身辺雑記 

by totoropen (OOKA Minami)


2002年8月1日〜8月31日

●やっぱり高い●天然エアコン●住基ネット稼働●とりあえず…●度し難い企業姿勢●「ヒカルの碁」番外&余談●運転はまだ危険●何をどう伝えるか●全肯定も全否定もしない●ドラマ「サトラレ」●ドラマ「少年たち3」●二度買いの大ボケ!●涼風●充電●秋の気配?●車海老に感激●ワン切り●東電と小泉訪朝●裁判員制度●●●ほか


8月1日(木曜日) やっぱり高い

 この間に行ったのとは別の美容院でシャンプー&ブローする。料金が少し安いだけに、洗い方もブローの技術も雑だった。しかしそれでも2500円もするんだよなー。やっぱりシャンプー&ブローは高い。背に腹は代えられないから我慢するしかないけど。


8月2日(金曜日) 天然エアコン

 都内の病院で診察。経過順調。午後になって激しい雷雨。夕方、雨が上がって涼しい風がさーっと吹き抜ける。ものすごく気持ちいい。雷雨の後は気温が10度くらい下がるのがざらなのだそうだ。天然のエアコンみたいなものだと聞いて納得。日テレ系で放送された「となりのトトロ」を見る。本当によくできた作品だなあと、改めてしみじみ思う。それにしてもこれを超える傑作って、ジブリにはもう作れないんじゃないか。


8月5日(月曜日) 住基ネット稼働

 住基ネット(住民基本台帳ネットワーク)が、きょうから全国で稼働した。セキュリティーの不安ばかりがもっぱら指摘されているけど、しかし最大かつ本質的問題は実はそんなところにあるわけではないんだよなー。近い将来この国民総背番号のもとに、氏名・住所・性別・生年月日にとどまらないさまざまな個人情報が集約されるのは確実だ。そしてそれが国家に一元的に管理され、しかも本人の知らないところで独り歩きしていくことこそが、このシステムの一番の恐ろしさだ。不正アクセスや情報漏洩や接続トラブルといった問題が解消されれば、それで万事解決という性質のものでは決してない。国家が個人を番号で管理することが、そもそも根本的に間違っている。だれのための住基ネットなんだ。便利になって本当に得するのはだれなんだ。これはまさに民主主義の問題だ。

 NHKは昼のニュースで、住基ネットについて「便利になるからいいと思う」と答える市民の声しか放送しなかった。信じられない報道姿勢に絶句した。少なくとも肯定と否定の両方の声くらいは、公正に取り上げるべきだろう。まともなジャーナリズムならば問題の本質を正しく伝えて、視聴者に判断材料をきちんと提供する責任があるはずだ。そうした報道責任を意図的にサボタージュしたとしか思えないNHKは、ジャーナリズム性を自ら放棄してしまったのである。放送法で言うところの公共放送だなんて、ちゃんちゃらおかしいよなー。NHK受信料なんて絶対に払わないぞ。


8月8日(木曜日) とりあえず…

 7月27日付の「身辺雑記」に「しばらく更新休みます」と書いてから、2週間ほど更新を休止していましたが、その前後の日付を含めて空白部分をいくつかまとめてアップしました。空白にしていた全日まではカバーできていませんけど、まあとりあえず…。これからしばらくはこんな感じで、ちょっといい加減なペースで更新したいと思います。

 「となりのトトロ」のページを、いくつか更新。「作品データ一覧」に「サツキの年齢について」という注釈を追加したほか、新しく「コラム/素朴に☆トトロ」のページを新設しました。


8月10日(土曜日) 度し難い企業姿勢

 日本ハムの牛肉焼却・偽装隠蔽工作ってさあ、ちょっと度し難いものがあるよなあ。これまでずーっと、消費者をだまし続けてきたわけだよねー。会社ぐるみで平然と延々と、うそをつき続ける姿勢は信じられないくらい悪質だ。しかも、雪印がさんざん非難されて世論とマスコミからぼろくそ叩かれていた間、ずーっと自分のところは関係ないというポーズをとり続け、まるで知らんふりして一人だけボロ儲けしていたという。これじゃあ、自業自得とは言え会社解散という事態になってしまった雪印が、あまりにも不公平でかわいそうじゃないか。

