身辺雑記 

by totoropen (OOKA Minami)


2003年9月1日〜9月30日

●ひたすら●残暑お見舞い●辛うま!マーボ豆腐●マーボ茄子●中秋の名月●早大名簿事件で最高裁判決●「ヒカルの碁」第23巻で完結●阪神は優勝できるの?●阪神タイガース優勝!●出稿、そして認識共有●昼過ぎまで爆睡●最高裁の感覚●震度4●村山由佳「星々の舟」●田舎の電車●授業準備●履修者は何人?●早業●やっぱりね●閉店●「さとうきび畑の唄」●消化不良●めちゃくちゃ●●●ほか


9月1日(月曜日) ひたすら

 もう、ただただ、ひたすら原稿を書きまくる毎日。取材した録音テープを何回も巻き戻して聞きながら、パソコンのキーボードを叩き続ける。ワープロソフトの「ことえり」が馬鹿だから、簡単な日本語変換にも手間取って、イライラに拍車がかかる。ふう。


9月2日(火曜日) 残暑お見舞い

 めちゃめちゃ暑いのでエアコン全開だ。9月に入って、ようやく夏らしい気候になってきた感じがする。そんなわけで、いただいていた残暑お見舞いはがきの返事を一気に書いて投函した。「今ごろそんな時期外れのメッセージを…」と思われるかもしれないけど、それまでが暑くなかったのだから仕方ないじゃん(汗)。実際のところ残暑になってるんだし、ちょうどいいのかもしれない。


9月8日(月曜日) 辛うま!マーボ豆腐

 友達が泊まりに来て、特製マーボ豆腐を作ってくれた。中華料理というのは基本的に時間との勝負で、ちゃちゃっと、ぱぱっと、とにかくあっという間に仕上げてしまうものだという印象が強かったけど、マーボ豆腐って意外と手間ひまかかるんだなあ。でもって、これがまた辛うま!(辛くて旨い!)なのだ。そのへんでいつも食べている甘ったるいマ−ボ豆腐と違って、ピリリとかなり辛くて、汗がだらだらと出てくるんだけど、いくらでもご飯が食べられるという感じなのである。ああ、書いていてあの「辛うま」を思い出したら、よだれが…(笑)。材料の豚ひき肉がめちゃめちゃ安くて、まだたくさん余ってるから、今度はマーボ茄子だなあ。このところ忙しくて料理をする暇もなく、コンビニ弁当などに頼り切った生活がずっと続いていたので、久しぶりにまともな食事をしたという気分だ。感謝っ。

 9月の「身辺雑記」をまとめて3日分アップしました。先月からところどころ抜けてる日があるのは、「ひたすら原稿を書きまくる毎日」が依然として続いているからです。今後も、精神的に余裕があって気分が乗っている日は書きます。ご了承ください。


9月10日(水曜日) マーボ茄子

 期待のマーボ茄子を友達が作ってくれた。冷凍しておいた豚ひき肉の自然解凍を僕がすっかり忘れていたので、サランラップでくるんだまま湯につけて、強引に解凍させるという離れ業をやったのだが、なかなかの美味だった。茄子が辛さを調和するのか、汗がだらだら出てくる刺激はやや薄まっている。もともと茄子を使った料理は大好きだから、僕としてはちょうどいいおかずといった感じだ。マーボ豆腐のあの「後を引く辛うまさ」を味わいたい時は、やはり豆腐で演出するのがベストなのかもしれない。


9月11日(木曜日) 中秋の名月

 中秋の名月。夜空に真ん丸のお月様が輝いていて、とてもきれいだ。そのすぐそばで、ひときわキラキラと瞬いているのがたぶん、地球に大接近で話題の火星なのだろう。ところで、モロゾフのチーズスフレって有名なの? すごく小さくてわずかな量しかないんだけど、とろっとしていてなかなかおいしいです。


9月12日(金曜日) 早大名簿事件で最高裁判決

 東京・千代田区の最高裁へ。「早大名簿提供事件」の判決言い渡しを傍聴取材する。この事件は、中国の江沢民・国家主席の講演会に参加した学生らの名簿を早稲田大学が警察に提供したというもので、同事件に関する訴訟で東京高裁が結論を異にする二つの判決を出していることから、結論の統一を図るために最高裁は7月11日に口頭弁論を開いている(同日付「身辺雑記」参照)

