬ証拠」である。レポートや課題や答案など、学生が提出した文章をすべてソフトでチェックするなんて、そんな面倒で手間のかかることをする暇はない。ともかくまず、ものを言うのは読む側の力量と直感だ。

 もちろんそれでも見逃すことはあり得る。コピペするにしても、すぐにバレるようないい加減で杜撰なことをするのではなく、それなりに工夫して違和感がないようにコピペするならまだ可愛げがある。「間違った努力」ではあるけれども。そこまでするのなら、自分で書いた方がいいに決まっているのは言うまでもない。結論。コピペはほぼバレるし、誰も得しないからやめておけ。


7月26日(月曜日) 新聞の心意気

 テレビ番組も新聞紙面も東京五輪ほぼ一色の中で、今朝の毎日新聞1面にほんの少し新聞の心意気を感じた。金メダルラッシュの記事を脇に置いて、1面トップは「厳戒下の祭典で」のワッペンを付けた上で、「渋谷の夜、人減らず/我慢しても変わらない/カラオケ店に列/路上で飲酒」と報じた(東京・中部本社版と北海道版のみ。大阪と西部本社版は金メダルの記事一色)。

 柔道の阿部兄妹やスケボーの堀米、競泳の大橋らのゴールドラッシュに沸く気持ちはわかる。しかし朝から晩まで、レギュラー番組や定時ニュースさえ押しのけて、東京五輪を流し続けるテレビ各局には違和感しかない。NHKは総合に加えて教育も五輪一色。放送日別の分担がある民放も同様だ。東京では連日2000人近い新規感染者が確認され、新型コロナの感染拡大が続いているのに。


7月27日(火曜日) 感染者3000人超も目前

 東京で新型コロナウイルス新規感染者2848人を確認。過去最多。このところ前週の同じ曜日と比べて2倍ずつ増え続けているので、3000人、4000人を超えるのは時間の問題だ。そもそも繁華街だけでなく観光地や海外に繰り出し、五輪の競技場周辺も人でごった返しているのだから、感染拡大の抑制なんかできるわけがない。街なかの人の流れを見れば一目瞭然。マスクをしていない人も結構いるし。

 五輪関係者の感染者も着実に増えている。「バブル方式」とやらは穴だらけのザル。専門家の予想通りの状況に近付いている。医療崩壊すれば新型コロナ以外の診療にも影響が出る。悠長に五輪競技の映像を延々と流すだけでなく、せめてコロナのニュースをきちんと伝えてほしい。メディアは最低限の職責を果たせ。

◇◇

 「五輪中止の選択肢はないのか」と問われた菅義偉首相は、「人流も減っているし中止はない」ときっぱり。人流は減ってないじゃん。だから感染拡大に歯止めがかからないんじゃねーか。開会宣言では座ってたし、マジでヤバイよ、この人。

菅首相、五輪中止の選択肢「ない」人流減を理由に(朝日)

https://digital.asahi.com/articles/ASP7W6D5GP7WUTFK013.html

◇◇

 こんなに無責任で卑怯で器の小さい男を、いまだに信じて支持している人が一定数いることが不思議でならない。しかも無能極まりない大嘘つきなのに。

安倍晋三前首相、あんなにハシャいでたのに「五輪ツイート」いまだにゼロ(FLASH)

https://news.yahoo.co.jp/articles/b447c6233ec76d5066f3f22ded2b64f7759682c4


7月28日(水曜日) 危機感はどこへ

 毎日新聞の紙面がブレまくりだ。一昨日は「新聞の心意気」を少し示したと思ったが今朝は一転、あまりの紙面構成に目を疑った。東京本社版の1面トップは「ソフト13年越し連覇/柔道男子81キロ級、長瀬が金」。カタに「東京最多の2848人感染/首都圏3県、緊急事態要請検討」。中部本社版も同じ。どう考えても逆だろう。なんでこうなるかなあ。ニュースの価値判断がおかしい。

 この日の毎日大阪本社版は東京と全く正反対だった。1面トップは「東京新規感染最多2848人/五輪中、拡大止まらず/新型コロナ」。カタは「黒い雨訴訟」の続報。ヘソに「ソフト日本金/柔道81キロ級、長瀬も」を置いた。西部本社版も大阪と同様で、1面トップに「東京最多2848人感染/コロナ急拡大/前週火曜の2倍以上」の見出しを掲げた。

 一方、朝日新聞は今朝の1面の上半分をコロナ関連で占めた。トップは「東京、感染最多2848人/首都圏3県、緊急事態要請へ」。カタに「首相、五輪中止否定/『人流は減少、心配ない』」「大阪・沖縄も急増」の記事を据えた。大阪・名古屋・西部の各本社版も同様。まともなニュース感覚だと思う。

◇◇

 28日の東京の新型コロナウイルス新規感染者は3177人。神奈川は1051人。もちろんどちらも過去最多。「街なかの人の流れを見れば一目瞭然。マスクをしていない人も結構いるし」と昨日と同じことを書かざるを得ない。それでもテレビは朝から晩まで能天気に、東京五輪の映像を延々と流して大はしゃぎ。危機感など持てるはずもなく。