 何よりも「平気でうそをつく」という企業や組織の体質が一番の問題だ。うそはいずれ必ずバレる。そして、それに対するしっぺ返しは計り知れないものがある。そういう現実を社会の基本的なルールとして厳然と確立しなければ、消費者や市民をなめきっている人間は決して悔い改めたりしないだろう。学校も、病院も、警察も、外務省も、防衛庁も、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンもみんな同じだ。こういう日本ハムのような企業姿勢は絶対に許されないのだということを、消費者は不買・不服従という形で示すしかない。ささやかだけど大切な権利行使だと思う。

 「となりのトトロ」のページの中にある、「トトロは何歳?性別は?」のコーナーを追加更新。トトロファンの方からいただいた感想のメールをもとに、短い文章を追加しました。


8月11日(日曜日) 「ヒカルの碁」番外&余談

 「ヒカルの碁」のコミックス第18巻を読む。本編の第1部と新しくスタートした第2部の間をつなぐ形の一冊で、読み切りシリーズの番外編6本をまとめて収録。塔矢アキラ、加賀鉄男、奈瀬明日美、三谷祐輝、倉田厚、藤原佐為の脇役キャラ6人のサイドストーリーを通じて、本編がより一層楽しめる内容になっている。でもなんだかんだ言っても、やっぱり本編のヒカルの話にまさるものはなくて、ヒカルが登場する佐為のエピソードが一番面白かった。

 そう言えばこの前、都内の実家に寄った時に聞いたんだけど、うちの父親は近くの小学校で毎週1回、ボランティアとして子どもたちに囲碁を教えているという。最近は「ヒカルの碁」の人気に支えられて、小中学生の間で囲碁がブームになっているので、学校の囲碁部や碁会所の囲碁教室なども盛んだ。でもヒカルもそうだが、プロになるには小学生くらいから腕を磨かなければ難しいし、素質のあるなしは小学生くらいで大体わかるものらしい。父は囲碁アマ5段。「将来性のある子どもはいるの?」と聞いてみたら、残念ながらヒカルみたいな小学生はいないとのことだった。そりゃそうだ、そんな天才がどこにでもいるわけないよな。プロになんかならなくても、純粋にゲームを楽しめばいいわけだし…。


8月13日(火曜日) 運転はまだ危険

 3週間ぶりに車を運転した。自宅のすぐ近くに出かけただけだったけど、やっぱりまだちょっと危なっかしい。視力が安定するまで2〜3カ月かかるので、調節できていない眼鏡のレンズが合っていないためだ。このまま運転を続けるのはまずいなと、安易に車を走らせた行為を深く反省する。普通に歩いたりテレビや本を見たりするのは支障がないが、そういう日常生活と車を運転するのとでは、ものの見方や神経の使い方が全然違うことがよく分かった。事故を起こさなかったのは、たぶんたまたま運がよかっただけだろう。しばらくハンドルを握るのはやめておこう。


8月15日(木曜日) 何をどう伝えるか

 終戦記念日。どんな事実や資料や写真であっても、展示の仕方・取り上げ方・説明の仕方でどうにでもなる。表面的には同じように戦没者を追悼し、慰霊し、黙祷するにしても、目指している方向がまるで違うことはだから当然あり得る。この日のニュースを見ているとつくづくそう感じるよなあ。誤解を恐れずに言えば、問題意識と視点をどこに置くかが大事なのであって、実は「題材」なんてものは大したことじゃない。博物館の展示や、写真展、企画展なんてものも、要はどういう見せ方をするかがミソなのと同じだ。

 教科書だってそうだよなあと思う。どんな視点で何をどう伝えるかが大切なんだ。とんでもない教科書(題材)を与えられたとしたら、それを逆手に取って利用するだけの問題意識や力量が、教える側にあるかどうかが問われることになるのだろう。もともとそうした意識も力もない教員は、どんなに立派な題材を前にしても猫に小判、豚に真珠といった状態に違いない。もちろんこれは記者にとっても同じことが言える。大切なのは何をどう伝えるかだ。

 ものすご〜く久しぶりに「セカンドインパクト」を更新。「インタビュー&記事/司法改革」のページに、「雑文編・裁判官ものがたり」を新設して、記事4編を掲載しました。裁判官の実態や問題点などについて考察した雑文をまとめてアップしています。