 最高裁第ニ小法廷(滝井繁男裁判長)は、「本人の意思に基づかないでみだりに個人情報を他者に開示することは許されない。警察に開示することをあらかじめ明示した上で名簿記入させるなど、開示の承諾を求めることは容易だった。同意を得る手続きをしないで無断で個人情報を警察に開示した大学側の行為は、プライバシーを侵害するものだ」などとして、学生側が上告した訴訟の原判決を破棄し、東京高裁に差し戻すとともに、大学側の上告を棄却した。要するに学生側全面勝訴の判決を言い渡したのである。判決は3対2で反対意見が2人いたのだが、反対意見のうちの1人が弁護士出身の梶谷玄裁判官だというのが意外だった。これまでリベラルな意見を述べることが多かったからだ。土屋公献・元日弁連会長も「うーん、どうしてだろうね。これは予想できなかったなあ」と何回も首をかしげていた。そうだよな、やっぱり疑問に思うよな…。

 ちなみにこの裁判について、来週発売の法学セミナー増刊の「カウサ」に記事を書いたが、締め切りの関係からきょうの判決は入っていないので、さらに次号でもフォローする予定だ。

 なんだか体がだるくて、眠くて眠くて仕方ない。風邪でもひいたのかな、それともエアコンを付けっぱなしで寝たからかな。もうほとんど猛暑って感じで、一日中ずっと水分ばかり補給している。横浜の田舎から久しぶりに都内に出て来ると疲れます(汗)。


9月13日(土曜日) 「ヒカルの碁」第23巻で完結

 短い原稿を1本書いて送信。たまっていたメールの返事を一気に書いてこれまた送信。それが終わると、原稿の修正チェック作業などに取りかかる。うーん、雑用的な業務が多すぎて、メインの原稿作成がなかなか進まないじゃん。

 コミックス「ヒカルの碁」第23巻を読む。この巻で完結だ。それにしてもうわさに違わず、唐突な終わり方だなという感じはやはり否めない。「『北斗杯編』終」となっているのだから、新たな章が続いてもよさそうなのに。本当に終わってしまったんだなあ…。10年後、20年後と、これからもずっとヒカルの成長ぶりを描いてほしかった。でもそうなると「少年ジャンプ」という雑誌には合わなくなってしまうか。「ヤングジャンプ」だとかなり無理があるもんなあ。集英社には「ビッグコミックオリジナル」のような青年層向けの後継誌がないから、続編掲載の受け皿がないということもあるのかな。作者が疲れたというのが最大の理由かも。


9月14日(日曜日) 阪神は優勝できるの?

 阪神タイガースがずるずると連敗を続けていて、マジック2で足踏みした状態が続いている。ひょっとして、このまま優勝できないなんてこともあるのか。阪神ならそういう事態もあり得るよな、と思わせてしまうところが何とも言えない。これまで何回も期待を裏切られてきたから、今さらどんなことが起きても真の阪神ファンは驚いたりしないと思うけど。しかし仮にそうなったとしても、数日もすれば「ほんまに阪神はしょーがないなあ。また来年や」ということで笑いのネタにされてしまうに違いない(おいおい)。


9月15日(月曜日) 阪神タイガース優勝!

 やったあ〜。阪神タイガース優勝。18年ぶり〜。よくやった。夕方、広島にサヨナラ勝ちして、夜のゲームでヤクルトが横浜に負けたため、晴れて阪神のリーグ優勝が決定。そうかそうか、甲子園球場で胴上げをするために、これまでわざと連敗を重ねてきたんだね(笑)。いやいや、うれしいというより無事に優勝できて、とにかくほっと安心したよ。よかった、よかった。おめでとう〜。

 それにしても、夕方のTBSテレビの「ニュースの森」は、まだ優勝が決まっていない段階にもかかわらず、阪神優勝のニュース一色だったので笑ってしまった。TBSは横浜ベイスターズのスポンサー会社だというのに、番組中もほとんど阪神の話題ばかりで、字幕にも「阪神優勝」と先走る徹底ぶりなのだ。いいなあ、TBS。さらにニュースに続いて放送した中日―巨人戦でも、中日―巨人戦はそっちのけって感じで、ヤクルト―横浜戦を画面右上に流し続けているのには爆笑した。そうだよな、中日―巨人戦なんてカードは今さらだれも関心がないもんね。だけど、星野監督の胴上げを生中継したのはフジテレビだけ。優勝が決まった瞬間を甲子園でなく、道頓堀から生中継したTBSはかなり間抜けだったぞ。


9月16日(火曜日) 出稿、そして認識共有

 やっとのことで書き下ろし単行本の原稿を、ほぼすべて出稿し終えた。ほんの一部に修正作業が終わっていないものがあるが、原稿執筆は一応完了したと言っていいだろう。いろんな意味で勉強にはなったけど(謎)、精神的疲労と負担が多い仕事だったな。ああ疲れた…。人間性の本質に対する観察力を、たっぷり身に付けることができたと考えれば、そんなに不快に感じることもないか。

