身辺雑記2020年11月

 身辺雑記 

by totoropen (OOKA Minami)


2020年11月1日〜11月30日

●「罪の声」●大阪市存続もまだ安心できぬ●「僅差」とはいうものの●「スパイの妻<劇場版>」●厚顔無恥にもほどがある●期日前投票と郵便投票●「支離滅裂内閣」と命名●「秋休み」で2週間ぶり●安くて美味しい牛肉は●バイデン氏が当選確実●感染者数の増加は必然●不思議な何か●まるでゼミみたい●意味不明で無為無策のコロナ対策●久良岐公園の秋の風景●汐見台の味噌ラーメン●オンライン教育討論会●汐見台の淡麗醤油ラーメン●再び、久良岐公園の秋の風景●力作ぞろいにうれしい悲鳴●悪ノリが過ぎる●映画「ホテルローヤル」●それでもGoToにこだわる無能政権●カミオの電飾ツリー●バカ丸出しスガ政権●若手官僚の賢明な選択●決断も遅いし中途半端●藤井満さんの新著「僕のコーチはがんの妻」●東海村で震度5弱って……●クズ番組を垂れ流すテレビの罪●健全な反応と感性に安心●名作だ●危機感がないというより無責任●オンライン教研●オンラインも対面も●スマホに振り回される●どれだけ税金をドブに●●●ほか


11月1日(日曜日) 「罪の声」

 TOHOシネマズ上大岡で映画「罪の声」を観た。グリコ・森永事件をモチーフにしたミステリーだが、脅迫テープの声に使われた子どもたちの人生を追うとともに、「何のための報道か、事件をエンターテインメントとして消費していいのか」との問いかけがもう一つの軸になっている。

 新聞記者の阿久津英士(小栗旬)とテーラー店主の曽根俊也(星野源)の熱演が光る。阿久津を叱咤する上司の鳥居デスク(古舘寛治)も好演。新聞社内の風景や記者の動線と所作がリアルに描かれているので、違和感なく作品世界に入り込める。娯楽映画ながら重厚なテーマも見失わない。話が薄っぺらくなるフジテレビや日テレでなく、TBSテレビの製作で本当によかった。

 割安で鑑賞できる「ファーストデー」の月初めで、さらに日曜日ということもあってか館内は大混雑=写真。「罪の声」は6割ほどの客入りだったので、ゆったり落ち着いて観られた。

◇◇

 「大阪都構想、反対多数が確実、大阪市存続へ」(朝日)。とりあえずよかったが薄氷の勝利。トランプと同じで、維新は負けても負けても、自分たちが勝つまで税金を無駄に使って、しつこく何度でも話を蒸し返してくるから安心はできないと思うよ。潔さも良識も知性もない維新だから。

 松井一郎(大阪市長)も吉村洋文(大阪府知事)も「任期を全うする」などと、揃ってふざけたことを言ってるからね。まともな感覚があれば即刻引退だろう。どのツラ下げて首長を続けるのか、その厚顔無恥ぶりがそもそも理解できない。


11月3日(火曜日) 「僅差」とはいうものの

 大阪都構想の是非を問う住民投票は「僅差」で反対多数となったが、公明党が賛成に転じたことを考えれば、実際にはむしろ前回よりも「反対は拡大した」と考えられるのではないか。公明党の維新への擦り寄りには、支持母体の創価学会員らの反発が相当あるというし、各社の出口調査でも、公明党支持層(創価学会員)の半数以上が反対票を投じている。

 たぶん賛成票を投じた学会員の多くも、内心では大阪都構想に反対だったのではないだろうか。そう考えると、公明党が前回の住民投票と同じ対応をしていれば、都構想反対票はもっと多くなったと思われる。大阪都構想だけでなく、そもそも維新の政策や姿勢や体質そのものが強引で稚拙で無理があったのだ。

 橋下徹、松井一郎、吉村洋文らの言動を見れば一目瞭然だろう。嘘と誤魔化しと詭弁ばかり。理念も知性も教養も良識もない。あるのは醜悪な利権のみ。アベスガ自民党の別動部隊そのもの。人心を惑わすことに長けて、市民社会を分断するだけの維新は壊滅に追い込むしかない。