8月17日(土曜日) 全肯定も全否定もしない

 横浜市議の除名問題を考える支援者集会を取材する。横浜駅前と会場周辺は右翼の街宣車が走り回り、警備・公安警察官が何十人も配置されるといった具合で、かなり異様な雰囲気だった。でもって集会のほうも、アジ演説と割れんばかりの拍手が渦巻いて、一種の決起大会か宗教勧誘のオルグみたいな感じ。僕は個人的にはこういうのってあまり好きになれないなあ。残念だけど。仲間内では通用する論理と手法なんだろうね。参加者もなんだか感じの悪い独善的な人が多くて、印象が悪かったのはすごく損をしていると思う。

 運動をしている人たちにしてみれば、僕の書いた記事は評判がよくないようで、まあそれは予想していたけど、集会が終わってから何人かの人から批判された。しかし一方的な思い込みで、こういう記事を書くのはおかしいとか、期待外れだとか言われてもなあ。おまけに事実を事実として書いたものまで否定されても、困惑するばかりだよ。全肯定か全否定しかしない、あるいは白か黒しかない、そんな乱暴な議論じゃ物事は前に進まないだろう。ものの見方があまりにも幼稚で単純だと思う。僕は少なくとも今回、全肯定も全否定もしない立場で原稿を書いた。そういう考え方や記事があってもいいだろうに。そもそも全肯定か全否定だけでは判断できないことが、世の中にはたくさんあるんだっつーの。

 ドラマ「サトラレ」 テレビ朝日系のドラマ「サトラレ」が面白くて毎週のように見ている。自分の思っていることが周りの人にすべて悟られてしまう特殊な能力を持つ「サトラレ」の物語だ。人間性の本質みたいなものがコミカルに描かれていて、なかなかの秀作なのである。録画してあった今週木曜の放送分をきょう見たのだが、ラストシーンに感激して思わず涙してしまった。サトラレである主人公の若手医師(オダギリジョー)が、思いを寄せている同僚女性(鶴田真由)を暴漢から救おうとする場面で、サトラレの純粋な気持ちに周囲みんなが共感して、サトラレを忌み嫌っている人たちも含めて瞬間的に心が一つになるのだ。「なんだよー、みんな本当はいい奴なんじゃないかー」と、人間の性善説を何の疑いもなく信じてしまいたくなるシーンだった。しかもそのすぐ後で大笑いさせてくれる。う〜ん、なんて心憎い演出なんだ。

 ドラマ「少年たち3」 NHK総合で、ドラマ「少年たち」の第3シリーズが始まった。家庭裁判所の若手の青年調査官(上川隆也)を主人公にしたドラマで、第1シリーズ(1998年放送)・第2シリーズ(2001年放送)と毎回楽しみに見ている。少年事件の背景には、少年たちにそうさせるだけの理由があり、そこには大人たちの問題が横たわっているという視点が光る。書類や上っ面だけで判断したりしないで、少年の心に寄り添おうと努力する調査官の姿勢に、何よりも深く共感するんだよなあ。今回は異動先の長野家裁管内の辺境支部が舞台。練り上げられた骨太の脚本と出演者たちの熱演で、今回もしょっぱなからなかなか感動させられる。期待大といった感じだ。

 というわけで、きょうは泣いたり笑ったり怒ったりと、喜怒哀楽のすべてをこれでもかというほど、すっかり堪能させられてしまった一日でした。


8月18日(日曜日) 二度買いの大ボケ!

 勘違いして、既に持っているコミックスをもう1冊余分に買ってしまった。あー、なんてうかつなことを…。もったいないなー。間違えて購入したのは「Wジュリエット」(絵夢羅)の第10巻。4月の発売時に買って読んだというのに、書店で平積みしてあったからてっきり新刊だと思ったのだ。前に「彼氏彼女の事情」のコミックスでそういう大ボケをしそうになったことがあったけど、マジでやってしまうとは。たま〜に新刊が出るシリーズ本で、表紙のイラストが似通っているのが危ない。とっても口惜しいです。

 いただいた暑中見舞いのはがきに、せっせと返事を書く。僕は年賀状は出すけど、暑中見舞いは基本的に出さない方針なので(だって大変なんだもん)、いただいたものにだけ残暑見舞いという形で返信している。もうこの時期にはイラスト入りの「かもめ〜る」は売り切れで、市販の暑中見舞い用はがきもろくでもないのしか残っていなかったが、上大岡のデパートに涼しげな風景絵はがきセットがあったので、今年はそれを残暑見舞いに使うことにした。


