身辺雑記 

by totoropen (OOKA Minami)


1998年2月1日〜2月28日

●UFOキャッチャー●メキシコから友人が一時帰国●フリーズ対策には自動保存機能●エヴァのビデオ第11巻を購入●長野冬季五輪開幕の日に遅刻●名護市長選●三浦和義さんから手紙●いつもと違う道を歩こう●文字化け●晴海埠頭にグリーンピース調査船を訪ねる●漫画「ラブレター」と「伝えたい気持ち」●いしいひさいち氏の4コマ漫画と五輪と記者●灰谷健次郎の「太陽の子」を読む●久しぶりの横須賀●支局時代の市役所職員と飲み会●花粉症の季節到来?●僕はお金持ちじゃない!●英語の勉強を始めるか検討●護国寺で住職の方たちに講演する●望まないのに4連休?●おいしいラーメン●鈴里真帆のシングルCD●●●ほか


2月1日(日曜日) 新聞休刊日。久しぶりにやったUFOキャッチャーで、アニメ「ポケモン」の「ピカチュウ」キーホルダーをゲットする。挑戦3回目だからお値段は300円ってことかぁ…。これって高いのかな。それとも3回目でゲットできるなんて、ひょっとして天才なんだろうか(笑)。友達から電話があって、あすの夜は泊まりに来るかもしれないというので、慌てて部屋を簡単に掃除する。まじで丸々1カ月ぶりの掃除じゃ〜(爆)。

2月2日(月曜日) メキシコから一時帰国した友人と横浜で昼食。インド料理を食べる。政府系の国際事業団職員である友人の「充実した仕事ぶり」を拝聴する。クリスマスを挟んで1カ月の長期休暇を取ったのでマイアミでホームステイしたとか、週休2日なので土曜や日曜にはテニスで汗を流しているとか…(笑)。いやいや、実際の仕事は結構大変でなかなか忙しい毎日で、休日出勤も珍しくないらしい。治安だって決して良くはなくて、夜になるとタクシー運転手が強盗に変身して客を襲うこともよくあるという。それは怖いよ〜。でも、中南米や南米諸国を当たり前のように飛び回っている話を聞くとうらやましい。いいなあ…。日本からメキシコまでは15時間だが、帰りは時差の関係からメキシコを出発した時刻と同じ時刻に日本へ到着するという。往復に2日間かからないのは助かるな。なんとか休みを工面して遊びに行く約束をする。短い時間だったが楽しい話をいっぱい聞かせてもらった。ところで、大蔵官僚の「ノーパンしゃぶしゃぶ」汚職事件はメキシコの日本人社会でも爆笑の話題になっているそうだ。「そんな店が日本では流行ってるのか」だってさ。あはは〜(爆)。「セカンドインパクト」へのアクセス件数が900件を超える。「取材の背景」のページに中見出しをいくつか挿入して読みやすくする。

2月3日(火曜日) 会社から帰宅すると空腹も限界だ〜って感じだったので、かぜをひいた時に買っておいたインスタントの「永谷園とり雑炊」を食べる。カップ雑炊なのだが、無菌製法のご飯付きなので結構腹にたまるし、味もそこそこいける。お湯を沸かしたりしている合間に、いつも見ているホームページの訪問を試みる。しかし、プロバイダーにはつながるんだけど、その先は「大変混雑しています」の表示ばかりで、ほとんど接続できない状態が続く。午後11時から午前1時の間はインターネットに接続しにくいなあ。まあそれはいつものことなのだが、きょうは特にひどいよ…。午前1時半を回るとスムーズになった。

2月4日(水曜日) 「ちょっとだけ仮眠してから原稿を書こう」と思って横になったまではよかったのだが、起きたらほとんど昼近くだった。またまたパソコンの前で毛布にくるまって寝ちゃったよ…。少し頭と喉が痛いぞ(T_T)。これなら、ほかほか布団でぐっすり眠って早起きすればよかったと思うが後の祭り。本屋に寄ってから出勤。とっとと会社から帰宅する。きのうから原稿を催促する留守電も入っていたりしてピンチじゃ(*_*)。とほほ。