11月4日(水曜日) 「スパイの妻<劇場版>」

 横須賀HUMAXシネマズ(汐入)で、映画「スパイの妻<劇場版>」を観た。満州国で731部隊の非人道的な人体実験の証拠を入手した貿易商の夫(高橋一生)は、国際社会に告発しようとするが憲兵隊に目をつけられる。そして妻(蒼井優)は……。密航を企てる場面にドキドキさせられる。精神病院に収監された妻が「私は狂っていません。狂っていないと思うのが狂っているなら、この国が狂っているのです」とつぶやく台詞が、絶望的な時代を哀しく射抜く。

 憲兵分隊長を演じる東出昌大はいつも通りの下手くそな演技だが、その台詞の棒読みが本作では奏功し、無表情で感情のない憲兵のおぞましさを際立たせた。黒沢清監督作品。ベネチア国際映画祭銀獅子賞(監督賞)受賞。115分。

 初めて入った横須賀HUMAXシネマズは、小さくてミニシアターみたいだった。座席の幅や前席との間隔が狭い。観客が8人だけだったからかもしれないが、館内が寒くて風邪をひきそう。TOHOシネマズ上大岡は天国のような劇場環境だったんだ。改めて感謝。

◇◇

 「再々登板でポスト菅」の声も、再始動の安倍氏、目指す所は?(毎日)。<「今、使っている薬がよく効いて、体調も非常に速いスピードで回復しています」。周囲に「気力がみなぎっている」と語るほど>──だとさ。「繰り返しがギャグの基本」だというけれども、全然笑えない。

 なんなんだろう、この無責任さと図々しさは。百万歩譲って仮に再始動するとしても、まずはモリ・カケ・サクラ・マスクの大罪を潔くすべて自白し、全責任を取って罪を償った後だろう。度し難い。厚顔無恥にもほどがある。馬鹿なのか。


11月5日(木曜日) 期日前投票と郵便投票

 米大統領選で期日前投票や郵便投票の集計が始まったら、民主党のバイデン氏の得票が多く積み重なっていくに決まってるじゃん。そもそも期日前投票や郵便投票だけで前回投票数の7割、1億票近くあるというし、その期日前投票や郵便投票をしたのは民主党支持者が多いのだから。そんな事前に周知されていて分かりきったことを、今さら言われてもなあ……。


 期日前投票の開票が進むにつれてバイデン氏の得票数が伸びたことに、納得がいかないトランプ大統領は「昨夜、多くの州で私がリードしていたのにリードが魔法のように消え始めた」と主張しているという(TBSニュース)。「魔法のように」って(絶句)。明らかに頭がおかしい。こんなのが米国大統領を4年間も続けてきたなんて。こんなのにこれからさらに4年間も大統領を任せよう、と考える人々がいるなんて。

◇◇

 菅義偉政権を「支離滅裂内閣」と命名する。学術会議をめぐる菅義偉首相の国会答弁を見ていれば誰もがそう感じるはず。矛盾だらけで意味不明で支離滅裂。法治国家のまともな政権の体をなしていない。はよ、閣議決定でもしなはれ。それとも流行語大賞を狙うのか。

◇◇

 先週は、例年だと学園祭準備のため全学一斉休講の「秋休み」となる期間。今年はコロナの影響で学園祭は休止になったが、一斉休講は変わらず。そんなわけでZoomのオンライン授業で2週間ぶりに学生たちに会う。全員が顔出しで受講してくれてうれしい。元気そうな姿を見られて安心した。1年生は初めての学園祭が経験できないのがかわいそうだけど。


11月6日(金曜日) 安くて美味しい牛肉は

 今週、立て続けに近所の2つのスーパーでオージービーフを購入したが、驚くほど品質に格差があった。月曜日に「A食品館」で買った牛肉はスジだらけで固くて旨みも皆無。つまり不味かった。昨日の木曜日に「Kストア」で買ったのはスジもなく柔らかくて、とてもジューシーで美味。処理技術も影響しているとは思うけど、こんなに違うとは。どちらも100グラム140円ほどの特売品。そういえば「A食品館」で以前に買った牛肉も不味かったなあ(思い出すのが遅い)。これから牛肉は「Kストア」で買うことにする。