8月19日(月曜日) 肩透かし台風

 都内の病院で検査と診察。経過順調。いつも延々と待たされるのに、きょうは比較的時間がかからなかった。たぶん台風の影響で、いつもより来院者が少ないのだろう。そうは言っても、待ち時間も合わせて何やかやで2時間近くも費やしたんだけど。そんなわけで台風13号が関東に近付くというので外出したくなかったのだが、実際には雨も風もぜ〜んぜん大したことなかった。むしろ傘をさす必要のない時間の方が長かったくらいだった。横殴りの雨でびしょびしょになったり、暴風で傘をオシャカにされたりしたら、マジでたまんないもんなー。残暑見舞いのはがきを都内で投函。


8月22日(木曜日) 涼風

 横浜は青空が広がっていい天気だ。気温は決して低くはないんだけど、空気が乾燥してカラッとした感じなので、とても過ごしやすい。肌にベタ〜ッとまとわりつくような湿気を感じないし、そこにさわやかな涼風が流れてきたりして、もう最高の気候である。でもまだ8月下旬なんだよなー。どーんと奮発してアニメのDVDを2本と、コミックスの新刊2冊を購入。中央図書館で調べもの。

 夏の高校野球は8強に四国の4校が残り、高知の明徳義塾が悲願の初優勝をするというなかなか味な結果に終わったが、本日付の朝日新聞の運動面に掲載された長嶋茂雄・巨人前監督のロングインタビューは、とてもいい記事だった。普段の僕は運動面なんて、阪神タイガースの記事以外は見出しを斜め読みするくらいなんだけど。高校野球を甲子園球場で初めて観戦した長嶋前監督の言葉の端々には、何というか野球への強い愛情がほとばしっていた。トーナメント方式の「夏の大会」の切なさを説明する台詞にも共感するし、この人の人間的な純粋さが素直に伝わってくる。巨人の監督をやっていたなんて、まったくもって実に惜しいよなあ(おいおい)。


8月23日(金曜日) 電気料金

 今月の電気料金の請求書を見て一瞬びびった。前月分と比べてかなりの高額だったのである。家にいる時はほとんど一日中、エアコンをず〜っと付けっぱなしだったからなあ…。まあ当然と言えば当然なんだけど。


8月24日(土曜日) 充電

 「正しさの確認」が仲間内だけに向いてしまい、外への広がりが二の次、三の次になってしまう…。そんな市民運動の硬直した限界とか独善的なパターンみたいなものを、取材すればするほど感じてしまって、なんだかいやーな気分になって仕方ないので、このところ何人かの取材協力者に意見や助言を求めている。このまま取材を続けても空しくなるばかりだし、自分なりに納得できる方向性を見つけて、問題点も整理しておきたいと思ったからだ。ブレーンと言うか知恵袋のような存在として、特に信頼してお付き合いしていただいている人たちから、いろいろ参考になる話を聞かせてもらうことで、萎えていたやる気や元気が少しずつ回復する。もう少し、この充電のための作業を続けよう。


8月25日(日曜日) 秋の気配?

 昨日そして今日と、クーラーなしで眠れる日が続いている。昨日なんか、ほとんどエアコンを稼働させなかったもんねー。夕方なんか涼しいくらいだった。今日も午前中はエアコン無用の快適な気温だったが、さすがに午後になって蒸し暑くなってきて、外を歩くだけで汗が吹き出てくる。帰宅してクーラーのお世話になってしまったのはちょっと残念。だけど、少しずつ夏も終わりに近付きつつあるって感じで、夜になってもやかましかったセミは鳴りを潜めて、代わりに秋の虫たちが羽をふるわせ始めた。


8月27日(火曜日) 車海老に感激

 久しぶりに教職員組合に顔を出した。先月に続いて、機関紙の編集とレイアウト作業を手伝う。車の運転を自粛しているので、電車で出かけたのだが、炎天下の坂道を歩いて、組合書記局にたどり着くともう全身汗だくである。車だったら楽勝なんだけど…。夜9時前にようやく作業を終え、組合の先生たちと桜木町のすし屋へ。手術から1カ月が経過しているので久々にビールを飲んだ。おいしいけど、すぐ酔いが回ってくる。そんなわけで食べることと会話に専念する。すし屋の主人が自慢する車海老がめちゃうまい。身が分厚くて歯ごたえが抜群。感激の一品。んー、しあわせ〜。

 台風の影響で、夕方か夜ごろには雨が降るとの予報だったが、まるでそんな気配はなし。夜空に浮かぶ月がきれいだけど、じとーっと湿った空気はちょっと耐え難いものがあるな。午前零時帰宅。


