●国民に銃口を向けるとは●太鼓持ちの呆れた屁理屈●フライパン万能説●イベントありきは論外●夕刊だけ最終版復活●感染防止対策の有無チェックこそ●花粉の飛散が悲惨●意欲的な学生は応援したい●ガチャガチャ●世論調査の設問に違和感●10年目の3・11●酷い映画だったね●「酷い映画」補足追記●「事実を伝える」こととは違う●集中力と緊張感の持続●この期に及んでなお無為無策●東電には原発を担う能力がない●もういいよ、東京五輪は●論点をすり替えて擁護するな●地震があると原発が心配になる●「庵野秀明SP」●満開まであと少し●報ステCM動画は女性蔑視か●映画「まともじゃないのは君も一緒」●まるで「ゾンビ条例」●大岡川の桜が見頃●客もマスク着用徹底●「死亡」じゃない「殺害」だ●映画「ミナリ」●嘘ニュース潰し●マッチポンプじゃん●継続が何よりも大事●久良岐公園の桜その2●●●ほか
3月1日(月曜日) 国民に銃口を向けるとは国民を守る「はず」の軍隊が、国民に銃口を向けて実弾を発砲するとは……。それが軍隊の本質・本性だとしても、せめて国民を守っている「フリ」くらいするものだろう。正当性を装うことさえしないとは、もはやミャンマーの軍隊・軍政の正統性は全くどこにもない。
日本政府と国際社会はあらゆる事象について、難癖をつけてでもミャンマー軍政を徹底的に非難し圧力をかけるべきだ。日本人のフリージャーナリストが軍に不当拘束された時点で、日本政府は敢然と抗議し猛烈にねじ込むべきだった。自国民の保護だけでなくそれこそが、不服従と抵抗を貫いている現地市民への援護射撃にもなる。できることは全部やったほうがいい。
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スガのムスコの接待贈収賄で、7万円超のステーキと海鮮料理をタダ食いした山田真貴子内閣広報官が辞職。しかしTBSの情報番組「ひるおび」で自称政治記者(実態は権力の太鼓持ち)の田崎史郎氏は、「割り勘だから実際は7万円よりも安い」などと呆れた屁理屈と詭弁で擁護する。そこじゃない。接待されたことが問題なんだよ。
さらに田崎史郎氏は、菅義偉首相が醜態をさらした26日のぶら下がり会見について、「挑発的」「苛立たせるための質問」と記者側を批判した。聞かれていることにまともに答えないから、繰り返し聞くことになるし、それで勝手に菅首相が苛立っているだけだろう。太鼓持ちが芸風だとしても露骨すぎて絶句する。
夕方の情報番組「Nスタ」では、キャスターやゲストが「イライラさせる質問」とコメントするに及んで、これは太鼓持ち田崎某の問題というよりも、むしろそういう輩をスタジオに呼ぶ側の問題だと感じる。同じ系列の情報番組「ゴゴスマ」で、司会者が「質問に答えないから何回も聞くのでは」と述べていたのが唯一の救いだった。
3月2日(火曜日) フライパン万能説少し大きめでやや深めのフライパンを愛用しているのだが、これ一つあれば焼くのも炒めるのも煮るのもできて万能感が半端ない。洗い物もぐっと省力化できる。鍋はほとんど不要といっても言い過ぎではない(ちょっと言い過ぎかも)。でも本当にマジで便利で有能だ。重宝している。
3月3日(水曜日) イベントありきは論外センバツ高校野球開幕、聖火リレー開始、花見、入学式などの行事が控えているというが、イベントありきで緊急事態宣言の解除を検討されては困る。本末転倒すぎるにもほどがある。まず何よりも最優先で考えるべきは、新型コロナ対策であり感染拡大抑止だろう。
しかも変異ウイルスの国内感染拡大が疑われる中、そもそも東京五輪開催なんてあり得ない。自殺行為としか思えない。ましてや海外からの観客の受け入れなど論外だ。どれだけ時間と人員と税金を無駄にするのか。五輪中止の判断を引き延ばせば引き伸ばすだけ、貴重な資源の浪費が積み重なっていく。
中途半端で場当たり的な対応が一番よくない。しっかりと徹底して感染拡大を抑えることこそが、長い目で見れば経済的にもプラスになるはず。もちろん給付金など、十分な支援策が不可欠なのは言うまでもない。