11月8日(日曜日) バイデン氏が当選確実

 米大統領選で、民主党のジョー・バイデン氏(前副大統領)が当選確実と米メディア各社が報道。郵便投票などの開票が進めばこうなるのは当然予想し得たことで、今さら驚くような話ではない。しかしそれでもトランプ支持者が未だに全米にこんなに大勢いて、「接戦」になったことは紛れもない事実で、むしろその現実に驚愕し愕然とする。

 各州ごとに選挙人を選ぶ米大統領選のややこしい選挙制度をやめて、全米の総得票数で決めればスッキリするのにと思ってしまうが、それはさておき、バイデン大統領と女性初のカマラ・ハリス副大統領(上院議員)が就任すれば、事実に反する虚偽やデマを一方的に発信して分断と対立と混乱を煽るトランプとは違って、少なくともまともな会話や議論ができる政権が誕生するはず。

 「分断でなく団結を」「赤い州と青い州ではなくアメリカ合衆国の大統領になる」「再び世界で尊敬される国に、私たちを統合するために」(バイデン氏)、「皆さんは希望、結束、品位、科学、そして真実を選んだ」「私は女性で最初の副大統領になるだろうが、最後にはならない」「すべての少女たちが、この国が可能性の国であることを知ってくれる」(ハリス氏)──。「まともな政権」への期待は、両氏の勝利演説でのこうした言葉に集約され象徴されている


11月9日(月曜日) 感染者数の増加は必然

 GOTOナンチャラを全力推進して浮かれまくっていれば、寒い北海道だけでなく東京や沖縄をはじめ、全国的に新型コロナの感染者数が増加傾向に転じるのは必然。「トラベル」でも「イート」でも、朝から晩まで「こんなにお得」「こうすれば得する」「みんなで出かけよう」と政府やメディアが繰り返せば、そりゃ感染者は増えるさ。経済活性化の施策はもちろん大事だけれども、やるにしてももっと落ち着いてからやるべきキャンペーンで、今やることじゃない。

 何回でも言うけど、GOTOナンチャラは仕組みに不備がありすぎだし、不公平な税金のバラマキでしかない。余裕のある富裕層がより多くの恩恵が受けられるからだ。それよりも消費税をゼロにした方がよほど経済効果はある。貧困層の生活も大いに助けられる。消費も活性化する。


11月11日(水曜日) 不思議な何か

 しばらく音沙汰がない人のことを考えていると、不思議なことに連絡がくる。そんなことが立て続けにあった。一人は、僕が校閲の手伝いをしているメルマガ発行人。3カ月以上も原稿が来ない。いつもの気まぐれかと思って正直すっかり忘れていたのだが、なぜかふと顔が浮かんだ瞬間に原稿が届いた。スランプだったらしい。もう一人は埼玉で同人を主宰する文芸評論家。久しぶりに文芸誌とメッセージが送られてきた。あの友人はどうしているかなと考えたそのタイミングで、どういうわけか電話がかかってきたり手紙やメールが届いたりもする。「虫の知らせ」や「以心伝心」とは違うが、なんとも不思議なものを感じる。まあ、「たまたま」なんだろうけど。


11月12日(木曜日) まるでゼミみたい

 後期の担当講義の一つは受講生が3人だけ。そこまで少人数の授業は初めての経験で、人数が少なすぎて逆に不安でいっぱいだったが、やってみたら意外とうまく成立している。質疑応答などもまずまずで、個人的な会話も含めてゼミのような感覚。演習のベストの受講者数は15人~20人くらいかな。

 科目によっては100~200人超の大教室での授業も嫌いではないけど、いずれにせよ今年はすべてZoomを利用したライブ(リアルタイム)の授業だ。それはそれでアリかなと思う。オンライン授業について聞くと、学生の受け止め方や好みは半々という感じ。新型コロナが落ち着いた後も、対面式とオンラインの共存や併用はあるかもしれない。


11月13日(金曜日) 意味不明で無為無策のコロナ対策

 新型コロナウイルス新規感染者が国内最多でも、菅義偉首相は「GoToキャンペーンの見直し」を否定。「そのような状況にはない」との認識なんだってさ。赤羽一嘉国交相は「GoToを延長したい」。延期でなく延長。しかも政府は東京五輪の観客に「入国後2週間待機」を免除し、公共交通機関の使用も認めるそうだ。