8月29日(木曜日) ワン切り

 携帯電話の呼び出し音を1回だけ鳴らし、着信履歴を残す「ワン切り」が、通信網を混乱させるとして問題になっている。通話相手に電話をリダイヤルさせて余計な出費を強いるのも、この手の業者の悪質な点で、電話会社は「ワン切り」業者との契約解除や、さらに「ワン切り」にも課金するなどの対策を講じるそうだ。こんなものは表現の自由でも営業行為でも何でもない。うざったい広告メールや迷惑メールとともに、徹底排除の姿勢で臨んでもらいたい。

 うちにも何回か「ワン切り」があった。これまでにかかってきたのは、ほとんどが夜中だ。携帯電話の着信履歴に表示されているのはどれも全然知らない番号だから、こっちからかけ直したりはしないけど、でもだれからの電話か気にはなるよなー。不用意にリダイヤルする人が多いので、たぶん「ワン切り」業者の経営は成り立っているのだろう。最初は「こんな夜中に間違い電話かよ」とか「1回コールで間違いに気付くならまあいいや」などと思っていたが、まさかそれが「ワン切り」と言われる新手の商売とは…。それにしても迷惑な商売を、次から次へといろいろ考え出す人たちがいるもんだ。恐れ入ると言うか呆れ果ててしまう。その悪知恵をもう少し建設的に使えばいいのに(使うわけないか)。


8月30日(金曜日) 東電と小泉訪朝

 うだるような暑さの中、午後から都内の病院へ。眼圧・視力・視野・眼底など、いろいろな検査と診察。問題なく経過順調。午後からの予約だったので、ほとんど待たされることもなく1時間ですべて終了する。なんて効率的な診療だ。帰りに秋葉原であだち充の画集を購入。5千円近くしたけど、買って損のない内容だった。

 東京電力が原子力発電所(原発)のトラブルを29件も隠し、検査データを改ざんしていたことが明るみに出た。しかも国も内部告発から2年間、適切な対応をしてこなかった。資本の論理・経営効率が何よりも優先される原発の実態が、あますことなく露呈されたわけだ。このことについては、おすすめ映画のページの中の「チャイナ・シンドローム」で書いた通りである。隠蔽・不正・うそ・ごまかし…。電力会社は「原発は安全」「公開と信頼」などと、しらじらしくも平然と言い続けてきた。その前提が根底からひっくり返された意味はあまりにも大きい。

 だがしか〜し。小泉首相が来月、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を訪問して金正日総書記と会談する、というニュースが唐突に飛び込んできたために、東電の原発トラブル隠し事件はすっかり消し飛んでしまった感じだ。もちろん日本の首相の北朝鮮訪問は重要なニュースだし、水面下で進めてきた話だろうけど、あまりにも出来すぎたタイミングだよなあ。つーか、むしろ東電側がわざわざ今ごろ、この時期に隠蔽を発表したことに意図的なものを感じてしまう。まあ、邪推すればいくらでも邪推できるんだけど…。

 それはともかく、紙面の片隅に目立たないようにひっそり載っていたベタ記事が、何とも秀逸だった。小泉首相の北朝鮮訪問に対する、三木武夫元首相夫人・睦子さんの「中国にも行かない人が急にどうしたことなんでしょう。中国や朝鮮に対してかたくなな考えを持っている人なので、行く前にまずそれを和らげてから行ってほしい」というコメントである(一部省略=朝日)。う〜ん、お見事としか言いようがない。本質を突いた実に適切な感想だ。


8月31日(土曜日) 裁判員制度

 午後から東京・霞が関の弁護士会館で、裁判員制度の導入についての市民集会を取材する。裁判を裁判官だけに任せるのではなく、市民が裁判に参加することで、市民の声を司法に反映させるのが裁判員制度だ。実現すれば一般市民が、裁判官と対等な立場で刑事裁判の審理に加わることになる。2年後に正式制度化されるのをふまえ、裁判員の人数や運営方法などの立法作業に、市民の意見を届けるのがこの日の集会の趣旨という。冤罪事件の元被告や支援者が、でたらめ判決への怒りを訴えるのを聞いていると、いったいだれのための裁判所なんだろうと思うばかりである。終了後、新橋のモスバーガーで旧友と雑談。きょうも蒸し暑くてたまらない一日…。


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