●年賀状やっと投函●理解力の足りない首相●「ニュースの天才」●ミカンいっぱい●消化不良●「ぼくらのサイテーの夏」●ライブドア強制捜査●ニュースてんこ盛り●伝わった●米国人は「確信犯」だ●執筆中●ホリエモン逮捕●まとめて更新しました●定期試験●開き直りとすり替え●常識●加筆●詐欺師の本領発揮●電波ジャック?●●●ほか
1月1日(日曜日) 新年新年あけましておめでとうございます。午前中はどんより曇って、雨が降りそうな空模様だった横浜。午後からお日様が顔を出して日光が降り注ぎ、ようやく正月らしい天気になりました。…とは言っても、全く正月という感じがしないんだけど。すみません、まだ年賀状に手を付けていません(汗)。3日には投函できるように努力したいと思っています(ホントかよ)。
1月4日(水曜日) 年賀状やっと投函プリンターに小規模トラブルが発生して少しひやっとしたが、なんとか年賀状の印刷を終えて投函した。今年は裏面のデザインを全面的にリニューアルしてシンプル化。前年のデザインを利用して絵柄と文章を差し換えるのではなく、一から作り直したのでそれだけ手間がかかってしまう(たいした内容ではないけど)。それからワンポイントで、落款みたいに犬の足跡のスタンプを余白に押してみた。「ひとことコメント」は書いたり書かなかったり。すべての作業を実質的に2日間で終えたのは、まあ上出来と言ってもいいだろう。そもそも、もっと早く取りかかっていれば、こんな恥ずかしいことにはならなかったんだよな(と一応反省してみる)。
1月5日(木曜日) 理解力の足りない首相小泉首相の年頭記者会見に言及した朝日新聞の今朝の社説は、久しぶりに朝日らしい毅然とした筆致だった。靖国神社参拝が内外から批判されていることに、小泉首相が「理解できない」と繰り返した年頭会見に対して、噛み砕いて言えば「あんた頭が悪いんじゃないの」と直球で批判したのだ。これまでそういう書き方をしなかったのが、むしろ生ぬるいくらいではあるのだけど。
朝日の社説は「これほど理解力が足りない人が、内閣総理大臣を続けていたのだろうか。そう思いたくもなるような光景だった」という書き出しで始まる。そして、「首相は、日本を代表する立場にある。一政治家でも一国民でもない。私的な心情や感懐より公的な配慮が優先する」と指摘する。全くその通りだ。さらに「靖国の問題は外交問題にしない方がいい。私は交渉の扉を閉じたことは一度もない」との小泉首相の発言について、社説は「自ら火種を持ち込んでおきながら」と突っ込む。あまりにも身勝手で、一方的な理屈を展開する小泉首相は、はっきり言って「イカレている」としか言いようがない。国内のタカ派やファシストには通用しても、国外では到底「理解されない」独自の論理だろう。
首相の靖国神社参拝は「心の問題」などではない。「お国のために命を捧げよ」と命じた戦争指導者とその国家体制によって遂行された侵略戦争を、肯定して美化するかどうかの問題だ。戦争の最高責任者をまつった靖国神社を首相が参拝するというのは、侵略戦争を肯定する行為にほかならない。だから内外から批判の声が上がっているのだ。そんなことも理解できない(あるいはあえて理解できないと言い張る)小泉首相は、頭が悪いとしか言いようがないだろう。どうしても「心の問題」だと言い張るのなら、首相も国会議員も辞めて、ただのおっさんとして参拝すればいい。
ただ一点、朝日社説の冒頭に出てくる「そう思いたくもなるような光景だった」という表現だけは、いただけない。「そうとしか思えない光景だった」とした方が断然よかった。首相の理解力の欠如が明確になった光景だったのだから。残念ながら、その点だけは画竜点睛を欠く社説だった。
1月6日(金曜日) 仕事始め公私取り混ぜて電話やメールの応対に追われて、きょうが事実上の仕事始めになった。もう少しだらだらしていようと思っていたのだが、それほど甘くはないのだった。春には、これまで記事にした教育現場のルポを単行本にまとめる予定になっている。そこにもう一冊を書き下ろす話が飛び込んできた。スケジュールや条件など都合が付けば、引き受けることになるかもしれない。取材依頼の電話もあったりして、年度末まで自転車操業になりそうだ。ご指名があるのは評価してもらっているというわけで、とてもありがたいことなんだけど、怠け者にはちょっと荷が重かったりして(汗)。