 もうめちゃくちゃ。意味不明。目先の利益と利権しか考えていないのか。あまりにも危機感のなさと無為無策に唖然呆然。アベ政権を引き継いでいるスガ政権だけあって支離滅裂。なにがなんやら。これからさらに新型コロナ感染が拡大するのは必定。国民の健康をないがしろにして、今の生活も将来の経済も成り立たないと思うんだけど。

◇◇

 久良岐(くらき)公園(横浜市港南区)の秋の風景=写真。約23万平米の広大な敷地に広がる雑木林や棚田、大池、運動広場、自由広場はとにかく自然でいっぱい。木々はすっかり色付いて、ススキが微風に揺れ、雲ひとつない青空に映える。絶好のお散歩日和だった。

◇◇

 汐見台(横浜市磯子区)の中華蕎麦屋で味噌ラーメンを食べた=写真。濃厚な胡麻味噌スープだけど、それほどくどくない。想像していたのと違って野菜が少なかったけど、某チェーン店の味噌ラーメンよりは美味しいかな。お店の「看板メニュー」は淡麗醤油ラーメンとのことなので、この次は醤油を頼もうと思う。


11月14日(土曜日) オンライン教育討論会

 神奈川県高等学校教職員組合(神高教)の教育会館教育研究所主催のZoom教育討論会に参加。夏の討論会の続きとの位置付けだ。テーマは「教育の情報化/コロナ禍に向き合う学校」。テーマの絞り込みがやや散漫で、発表者の使う言葉(例えば「主権者教育」など)の定義が不鮮明だったのが気になる。音声や通信環境が乱れて聞きにくかったのも、オンライン集会の今後の課題かも。終了後のアンケートにはそのように回答した。

 討論会で少し話題になった「主権者教育」を突き詰めれば、権力(政府・政権与党)批判につながり得るのは必然だと思う。このところの「学術会議問題」を見れば、そのような深く掘り下げて突っ込んだ授業に対して、教育現場への圧力や介入は当然予想される。そうした事態や現状をどう考えるかという視点の論議もほしかった。もちろん予定時間内で扱うのは難しいし、無理だと思ったのであえて発言しなかったが、機会があれば取り上げてほしいテーマではある。


11月16日(月曜日) 汐見台の淡麗醤油ラーメン

 汐見台(横浜市磯子区)の中華蕎麦屋を再び訪問。今回は店の「看板メニュー」の淡麗醤油ラーメンを食べた=写真。おおっ、これは美味しい。マジでうまい。見た目も味わいもスッキリと澄んだ大山鶏のガラスープが、つるつるの細麺にこれまた合う。丼からはみ出るベーコンみたいなでっかい叉焼も味わい深い。

 丼にちょこっと付いている柚子胡椒は各人の好みで。僕は柚子胡椒は入れずにそのまま食べる方が好きかな。先週食べた濃厚味噌ラーメンよりも段違いに美味。やっぱり店のオススメには素直に従うべきだ。看板メニューというだけはある。また食べに行こう。

◇◇

 先週に続いて再び、久良岐(くらき)公園(横浜市港南区)の秋の風景=写真。きょうも雲ひとつない青空。しかも半袖シャツでも十分な心地よい陽気だった。文句なしのお散歩日和。ベンチでお弁当を広げてゆったり過ごすお年寄りや、紅葉を楽しむ家族連れで賑わっていた。コロナ禍を忘れてしまう平和で穏やかな光景。よきかな。


11月17日(火曜日) 力作ぞろいにうれしい悲鳴

 ジャーナリズムの授業で提出された学生のリアクションペーパーが、いつも以上に力作ぞろいで、ちょっと驚きつつかなり感動している。政治家からの圧力を編集幹部が唯々諾々と受け入れ、原稿を何十本もボツにされた僕自身の体験を生々しく紹介したことも影響しているのかもしれないが、伝えるべきことを熱く真摯に語ったら(もちろんいつも熱く、丁寧に説明しているつもり)、それ相応の反応が返ってくるということなのだろう。