3月4日(木曜日) 夕刊だけ最終版復活今月に入って、朝日新聞夕刊は4版が配達されるようになった@横浜南部。2019年4月以来、約2年ぶりに最終版の夕刊の配達復活となる(2019年4月2日付「身辺雑記」参照)。例によって何のアナウンスもない突然の変更だが、ともかく最終版に戻ったのはありがたい。しかし朝刊は変わらず一つ古い14版のまま(東京本社の最終版は14版△)。本社でも販売店でもどちらでもいいが、購読者に対して事情や背景など、せめてきちんと説明くらいしてほしい。
最新の情報が掲載された最終版と、古い情報が掲載された紙面の購読では大きな差がある。紙面レイアウトや見出しや記事内容が全然違う場合も少なくない。配達地域によって違いが生じるのは仕方がないにしても、購読してもらう紙面の版を変更するのであれば、少なくとも変更した事実を説明すべきだろう。情報という商品を消費者に提供しているのだから、最低限の販売責任だと思うが。
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【補足追記】確認したところ、朝日新聞の朝刊13版配達地域(首都圏の端っこ)にも今月から夕刊4版が配達されています。ということは、夕刊最終版の4版そのものが3版並みに後退したと言えるのかもしれません。確かに記事内容も、これまでより時間帯の早いニュースが掲載されるようになりました。
放送やネットと比べて、紙の新聞が速報の面で遅いのは自明です。現代では新聞の特性は分析・解説・発掘・深掘りにこそあります。だとしても購読者としては、できるだけ新しいニュースが掲載された紙面を読みたいのは言うまでもありません。
締め切り時間・降版時間が早くなったのは残念ですが、手元に届く紙面が最終版に戻ったのは、ニュースを論じる(講義で取り上げる)という観点から見る限り、地域格差が解消されたのは個人的には好評価です。夕刊の3版と4版は、日によっては全然違う紙面になることがあるからです。2年前、夕刊3版配達地域に「格下げ」されてその悲哀を痛感しただけに、少なくとも「最終版配達地域と同じ扱い」になったことに安堵しました。
しかしそれはもちろん根本的解決でもないし改善でもありません。むしろ紙面としては「後退」と言っていい。低いレベルに合わせるのではなく、より紙面(商品)価値の高い方に合わせてほしい。そうした経緯を読者(消費者)にきちんと説明してほしい。企業として最低限の責任です。(2021/03/18/補足追記)
3月5日(金曜日) 感染防止対策の有無チェックこそ時短要請に応じない飲食店に罰則を課すよりも、感染防止対策をしない(する気がない)店にこそ行政は圧力をかけるべきだ。客席の間隔を空けずに客を詰め込む、客席に仕切り板を設けない、消毒や検温をしないなど。そうした対策の有無をチェックして、しっかりと対策している店を最大限支援する方が、営業時間うんぬんよりも、感染防止対策としてずっと理にかなっているのでは。
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緊急事態宣言延長で菅義偉首相が会見。具体的にどういう対策を取るのか、さっぱり伝わってこない。しかも内閣広報官が交代しても、記者からの再質問を禁止するのは同じかよ。以下雑感メモ。
・テレビコマーシャルやSNSで発信なんて、政府としての感染防止対策のうちに入らないと思うけど。
・話が長いのは難点だけど、政府分科会の尾身茂会長が説明した方が、ずっと役に立つ。
・東京五輪開催なんてどう考えても(感染防止対策からも金銭的にも)無理だし、民意も大半が中止や再延期を求めているのだから、菅義偉首相がここですっぱりと中止表明して、五輪関連に割いていた人員や税金を新型コロナ対策に回すと言えば、少しは支持率が上がる(かもしれない)のに。