1月7日(土曜日) エンジンかからずマジで忙しくなりそうなので、授業の準備だけでも早めに終わらせることにする。今年度の残り2回の授業で配るレジュメを書き上げてプリントアウト。おまけで添付する資料も用意。これで授業の心配はしなくてよくなった。試験の答案採点と成績評価は残っているけど、それは3週間後のことだから今は考えない。とりあえずこれから数日の間は、締め切りが迫っている原稿の執筆に専念しなければ。「集中力!集中力!」と心の中で唱えるが、なかなかエンジンはかからない。だめじゃん…。
1月9日(月曜日) 「ニュースの天才」ビデオで映画「ニュースの天才」(2003年、米)を見た。有名雑誌の若手記者が、存在しない人物や会社やさらにはありもしない集会などをでっち上げて、いかにも本物らしいスクープ記事をいくつも捏造していた──という実話をベースにした作品だ。映画化されてからずっと見る機会がなかったのだが、僕の授業を取っている学生に「面白いのでぜひ」と勧められたので見てみた。一言で言うならば、「事実を伝える」というジャーナリズムの仕事の基本原則を、主人公の若手記者はまるで分かっていない。それに尽きる。架空のお話を作ることと、事実を伝えることとは全然違う。彼は記者でなく作家や脚本家になればよかった。
そもそも注意深く裏付け調査や検証をされれば、捏造記事であることなんてすぐにばれてしまうはずなのに、そんなバレバレの嘘をついて平気でいられる感覚が僕にはちょっと理解できない。というよりも、何から何まで嘘で塗り固めた主人公の生活そのものにとても気分が悪くなった。しかし実は最も厄介なのは、9割の事実の中に1割の嘘を紛れ込ませてくる場合だろう。するっと入り込んでくるだけに始末が悪い。本当に悪意のある記事はたぶんそういう形で作り上げられる。事実のような顔をして嘘やデタラメが一人歩きする。情報操作の高等テクニックだが、これが一番始末が悪い。
1月10日(火曜日) ミカンいっぱい取材でお世話になっている方が、段ボール箱いっぱいのミカンを送って下さった。実家の農園で無農薬栽培したものだそうだ。甘くて美味しい。表皮に傷が付いているが、これは開花時に蜜を求めて飛び交う蜂の仕業だという。通常なら年に10回〜15回ほど散布する農薬を使わないからこそ傷が付く。市場での商品価値は下がるかもしれないが、なるほど表皮の傷は「安全性の証明」ということらしい。あと、カレーを寝かせると味がまろやかになるのと同じように、ミカンも時間が経つにつれてオレンジ色が濃くなって糖度も増すという。だからまだ緑色っぽいのは後回しにして、オレンジ色のものから食べることにした。それにしても食べ切れないほどたくさん頂戴した。新年早々の「お年玉」、ありがとうございます。
夕方から埼玉へ。小学校の若手の先生を対象にした授業研究会。テレビ局のカメラが取材に来ていた関係からか、いつもよりかなり早い時間に終わる。遅れて到着したこともあったので、その分も余計に短時間しか話が聞けなかった。せっかく遠路はるばる埼玉まで出かけて行ったのに、もったいないことをしたな。
1月11日(水曜日) 消化不良午後から授業。きょうのテーマは「戦争と情報統制と国益」。国家(政府)益と国民益、愛国心、非国民、大本営発表、検閲、情報統制、情報操作、権力とメディアの一体化…といったところがキーワードだ。異なる意見や考えを排除して「みんなを同じ方向に向ける」ことの怖さ、有権者が正しく判断するために不可欠なのが「事実と背景を知る」こと、そのためにジャーナリズムは独立した立場で権力を監視して伝える責任があること、などを説明する。話すべき内容が多くて時間が足りない。キレが悪くてかなり舌足らずの授業になった気がする。シナリオが消化しきれていなかったのかも。すごく大事なところだったのになあ。自分ではまるで納得のいかない授業内容である。自己嫌悪だ。にもかかわらず半分以上の学生は説明したこと以上に理解してくれたようで、伝えたいことがそれなりに伝わったみたいなのが、せめてもの救いだった。
