身辺雑記 

by totoropen (OOKA Minami)


2008年11月1日〜11月30日

●すっきり●あきれた航空幕僚長●なぜか遅刻ほとんどゼロ●懲戒免職・逮捕もおかしくない●筑紫哲也さん追悼特番●ネット社会の光と影●麻生「つなぎ」首相の勘違い●横浜市教委の杜撰●表現力アップ?●木曜はドラマの日●珍しく塩ラーメン●●●ほか


11月1日(土曜日) 大混雑

 丸々3カ月ぶりに髪の毛をカットしようと美容院に出かけた。いつもは平日に出向くので、予約していなくてもすぐにカットしてもらえるのだが、さすがに土曜日だけあって大混雑。予約なしでは無理だった。そりゃそうだよなあ。翌日に予約を入れてもらう。


11月2日(日曜日) すっきり

 そんなわけで3カ月ぶりに髪の毛をカット。すっきり短くしてもらった。気分爽快。なんやかんやでずっと忙しくて、伸ばしっぱなしだったので軽くなって気持ちいい。


11月4日(火曜日) あきれた航空幕僚長

 「我が国が侵略国家だったというのは濡れ衣である」などと主張する懸賞論文を書いた航空自衛隊の田母神俊雄・航空幕僚長が更迭され、3日後の3日付で定年退職とされた。いろんな意見を持つのは個人の自由だが、その意見の前提となる「歴史的事実」を平然とねじ曲げるのは論外だろう。事実を意図的に曲解して、荒唐無稽な主張を展開するのがこの手の人間の特徴だ。多くの自衛隊員や防衛省職員の中でも、この航空幕僚長のような人物は決して多数派ではないあきれた意見の持ち主だと思うが、これほどまでに偏った人間を航空自衛隊のトップに座らせていた政府の責任は重大だ。

 さらに言うに事欠いてこの航空幕僚長は、「政府見解に一言も反論できないのでは北朝鮮と同じだ」などと記者会見で開き直ったという。「歴史的事実」を平然とねじ曲げるばかりか、そもそもシビリアンコントロール(文民統制)の基本原則さえ理解できていないことに、驚きあきれる。すべての公務員には日本国憲法を順守する義務があり、制服の自衛隊員は政府の基本方針に従うように法律で定められているのは、中学生でも知っている社会常識だろう。

 いかに事実認識の誤った荒唐無稽な意見を持とうが、それはそれぞれの思想良心の自由の範囲だ。しかし制服の自衛隊員には、政府の基本方針に反する言動を行う自由などというものは認められていない。シビリアンコントロール(文民統制)に従えないのなら、自衛隊を辞めて民間人として自由に振る舞えばいいだけの話である。「言論の自由」「思想統制」「検閲」とは何の関係もない。何から何まで、あまりにも支離滅裂な主張に空いた口がふさがらないが、この手の発言をする人たちの世界では、実はこうした支離滅裂な主張が何のためらいもなく声高に語られることが多い。前提となる事実が間違っているのに、平然と一方的な見解をまくしたてるのである。そういう風潮に言いしれぬ恐ろしさを感じる。


11月5日(水曜日) なぜか遅刻ほとんどゼロ

 午後から授業。「記者クラブ」の本来あるべき姿と問題点について説明する。今週はなぜか私語もなくみんなやけに静かに授業を聴いていて、しかも遅刻してくる学生もほとんどいなかった。先週やや厳しく注意したからかな。遅刻がないのはとてもいいことなんだけど、うーん、謎だ。いったん講師控室に戻ってから、大急ぎで電車に飛び乗って都内へ。雑誌「冤罪ファイル」の編集会議。いつものことながら、延々と深夜零時近くまで続く。どっと疲れた。


11月7日(金曜日) 懲戒免職・逮捕もおかしくない

 侵略戦争を正当化する懸賞論文(というか中学生の作文以下)を書いて更迭された航空自衛隊の田母神俊雄・前航空幕僚長が、懲戒処分もされずに定年退職とされたのは、やはりどうにも釈然としないものがある。「手続きに時間がかかる」「給与を支払い続けるのを避けるため迅速に対応した」という理屈も少しは分からないではないが、しかしそもそも田母神氏の言動は、シビリアンコントロール(文民統制)の基本原則を大幅に逸脱しているわけで、「公務員としての信用失墜行為」に該当するのではないか。それだけでも十分に懲戒免職に値すると思うが、これを制服の自衛隊幹部による政府・国家に対する重大な「反逆行為」だと考えれば、むしろ騒乱罪などの刑法犯として即刻逮捕されてもおかしくないくらいの問題行為ではないだろうか。田母神氏の一連の言動は、クーデターに匹敵するほどの犯罪行為なのだ。もっと厳罰に処されるべきである。


