MacOSX ElCapitan

インストール奮闘記

(2018年08月30日〜2018年09月09日)


 ◆MacOSX LION(ライオン)を、MacOSXElCapitan(エル・キャピタン)にアップグレードした際の悪戦苦闘をまとめました。2018年8月30日付から9月9日付までの「身辺雑記」の抜粋です。【大岡みなみ(=池添徳明)】


8月30日(木曜日) MacOS

 MacのOSをアップグレードせざるを得ない状況になってきたので、あれこれ調べて試行錯誤。現在使っているのはMacOSXLION(10.7.5)。マシンはMacBook Pro(Late2011)。最新版のMacOSXHighSierraにするのは無理だけど、とりあえずMacOSX ElCapitan(10.11.6)(エル・キャピタン)にはアップグレードできるらしい。Appleの公式サイトから無償でダウンロードできるとのことなので、説明に従ってトライしてみる。

 ところが、AppStoreの仕様が変更されたため、現在使っているMacを最新バージョンのOSにアップデートしないと、ダウンロードできないという。最新バージョンのOS環境でAppleIDを更新する必要があるとのことで、現在のAppleIDでは何回入力してもエラーの表示が繰り返されるのだ。MacOSをアップグレードするためのソフトをダウンロードしようとしているのに、最新版にしないとダウンロードできないという矛盾。Appleサポートに問い合わせたら、担当者もこうした矛盾が生じていることを認めて恐縮していたが、そういうおかしな仕様になっているのだからどうしようもないらしい。さてどうしたものか。(この話は続きます)


8月31日(金曜日) レクチャー

 午前中は横浜地裁。神奈川県警の新人巡査がパワハラで拳銃自殺した事件の口頭弁論を取材。午後から都内の出版社へ。Macに詳しい編集者から、MacOSのアップグレードについてレクチャーを受ける。ついでに、PHSのサービスが来夏に停止されるので、スマホ(iPhone)への乗り換えに関するアドバイスも受けた。とても勉強になった。ありがとうございます。でもあまりに膨大な知識量なので、容量オーバー気味ではある。(さらに続く)


9月1日(土曜日) バックアップ

 MacOSをアップグレードするのに先立って、データをバックアップ。Time Machineは導入しているが、念のために予備のバックアップも準備する。(まだ続く)


9月2日(日曜日) インストール

 MacOSX ElCapitan(10.11.4)(エル・キャピタン)をインストール。無事にバージョンアップはできたのだが、インターネット接続がうまくいかない。ネットワーク環境設定そのものに異常はないはずなのに、繰り返しエラーが出る。にっちもさっちもいかない。うーん、困った。(まだまだ続く)


9月3日(月曜日) ネット接続成功

 MacOSをバージョンアップしてからインターネットに接続できないことについて、契約しているプロバイダーのサポートセンターに聞いてみたが、型どおりの説明を繰り返すだけで全くラチがあかない。まるで役にたたないので、NTTのサポートセンターに電話する。リモートコントロール(遠隔操作)で調べてもらったら、ルーターの設定に問題があることが判明した。頼りになるなあ。

 自分のパソコンが外部から勝手に操作されるのを、生まれて初めて目の当たりにする。ちょっと不思議というか、怖いというか、不安というか、かなり驚かされたが、しかしそのおかげで1時間ほどのやりとりと誘導の結果、無事にネット接続できるようになった。メールやブックマークなどのデータもしっかり維持されているようだ。ネットにつながったことで、MacOSXEl Capitan(10.11.6)に自動的にアップデートされた。

 テキスト入力や辞書機能やフォルダー表示などの使い勝手の面では、まだまだ完全には新しい環境に慣れていないけれども、ともあれMacOSのバージョンアップ作業はこれですべて完了した。とりあえずは、めでたしめでたしである。それにしても予想していた通り、長くて険しい道のりだった。ああ疲れた。


9月4日(火曜日) 振り出しに戻る

 MacOSとの格闘に終止符が打たれたと思っていたら、残念ながらそうは問屋は下ろしてくれなかった。すべて順調だったはずが、メールの受信はできるのに送信ができないのだ。プロバイダーに聞いても、設定は間違っていないという。

 アップルのサポートセンターに問い合わせて、延べ3時間近く電話でやり取りして調べてもらった。MacOSの上書きだとどうしてもエラーが生じてしまうので、データをすべて破棄して初期化し、MacOSX ElCapitanを再インストールすることになる。しかしそこでまたもや問題が発生。再インストールするためには結局のところ振り出しに戻って、最新バージョンのOS環境でAppleIDを更新する必要があるというのだ。ゴール寸前でスタート地点に戻されてしまったわけである。おいおいマジかよ。

 現在の僕のMac環境でAppleIDを更新するのは不可能なので、だれかの最新版か最新版に近いiPhoneを使わせてもらって、僕のIDでサインインしてAppleIDの履歴を更新しなければならないという。そんな無茶な。そこまでハードルの高い作業を求められるなんて。しかも最新版でなければならないとは。夜も遅い時間なので人数は限られていたが、大慌てで何人かの友人知人に声をかけた。最新版のiPhoneのユーザーで、無茶な頼みに応じてくれる友人がなんとか見つかった。あす5日は京都に出張するので、明後日に都内で会うことを約束して電話を切った。