1月12日(木曜日) 飲み会午後から東京・有楽町で編集者と打ち合わせ。夕方、新橋の市民団体事務所に顔を出してスタッフと雑談。夜、支局時代の他社の記者仲間と地方自治体職員が集まって、銀座の和食料理店で飲み会。河豚の刺身、牛フィレステーキ、気仙沼産フカヒレの姿煮、下関産とら河豚唐揚、牡蠣の炊き込みご飯など。どの料理もとても美味しいが、さすがに銀座だけあって値段が高い。銀行で下ろしたばかりの諭吉先生が飛んで行ってしまったよ。とほほ…。2次会はチェーン店のビアホール。「安かろうまずかろう」の典型だ。1次会の料理がうま過ぎただけに、同じ銀座であってもその差は歴然としていた。安くても美味しい店もあるんだけどね。午前零時帰宅。
1月13日(金曜日) 「ぼくらのサイテーの夏」笹生陽子の「ぼくらのサイテーの夏」を読んだ。日本児童文学者協会新人賞ほか受賞作。一人の友達との出会いをきっかけに、小学六年生の桃井が、「一人の人間として大切なことは何か」を考え始め、大きく成長する物語。話の冒頭部分は少し違和感があったが、今の小学生にすんなり伝わるかな、分かってくれるといいな、と思いながら読んだ。
1月16日(月曜日) ライブドア強制捜査東京地検特捜部がライブドアに強制捜査。翌日に控えている耐震偽装の国会証人喚問だとか、宮崎勤被告の最高裁判決とか、あらかじめ分かっていたそういうニュースとの絡みを考えれば、「なぜこのタイミングで?」という疑問は否定できない。テレビニュースではその辺を指摘する声もあった。いや、ライブドアを強制捜査すること自体については全く異論はないんだけど。
1月17日(火曜日) ニュースてんこ盛り耐震設計偽装マンション問題で、ヒューザーの小嶋進社長が衆院国土交通委員会で証人喚問。昨夕から始まったライブドアの強制捜査の影響で、すっかり霞んでしまった感がある。本来なら「いよいよ証人喚問」と大きくクローズアップされるはずだっただろうに、朝のニュースやワイドショーのトップは、予想通りライブドア一色だったからだ。もちろんそれも重要ニュースなんだけど。小嶋社長は「刑事訴追の恐れ」を理由に証言拒否を繰り返し、のらりくらりと逃げ回った。しかしその証言拒否こそが「まさに質問への答え」であるし、政治との「癒着」については興味深い証言もしていて、決して無駄な証人喚問ではなかったと言える。自民党政治家との関係についてはうやむやにせず、徹底追及されるべきだ。
連続幼女誘拐殺人事件の宮崎勤被告に最高裁も死刑判決。宮崎被告が逮捕された当時、僕は支局の記者だった。読売が「被害者の遺体発見」と1面トップで大誤報した山に登って、宮崎被告の実家や出身短大やオタク仲間や警察などを同僚記者と取材して、事件の背景を連載記事にまとめたことを思い出した。暑い夏だった。
1月18日(水曜日) 伝わった本年度最後の授業。「『伝えること』と問題意識」と題して、これまでの総まとめ的な話をする。簡単に要約すると、「情報の真偽を見極める力を身に付け、自分の考えをしっかり持って発信できる人間になろう」ということだ。ジャーナリズムが何のために存在しているかを理解し、あふれる情報を鵜のみにせず、疑問と問題意識を常に持ち続けること。それは、社会的に自立した「市民」「有権者」として公権力に向き合うために大切なことなのだ、ということを訴えた。時間通りにうまくまとまって、過不足なく「熱い授業」ができたんじゃないかな。まあまあよい出来だったと思う。
授業の感想を読むと、半数以上の学生が僕の話を正確に受け止めてくれていたのでほっとした。「新聞をきちんと読んでニュースの意味を判断して、自分の意見を持つことが大事だということがよく分かりました」「先生の伝えたいことはしっかり伝わりました」という感想が多かったのと、「とても興味深い授業で毎週楽しみだった」といった感想が結構あったのがうれしかった。みなさん、来週の試験ではいい論文を書いて下さい。期待しています。
1月20日(金曜日) 米国人は「確信犯」だ輸入米国産牛肉に、BSE(牛海綿状脳症)病原体が蓄積しやすい特定危険部位の脊柱が混入。政府は再開したばかりの輸入を全面禁止する方針を決めた。予想通りの展開だ。「米国産牛肉は安全なんだよ。そもそも検査など必要ない。文句を言わずに黙って食え」というのが米国人の本音だろう。米国が一貫して主張してきた通りになっただけの話だ。米国人と米国政府は「確信犯」なんだから。そんな米国政府に言われるがまま、日本国民の「食の安全」を軽んじて、唯々諾々と輸入再開を決めた日本政府(小泉内閣)の責任こそが最大の問題だと断言する。お前らさあ、いったいどこの国の政治家やってんだよ。早急に輸入禁止を決めたのは当たり前。昨年末に輸入再開を決めたこと自体がそもそも異常なんだっつーの。オージービーフ(豪州産牛肉)は安くておいしくて安全だよ(笑)。