・利権しか考えない愚鈍な与党政治家にいいように使われ、その挙句に証拠の隠蔽や改竄や隠滅をさせられ、虚偽答弁させられ、国民からボロクソ言われて、「まともな」官僚ならうんざりして辞めたくなるだろうし、「まともな」大学生なら就職先に選ばないだろうよ。
・地方自治体(特に大都市ではなく人口の少ない地域)が主張し独自に動こうとすれば、潰そうとして押さえつける振る舞いをするのは、国であり政府与党であり自民党の政治家じゃないか。島根や沖縄に対して、政府与党がどういう理不尽な対応をしているか考えれば一目瞭然。
・スガのムスコの接待は明確な汚職事件。NHKがゴールデンタイムで珍しく生中継を(途中で打ち切らずに)続けているのだから、もっと突っ込んで質問すればいいと思うのだけど、司会者の内閣広報官が指名しないのかな。知らんけど。
3月7日(日曜日) 花粉の飛散が悲惨今月に入ってから、ティッシュペーパーの減り方がハンパない。花粉が本当にたくさん飛散しているのを実感する。できるだけ鼻炎薬に頼らないように努めているが、それでも量と回数を減らして服用せざるを得ない。とほほ、である。
3月8日(月曜日) 意欲的な学生は応援したい授業もとっくに終わって成績評価も済んでいる担当科目の履修学生から、レポートの構成や文章表現を添削指導してほしいと言われた。大人数だと対応できないけど、1人2人だったら時間の余裕もあるし、何より本人の熱意が感じられたので、できるだけ丁寧に赤ペンを入れて返した。
毎年、こういう勉強熱心で向上心のある意欲的な学生が各学年に何人かいる。抽選に外れたため履修も単位取得もできないのが分かっていながら、それでも僕の授業を受けたいとやって来た学生も数年前にいた。欠席したのは2回だけで、すごく熱心で優秀だった。単位認定できないのがあれほど残念だったことはない。
せっかく抽選に当たっても欠席ばかりの学生がいるのを考えると、理不尽だなあと心底感じる。学生もいろいろ。自分の人生だから好きなようにやってと言うしかないが、意欲的な学生はできる限り応援してアドバイスしたい。何かのヒントにしてもらって、きっかけづくりを手伝うことしかできないけど。
3月9日(火曜日) ガチャガチャ駅前の家電量販店で「ゆるキャン△」のガチャガチャを見かけたので、「各務原なでしこ」か「志摩リン」が出ればいいかと軽い気持ちでハンドルを回したら、すっかりハマって主要キャラクター4人が揃うまで続けてしまった。「大垣千明」ばかり出てきてムキになったのが敗因だ。
結局、なでしこが出てきたのは最後の8回目だった。「次こそは」という射幸心と「コンプリートしたい」と思う心理を見事に突いているのが、ガチャガチャ(カプセルトイ)の商売上手なところでもある。でもまあ、キャラが揃ったからいいか。
山梨と静岡が舞台の「ゆるキャン△」は、最近のキャンプブームを牽引する人気作品。漫画、アニメ、テレビドラマなどで展開中。(写真は左から、大垣、なでしこ、志摩リン、犬山あおい)
3月10日(水曜日) 世論調査の設問に違和感読売やNHKの世論調査で菅義偉内閣の支持率が増えているが、どこに支持率上昇の要因があるのかさっぱり分からない。質問の項目や文言の問題かも。例えばNHKは「新型コロナの感染に不安を感じるか」「内閣広報官辞任の首相説明は十分だと思うか」「行政が歪められたと思うか」とは聞くが、「政府のワクチン対策や準備は遅いと思うか」「スガのムスコの接待は贈収賄だと思うか」「国会に参考人招致して問いただすべきだと思うか」とは聞かない。回りくどさが否めない質問の仕方には違和感がある。
東京五輪についても、「どのような形で開催すべきだと思うか」と聞いた上で、「これまでと同様に」「観客の数を制限」「無観客」「中止」と回答させる。「延期」の項目はなくなって、開催が前提であるかのように誘導する設問になっている。「東京五輪は福島復興に役立つと思うか」「福島原発事故の廃炉作業は進んでいると思うか」といった質問も、もちろんしない。
政権のデタラメや腐敗や無為無策をできる限り抑える質問を重ねた上で支持を聞けば、内閣支持が微増し不支持が減るのも納得できる。なかなかよくできた世論誘導であり情報操作だと思った。少なくとも肌感覚で感じる政権への評価とは、相当な乖離がある数字だ。