 ぐったりだ。めちゃめちゃ疲れる。パソコンの問題をすべて解決して、スッキリした気分で京都に向かいたかったのに。猛烈な台風が関西を直撃したが、絶妙なタイミングで日本海側に抜けていったから、滞りなく出発できると思っていたのに。重大問題を棚上げにしたままのお出かけである。うーん、まいった。


9月5日(水曜日) 京都弁護士会のシンポで講演

 午後一番の東海道新幹線のぞみに飛び乗って京都へ。台風通過の強風の影響による交通機関の遅延はないとのこと。一安心だ。

 京都弁護士会主催の司法シンポジウム(日弁連シンポのプレシンポの位置付け)に呼ばれて、裁判と裁判官のあり方について1時間ほど話をした。その後、元裁判官の小林克美氏、刑事弁護で辣腕を振るっている遠山大輔弁護士と、市民の司法参加や裁判員制度についてパネルディスカッション。何人もの方から「とてもいいシンポだった」との評価をいただいてホッとする。僕の書いた本を購入してくださった弁護士さんからサインを求められた。「落書きにならなければ」と恐縮しつつ一筆啓上させていただいた。

 深夜0時近くまで懇親会。やけに美味しい料理ばかり出てくる洒落た店だった。元裁判官や弁護士の皆さんから示唆に富む話がたくさんうかがえた。僕の方こそ大変勉強になった。感謝。弁護士会が用意してくれた烏丸御池のホテルに宿泊。


9月6日(木曜日) AppleIDを更新

 午前8時に起きて、NHKの朝ドラでも見ようとテレビの電源を入れたら、北海道が大変なことになっていた。未明に震度6強(後に震度7に)の大地震があったと、アナウンサーが上ずった声で伝えている。朝ドラの放送は当然ながら延期だ。それはともかく、こちらもパソコンが大変な状態なんだよ。京都観光する時間も心の余裕もないので、そのまま新幹線で帰浜する。そして東京へ。

 親切な友人のiPhoneを使わせてもらって、僕のAppleIDでサインインする。アップルサポートセンターのエンジニアから電話で指示を受けながら、Apple IDの履歴を無事に更新完了。こんなことに付き合ってもらって、友人には心から感謝するばかりだ。

 ほんの少しだけ雑談してから大急ぎで帰宅する。とりあえずこれでMacOSXEl Capitanを再インストールできるはずと思いきや、なぜかシステムトラブルのメッセージが繰り返される。アップルのサポートセンターは営業時間外になっているし、いったいどうなっているのか、もう何が何やらさっぱりわからん(ため息)。


9月7日(金曜日) バックアップデータ移行

 アップルのサポートセンターと、朝から何回も電話でやり取り。延べ4時間近く続けた。まずはデータを初期化し、初期搭載のOS(MacOSXLION)をインストールしてから、改めてMacOSX ElCapitanを再インストール。その後に、TimeMachineからバックアップデータを移行するという手順で作業を進める。インストールは問題なく完了。移行アシスタント起動の段階でまたもやトラブルが生じ、MacBookProの新しいアカウントを作らなくてはならなくなったが、どうにかこうにかクリア。そこから延々と10時間以上かけて、TimeMachineのバックアップデータを転送した。


9月8日(土曜日) メール送信に成功

 TimeMachineの膨大なバックアップデータを転送した後は、初期設定やソフトウェアのアップデートに対応しつつ、パソコンが使えなかった期間の情報整理や補完作業をひたすら続ける。なんとか通常通りに使いこなせる環境になったところで、問題のメールソフトを恐る恐る立ち上げた。消さずに残していた過去の送受信データを大量に読み込むので、ものすごく時間がかかる。

 やはりメールの受信はできるが送信ができない。新しいMacOSをインストールすると、環境設定データが勝手に書き換えられることがあるので、アカウントやメールサーバーの情報を設定し直さなければならないらしい。「送信できません」というエラーメッセージが繰り返されるのを我慢しながら、それでも何回か試しているうちに、プシューッと懐かしい軽快な響きとともに「テストメール」が送信されていった。

 おおおおっ。感動の瞬間である。今度の今度こそ、ようやく晴れてMacOSのバージョンアップ作業は完了と言っていいのではないだろうか。たぶん、きっと。いやマジで頼むよ。心身ともにくたくただよ。本当にもうこれ以上のパソコンのトラブルは、後生だから勘弁してください。Macの神様、お願いします。


9月9日(日曜日) メールの大量削除

 新しいMacOSをインストールしてから、メールの「環境設定」情報が保存できず消えてしまうなど、メールソフトの動作がイマイチ不安定だが、とりあえずメールを送信できるようになったのでよしとしよう。

 長らく消さずに残していた過去6年間の受信データが、メールのフォルダに大量にたまっているのも動作が不安定になっている要因かもしれないと考え、2年前より古いメールは思い切って捨てることにした。取材先や大学間系など20ほどの項目に仕分けしているのだが、各フォルダの削除対象メールは4000件、2000件、3000件といった具合で、合計すると優に1万件を超える。まとめてごっそり削除だ。

 ところが何回ゴミ箱に捨てても、まったく消去されずに残ってしまう。どうやら移動したり削除したりするメールの処理件数が膨大になると、しばらく「動作状況」を見守る必要があるらしい。一括選択したメールがゴミ箱に移動するのを確認した後、改めてゴミ箱からの削除を指示して、再び「動作状況」の終了を見届ける。そうすると、対象のメールは確実にすべて消去された。今後は要らないメールは放置して残したままにせず、こまめに削除するようにしたい。


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