 提出された文章の中には、ほんの少し補足して修正すれば、期末試験のS評価の答案にもなり得る立派な「小論文」も複数あった。授業の冒頭で毎回、よく書けていて問題意識を共有してほしい意見や感想をいくつか紹介しているのだけど、読み上げたいものばかりでとても紹介しきれない。悩ましくも、うれしい悲鳴である。

◇◇

 上大岡駅近くのブック&マルシェ。「鬼滅の刃」コーナーの隣に、「祝、地元総理大臣、誕生!!スガちゃん特集」と銘打ったコーナーができていた=写真。絶句。「菅義偉首相の話題の本」は分かるけど、饅頭やせんべいは悪ノリが過ぎる。下品で醜悪。今夏の全面改装から店の路線が大きく変わったらしい。それまでのモダンで文化的な香りはすっかり消えてしまった。がっかりだよ。


11月18日(水曜日) 映画「ホテルローヤル」

 TOHOシネマズ上大岡で映画「ホテルローヤル」を観た。釧路湿原のラブホテルを舞台に、経営者一家や従業員、宿泊客らの人間模様を描く。直木賞受賞の桜木紫乃の自伝的小説が原作。波瑠、松山ケンイチ、安田顕、余貴美子、伊藤沙莉ら豪華俳優陣が顔を揃え、観ていて最後まで退屈はしなかったが、テレビドラマの延長みたいな作りだったのが残念。

 エンディングに流れる「白いページの中に」は郷愁を誘ういい選曲。しかし、ここはカバーバージョンでなく、1978年にラジオの「コッキーポップ」でも放送されていた柴田まゆみのオリジナル原盤を使ってほしかった。観客は僕を含めて3人だけ。まあそんなものかな。

◇◇

 「新型コロナ、東京で新たに493人の感染確認、過去最多」(各社)。こ、これは多い。だが、まだまだ増える。まだ間に合う。GoToナンチャラに税金を投入するよりも、医療関係者への手厚い支援を。それにしても、こういう数字を見ると電車に乗るのを躊躇してしまう。

◇◇

 「酷評」でも「痛烈批判」でもないと思う。ニュースを見ていて違和感ありありだった。原稿の文章そのものが無理やりすぎる。悪意のある意図的な誤訳。

オバマ前大統領、回顧録で鳩山元首相を痛烈批判(TBS)

https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4129945.html


11月19日(木曜日) それでもGoToにこだわる無能政権

 東京で過去最多534人の新型コロナ感染確認。それでもGoToナンチャラの推進・継続にこだわるスガ政権。頑なに中止を拒むのは利権・保身・メンツのため。失敗を認めるわけにいかず引っ込みがつかないから。コロナ感染対策こそが、長い目で見れば最大で最善の経済対策となるのに。

 国民の健康や安全よりも目先の利益を大事にするのは、安倍政権と全く何も変わっていない。無為無策で無能で視野が狭くて人の話を聞かないのも同じ。日本医師会会長が「感染拡大はGoToトラベルがきっかけだ」「国が推進することで国民が完全に緩んでいる」と指摘し、外出自粛を呼びかけても一顧だにしない。非論理的で非科学的な頭の悪さは徹底している。

◇◇

 上大岡駅前のショッピングモール「camio」(カミオ)に設置されているクリスマスツリー=写真。吹き抜けの3階に届くほどで、近くで見ると思っていた以上に大きい。綺麗なイルミネーションが輝いて映える。ポカポカ陽気が続き、あまりクリスマスという雰囲気ではないけど、確実に今年も終わりに近づいている。


11月20日(金曜日) バカ丸出しスガ政権

 「GoToトラベルの中断」を呼びかける医師会と、それでもなおGoToに執着し続ける菅義偉首相。日本医師会長や東京都医師会長の科学的で真摯な分析と判断が際立つ。こんなに医師会が頼もしく思えるとは。それに比して無能で無策で非科学的で、目先の利権しか頭にないスガ政権。バカ丸出し。

◇◇

 狂った政権に尻尾を振って、誇りも自尊心も捨てて尻拭いを続けて出世するゴミみたいな先輩の姿を見れば、霞が関の若手「キャリア官僚」たちもそりゃ絶望して辞めたくなるでしょう。まともな感性が残っている20代のうちならまだ間に合う。モリ・カケ・サクラ・マスクの隠蔽や改竄に直面した若い世代の賢明な選択。自殺する(させられる)よりはるかにマシだよね。