2月5日(木曜日) パソコン師匠である同僚記者から、フリーズ対策を助言するメールが送られてきた。僕のHPは「クラリスホームページ」というソフトをベースに作っているのだが、ソフトにある「自動保存機能」をオンにすれば、フリーズしても直前作成データは残されるというのである。例えば5分毎に自動保存するように設定しておくと、最悪でもフリーズ5分前までのデータは生き残る。初めて知ったけど、これは助かる機能だなあ。もっと早く知っていれば、フリーズでデータ消滅した時のあの怒りと空しさはなかっただろうに…。でも、これからは少なくとも、すべてのデータが消えてなくなることは回避されるのだ〜(^_^)。

2月6日(金曜日) コラムの原稿をようやく仕上げる。なぜかやる気が起きずにだらだら書いていたので筆が全然進まず、大幅に締め切りを過ぎてしまった。反省。出勤前に新星堂で、予約してあったエヴァンゲリオンのビデオ第11巻(第弐拾壱話、第弐拾弐話を収録)を購入する。第10巻発売から1年2カ月ぶりの新巻発売である。テレビ放映版に約10分の新作カット&新作シーンなどの手直しが加えられている。仕事が終わったら大急ぎで帰って見ようと考えていると、早版終了後、選挙関係の打ち合わせ会議。午前1時45分帰宅。とほほ…。帰宅してすぐにお待ちかねのビデオを見る。冬月教授とアスカの心理描写がかなり突っ込んで新しく描き込まれていて、「碇ユイを思う冬月教授の胸のうち」「碇シンジへのアスカの本音の思い」を表現した二つのシーンは、ちょっと胸にくるものがあった。もっとも、テレビ放映版のままの作品でも十分のような気もするけれども…。ビデオ第11巻のジャケット・モデルはアスカ。ジャケットと同じデザインのステッカーとポスターが付いてきた。どうせなら、ミサトやレイのやつが欲しいなあ〜。あれれ、久しぶりに「エヴァ雑記」になってしまった。

2月7日(土曜日) 目覚めて時計Aを見る。「なんだまだ午前◯時か」と思って何気なくもう一つの時計Bを見ると、なんと午後◯時じゃないか(絶句)。目覚ましセットしておいた時計Aが午前中に止まっているのだった…。顔だけ洗って慌てて出勤。ぶちょーに怒られてしまった。間の悪いことに、長野冬季五輪開幕の打ち合わせ会議があったものだから、余計にぶちょーのご機嫌を損ねてしまった。反省。きのうに続いてまたもや反省じゃ〜(爆)。ところでその長野冬季五輪の開会式だけど、全然面白くないぞ〜。力士だとか元スケート選手だとかの出演陣にパワーがないからなあ。職場でもそんな感想が多かった。個人的には小谷実可子さんに登場してほしかったね。冬季スポーツには何も関係ないけど(笑)。

2月8日(日曜日) 名護市長選は、米軍海上基地(ヘリポート)建設容認派が推す候補者が当選した。地元経済振興策と引き換えに基地建設を迫っていた政府側としては、思惑通りの結果になったと言っていいだろう。「基地建設に反対するのならば、地元振興策に影響が出るよ」と働きかけてきた「脅し」が成功したのである。でも、これまで大和(本土側)が沖縄に対して行ってきた数々の仕打ち(不利益)を考えれば、そもそも海上基地建設なんかを条件にするまでもなく、日本政府が全責任を持って地元振興策を打ち出すべきではないかと思う。地元振興策と引き換えに基地建設を迫ること自体が、よく考えてみれば、「命を助けてやるから金を出せ」とすごむ「強盗の論理」そのものだ。それにしても名護市に基地建設を迫る図式って、経済振興策(利益誘導)をちらつかせながら、過疎の村に原子力発電所や核廃棄物処理施設の建設を迫る手法と全く同じだなあ。地域振興策は一時的にはおいしいアメかもしれないけれど、米軍基地や原発の建設によって失うものの方がはるかに大きいと思うよ。WOWOWで映画「ラストダンス」(96年、米)を見る。女性死刑囚の刑執行と恩赦がテーマ。法に基づいて国家が人の命を奪ってしまうことの是非を深く考えさせる力作だった。引き続き、テレビ朝日で映画「ディスクロージャー」(94年、米)を途中から見る。男性に対する女性上司のセクハラと、企業内の権力闘争をテーマにした作品。ミステリー調で結構これも面白かった。