 夕方から東京・新橋へ。友達の「女性弁護士のタマゴ」と久しぶりに会う。冷えたビールを飲む約束をしていたのだが、新橋は混んでいるので銀座の沖縄料理屋へ。ゴーヤチャンプルーやラフテーなどの定番料理はもちろんおいしいけど、オリオンビールも泡盛も文句なしだ。弁護士や法曹界の実状に対する認識が共有できて、僕はとてもうれしい。「やっぱりみんなすごく変だよね」と感じていた違和感は、決して僕だけのひっかかりではなかった(謎)。何だかすごく安心したぞ。しかしそれはともかく、早くタマゴからヒヨコになって社会変革に力を注ぎなよな。午前1時半帰宅。

 【謝辞】「阪神優勝おめでとうメール」をいくつかいただきました。ありがとうございます。阪神優勝でみんなニコニコえびす顔。世界平和のために、この喜びをぜひイラクや中東の皆さんとも分かち合いたいものです(まじだよ)。やったあ〜!おめでとう〜!


9月17日(水曜日) 昼過ぎまで爆睡

 お酒は決して強くないくせに泡盛なんて飲んじゃうから、頭は痛いし体もだるくて、昼過ぎまで爆睡しちゃったよ…。目覚まし時計がいつ鳴ったかも覚えていない。まったくしょうがないなあ。きょうは取材の約束を入れてなくて本当によかった。

 電話で確認取材などして、原稿をいくつか書き上げて送信。一段落した取材の資料をまとめて整理。別の取材テーマの資料を一気にプリントアウト。取材経費の計算など。山のようにたまっていた雑用を処理してから、先々週に届いていた残暑見舞いのはがきの返事を書く。ようやく秋らしくなってきた感じのところに、いくらなんでも「残暑見舞い」はどうかと思ったが、送ってきた方も送ってきた方だし、この期におよんで今さら季節感もへったくれもないだろうということで、はっきり「残暑見舞い」と書いてみた。


9月18日(木曜日) 紙と水は重い

 学校と図書館と司書について取材している。とりあえずのとっかかりとして、教職員組合で現状分析などの話を聞く。あらかじめ予習していた問題意識が、きょうの取材でより幅広く理解できた。それにしても首都圏はまだまだ暑いなあ。今週いっぱいは残暑が続くのかもしれない。帰宅途中に消耗品をいろいろと購入。中でも一番重いのがA3のプリント用紙だ。安かったので500枚セットを2束も買ってしまった。初めは何ともないのだけど、坂道を歩いているとずっしり辛くなってくる。紙と水は重いんだよな。疲れた。


9月19日(金曜日) 最高裁の感覚

 最高裁の法廷傍聴について、事務総局に取材を申し込んだ。「再来週に回答するからまた電話をかけてこい」という。対応はていねいだけど、電話取材でしかも再来週まで待たせるのかよ…。な〜んてね。ある程度予想していたことなので、怒りすらわいてこない。裁判所(特に最高裁)というのはそういうところだと学習しているから、言ってみれば「あきらめ」みたいな感覚である。あきれてものが言えないって感じかもしれない。「司法改革」だとか「開かれた司法」などとお題目をいくら唱えても、国民からそんなふうに思われていることはたぶん露ほども理解していないのだろうから、司法関係者って本当におめでたい人たちだなあと改めて思う。


9月20日(土曜日) 震度4

 横浜市内で学校関係者を取材していると、建物にドンと突き上げるような衝撃があって、かなり長く左右の揺れを感じ続けた。午後1時より少し前。話を聞いていた先生が急いでテレビのスイッチを入れると、NHKが速報を流していて「やや強い地震」という表現を使っている。横浜東部は震度4だった。うーん、微妙な感じだなあ。そうかあれで震度4なのか。僕がいた場所は震度3くらいかもしれないけど、大地震だともっと激しく揺れるんだろうな。少しだけ動揺してしまったぞ。台風の影響で夕方から雨足が強くなる。

 駅前のスーパーできのう、茄子5個100円、ピーマン8個100円という驚くべき安売りをしていたので、迷わず買って久しぶりに自分で料理をしたが、きょうもキャベツ半分78円、なめこ78円と相変わらずの安値販売である。今月は財政ピンチなので、なるべく外食はやめて自炊しようと思っていたのだ。ものすごく助かる。