20代官僚の退職、4倍超に、河野担当相「危機に直面」(共同)


11月21日(土曜日) 決断も遅いし中途半端

 「感染拡大地域が目的地のGoToトラベル、予約停止へ」(朝日ほか各社)。GoToイートも新規発行の一時停止やポイント利用を控えるよう要請する考え、だとさ。決断が遅っ。遅すぎる。相変わらず後手後手。しかも中途半端。なぜ即刻全面中止できない(しない)のか。だから何度でも言うけど、GoToナンチャラは今やることじゃないんだよ。

 じっと我慢して感染拡大を抑えるべき時に、全国に人々を拡散させてどうする。政府が率先して誤ったメッセージをアナウンスして、宴会や行列や混雑を煽って医療崩壊に手を貸してどうする。無能で無責任な権力者ほど始末に負えないものはない。利権と保身しか頭にないアベスガ政治は、公の場から速やかに退場を。


11月22日(日曜日) 藤井満さんの新著「僕のコーチはがんの妻」

 友人の元朝日新聞記者の藤井満さんから新著の見本刷りをいただいた。昨年末に朝日新聞デジタルに連載した「僕のコーチはがんの妻」(全16回+連載後記1回)を大幅に改稿し、新しいエピソードを加筆した一冊だ。

 「妻ががんになり、夫で記者である僕に、料理の熱血指導を始めました。妻がブログに公開したイラストとともに、闘病を伴走する日々を紹介します」──。そんな書き出しで始まる連載だった。在宅で亡くなる最期を知るだけに、読み進めるのには覚悟が必要だなと、かなり緊張した気持ちで目を凝らした。ところが……。

 <辛い内容ではあるのだけれど、楽しくユーモラスな筆致で闘病の毎日が淡々と綴られている。読者をぐいぐいと引き込む文章力はさすがだ。読んでいると、藤井さんの妻・レイザルさんの姿や声が頭に浮かんでくるようで、少し涙ぐんでしまう。初日のきょうは1話~3話が一挙掲載。>「身辺雑記」2019年12月25日付から)

 決して暗くなったり後ろ向きな思いにさせたりすることはない。藤井満さんとレイザルさんの夫婦の絆や、互いを思いやる愛に溢れた文章が続く。夫へのレイザルさんの「熱血料理指導」を通して、これまで築いてきた2人の人生と、残される夫のこれからの人生が語られていく。

 もちろん書いている藤井さんのキツさや辛さは想像するに余りある。しかし、担当医からの医学的説明やレシピなど膨大なメモを一つ一つ振り返って、文章にすることは自身の気持ちを整理することでもあったろうし、先に旅立ったレイザルさんへの何よりの供養でもあるのだろうと心から思う。本の帯にもある「料理=生きる力だった」という言葉に、深いなあとしみじみ感じる。

 レイザルさんが生前、個人ブログ「週刊レイザル新聞」に描いていたイラストが数多く掲載。巻末には美味しそうな料理のカラー写真とともに、レイザルさんの「鬼コーチ」レシピ集も収録。11月27日発売。KADOKAWA発行。1300円(税別)。

<僕のコーチはがんの妻>(全16回の一覧ページ)(朝日新聞デジタル)

https://www.asahi.com/special/matome/gannotsuma/

◇◇

 午後7時6分ごろ、久しぶりに緊急地震速報のチャイムを耳にしてドキッとする。茨城県北部(東海村)で震度5弱。テレビの緊急地震速報から30秒ほどして、横浜南部でも結構大きく揺れた。船酔いするような気持ち悪い横揺れ。横浜は震度2。それにしても東海村で震度5弱って……。おいおい。大きな地震があると、何はともあれ、まず原発は大丈夫なのかと気になる。みんなそうだよね。


11月23日(月曜日) クズ番組を垂れ流すテレビの罪

 この期に及んでなお、むしろだからこそなのかもしれないが、新型コロナ対策を矮小化してGoTo推進を擁護する自称識者やタレントらの放言が、テレビやネットで垂れ流されている。「GoToをやっていない欧州でも感染は増えている」「GoTo利用者の国内感染者はわずか」「コロナの死亡者数はわずか」「医師会は木を見て森を見ていない」「夜の街と同じようにGoToを悪者にしている」「富裕層だけにGoToの恩恵があるとの批判は間違い」などなど。