2月9日(月曜日) 先週末のことになるが、「ロス疑惑事件」で小菅拘置所にいる三浦和義さんから手紙をいただいた。三浦さんから個人的に手紙をいただくのは、ニュースレターや年賀状などを除くとこれで2通目になる。今年いただいた年賀状の返事に、職場の紙面研究会で「ロス疑惑報道」が話題になった話を書き添えて出したのだが、それについての丁寧な手紙だった。「ロス疑惑事件」での検察側の訴因変更といい、事実に基づかない判決といい、いい加減な裁判の行方に不安を感じる、と手紙には書かれていた。でも、「ロス疑惑報道」に限って言えば、被告になっている新聞社側は軒並み名誉毀損で敗訴を続けている。マスコミで働く人間にとっては貴重な警告・反省材料である。三浦さんの法廷闘争の意味は大きい。ちなみに便箋には、当局による検閲済みの桜マークが一枚ずつすべてに押されていた(苦笑)。

2月10日(火曜日) 早版の降版まで1時間ほど暇になったので、ここ最近ずっと読み進めている文庫本に没頭する。この作家の描く世界はしっかりと心で味わいたいから、あまり細切れでは読みたくないのだが、かといって一気に読んでしまうのももったいない。矛盾した気持ちなんだけどね。だから、こういう適度にまとまった読書の時間はありがたいなあ。チャンスとばかりに100ページほど読む。思わず目頭が熱くなったり微笑んだりしてしまった。感動的な人間関係と社会のひずみを、徹底して温かなタッチで描き出す物語なのだ〜(^^)。早く続きを読みたいけれど、時間をかけて読んでいきたいなとも思う。う〜む(笑)。読み終えたら、この「身辺雑記」に感想をアップする予定だ。長野冬季五輪のスピードスケート男子500メートルで日本初の金メダル。編集局でもちらっと見たが、帰宅してテレビの特集番組でもう一度見る。やっぱり「世界で一番」というのは大変なことだ。清水宏保選手が母親と抱き合う場面にはホロリとくるものがあって感動的。ただ、寄せ書きされた「日の丸」には国威発揚っていうか、出征兵士みたいな感じがして美しくないと思った。

2月11日(水曜日) 「Yuki's Web Page」のゆきさんから、「勤務先の近くでいつもと違う道を歩いていたら『ガイナックス』と書かれたオフィスを見つけましたよ」とのメールをいただいた。そう、あのエヴァンゲリオンを作った「ガイナックス」本社なのだ〜。周辺は落ち着いた雰囲気で、変わった点と言えば、入り口の横にある自販機に綾波レイの絵が描かれていたことぐらいだったという。興味のない人にはど〜でもいい話だと思うけど、ファンとしては「ほほ〜う」って感じである。ゆきさん、貴重な情報(笑)ありがとうね〜(^^)。それにしても「いつもと違う」道を歩くと、何かと新しい発見や体験があるものだなあと思う。散歩や通勤、通学の道だけじゃなく、生き方やインターネットも同じだ。別世界の話だと考えていたインターネットに手を出して、おまけに自分でHPを作ったことで、いろいろな人たちと知り合えているわけだし、いつも行くのとは違うHPを訪問すると確かに多くの発見や出会いがある。つまり、いつも同じ行動パターンの繰り返しでは進歩も成長もないということだよね。