1月21日(土曜日) 執筆中とにかく、もうひたすら原稿執筆しています。はい、間違いありません。ところどころ「身辺雑記」の日付けが前後で飛んでいるのは、そのためです。でもまだ原稿は書き上がっていません。本当にごめんなさい(平身低頭)。
首都圏は大雪。しかし雪のせいではなく、まじで原稿にかかりっきりで忙しいので、県立高校の先生たちの自主研究サークルは欠席してしまったし、中学時代の友達に誘われていた新年会もドタキャンした。みなさん、本当にごめんなさい(平伏)。
1月23日(月曜日) ホリエモン逮捕東京地検特捜部が、ライブドアの堀江貴文社長ら同社幹部4人を証券取引法違反(偽計、風説の流布)の容疑で逮捕。ものすごい急ピッチだな。まあ、自分では全く何も作り出さず、株券を右から左に動かしたり、よその会社を買ったり売ったりするだけで、巨額のあぶく銭を稼ぎ出すという「虚業」の典型だもんなあ。まさに錬金術。せめて法律に従って行動するならまだしも、最低限のルールから逸脱したんじゃ、完全にアウトだろう。でも、そういう人物を人を政治の場に担ぎ出そうとして、国政選挙で最大限に活用した人たちがいたんだよね。小泉内閣と自民党だよ。えっ、おいおい、まさか忘れちゃいねーよなあ。どんな言い訳をするのか楽しみだ。
やっと原稿を書き上げて、メールで出稿した。かなり長めの教育ルポだ。あーあ、ものすごく苦戦した。くたくただ。担当編集者にはものすごくご迷惑をおかけしてしまった。締め切りを延ばしていただいたのに、さらに12時間も過ぎてしまった。本当に申し訳ありませんでした。ごめんなさい(平身低頭&土下座)。
1月24日(火曜日) まとめて更新しました出稿後の脱力感で惚けている。しかし、取材先に確認の電話を入れてファクスのやり取りをしたり、たまっていた手紙やメールを読んで整理したり、などといった雑務もこなすのだった。担当編集者から、「最後の部分があっさりした感じがする。行数に余裕があるので加筆を」とのご指摘。なるほど全くその通りだ。ゲラの段階で加筆修正しなければ。
【おことわり】そんなわけで、1月13日付から1月24日付までの「身辺雑記」をまとめて更新しました。諸般の事情でしばらく更新が滞っていましたが、その間にメモ書きしていた分について加筆修正して文章化したものです。1月21日付の「身辺雑記」でも触れているように、ところどころ日付けが飛んでいるのは、まじで原稿執筆と準備のためにメモ書きどころではなかったからです。ご理解下さいませ。
1月25日(水曜日) 定期試験昨晩は「身辺雑記」をまとめて更新したり、原稿の加筆部分のラフを書いたりして、ほとんど寝ていないのでめちゃくちゃ眠い。午後から定期試験の監督。普段は授業に出席しないような学生も試験は受けに来るから、履習届を出している200人を前提に、定員600人の大教室をあてがわれた。監督補助として大学院生を1人付けてくれて、とても助かる。学生証のチェックなどはこの人にほとんどお任せである。試験は論述式。開始から30分が経過すれば退席を許可するのだが、その旨を告げると次々に答案を出して退席するので驚いた。とにかく書くのは早い学生が多い。一瞥したところ、出来不出来の差は大きくて玉石混交の内容だ。まあ、授業に半分以上は出席してレポートもきちんと出していれば、答案が多少まずくてもとりあえず単位は認めようと思う。もちろん評価は低くなるだろうけど。出席もレポートも答案もダメな人はあきらめて下さい。ああ、しかしこれから150人もの文章を読んで採点して、それから成績評価することを考えたら、頭が痛くなってきた。
1月26日(木曜日) 開き直りとすり替え小泉首相って人は、本当に開き直りと責任転嫁と論点のすり替えばかりする卑怯者だなよなあ。改めて呆れ果てるばかりだ。ライブドアの事件とホリエモンを選挙で応援したことは「別の問題だ」と開き直るだけでなく、「マスコミこそさんざん持ち上げて」「選挙では落選した。有権者の方が冷静だった」などと言うに及んでは開いた口がふさがらない。公認も推薦もしていないと言い張るが、自民党本部でホリエモンの出馬会見を開いたことはどう説明するというのだ。小泉自民党は閣僚も幹事長も一体となって、堀江社長の選挙をバックアップしたのは明白で、言わば政権政党がホリエモンにお墨付きを与えたようなものではないか。「別の問題」で済むわけがない。しかも、選挙区では落選したかもしれないが、ホリモン効果による多くの票が比例区で自民党に流れたのは間違いない。