3月11日(木曜日) 10年目の3・1110年目の3・11の風景。原発ゼロを訴える市民団体が上大岡駅前でビラ配り。結構受け取っている。午後2時46分になると、近くのイトーヨーカドーでは15秒間の黙祷を呼びかけるアナウンスが流れた。会計を済ませたばかりの僕は、レジから少し離れた所で5秒だけ目を閉じた。周りの客の多くは無反応。普通に動き回っていたのが哀しく寂しい。
防災グッズ特設コーナーでLEDランタンを見かけたので購入する=写真。収納時の高さは13センチ、上部を引き上げて点灯する時は18・5センチ。コンパクトでかわいい。税込み968円はお買い得だと思う。キャンプなどの行楽以外で使う機会がないことを願う。
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久しぶりに元町食堂で鶏肉の甘酢炒め定食を食べた=写真。柔らかくてジューシーな唐揚げと甘酢あんかけとの相性が抜群。ナスやジャガイモなどの野菜も、いいアクセントになって美味しい。ご飯が進む。
3月12日(金曜日) 酷い映画だったね酷い映画だったね。金曜ロードショー「Fukushima50」(日テレ)。そもそも津波対策の必要性を訴える声が震災前からあったのに、無視し続けたのは東電幹部ではないか(現地の福島第一原発所長も同罪だ)。その責任を一切描くことなく、原発の本質的問題や東電の利潤最優先体制も描かず、福島原発の現場対応をひたすら美化するばかり。表層的な事象をなぞっただけのお涙頂戴映画だった。
原発のメルトダウン(炉心溶融)の危機を前にしても、無責任で逃げる気満々だった東電幹部を叱りつけた当時の菅直人首相を、頭のおかしな人物のように描いたところにも悪意を感じる。もしあの時アベスガ自民党政権だったら、もっと酷い取り返しのつかない最悪の事態になっていただろう。
最後に字幕で映し出された「復興五輪」の言葉も、悪い冗談としか思えなかった。あらゆる観点からある意味、悪質なプロパガンダ映画と言っていいかもしれない。劇場でなくテレビで見たのが、せめてもの救いだった。#Fukushima50
3月13日(土曜日) 「酷い映画」補足追記昨夜放送された金曜ロードショー「Fukushima50」(日テレ)の補足追記。テレビ放送を見た人たちの多くが、「感動した」「命がけで日本を守ってくれてありがとう」「自衛隊カッコいい」「さすが米軍」といった感想をネット上に寄せているのを見て、見事に「世論誘導」をやり遂げたなあと愕然とした。個人的にはカネを払って劇場で見なくてよかったと心底感じたが、捻じ曲げた情報と描写をベースにした「情報操作」という面から考えれば、公共の電波で流すべき映画ではなかったと強く思う。
そして、もしこの映画に登場するのがアベ前首相やスガ首相だったら、きっといろんな形で製作や上映や放送に対し猛烈な圧力をかけて妨害をしただろう。これまでの両氏のメディアに対する常軌を逸した理不尽な介入の数々を考えれば、十中八九やるに違いないと断言できる。
3月15日(月曜日) 「事実を伝える」こととは違う「(政治家は)食事を重ねることで人間関係を築いていく」「食事をしながら2時間サシで話をすると、相手の人間性が分かるのです」
「記者が政治家と会食する狙いは権力の中枢に食い込むことでしょう。記者は人から聞いた話をもとに書くのが仕事なので、相手がどれだけ気を許してくれるかが課題になります。信頼関係を築くためのツールが、食事を重ねることなのです」
「僕は、政権が何を考えているのかを伝えているつもりです。つまり事実を伝えている。結果として政権擁護になっていることはあるでしょうが、擁護しているという意識はありません」──。
ある意味なるほどと思わせる発言もあるが、しかし引用したうちの3つ目の部分は承服しがたい。事実を捻じ曲げて詭弁を弄して政権擁護するのは「事実を伝える」こととは全く違う。「広報」以下の悪質な宣伝(プロパガンダ)だ。記者の仕事では断じてない。記者の職責とは相反する。