2月12日(木曜日) きょうの夜空にはすっごくきれいな満月が輝いている。思わず「FLY ME TO THE MOON」を歌いたくなってしまうほどの見事な月じゃ〜(笑)。きのうの長野冬季五輪、フリースタイルスキーの女子モーグルで里谷多英選手が日本女子初の金メダルを獲得し、上村愛子選手も7位に入賞したが、二人ともいい笑顔だったな〜。テレビで昨晩から何十回も繰り返し放送していたけど、素敵な笑顔ってやつだ。そうか、愛子ちゃんは多英ちゃんの「おっかけ」からこの世界に入ったのか…。「おっかけ」も侮れないなあ(^^)。ところで、スピードスケートで金メダルを獲得した清水宏保選手もそうだったが、里谷選手も亡き父親への思いを胸に世界に挑んだ。「巨人の星」の星一徹は別にして、「スパルタお父さん」っていうのは早く亡くなってしまうものなのかな。マリファナ(大麻)の陽性反応を示したカナダ選手が金メダルはく奪処分になったが、スポーツ仲裁裁判所がこの処分を覆した。そりゃそうだ。法的根拠は明確でないし、大麻による運動能力への影響も証明されていないんだから。

2月13日(金曜日) お薦め映画の「12人の怒れる男」の一部に文字化けがあるのを発見する。そ、そんな…と思ってHDの元原稿を見るとこちらも同じ部分が文字化けしているではないか…。もしやと思って、バックアップ保存してあるフロッピーディスクの原稿を確かめると、なんとこちらも同じ所が文字化けしている…。絶句。結構な分量で3段落分くらいある。完全原稿はもはやどこにも存在しない…。思い出しながらもう一度同じ文章を書くのってめちゃ辛いぞ。これは原稿執筆中にフリーズするのと同じくらいのダメージだ…。真っ青になる。何とかならないのか。そういえば、「サードインパクト」の構成を全面リニューアルした時に、原稿を新しいフロッピーに移したんだった、ということを思い出す。「12人の怒れる男」がその前に書かれたものならば、古いフロッピーの中に原稿が残されているはずだ…。おそるおそる古いフロッピーを開くと、「12人の怒れる男」の完全原稿が微笑みながら僕を迎えてくれたのでした…(感涙)。たぶん、タイトルか何かを修正して上書き保存した時に文字化けが発生して、そのまま次々と文字化けした不良原稿がコピー、アップされてしまったのだろう。う〜む。慌ててほかのページや原稿をチェックしたが、ほかは無事だった。しかし、これは怖い出来事だ。とにかく、上書き保存する際にはきちんと確認してからバックアップに回すようにしよう。というわけで、「12人の怒れる男」の文字化けを直しました。

2月14日(土曜日) 友達に誘われて東京・銀座で待ち合わせ。晴海埠頭に停泊中の国際環境保護団体グリーンピースの調査船「アトランティック・サンライズ号」を訪ねる。グリーンピースが所有する5隻の調査船のうちの1隻で、極地仕様の砕氷船である。エンジン関係の修理のための停泊なのだ。建造20数年なのでお世辞にもきれいとはいえないが、いったん出港すると何カ月も帰って来ないだけあって中は結構広く、ヘリコプターまで格納されている。イギリス人の女性活動家とニュージーランド人の男性活動家がビールで歓迎してくれる。空きっ腹にビールはちょっときついが「サンキュー」と言いながら笑顔で飲み干す(^^)。ちなみに銘柄はYEBISUである。ほ〜、分かってんじゃん(^^)。「グリーンピースは過激な団体だと日本では思われているようだが、世界では私たちの活動くらい普通のことだ」とニュージーランド人の活動家が力説する。英語での1時間以上もの会話は正直言って疲れる。半分くらいしか理解できないが、日本人カメラマンの桐生広人氏が日本語で所どころ解説してくれたので非常に助かった。汗ばむくらいのぽかぽか陽気もあって、晴海埠頭はすっごく気持ちがいい。やっぱり海はいいなあ〜。お茶の水の総評会館で開かれた「子どもの人権研究会」に出る。部屋の温度が高いのと、3時間くらいしか眠っていないのとで、眠くてたまらない…。すみません、少し眠ってしまいました…。何が議論されていたのかあまり記憶にありません(爆)。夕方からお茶の水駅前で、大学の女性教員2人、女性新聞記者、女性編集者、男性編集者の、若手6人(^^)で楽しく飲む。午前1時帰宅。じゃじゃ〜ん。お待たせしました〜。お薦め映画のページに「転校生」を追加しました。僕の大好きな映画ベストスリーに入る作品なのだ〜。