 ちょいちょい事実に反することを織り交ぜながら発言するだけに始末が悪い。欧州ではGoTo実施に比例して感染が爆発的に広がった。日本国内のGoTo利用者の感染者数は氷山の一角にすぎないし、死亡者数が少ないのは、医療関係者の経験値と懸命な努力に支えられているからこそだ。

 そもそも医療崩壊したら、コロナ以外の病気や怪我に対応できず多くの命が失われてしまう。「木を見て森を見ていない」のはお前らの方だろうと言いたい。こんな連中を重用して、クズ番組をいつまでも延々と垂れ流すテレビ局の責任は重く罪深い。そうした今もGoToナンチャラのCMが繰り返し流される。

 アベスガ政権の無為無策は際立っている。GoTo見直しはいまだにぐずぐず足踏みして進まず、これまでGoToを放置してきた責任も取らない。謝罪もない。GoToは少なくとも今やることではない。明らかな失策だ。GoToに莫大な税金を投じるのではなく、医療体制の充実にこそ資金を投じるべきだろう。

 「こんなに得するから出かけよう、食べに行こう」と煽って大勢の人々を拡散させる。政府が率先してそんな音頭を取れば、全国各地が観光客でごった返すのは当然のこと。感染症対策としては最悪ではないか。感染拡大を抑えることこそが、何よりの経済対策になると考え直してほしい。


11月25日(水曜日) 健全な反応と感性に安心

 第1次安倍政権の発足以降、政権のメディアへの露骨な圧力が突出している実態をここ数回の授業で説明しているが、学生の食い付きはすこぶるよい。特にNHKの番組や人事への政権の常軌を逸した介入と、公共放送を国営放送と勘違いして干渉する権力の振る舞いには、学生も相当な違和感を感じているようだ。
 それと同時に、独立した報道機関でもあるはずの公共放送の役割を忘れたNHK幹部の自覚のなさについても、学生たちは批判的だ。健全な反応と感性にホッとしている。
 ちょうどいいタイミングで「桜を見る会」の前夜祭をめぐって、検察が安倍晋三前首相の秘書らの事情聴取に動き出した。検察がどこまで本気なのか、不起訴にして沈静化させるためのアリバイ作りに過ぎないのかは不明だが、アベスガ政治の正体を知った上で、それをメディアがどのように伝えるか、ぜひしっかり見極めてほしいと思う。
 権力とメディアの関係を知り、ジャーナリズムの本来あるべき役割を学ぶ意味は大きい。自立した市民・主権者としてのアンテナを磨くのに大いに役立つはず。そのための絶好の教材は目の前にたくさん転がっている。


11月26日(木曜日) 名作だ

 「ARIA」セレクション放送。いつもながら、エンディングの入り方が絶妙にカッコよくて、しっとりしてほのぼのして穏やかでまったりした気分になれる。再放送だけど、今期、最高に楽しみに見ている。何回でも言うが名作だなあ。


11月27日(金曜日) 危機感がないというより無責任

 新型コロナ対策で中身のない話を一方的に話すだけで、GoToトラベル見直しの質問には一切答えず、逃げるように官邸から立ち去る菅義偉首相。危機感がないというより不誠実で無責任で無能というほかない。

 そもそも感染対策は、人の動きをできるだけ止めるのが重要となる。感染拡大地域へ行かないだけでなく、感染拡大地域からの出発を止めるのが必要なのは小学生でも分かる。「不要不急の外出を控える」とはそういうことだろう。GoToの利用を「控えるように呼びかける」なんて腰の引けたレベルの話ではないはず。なぜ「中止する」と言わないのか。しかも対象は札幌と大阪だけ。どうして感染者数が最も多い東京を外すのか、全く理解できない。

 地方自治体に丸投げするのではなく、政府が率先して明確なメッセージを発信して迅速に対応しなければ、取り返しがつかなくなってしまう。医療現場や専門家らの訴えに耳を傾けようとせず、目先の利権しか頭にないスガ政権の無責任で非科学的な態度には、不信感と憤りしかない。GoToはコロナが落ち着いてからやればいい。少なくとも今やる事業ではない。