9月21日(日曜日) 村山由佳「星々の舟」

 村山由佳の「星々の舟」を読み終える。今年の直木賞受賞作。これまでの村山作品とは微妙に違ってしっとりしていて、けれども村山カラーは底流にしっかり流れていて、切なさと哀しさが心に染み渡ってくるような小説だった。ああ、これなら文句なしに直木賞だよなあと思う。かなりの力作だ。

 血のつながりを知らず恋人関係になって悩む兄妹を軸に、三世代の家族のそれぞれが抱える人生を描きながら、人と人とのかかわりや、人を愛することの意味を問いかける、そんな作品だ。気難しくて頑固だと思われていた父親が、戦争中に慰安婦と心を通わせていた話も実に切ない。最終章のこの戦争体験談を、作者は一番書きたかったそうだ。「再び戦争のできる国へ変わっていこうとしているこの時に、なぜもう一度立ち上がって声をあげようとしないのだ」という台詞に、村山由佳という小説家の問題意識と確固たるスタンスが象徴されている。しかし、この作品はもちろんそうした政治思想的なことを訴える物語ではなくて、380ページの長編で一貫して描かれているのは、どうにもならない思いや恋の切なさだ。成就することは決してないその思いが、心の奥深くに宝物のように秘められているのを想像すると、胸がぎゅっと締め付けられる。ハッピーエンドにならないのが、村山作品の真骨頂かもしれない。


9月22日(月曜日) 田舎の電車

 取材で神奈川県の相模原へ。遠いよ…。めちゃくちゃ遠い。JR横浜線で橋本まで行って、そこからさらにJR相模線というのに乗り換えるのだが、なーんとこの電車は乗客が自分でボタンを押してドアを開閉するのだった。おまけに30分に1本しか走っていないんだもんなあ。すまん、実は相模線に乗ったのは初めてなのだ(おいおい)。それにしてもすごいな、こういうのって都下の山奥を走る電車でしか知らなかった。取材は勉強になって面白かった。

 台風が関東地方に接近する時間帯に出かけることになるかなあと思って心配だったけど、風も雨も何も問題なかったのでちょっと拍子抜け。きのうからぐっと寒くなってきた。毛布1枚で寝ると風邪をひいてしまいそうだ。やっと季節は秋になった感じがする。


9月23日(火曜日) 授業準備

 きのうから風邪っぽかったのだが、昼過ぎまで爆睡したので少し落ち着いたような感じがする。あすの授業準備に専念。学生に配るレジュメなどを作成。昼食と夕食を自炊したら、冷蔵庫の食材をすべてきれいに使い切った。うーん、見事に計算通りだなあ。昼は野菜たっぷり焼そば。夜はエノキとキャベツとモヤシとピーマンと豚肉の炒め煮。どっちもうまかった。上出来だ(自画自賛)。


9月24日(水曜日) 履修者は何人?

 午後から大学。後期からスタートする「現代ジャーナリズム」の最初の授業だ。履修者がまだ確定していなくて、受講生は300人前後という実にアバウトな数字を教務から聞いたけど…。割り当てられている教室の定員は260人で、実際に出席していた学生は200人弱だった。そうは言っても授業資料は300部用意しておかなければならないわけで、不要になった100部は廃棄処分するしかない。ものすごい紙の無駄に悲しくなる。とにかく人数だけは早く確定してほしい。それにしても大勢を前に話をするのは疲れる。学生は比較的静かに聞いてくれていたが、ゼミみたいな感じの少人数授業をする先生がうらやましいと心から思う。大教室と言えば、必須アイテムであるピンマイクの使い方に慣れなければ。どうも使い方が難しくて、うまい具合に声を拾ってくれないんだよなあ。

 きょうは出欠カードの代わりに、授業の最後の方で簡単なリポートを書いてもらったが、これは我ながらなかなかいいアイデアだった。学生の問題意識を把握するのにとても参考になるし、今後の講義にも生かせる。これからもたまに書かせよう。ただ単に出欠カードを配るのだとあまりにも芸がないもんね。


9月25日(木曜日) 早業

 午後から教職員組合の新聞制作のお手伝い。4時間ほどでささっと片付けてしまう。なんて効率のいい仕事ぶりなんだろう(自画自賛)。横浜のジーンズ◯イトで、安売りしていたボブソンのデニムジーンズを1本買う。なかなかいい色なので気に入った。