2月15日(日曜日) きのうの汗ばむ陽気とは打って変わって、きょうは何と小雪が舞うほどの凍える寒さである。買ったばかりの焦げ茶色のダウンコートを着込んで出勤する。冬物一掃セールで元値の半額で手に入れたのだが、とても暖かい。それにしてもこの寒暖の差はまともじゃないな。きのうの気温とは15度〜20度の差があるそうだから、服装などきちんと自己管理ができていないと確実に体調を崩すことは受け合いである。全国の若手・中堅記者を対象にした意識調査の原案を作って、S紙のT記者にファクス送信する。

2月16日(月曜日) ビッグコミック・スピリッツに「ラブレター」という漫画が連載されている。書道の才能がある女子高生の話で、簡単に言ってしまえば「伝えたい気持ちがなければ表現することはできない」というのがテーマになっているのだが、実に共感できる漫画だ。ここで描かれていることって、書道でも漫画でも絵でも文章でも、表現することすべてについて言えることだろうと思う。書きたいことや伝えたいことが心の奥底からわき上がってこないままだと、何時間かかろうとも、確かにまるっきり何も書けないものな。僕自身いつもそう思って頭を抱えている。まさに実感!である。サードインパクトへのアクセス件数が6000件、セカンドインパクトへのアクセス件数が1000件を超える。

2月17日(火曜日) 選挙関係の会議のために早出。突然降ってわいたように設定された会議のおかげで、人と会う約束があったのを延期するはめになる(むかっ)。まったくもう(ぶつぶつ)。スズキのジムニーワイドのカタログが届く。なかなかカッコいい。日産のシルビアも捨て難いけどなあ。どちらにしようかと悩んでいるところである。その前にまず駐車場を確保して、ノートパソコン&メモリーもゲットしなくては…(^^)。

2月18日(水曜日) パソコンの師匠である同僚記者が「ノートパソコンを買うなら通信販売がいい」と主張する。大型家電店よりも安くて品揃えがいいのだという。しかし、通販だと受け取りが面倒だし、現物確認ができないし、欲しい時にすぐ手にすることができないなどの難点がある。もちろん通販でも別に構わないという商品もあるのだが。結局、師匠の指導を仰ぎながら、近いうちに横浜駅前の◯◯◯◯カメラで購入することになりそうだ。

2月19日(木曜日) いしいひさいち氏が、朝日新聞に連載している4コマ漫画「ののちゃん」に久しぶりで長野冬季五輪ネタの漫画を描いた。いしいひさいち氏はこれまでに1回だけしか長野冬季五輪を話題にしていない。その1回は「ほかに番組もないしオリンピックでも見よか」「またコケてるわ アッハハハ あれでもプロかいな」といった内容だった。「感動的な金メダル…」なんてトーンの話は一つも出てこなくて、五輪番組を放送するテレビを完全におちょくる姿勢に終始していたのである。そしてきょうの作品はこうだった。「あたりまえやけど テレビは日本選手のことばっかりやなあ」「ほんまや。湾岸戦争みたいやな」。五輪一色で視野が狭くなっているテレビ(実は新聞も)の姿勢を、冷静に突き放して皮肉る内容だった。さすがである。見事である。いしいひさいち氏は単に面白いだけじゃなくって、本物の漫画家なんだなあと改めて思った。漫画家や新聞記者っていうのは、あえて常に、世の中の大勢とは別の方向を向いていることにこそ存在価値があるんじゃないかと僕は思う。まあ言ってみれば、へそ曲がりってことだな。でも、みんなと同じ視点や姿勢、同じ切り口で書いたりしゃべったりするだけなら、社会的に意味のある職業ではなくなってしまうものな。