→スシローと呼ばれても、田﨑史郎さんが隠し持つオフレコ(朝日新聞デジタル)
https://digital.asahi.com/articles/ASP3H4RDLP3FULZU001.html
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中学生や高校生、大学生でも授業中に30分ほどの集中力を保つのは難しいと言われているのに、昨春から続く新型コロナ禍の閉塞状況下で、全国民が集中して緊張感を持続するのは至難の技だ。だけどだからこそ政府はメリハリの効いた対策や目標を、明確な言葉で示す必要があるはずだが、アベスガ政権は無為無策のまま。で、緊急事態宣言も解除すると。首都圏の新規感染者は下げ止まり(むしろ増えつつある地域も)、変異ウイルスが全国で拡大していながら。正気の沙汰とは思えない。
3月17日(水曜日) この期に及んでなお無為無策菅義偉首相「緊急事態宣言は解除する方向で、あすの専門家委員会の先生方に意見をうかがった上で判断したい」──。専門家の多くは宣言解除に慎重姿勢だと思うけど。各社の世論調査でも解除には否定的な声が多いのだが。感染者数は下げ止まりというより増加傾向で、変異ウイルスも増えている。緊急事態宣言を解除した後、どのようにリバウンドを止めるのか、首相の説明はない。
外国人の国内への流入をなかなか止めようとせず、GoToキャンペーンをずるずるとやり続けた挙句、感染拡大させただけのアベスガ政権のずさんで行き当たりばったりの無為無策が、この期に及んでもまた再び懲りずに繰り返されようとしている。無能にもほどがある。
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原発不祥事、底無しの様相、梶山経産相「再稼働段階にない」(時事)、「原発運営の資格ない」東電柏崎防護不備で、立憲・枝野氏(時事)、東電・柏崎刈羽原発、核物質の防護機能喪失で初の最悪レベル「赤」評価(JNN)、柏崎刈羽原発を「最も深刻」と評価、セキュリティ施設の故障放置問題で規制委(ANN)、柏崎刈羽原発、長期間テロ対策に不備、「最も深刻レベル」規制委(NHK)──。
ニュースの見出しをざっと拾って見ただけでも、東電の無責任さと無能さに驚愕し唖然とする。いや、ぞっとする。東電には原発を稼働する能力も資格も何もない。
3月18日(木曜日) もういいよ、東京五輪は聖火ランナーは次々に辞退し、五輪式典責任者の電通マンは開会式の「トンデモ演出」を提案し、新型コロナ感染の不安は広がるばかり。「復興五輪」とやらのお題目は嘘八百だし、そもそも誘致の際の「アンダーコントロール」のアベ演説からして大嘘。莫大な税金の使い方もデタラメ。日本国民の多くは五輪開催に否定的。歓迎する空気からはほど遠い。もういいよ、東京五輪は。
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【補足追記】3月4日付「身辺雑記」の「夕刊だけ最終版復活」の補足です。確認したところ、朝日新聞の朝刊13版配達地域(首都圏の端っこ)にも今月から夕刊4版が配達されています。ということは、夕刊最終版の4版そのものが3版並みに後退したと言えるのかもしれません。確かに記事内容も、これまでより時間帯の早いニュースが掲載されるようになりました。
放送やネットと比べて、紙の新聞が速報の面で遅いのは自明です。現代では新聞の特性は分析・解説・発掘・深掘りにこそあります。だとしても購読者としては、できるだけ新しいニュースが掲載された紙面を読みたいのは言うまでもありません。
締め切り時間・降版時間が早くなったのは残念ですが、手元に届く紙面が最終版に戻ったのは、ニュースを論じる(講義で取り上げる)という観点から見る限り、地域格差が解消されたのは個人的には好評価です。夕刊の3版と4版は、日によっては全然違う紙面になることがあるからです。2年前、夕刊3版配達地域に「格下げ」されてその悲哀を痛感しただけに、少なくとも「最終版配達地域と同じ扱い」になったことに安堵しました。