9月26日(金曜日) やっぱりね

 電話取材で一日が終わる。しかし結局、週明けに教育委員会の担当者に会って、直接話を聞くことになった。でもって文部科学省の方はというと予想通り、いくら待っても約束した資料を送ってこないのだった。やっぱりね。本当にいい加減な役所だよなあ。 自宅から少し離れたスーパーに買い出しに行くと、ピーマンは8個で88円と冗談みたいな安さなのに、なんと茄子が1個60円もする。いくらなんでも高すぎるよ。冷夏の影響なのか。

 患者をモルモットとしか考えていない未熟な医師による犯罪行為そのものの無謀手術。北海道で未明に大地震。虚人の原カントク辞任(解任)。イシハラ某の暴言と釈明と開き直り。そして、そんなドサクサに紛れるみたいな首相の所信表明演説。うーん、なんとも寂しくて情けないニュースが盛り沢山だなあ。


9月27日(土曜日) 歓声

 きょうの横浜は、寒くもなく暑くもなくといった感じで、とても過ごしやすい気候だった。近所の中学校では朝から運動会をやっているようで、中学生の元気いっぱいなアナウンスや歓声が聞こえてくる。大人の声はほとんど聞こえてこない。先生が偉そうにああしろこうしろと命令するのではなく、最近は生徒に運営やプログラム進行を任せているんだね。出版社から宅配便で届いた単行本のゲラチェック。オリジナル原稿との対比に意外と時間がかかる。そのあとは、ざっと1回だけ読み通せばいいか。


9月28日(日曜日) 閉店

 近所の中規模のスーパーが閉店した。値段は高いし品揃えは悪くて、商品の品質も決してよくはなかったけど、それでも急に必要なものが出てきた時に、至近距離にスーパーがあって助かったこともあるから、閉店してしまうのは残念で少し寂しい。店先の張り紙には「諸般の事情で閉店します」と書かれていた。たぶん品質の悪さによる客離れと不況との相乗効果で、経営が成り立たなくなったのではないかと思う。そう言えば、ここ最近は店員の質も著しく低下していたような気がするな。だいたいつぶれる店や会社の末期というのは、店員や社員の接客態度がものすごくいい加減になるんだよなあ。別の某大手スーパーが経営悪化した時もそうだった。全然やる気がなくて投げやりで、客への気配りもゼロ。社内の淀んだ雰囲気が、所属する人間にストレートに反映するのだろう。

 「さとうきび畑の唄」 TBS系ドラマ「さとうきび畑の唄」を見る。森山良子の「ざわわ…」の歌詞で知られる同タイトル曲をモチーフに、沖縄戦を生き抜く家族の姿を2時間半で描く。ソフトな語り口ながら戦争と国家主義の本質を突いていて、制作スタッフの志と心意気が伝わってくる。こういうドラマがゴールデンで制作できるのを見ていると、まだまだ日本も捨てたもんじゃないと思うんだけど、そういうのって甘いかなあ。

 「お国のために死ぬ」と言い切る子どもたちに、みんなの笑顔を見るのが何よりも好きだという父・幸一(明石家さんま)は、「大好きな人と幸せになるために生きてほしい」「小さい時に病気で失いかけたあなたの命をお母さんは必死で守った」という言い方で、「どんなことがあっても生き延びてください」と話す。また、召集された戦場では、いつも周囲を笑わせて盛り上げようとするサービス精神を発揮しながらも、人殺しを命じる上官に「私はこんなことをするために生まれてきたのではありません」と泣きながら訴える。さんまの熱演がなかなかのドラマだ。このほかに、「戦争では何も解決しません」と生徒たちに語って憲兵に連行されて行く小学校教師役の仲間由紀恵や、米兵に突撃しようとする沖縄の民間人たちに「無駄死にすることはない」と命令する青年将校役のオダギリジョーらの演技も光っていた。ささやかな幸せを戦争と国家主義がいかに無惨に打ち砕くかを、静かに訴えかけてくる。


9月29日(月曜日) 消化不良

 朝から取材で教育委員会へ。文部科学省から資料データをファクスで取り寄せて、午後は電話で、最高裁事務総局のありがたい「ご高説」を聞く。うーん、なんだか消化不良の取材ばかりだ。やたらと眠くて原稿も進まない。


9月30日(火曜日) めちゃくちゃ

 早朝に取材先からの電話で叩き起こされて、その後は電話取材と原稿執筆に専念。あぅ〜、かなり苦戦しています。さらに、あすの授業準備もしなくてはならない。こりゃ、どう考えても徹夜だよなあと思っていたら、やっぱり徹夜になってしまった。気が付いたら夕食もすっかり忘れていて、夜中の2時半にコンビニでメンチカツカレーを買ってきて食べる始末だ。もう、めちゃくちゃ。


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