2月20日(金曜日) 灰谷健次郎の「太陽の子」を読み終える。読んでいる間に何回も涙がじわっとわいてきて、時には思わずにやにやしたりもした。だから、電車の中や会社で読んでいる時にはちょっと困ってしまった。そんな物語である。主人公は小学6年生の女の子・ふうちゃん。ふうちゃんの両親は神戸の港町で、琉球料理の店「てだのふあ・おきなわ亭」を開いている。そこに集まる人たちがこだわり、大切にしているのが「沖縄」だ。沖縄の料理はうまい。沖縄の歌は楽しい。沖縄の自然は美しい。でも、沖縄はかなしい。両親は沖縄生まれだけれど、神戸で生まれ育ったふうちゃんは、ふと思う。「かなしいことはみんな沖縄からくる。どうしてやろ」。ふうちゃんは沖縄の置かれてきた歴史を、そして今も変わらない沖縄の立場を少しずつ知っていく。お母さんの、お父さんの、ろくさんの、キヨシ君の、ギッチョンチョンの、そして梶山先生の沖縄への真剣な思いがこの作品をずっしりと貫く。包み込むような温かさで人と付き合い、人を信じて生きている「てだのふあ・おきなわ亭」の人たちの姿をユーモラスに描写しながら、沖縄、戦争、心の病気、教師、日本の社会…が抱える問題を温かいまなざしで静かに、しかし熱い息づかいで訴えてくる物語だ。問題の根底には「差別されてきた沖縄」がある。問題の本質は「沖縄のかなしみ」を知ろうともせずに生活している日本人の中にこそあるのだ。「かれの人生の中に不公平な沖縄がいっぱいつまっているということを知ってもらいたい。あんた方は知念キヨシという少年の人生を見る気持ちはないかね」。重傷で入院中のキヨシ君を取り調べに来た警察官に、ろくさんが淡々と語る言葉に胸を打たれる。

 明るく元気いっぱいのふうちゃんは、いつも「てだのふあ・おきなわ亭」の中心にいる。でも、みんながふうちゃんを愛するのは、ふうちゃんがただかわいいという理由からだけではない。ふうちゃんが人と真剣にぶつかり合い、濃密に切り結び、一生懸命に悩み考える「本物のやさしさ」を持っている女の子だからである。小学生とは思えないほどのふうちゃんの聡明さも、きっとそんな生き方からにじみ出ているのだ。なんて素敵な少女なんだろうと思う。同じく灰谷健次郎作の「少女の器」の絣(かすり)ちゃんの印象を引きずって読み始めたところがあったので、最初のうちは主人公のふうちゃんのイメージがいま一つ掴めなかったのだが、読み進めていくにつれて、絣ちゃんとふうちゃんの生き方や人間の見方には、かなりの部分で通じるものがあることが少しずつ分かってきた。絣ちゃんもふうちゃんも真剣に物事を考え、真剣に人と接している。少なくとも中途半端には生きていないのだ。「あなた(男性)に付いていきます」といった主体性のない女性では決してない。独立した一人の人間として尊敬できる女性である。生活がちゃらんぽらんであっても別に構わないのだが、尊敬できる「生き方」をしている女性というのはいいなと心から思う。あ〜、それにしてもいい物語だったなあ。

2月21日(土曜日) 横須賀へ行く。久しぶりに教職員組合の先生と2時間半ほど雑談。久しぶりに出かけた横須賀だったが、街の様相が一変しているのに驚かされる。駅前広場にはペデストリアンデッキが張り巡らされ、さらにショッピングセンタービルの「モアーズ」までできていて、すっかり洗練された雰囲気に変身を遂げている。雑然としていた横須賀中央駅前の雰囲気はどこにもないではないか…。あのゴミゴミした感じって、結構好きだったんだけどなあ。夕方から東京・早稲田へ。初任地でお世話になった市役所職員に誘われて、支局時代に付き合いのあった4市の職員との飲み会に参加する。場所は全国の自治体職員が大勢集まることで有名な居酒屋。壁には日本各地の市町村の名産やイベントをPRするチラシや、来店した職員の名刺などがあちこちに張られている。料理や酒も各地の自慢の品が用意されているという変わった店である。懐かしい顔を見ながら近況報告や思い出話に花が咲く。いつもはあまり飲まない日本酒にまで手が出てしまった。新宿駅西口の焼き鳥屋で2次会。午前0時半帰宅。