しかしそれはもちろん根本的解決でもないし改善でもありません。むしろ紙面としては「後退」と言っていい。低いレベルに合わせるのではなく、より紙面(商品)価値の高い方に合わせてほしい。そうした経緯を読者(消費者)にきちんと説明してほしい。企業として最低限の責任です。
3月19日(金曜日) 論点をすり替えて擁護するな東京五輪の開会式で、女性タレントの容姿を侮辱する「トンデモ演出」提案がバレた式典責任者の辞任に対し、「1年も前のこと」「仲間内の会議での雑談」「注意されて撤回している」「外部に漏らす方が問題」などと擁護する声が出ているが、とんでもない詭弁だ。論点をすり替えるな。
そこらへんのおっさんの放言ではない。公的立場の人物が、女性の容姿を侮蔑的に扱う非常識な発言をしたから問題なのだ。1年前だろうが仲間内だろうが関係ない。撤回すればいい話でもない。そういう発想や感性で「公的行事を仕切る」人物の資質そのものが、問題にされているのだ。論点をすり替えてはいけない。
「タレントの芸域を狭めて奪うことになる」と言えば、一見もっともらしく女性を思いやって心配しているように聞こえるが、これも話のすり替えだ。詭弁でしかない。本人自身が芸としてあえて自分を自虐的に演じて見せるのと、世界中に発信される公的行事で容姿を貶めて扱われるのとでは意味が全く違う。そもそも分別のあるいい年齢のまともな大人は、「自由なアイデアのやり取り」をする場であったとしても、今回のようなしょうもない愚劣な提案や他者を貶める発言はしない。
オフレコでもオンレコでも、クローズドなグループLINEでのやり取りであっても、必要があれば情報が表に出てくることは十分あり得るだろう。その場での会話に限らず、一連の関係性の中で納得できず、怒りや不満を抱くことがあれば情報は流出する。内部告発とはそういうものだ。ましてや今回は公的機関の問題なのだから、なおさら内部告発には公益性がある。情報の流出行為が非難されるいわれは、どこにも一切ない。
3月20日(土曜日) 地震があると原発が心配になる大きな地震が起きるたびに、原発の心配をしなくてはならないってどういうことなんだ。不愉快極まりない。設計も安全対策も管理運営も、すべてが杜撰でいい加減な電力会社(東京電力だけじゃない)が原発を稼働しているのが何より不安でしかないし、そもそも地盤が軟弱なこんな地震・火山列島で、原発を動かすこと自体があり得ない。再稼働なんて論外だ。
いまだに「原発は(不安もあるけど)必要」などと寝ぼけたことを主張しているのを見ると、正気かよ、少しは学習しろよと心から思う。
3月22日(月曜日) 「庵野秀明SP」「プロフェッショナル仕事の流儀/庵野秀明スペシャル」(NHK総合)。スタッフに自由に仕事をさせると言えば聞こえはいいが、4年間振り回すだけ振り回して、気に入らないからすべて否定した上で頭を抱え、結局は締め切り直前に大慌てで庵野秀明が全部自分で作っちゃうというお話。まあ自前の資金ですべて賄っているから、それはそれでアリだろうけど。
ドキュメンタリーとしては、もっと突っ込んだ質問やコロナの影響への言及がほしかった。庵野秀明の言動や状況映像をそのまま垂れ流すだけだと、映画の広報番組(プロモーション映像)になってしまう。そんな危うさを感じた。
3月23日(火曜日) 満開まであと少し横浜・久良岐公園の桜=写真。やはり桜はソメイヨシノが一番きれいだと思う。うっすら淡いピンクがかった白い花びらが、なんとも儚げで美しい。公園内の樹によって咲き方が異なるので、揃って満開になるにはもう少し時間がかかりそう。
一昨年前までとは違って酔客は皆無。レジャーシートを広げてくつろぐママ友やベンチに座る老夫婦が4組ほど。ペットを連れて散歩する市民は多数。