 そもそも東京五輪なんかやってる場合じゃないはず。医療現場はひっ迫している。百歩譲ってどうしても五輪競技を続けるのであれば、少なくとも生中継はすべて止めて、ニュースの枠内で結果を伝えるだけにせよ。代わりにうんざりするくらい、コロナ関連のニュースや特集を放送すべきだ。極論だけど、そこまでやらないと緊張感や危機感や緊迫感は生まれない。

◇◇

 もう底なし沼の様相。アベも酷かったけどスガも輪をかけて酷い。真っ先に対策や所感を説明すべき事態なのに、ぶら下がり取材さえ拒否するとは。およそ先進国の民主国家のトップとは思えない、度し難い対応に唖然。

菅首相、東京で最多更新の3000人感染にも「お答えする内容がない」と取材拒否(東京)

https://www.tokyo-np.co.jp/article/120085


7月29日(木曜日) 今期テレビアニメ評

 【今期テレビアニメ評】「異世界」「転生」「召喚」といった、どれも似たようなラノベ原作アニメにうんざり。あまりの陳腐さと荒唐無稽な話に心底辟易する。そんな中で、少女歌劇の音楽学校を舞台にした「かげきしょうじょ!!」はダントツに群を抜いて面白い。話の流れに無理がなく自然。すべてのキャラが立っている。

 ◎「かげきしょうじょ!!」(MX)圧倒的な存在感。数少ない貴重な秀作。◯「死神坊ちゃんと黒メイド」(MX)「高木さん」「長瀞さん」系のからかいイチャイチャラブコメ。△「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X」(はめふら2期)(TBS)。△「白い砂のアクアトープ」(MX)。△「Sonny Boyサニーボーイ」(MX)。

 今期のテレビアニメは、こんなところが精いっぱいかな。これ以外はビミョーすぎる。見るに耐えないものが多い(論評に値しない)。

◇◇

 東京都の新型コロナウイルス新規感染者は3865人。神奈川は1164人。いずれも過去最多を更新。さらに感染拡大するのは必至だ。危機感を共有するには、まず東京五輪の生中継放送をすべて止めて、結果だけを伝えること。もう一つギアを上げるなら、開催中であっても東京五輪を即刻中止すること。それくらいしないと正気に返らない。

 国内の新規感染者は1万人超。過去最多。医療崩壊が現実味を帯びる。そうなったら、新型コロナ以外の診療や手術なども受けられなくなる可能性もある。他人事ではないはず。「いたずらに不安を煽る」のではない。医療現場がひっ迫し、危機に直面しているのは事実。現実だ。


7月30日(金曜日) 何も伝わってこない

 緊急事態宣言の拡大をめぐる菅義偉首相の会見。この期に及んでも相変わらず原稿棒読みで、全く気持ちのこもっていない単語の羅列ばかりの菅義偉首相。ワクチン接種、マスク、テレワーク、自宅のテレビで声援を、などと同じ言葉を繰り返すのみ。陳腐で空疎にもほどがある。強いメッセージも切迫感も危機感も全く何も伝わってこない。

 東京五輪の開催が、国民の危機感の共有を大きく妨げていることに触れず、感染拡大の原因になっていないと言われてもなあ。菅義偉首相は「自宅でテレビ観戦を」しか言うことがないのか。

 新型コロナウイルス感染拡大の責任を聞かれても菅義偉首相が答えなかったことについて、他社の記者が「質問に答えていない」と「再質問」したのはよかった。そもそも再質問が禁止されていること自体が大問題なのだが、記者同士で連携してどんどん突っ込んで追及してほしい。権力監視が最大の職責なのだから。


7月31日(土曜日) 改行なしは勘弁して

 レポート課題の採点終了。講評(総評)を学習支援サイトにアップする。1500字の文章で、改行が一つもない(ほとんどない)レポートが3割以上もあったこと、段落冒頭の1字下げをしていない文章が目立つことに驚愕。特に注意喚起した。社会人になってもそんな文章を書いて、平気で人前に出すのだろうかと心配になる。そもそも、ものすごく読みにくい。勘弁してくれ。

◇◇

 東京の新型コロナウイルス新規感染者は4058人を確認。神奈川は1580人。いずれも過去最多を更新。予想以上の速さで感染拡大が進んでいるが、五輪会場付近や街なかの人出の多さを見ればもはや当然すぎる。「人流は減っている」「ワクチン」「自宅のテレビで五輪観戦を」としか言わない菅義偉首相の能天気と楽観主義と無能さを考えると、驚くまでもない。

 医療崩壊がますます現実味を帯びて迫ってくる。事故で怪我をしても新型コロナ以外の病気になっても、治療が受けられず入院もできない悪夢のような状況に向かってまっしぐら。東京五輪なんてやってる場合じゃない。


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