2月22日(日曜日) 2〜3日ほど前から、鼻がむずむずして目がしょぼしょぼする。風邪かなあと思っていたが、ひょっとしたら、あの恐怖の花粉症かもしれない。え〜っ今年はこんなに早々ともう来襲すんのかよ(怒)って感じである。まだそんなに暖かくもなっていないのに…。耳鼻科で花粉症の薬をもらって、ティッシュペーパーとお友達になって、うっとおしい思いをしながら、しばらくぼそぼそと過ごさなければならないのかと思うと…。本当なら一年でも最も気持ちいいはずの季節が台無しじゃんかよ…(涙)。出勤。パソコンの師匠である同僚記者が、購入予定のノートパソコンのパンフレットを机の上に置いておいてくれる。師匠はその前にも、本体はもちろん、増設メモリなど付属品の店頭価格まで調べてメモしてくれていたのであった。感謝〜。ここまで弟子思いの師匠に恵まれて僕は幸せですじゃあ〜。早版が降版してから職場の仲間たちと、野毛の中華料理屋で「長野冬季五輪閉幕記念」と銘打って飲み会。五輪の話はほとんど出なくって(笑)、同僚やデスクのうわさ話で大いに盛り上がる。爆笑し通しだった。詔興酒も餃子もうまかった。あ〜、楽しかった〜。午前3時過ぎ帰宅。

2月23日(月曜日) なんだか、きのうよりも「花粉症の疑い」が強くなってきたような気がする。会社で鼻をすすりつつ、くしゃみをする回数が増えてきたからだ…(泣)。とほほ、である。埼玉県川口市に住んでいた時に症状が出始めたので、もう8年くらい花粉症に悩まされている。なるべく薬は飲みたくないんだけど、ピーク時にはそうも言ってられない。でも、薬を飲むと眠くて眠くてたまらなくなるからな。あ〜あ(T_T)。僕のHPをよく見ているという福岡の女性からメールをいただいた。「トトロ」から「セカンドインパクト」へたどり着いた「密かなファン」だそうで、「お気に入りHP」にランキングしてくれているという。えへへ〜。照れてしまう〜。でも、とってもうれしいです。励みになるなあ(^^)。

2月24日(火曜日) 傘を盗まれる。しかも会社で(!)。雨が降っているのに〜(*_*)。そりゃあ、名前は書いていないけどさあ、柄の部分にビニールの切れ端を付けてあったんだから間違えるはずはないだろ〜が。馬鹿やろ〜(怒)。校閲部の女性に「困りますねえ」と慰められる。980円の傘だからまあいっか。やっぱり会社に高い傘は持って行かないに限るな。帰宅タクシーでアパートの真ん前まで行ったから濡れなかったけど。それにしても…。

2月25日(水曜日) 僕がノートパソコンやら車やらを「買うぞ〜買うぞ〜」なんて大騒ぎしているものだから、「そんなに金が余ってるの?」「やけに景気がいいね」などと言われて一部では誤解されているみたいである(苦笑)。言い訳するのではないが(いや言い訳か)、5年前に乗っていた車(レビン)を下取りに出した時の残金があるのに加えて、昨年はどこにも旅行に行かなかったから2回分のボーナスが手付かずで残っているというだけである。そんなにすごい高級車だとか、50万も60万もするような最高級のパソコンを買うわけじゃないんだからね(爆)。それにだ。お金というのはそもそも使うためにあるのだ。どう使うか、何に使うかがミソなのだ〜。車もパソコンも生活の質的向上を図るための道具なのである。えっへん。とゆーわけで、僕は決してお金持ちじゃありません〜。傘だって千円以上のなんて使ったことがありません〜(^^)。あっそうだ、きょう傘が戻ってきた。しかし、柄の部分に付けておいたビニールの切れ端はご丁寧に取り外してあった(笑)。