11月28日(土曜日) オンライン教研

 神奈川県高等学校教職員組合(神高教)の教育研究集会(教研)の全体会に参加する。今年は新型コロナのため教研を縮小する教組もある中で、神高教はオンライン(Zoom)開催。参加者はかなり少なかったけど、全体会は講演だけだから、まあこういうのもアリなのかもしれない。例年は同日開催される分科会は、別の日にリアルとオンラインの両方で開催されるという。そちらはリアルの方に参加しようと思っているが、コロナが心配なので少し迷ってもいる。

 【追記メモ】1)ネットの書き込み(ヤフコメなど)やツイッターの発言にはとんでもない暴言や誹謗中傷も多く、過信し期待しすぎるのはどうかと思うのだが。必ずしも世論(ネットの声)が味方になるとは限らないのでは。2)「部活動は子どもの主体性に任せる」というのは全面的に賛成だが、しかし学校側が「部活動は週3日」とルール化したとして、例えば潜行取材中の新聞部員が取材を継続したいと考える場合、学校側(教員)はどう対応するのだろう。学校や教員の不祥事を記事にしようとしたら。例えばコンクールや公演を控えた演劇部員が、もっと練習したいと望む場合は。


11月29日(日曜日) オンラインも対面も

 大学生は意外にもオンライン授業に好意的だし、むしろ肯定派は予想を超えてかなり多い。授業はオンラインで、交友関係などキャンパスライフはリアルで楽しみたいというのが相当数の学生の本音のようだ。オンライン授業に利点や効果があるのは僕も全く同感。それを前提に言うが、それでもやっぱり対面授業には意味があると思う。

 相手の表情や身振り手振り、その場の空気や匂いなどから得られる情報は、考えている以上にたくさんある。周囲の反応や仕草も(隣の友達が居眠りしている寝息も)。取材も同じなんだよなあ。インターネットや電話でもそれなりに情報は得られるが、どんな現場でも実際に足を運ぶのと運ばないのとでは大違い。現場に行くと想像以上の収穫や発見や出会いがある。

 白か黒か1か0か、全肯定か全否定かといった話ではない。オンラインも対面もどちらも有効で意味があるはず。臨機応変に併用すればいい。


11月30日(月曜日) スマホに振り回される

 スマホを使い始めて約10カ月。いまだに慣れないし使いこなせていない。パソコンはかなり駆使しているのに、スマホのネット検索やアプリなんてチンプンカンプン。まともに操作できるのは電話とカメラとツイッターくらい。そんな中、ケータイから受け継いだアカウントが、スマホではショートメールしか使えないことが判明した。

 大学の緊急連絡先に登録していたアドレスだと、エラーが出てしまうことが防災安全確認訓練で分かったのだ。マジっすか。複数持っているアカウントのうち、パソコンに自動転送するように設定しているアドレスはスマホでは使えないとか、受信できても送信できないとか、本文がなぜか表示されないとか、トラブルが次々に発生。勘弁してくれよ。

 無駄に時間を取られてすっかりやる気を無くしつつ、それでも試行錯誤を続けた結果、なんとかスマホから送受信できるようになった。大学の緊急連絡先も登録変更完了。便利なはずのパソコンやスマホも、トラブルが起きたら恐ろしいほどの時間泥棒に豹変する。困ったもんだ。スマホに振り回されて疲労困憊である。

◇◇

 東京オリンピックのために、どれだけ我々の税金をドブに捨てれば気が済むんだ。無駄金がどんどん膨らんでゆく。それだけあれば、疲弊する医療関係者や赤字に苦しむ病院をどれほど支援できることか。飲食店などの支援にも回せるはず。これまで五輪に費やしてきた膨大な予算はどこへ消えた。巨大広告代理店やコンサルなど一部の業者と、一部の政治家が私服を肥やしただけじゃないか。もういいんじゃないかな、東京五輪は。そもそも開催は無理だよ。無理がありすぎるよ。

五輪コロナ対策1000億円規模、延期、追加総額3000億円か(朝日)


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