上大岡駅近くの小学校と小さな公園の桜=写真。こちらも満開まではもうちょっと、かな。
3月24日(水曜日) 報ステCM動画は女性蔑視かテレビ朝日の「報道ステーション」のウェブCM動画が「女性蔑視」「女性を馬鹿にしている」などと批判されているが、僕はそうは思わない。動画は「ジェンダー平等」を否定しているのではないと思う。日本社会が世界の趨勢から大きく遅れているのは紛れもない事実だが、「ジェンダー平等」が「時代遅れ」と言っているのではなく、政治家が「ジェンダー平等」をわざわざスローガンとして掲げる日本社会を「時代遅れ」だと皮肉っていると受け取った。
動画は会社から帰宅した女性社員が、友達にZoomかビデオチャットで「ただいま」と話しかけるところから始まり、その日の出来事をあれこれ報告するという形で進む。産休明けの先輩が赤ちゃんを連れてきてかわいかったこと、政治家が「ジェンダー平等」をスローガン的に掲げていること、化粧品を買ったこと、消費税が高くなったこと、国の借金が減っていないことと次々に話は続き、一つ一つカットが切れていることからも、脈絡なくおしゃべりしている様子が分かる。
そうして時間がきたから「ちょっとニュース見ていい?」と相手に伝えたところで、「こいつ報ステみてるな」との字幕が大写しになる。友達との雑談の延長線上に「ニュースを見る習慣」がある、そんな日常を描いたに過ぎない。性差は関係ない。
先輩の赤ちゃんの話や化粧品を買った話や政治の話題を、硬軟織り交ぜながら友達に話すのは不思議ではないし、仲のいい友達なら性別に関係なく「こいつ」と呼ぶことはあるだろう。何も不自然ではない。上から目線で見下しているとも、女性や若者を馬鹿にしているとも思わない。
もちろん今の日本社会が「ジェンダー平等」の点で遅れているのは現実だが、報ステのCM動画がそうした日本社会を肯定し、「ジェンダー平等」を否定しているとは思えない。ストレートな物言いで、真正面から豪速球で主張するだけではなく、柔らかく皮肉を込めて婉曲に伝える表現があってもいいはずだ。わざわざ言葉や描写を曲解して袋叩きにすることに、むしろ違和感と気持ち悪さを感じる。化粧品の話題が出てきた描写にまで、「ルッキズム(外見至上主義)だ」と難癖をつけるに至っては、もはや言いがかりとしか思えなかった。いったい何と闘っているのだろう。
3月25日(木曜日) 映画「まともじゃないのは君も一緒」TOHOシネマズ上大岡で「まともじゃないのは君も一緒」を観た。高校生の香住(清原果耶)は思いを寄せる実業家の宮本(小泉孝太郎)を破談させようと、世間知らずで「普通」でない予備校講師の大野(成田凌)を「指導」して宮本の婚約者とくっつけようとするが、いつの間にか大野を好きになっていることに気づいて香住は混乱する。
大野を見下していた香住も十分に「普通」ではないのだが、そんな2人のちぐはぐながら真摯なやり取りで観客を大いに笑わせ、物語の展開にぐっと引き込み、そもそも「普通」でなくてもいいじゃないかと訴えかける。監督と脚本家が示したメッセージは、観客の心にしっかり届いた。面白かった。
3月26日(金曜日) まるで「ゾンビ条例」巨額の税金を使った住民投票で繰り返し否決されている「大阪都構想」。にもかかわらず、手続きの不備や準備不足・審議不十分などの批判があっても、「代替案」と称して民意を捻じ曲げて自説を押し通す。拒んでも拒んでも、自説が通るまで何回でも復活する「ゾンビ条例」。そうしたゴリ押しの政治手法がまかり通ることが、何よりも恐ろしい。
→次期衆院選へ維新「実績作り」か、スピード成立の大阪府市一元化条例(毎日)
https://mainichi.jp/articles/20210326/k00/00m/040/515000c
3月27日(土曜日) 大岡川の桜が見頃横浜・大岡川沿いの桜が咲き誇っている=写真。まだ蕾が残る樹も一部にはあるが概ね満開。例年なら右岸にひしめく屋台は、残念ながら今年も皆無。それでも大勢の花見客で賑わい、満席のクルーズ船やボートが川面を行き交っていた。あす日曜は荒天の予報。クルーズ船の関係者によると、来週後半あたりまで見頃は続きそうだという。