2月26日(木曜日) 英語の勉強をしなければいかんなあと痛感している。先々週の土曜日にグリーンピースの乗組員と英語で話した時にはまじで「これじゃあいかん」と思った。折しも、「CINEASTE」のきょーこさんが英語のレッスンをスタートしたそうだし、同僚の女性記者も英語とイタリア語を勉強するぞ〜と張り切っている。う〜む。僕も再起動するかな。実は3年前に、横浜・根岸の米軍住宅に住む米兵の妻から英会話を教わったことがある。毎週末に1年間ほど通ったけど、あんまり身には付かなかったな。時々寝坊してさぼったし(笑)。しか〜し。それでも、中学生の時にはNHKラジオの「基礎英語」と「続基礎英語」は毎日かかさず聴いていたぞ。それに、4年前にはNHKラジオの「アンニョンハシムニカ/ハングル講座」も毎日かかさず聴いた。仕事をしながらである。偉いなあ僕って(爆)。講座を毎日聴いていた時は、ハングル文字の反切表(日本語の五十音表のようなもの)は読めたし、ソウルに行った時にはごくごく簡単な会話程度はできたけど、しばらくやらないうちにすっかり忘れてしまった。あはは〜。うん。やっぱりこれではいかんな。よしっ、この課題は真剣に検討してみよう。「大岡みなみのコラム風速計」の最新版を追加更新する。今回は「的外れなナイフ規制」がテーマ。興味のある方はご一読を。ちなみに、この「コラム風速計」は月刊誌に掲載されてからHPにアップしている。印刷される前の原稿をネット上に公開するのは仁義に反すると思うので。でも本当は、原稿を書いたら即座にアップしたいのだけどね。

2月27日(金曜日) 東京の護国寺で、住職の方たちを対象にした研修会で「人権と報道」をテーマに話をする。「セカンドインパクト」への訪問がきっかけで講演を依頼されたのだった。それにしても大勢の前で沈着冷静に話をするのは難しい。これまでにも何回か講演の機会は与えていただいたことがあるけれど、「よどみなく理路整然とした語り口」なんて僕にはとても無理な話である。きょうも本当に冷や汗ものの1時間だった。熱心に耳を傾けてくださった皆さん、僕の方こそありがとうございました。講演を終えてから、飯田橋、九段、四谷のあたりをぶらぶらと散歩。個人的に親しくしてもらっている信濃町の出版社に久しぶりに顔を出す。宮崎勤事件、国連の国際人権規約、などの本をいただく。ラッキー。取材のきっかけになりそうなヒントも一緒にゲット(^^)。編集長や編集者と楽しく雑談。夜になってから、新聞労連本部で記者研修会事務局の会議。予定している「若手・中堅記者の意識調査」の内容について詰める。会議終了後、水道橋の駅前でちょっとだけ飲んだり食ったりする。最近の新聞業界の不景気ぶりや不祥事などについて、知らなかった裏話を教えてもらう。午前零時半帰宅。

2月28日(土曜日) 何を隠そう実はきのうから4連休なのである。さらに来週中盤にももう1日休みがある。しかし、これは計画的に希望して休みだらけにしたのではなくて、仕方なくこうなってしまっただけなのだ。僕の職場では毎月末のくじ引きで公平に翌月の休みの日程を決めているのだが、今回僕はびりから3番目だったために選択の余地がほとんどなかったのだ〜(泣)。おまけに来月は、世間一般の常識よりも休みの日数がかなり少ない。それなのに月の前半に休みが集中してしまったので、月の後半は結構ハードな勤務になりそうである。そもそも休みの枠数が少ないのが問題なのじゃ。もっといえば、部員の数が少ないのが一番の原因なんだな。ふざけんな〜(怒)。腹が減っていたからそう感じたのかもしれないが、上大岡でうまいラーメンを食べた。豚の角煮、チャーシュー、メンマ、コーン、キムチ、高菜、海苔、たまご、などいろんな具がたっぷり入っていて、しかもその、それぞれがいい味を出している。つゆは豚骨ベースの醤油味で、麺も程よい固さなのだ。ね、読んでいるだけでうまそうでしょ(笑)。ちなみに値段は950円(外税)だった。ボリュームも満点である。鈴里真帆(すずり・まほ)の最新版シングルCD「Lisa」を買う。前作の「FLOWER」も良かったけれど、今度のも結構いい! 彼女のめちゃ甘ったるい歌声を聴いていると、へろへろ〜って感じになっちゃうな(^^)。Every Little Thingの「Shapes Of Love」に替えて、今夜からは彼女のこのCDを流しながら寝ることにしようっと。にこにこ(^^)。


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