11月11日(火曜日) 筑紫哲也さん追悼特番

 先週金曜日(7日)に亡くなった「NEWS23」キャスターの筑紫哲也さんを追悼する特別番組を、TBSテレビが午後7時56分から2時間にわたって放送した。番組で繰り返し語られていたのは、「権力の監視がジャーナリズムの仕事」ということだった。かつては「報道のTBS」と言われたものだが、そんな筋の通った硬派なTBSの報道姿勢が、このところかなり揺らいでいるように見える。どうでもいいような「ニュース」や「情報番組」を垂れ流す場面がやたらと目立つ。それでもほかの局に比べたら、まだ骨のある放送をしているとは思うけど。この日の追悼特番は、TBSの報道スタッフたちが自らを叱咤激励して、視聴者に向けて決意表明したのだと受け止めたい。そういう熱い思いを込めて、これからの報道番組をつくってほしいと期待している。もちろん僕も肝に命じなければと強く思った。


11月12日(水曜日) 作業終わらず

 午後から授業。「新聞社を辞めていく若手記者たちの背景」について説明する。学生の食いつきはあまりよくなかった。「好きな仕事に就けているというのに、なにを贅沢なことを言ってるんだ。辞めたければとっとと辞めれば?」といった印象なのだろうか。夕方以降は学内のパソコンセンターで調べもの。大量の枚数の資料をプリントアウトした。あっという間に閉館時間になってしまったが、それでもまだ作業が終わらない。ああ、眠くてたまらん。


11月15日(土曜日) おでん

 午後から藤沢。県立高校の先生たちの自主研究会に顔を出す。今回のテーマは、愛知県犬山市の教育委員会や全国学力テストについて。終了後、近くの居酒屋で懇親会。参加した先生の教え子がアルバイトしている店だそうで、女子高生には見えない大人びた女の子が元気に働いていた。味のよくしみたおでんが美味しかった。コンビニで売られているものとは、さすがに味が全然違うね。


11月19日(水曜日) ネット社会の光と影

 午前中はやたらとかかってくる問い合わせの電話応対。午後から授業。この日のテーマは「ネット社会の光と影」。個人情報を自分自身で守ることの重要性と、あふれる情報の真偽をいかに見極めるか、自分自身のモノサシ(判断基準)を身につける大切さ──この3点にポイントを置いて説明する。メディアから流される情報を鵜呑みにしないで、しっかりと取捨選択できるだけの判断力を養うというのは、この講座のメインテーマでもある。インターネットは学生たちが日常生活の中で利用している身近な存在だけあって、関心も高く食いつきがものすごくよい。いつも以上に熱心な感想がぎっしりと寄せられた。


11月21日(金曜日) 麻生「つなぎ」首相の勘違い

 麻生内閣は発足からまだ2カ月だというのに、もはや政権末期としか思えない惨状を呈している。麻生首相の暴言・放言・珍言は言うまでもなく、政策も二転三転するどころか支離滅裂で矛盾だらけだし、だれが見ても末期症状の状態だ。それもこれも、麻生首相本人が麻生内閣というものについて、大いに勘違いしているのがすべての原因と言っていいだろう。

 そもそも麻生内閣は、次の政権にバトンタッチするまでの「つなぎ」の内閣のはずだった。あくまでも解散総選挙を行うための「選挙管理内閣」にすぎなかったのに、何を勘違いしたのか、麻生首相は自分の内閣を本格政権だと思い込んで、最高権力の座に執心してしまっている。政権運営能力などもともとないのに、麻生内閣の唯一無二の仕事である解散総選挙もせず、無為無策のままだらだらと政権を維持しているから、現在のような惨状を招いているのだ。

 今からでも遅くないから、一刻も早くさっさと解散総選挙をした方がいい。最初から麻生首相にはそれだけしか期待していないのだから。このまま何もしないで空疎な時間を浪費されては、麻生首相はそれでいいかもしれないが、国民がたまったものではない。とりあえずきちんと総選挙を行うべきだ。そうして民意を反映させた正統な政権のもとで、しっかりと腰を落ち着けた政策を実行してもらわないと困る。無能な船長のかじ取りで、日本丸は転覆して沈没してしまいかねない。