さらに「マスコミ批判」も、まるで見当違いなすり替えだ。対象を評価したり批判したりしながら多面的に紹介するのは、報道活動として当然のことである。もちろんいい加減な伝え方をしたメディアもあるだろうし、それについてはメディア側が反省すべきことだが、それはメディア自身の問題であって、政権政党がホリエモンの選挙を全面的にバックアップした問題とは次元が違う。郵政民営化にしても靖国神社参拝の正当にしても、こういったなんとも度し難い非論理的な主張を繰り返すのが「小泉流詭弁術」だ。まともで誠実な政治家の説明の仕方ではない。
1月27日(金曜日) 常識成績評価の採点簿が教務部から送られてきたが、提出期限や記入要領などが書かれた依頼文書がないので、問い合わせの電話を入れた。マークシートしか入っていないのは向こうのミスだし、そのため相手に少なからず迷惑をかけたんだから、開口一番に「申し訳ありません」の一言くらいあってもいいんじゃないかと思うが、電話に出た職員からそういう言葉は最後まで聞かれなかった。唖然とした。こっちは「お願いされている側」なんだけどな。もちろんきちんとした職員が大半だが、こんな対応をしていたら社会人としての常識を疑われるぞ。どんな教育をされているのか心配になった。
1月29日(日曜日) 加筆雑誌原稿の筆者校正をようやく終える。いろいろと手直しすべき個所があったし、原稿の末尾に大幅加筆する必要があったので、補足取材やあれこれ推敲を繰り返していると、結構時間がかかってしまった。まだ少し不安に思う部分もあるけど、とりあえずファクスで編集部にゲラを戻した。これから大急ぎで採点作業だ。
1月30日(月曜日) 詐欺師の本領発揮やっぱり小泉首相はおかしい。輸入した米国産牛肉に特定危険部位が混入していた問題で、「そんなに責めなくてもいいじゃないですか」「悪いのは米国なんですよ、どうして日本を批判するんですか」と記者団に語ったというのだ。まさに「詐欺師の本領発揮」としか思えない発言に思わず笑ってしまった。批判しているのは「日本」じゃなくて「日本政府」じゃん。米国産牛肉の輸入をゴリ押しする米国の言いなりになって、なぜか大急ぎで輸入再開を決定した「日本政府」の対応と政策がおかしいと批判しているのに。またまたとんでもない論点のすり替えだよ。「小泉流詭弁術」の真骨頂だね。こういう開き直りが通用すると思っているのだから、日本国民は相当なめられている。そもそも小泉首相ってどこの国の政治家なんだよ。いったいだれの命と安全と利益を守ろうとしているのだろう。小泉首相と米国と両方からコケにされて、なんとも哀れで情けなくて痛々しい国民だよね、わがニッポン国民は。
1月31日(火曜日) 電波ジャック?保険会社のアリコのテレビCMが鬱陶しい。さすがにゴールデンタイムには流れないが、午前中から夕方のニュース番組の枠まで、どのチャンネルでもしつこく延々と放送されている。ドラマ仕立てになっているとか工夫の凝らされた映像ならまだしも、面白くも何ともない保険の説明をベラベラと1分間も話し続け、資料請求するとプレゼントがもらえるとか何とか言って終わる内容が、何回も何回も大量に垂れ流されるのだ。夕方にでも民放テレビを見ていただきたいが、かなり異様な光景である。悪いけど、起用されているタレントの仕事に対するセンスや姿勢さえ疑問に感じてしまう。
危険な石油ファンヒーターの回収を訴えるといったCMなら、命にかかわるし緊急を要する内容だから、淡々とした説明口調のメッセージがしつこいほど流されても仕方ないと思うが、まったく何の工夫もない保険の説明を繰り返し見させられるのは不愉快きわまりない。これって一種の電波ジャックじゃないのか。民放キー局はどういう考えなんだろう。ほかにスポンサーが付かないのかな。そもそも、これだけ大量のCMを流すには莫大な宣伝費が必要になるはずなのだが、保険の払い戻し金や会社の運営は果たして大丈夫なのか。今度、民放キー局でディレクターをしている友達に会ったら、その辺の事情を聞いてみよう。