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3カ月ぶりに髪の毛をカットしてもらおうと美容室に行ったら、店側が用意した新品マスクを客も着用するようになっていた。以前から美容師さんは全員マスクを着けていたが、客は自由だった。もちろんマスク着用に異論はない。多少の息苦しさは感じてもお互いに安心できるので。
今年初め、店長に風邪の症状が出て隔離されたのがきっかけで、客にも検温を徹底するなどコロナ対策を強化したそうだ。検査を受けた店長はコロナに感染していなかったが、もしも店でクラスターが発生したら閉店の可能性もあるわけで、賢明な判断だと思う。マスクと手洗いは基本中の基本。最強の自衛手段でもある。
3月28日(日曜日) 「死亡」じゃない「殺害」だきょう28日付。毎日新聞の1面トップの見出し<ミャンマーデモ91人死亡/軍事パレードに抗議>よりも、朝日の1面トップ<「国軍記念日」91人殺害/ミャンマー、デモ隊弾圧>の方がインパクトがあるだけでなく、断然本質を突いている。「死亡」じゃない「殺害」だ。いずれも東京本社最終版。
なお、その後の現地メディアの報道によると、死亡した(殺された)市民は計114人となったという(毎日)。
3月29日(月曜日) 映画「ミナリ」TOHOシネマズ上大岡で、映画「ミナリ」を観た。アメリカ南部の韓国系移民一家の日常と苦悩を描く物語。1980年代の欧州映画を彷彿とさせるなと思いながら観ていたら、作品の舞台設定も同年代だった。キーワードというか伏線は、「ミナリ(春の七草のセリ)」「ハルモニ(おばあちゃん)」「水」。最後にそれらの伏線はしっかり回収されるのだが、たぶんそうなるんだろうなと予想できたのがちょっと残念かな。
3月30日(火曜日) 嘘ニュース潰し4月1日にエイプリルフールの嘘ニュースとして、「菅義偉内閣はきょう4月1日から、GoToトラベルとイートのキャンペーンを大々的に再開することを閣議決定した」と発信しようと思っていたのに、冗談でなく本当にやるんだって。マジか。今ここでアクセルを踏んでどうする。やっぱり頭がおかしい。まともなコロナ感染防止対策はほとんど何もせず、ブレーキをかけるどころかアクセル全開だと。無能すぎる。
3月31日(水曜日) マッチポンプじゃん「早く早く」と緊急事態宣言を拙速に解除した結果、大方の予想通り感染再拡大したら、「より一段強い対策が必要」として「まん延防止等重点措置」の適用を国に要請する大阪府の吉村洋文知事。これってマッチポンプじゃん。第4波は目の前に迫る。明日はわが身。東京都やほかの道府県も他人事ではない。
マッチポンプと言えば、わざわざ「密」をつくって見物客でごった返す東京五輪の聖火リレーも同じ。菅義偉首相が大好きなGoToナンチャラと一緒で、今はそんなアクセルを踏み込むようなことをやってる場合じゃないだろう。小学生でも分かりそうな話だと思うけど。
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こういう観測調査は継続することが何よりも重要なんだ。いったん中止したら取り返しがつかなくなる。考え直してくれて本当によかった。明日の発表だったら、エイプリルフールの冗談だと思うところだったぞ。
→生物季節観測、惜しむ声相次ぎ一転継続へ、市民参加調査も模索(毎日)
https://mainichi.jp/articles/20210331/k00/00m/040/228000c
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横浜・久良岐公園の桜。桜は散り始めのころが最も美しいかもしれない。静かで落ち着いた公園内に宴会で騒ぐ酔客の姿はなく、目に映るのはペットの犬を連れて散歩したり、ベンチでのんびり読書したりする市民の姿だけ。のどかで平和だ。