「彼氏彼女の事情」1998/11/30
プロローグ● そもそも、僕がHPを作り始めたきっかけは「新世紀エヴァンゲリオン」の深夜の再放送にハマったからである。で、「エヴァンゲリオン」を作った庵野秀明監督が、新作テレビアニメ「彼氏彼女の事情」を作ったというので、まあエヴァファンの延長線上として、じゃあちょっと見てみるかなあ〜と軽い気持ちでテレビをつけてみたところ、これがなかなかイケてたのだ。忘れていた● 「彼氏彼女の事情」放送スタートの日。会社で新聞夕刊の文化面を見ていたら、庵野秀明監督の新作アニメ「彼氏彼女の事情」という文字が目に入ってきた。うわさによると面白そうなので以前から見ようと思っていたのだが、あれれ、きょうからスタートだったっけ…。慌てて最終面のテレビ番組欄を見ると、うっ、テレビ東京の午後6時半からのところに番組タイトルがしっかりと書かれているではないか…。しまったあ〜。ビデオの録画予約してないじゃん…。しかしなあ、会社でアニメ番組を見るのはちょっと抵抗があるなあ。う〜む…。でも、どんな作品か一応は見ておきたい…。「別室の記者室ならこっそり一人でテレビが見られるな」。そう思って行ってみると先客が使用中である。背に腹は代えられないので、編集局の一番目立たない位置にある小さなテレビで「彼氏彼女の事情」の第1回放送を見始めたのだった。
恥ずかしい● だがしか〜し。しばらくして、やっぱり衆人監視の状況下で「少女漫画」のテレビアニメを見るという行為の恥ずかしさが限界点に達した(爆)。まあ、ちょっと編集局内で見るのはね…。だって、運動部のデスクが怪訝そうな顔をしながら「おい、◯◯(僕の本名)、おまえそういうのが趣味なのか?」などと、テレビを見ている僕に声をかけてくるんだもんなあ。一見すると、いかにも「仕事の手が空いたので、暇つぶしにちょっとテレビを眺めていま〜す」という風を装っていたんだけどなあ…(笑)。僕が「エヴァンゲリオン」が好きであることはほかの記者も知っているけど、「彼氏彼女の事情」はだれがどう見ても完全な少女漫画だから、やっぱり違和感を醸し出していたのだろう。それにまあ、夕方のこの時間帯は、編集局ではニュースかスポーツ中継番組を見ているのが普通だからなあ。
イケてる!● 幸いにもCMの間に別室の記者室が空いたので、番組後半は記者室に一人こもってゆっくり見ることができた(笑)。で、内容はというと、「少女漫画の学園ラブコメディー」に庵野監督が初挑戦するのだが、主人公の女子高生の学園生活と心理状態がアップテンポ&ハイテンションで描かれていて、見ていてなかなか楽しめるし笑える。字幕を多用して心理描写などを説明する手法や、背景処理の雰囲気などは「エヴァンゲリオン」を踏襲しているなあという感じだ。まあ同じ監督が作っているのだから、作風が似てくるのは当然と言えば当然ではある。あっという間に30分が過ぎてしまい、ぐいぐい引き込まれてしまう作品だった。面白かった〜。イケてるな〜。だけど、やっぱりこれを編集局内で見るのはためらわれるなあ。こういうテレビアニメは自宅でこっそりと見るものだ(笑)。社会人がこーゆーものを会社で大っぴらに見てはいけない(自爆)。帰宅途中、深夜のコンビニで原作漫画「彼氏彼女の事情」の特別編集(津田雅美、「LaLa」臨時増刊)を見つけたので、とりあえず購入した。
ノリがいい● 2週目はビデオの録画予約を失敗したため、残念ながら見られなかったのだが、3週目放送分を見てすっかり「カレカノ」のリズムにハマってしまった。主人公・宮沢雪野のめまぐるしく変わる表情や性格描写、台詞回しなどのノリがとっても気持ちいいのだ。それに、この作品は基本的には「コメディータッチの少女漫画」と言っていいのだろうが、主人公の心理状態はしっかり描かれているし、「自分の内面をどうやって素直に表現していけばいいのか」というテーマが、主人公の成長物語として見ていて楽しめる。ギャグとシリアスのバランスがよくできているなあと感心してしまった。この3週目を見て、僕は「よし、まじで『カレカノ』のHPを作ろう」と決意を固めたのだった。
エピローグ● アニメの「彼氏彼女の事情」は、原作漫画の「彼氏彼女の事情」にかなり忠実に作られているようだ。1週目〜4週目までの放送分しか原作漫画と比較していないけれど、台詞や構成も含めてそんな印象である。そうは言っても、僕はテレビアニメの「カレカノ」を見てファンになったので、アニメ版「カレカノ」の印象をまずは大事にしたいと思っている。だから、アニメよりも先に原作漫画を読んでしまうことは避けている。やっぱり、どちらを先に見るかで微妙に印象にずれが生じると思うのだ。まあ、細かいこだわりかもしれないけれども。見落とした2週目分を補完(笑)するため、例外的に1週目〜4週目放送分の作品は「LaLa」臨時増刊で読んでみたが。そんなわけで、原作漫画はテレビアニメの「カレカノ」の放送がすべて終了してから、一気に通して読もうと思っている。