11月23日(日曜日) 横浜市教委の杜撰

 午後から横浜市内。痴漢冤罪事件で逮捕され、懲戒免職になった元横浜市立高校の男性教諭の支援者会議に顔を出す。懲戒処分の撤回を求めて人事委員会に不服申し立てをする方針だという。担当弁護士や関係者から話を聞けば聞くほど、免職処分決定の際の議事録や書類をきちんと保管していない、提示もしないなど、横浜市教育委員会の杜撰さやデタラメさが浮かび上がってくる。これでは不当処分などという問題以前に、そもそも役所としての最低限の機能さえまともに働いていないではないか。驚き呆れ果てた。さらに取材を続けよう。夕方から桜木町の中華料理店で、教職員組合の関係者や支援者らと飲み会。続いて沖縄料理店で深夜まで飲み会。


11月26日(水曜日) 表現力アップ?

 午後から授業。「テレビと映像メディア」をテーマに話をする。例年と同じように、映画「チャイナ・シンドローム」のラストシーンを教室で見てもらったが、学生たちの反応はすごくよかった。ドキュメンタリーの「国労冬物語」は冒頭シーンを見せたが、こちらも同じように共感と憤りのメッセージが多く寄せられた。授業の回数が進むにつれて、出席カードに記入する学生の感想コメントの量も質も、確実に向上しているみたいだ。文章表現力がアップしている学生も増えてきたように思える。書きたいことがあるからたくさん書くわけだし、書けば文章も上手くなる。いい傾向だ。うまい感じで知的好奇心や問題意識を刺激できているのかもしれない。

 イルミネーションで彩られた巨大なツリーが、キャンパス内にいくつもずらっと登場して、クリスマスムードをもりあげている。キリスト教系の学校だから毎年のことなんだけど、いよいよ師走ということでもある。自宅近くの駅前通りに数十メートルにわたって並ぶ街路樹も、鮮やかな電飾でデコレーションされていた。あーあ、あと1カ月ちょっとで本当に年末なのか。全く片付いていない原稿の締め切りはめじろ押しだし、年賀状も書かなければならないんだよなあ。そう考えると憂鬱な気分にさせられる。


11月27日(木曜日) 木曜はドラマの日

 このところずっと、毎週木曜日はテレビの前で「ドラマ漬け」になっている。午後8時からはNHK総合で「七瀬ふたたび」(蓮佛美沙子、水野美紀、柳原可奈子、小日向文世ほか)。午後9時からテレビ朝日で「小児救命」(小西真奈美、塚本高史、渡辺えり、陣内孝則ほか)。午後10時からフジテレビで「風のガーデン」(中井貴一、黒木メイサ、神木隆之介、緒形拳ほか)。そして、深夜0時45分からはフジテレビのアニメ「のだめカンタービレ巴里編」というラインナップだ。どれも力作ぞろいで、毎週とても楽しみにしている作品ばかりである。

 「七瀬ふたたび」は午後8時から45分間の放送だけど、続けてその後の「首都圏ニュース845」を見ることもあるし、午後11時からはTBSの「NEWS23」にチャンネルを合わせることが多いので、木曜日の夜はテレビの前にほとんど座りっぱなしという状態だ。そんなわけでここしばらくは、取材などの予定を木曜日には入れないようにしている(苦笑)。


11月28日(金曜日) 珍しく塩ラーメン

 午後から都内。冤罪事件の弁護活動などについて、弁護士からあれこれと3時間ほど話を聞く。夕方、秋葉原でトンコツ塩ラーメンを食べてみた。いつもラーメンは味噌か醤油しか食べないのだが、たまには塩ラーメンもいいかもしれない。

 西銀座デパートの宝くじ売り場で、年末ジャンボを3枚購入。億万長者が何人も出ているという売り場を通りかかったら、「大安吉日」の貼り紙が燦然と輝いていたので買ってみた。まあまず絶対に当たらないとは思うけど、大晦日の抽せん日までの1カ月は、夢や妄想を好き勝手に思い描くことができる。有名なポイントだけあって、真剣な面持ちの人たちの長蛇の列ができていた。


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